チラシの裏

落書き帳兼メモ帳 雑多なゴミを処理する場所

The Sealed Swordman "K"

本小説はムツケーで投稿したやつです スレ魚拓 (新スレ スレ魚拓)
本編はPastebinでも見れます Pastebinに叱られたため非公開になりました
代替サイトは今は検討中(候補アリ) PasteFSに移行しました PasteFSが死んだのでRentry.co(魚拓)に移転しました
容量がデカすぎて掲載するなって言われたので分割しました Parn2 (魚拓)
※思いつき次第細かい設定とかおまけの話とか追加する予定

メモ:そのうち整形する
注意;このページのソースは20万字を超えているので読み込みに時間が掛かります
Q:なんでこんなに詰め込んだ!言え!
A:個人的に1ページに詰め込みたかったのと怒られないかを調べたかったから

305 名無しっ子 2018/10/01(月) 03:06:49 ID:8h9M8.Mg0
https://i.imgur.com/HXG19Iy.jpg
決まらないならここで聞けばいいじゃないって言われたので現段階で決まってる物をひとまずルーズリーフ片面に書く
原型留めてないのはいつもの癖

今作りかけのが完成したら3D環境の練習も兼ねてこのゲーム作りたい…

そして自分の中でのリンゴ飴先輩の扱いが会長と似たりよったりになってきてるという

https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/23070/1536226933/305

魚拓

本編

The Sealed Swordman "K"
Written by ザマコスキー(仮)◆c5Fznoa1wE (@Garbage_FuckAd)

Stage1 -目覚め-

(ハァ…ハァ…)「流石にもう振り切れないンマ…!」
"立入禁止区域"に鳴り響く足音と警報。「タチサレ…タチサレ…」無人ラブドール型警備ロボに追いかけられるけんま。
(ひっ…ひとまずあそこに隠れるンマ!)やっとの思いで見つけた部屋に転がりこむ。しかし無残にも別の警備ロボに見つかってしまう。
「イブツ…ハイジョ…ハイジョ…」感情の感じられない声で警備ロボが動き出すと、けんまは慌てて銃を構える。
「こっ…こっちに来るなンマ~!!」「ハイジョ…ハイジョ…」「ンマ~~~~っっ!!!」しかしけんまがいくら銃を乱射しても一発も当たらない。(お…終わりンマー!!!)
けんまがそう思った次の瞬間、遠くで何かが割れる音がした。同時に警報が鳴り出した。「ビーッ!ビーッ!制御装置破損!制御装置破損!」
不測の事態に驚いたけんまだが、偶然眼の前の警備ロボの動きも止まった。後ろからは新たな警備ロボが来ている。
けんまはまた奥へと走り出したが、すぐに行き止まりに突き当たってしまう。警備ロボに追い付かれ、今度こそ駄目だと思ったその時

「まだコイツらが居たのか…しつこい奴らだな。」

けんまが声のした方向を向くと、誰かが立っていた。けんまは目を疑った。(あれはカナチ…!?文献上の存在のはずンマ!?)
そう思った矢先、カナチはこちらを向いて「おい、ソレを貸せ」そう言ってけんまから銃を取り上げると、正確無慈悲に警備ロボを撃ち抜いてけんまが来た道を進む。
「あの銃を片手で扱うンマか…」けんまはカナチの強さに驚きつつも、彼女の後を追っていく事にした。
けんまは銃を取られたので何か使えそうな物を探すと、さっきの流れ弾が当たった跡がある制御装置らしき物の陰に1本のビームセイバーを見つけた。
「とりあえずこれがあれば何とかなりそうンマね。ただこれはまだ使えるンマか?」
そう言ってセイバーを起動した瞬間、「ンマっ…!?なんて出力ンマ!!」セイバーの出力が規格外なまでに高く、腕を持っていかれそうになった。
「…とりあえずコレは最後の手段として取っておくンマか。」そう言ってセイバーを持ってカナチの後を追うけんま。
彼女が通った後は死屍累々と化しており、全ての警備ロボが破壊されていた。
ようやくカナチに追いついたけんまだが、後ろから親玉と思われる大物が近づいていた事に気づかず捕らえられてしまう。
「やめろ!離すンマ!!」けんまは必死に抵抗するも無駄で、それどころか銃弾すら通らない。「やめろ~~!!離すンマ~~!!!」
けんまが必死に暴れたが、その時に誤ってセイバーを手放してしまう。「ンマっ!?僕のセイバーが!!」床にセイバーが転がる。「ツブス…ツブシテヤル…」低く唸るように呟くロボット。
その時何かを思い出したかのようにカナチがセイバーを拾い、ロボットに斬りかかる。
「くたばれッ…!!」

―衝撃だった。カナチがロボットの腕を斬り落としたのもそうだが、それよりもあの高出力セイバーを扱える事を。それも"片手で"。
腕を斬り落としてけんまをロボットから離すと、カナチはもう一度斬りかかる。
「とどめだッ!!」腹部を切り払うとロボットは動かなくなった。
ロボットが破壊されたのを確認してからカナチは走り出す。
「とりあえず出口まで行くぞ。アンタ、名前は?」「僕はけんまンマ。」「けんま、か。よろしくな。封印を解いて感謝する。」そう言って出口へと二人は走り出した。

二人が出口まで何事もなく辿り着いたと思ったら、今度はなんと4~50体の警備ロボを引き連れた1匹のリスが立っていた。
「よう、お前ら。よくもワタシの"秘密基地"を荒らしてくれたクマね。」「お前は確か…」「ゾーノだ。封印された影響で記憶まで飛んでいるクマか。」
二人が強烈な殺気を放ち、睨み合う。あまりの殺気にけんまは逃げ出したくなる。
「まぁいいクマ。お前はここで終わりクマ。やれ!お前達!」そう言い放ってゾーノは警備ロボを一斉に起動した。
警備ロボがカナチを取り囲む。「そこのちっこいのは後回しにするクマ。まずはコイツから仕留めるクマよ!」ゾーノが攻撃命令を下す。

「雑魚共が…おとなしくスクラップになってろ!!」
カナチがセイバーを振り回すと、あっという間に囲んでいた警備ロボが全て真っ二つに切断されていた。
「クマッ!?Zセイバーは別で封印されていたはず…!?」「さっきから封印封印うるさいな。生憎こちらは寝起きで機嫌が悪いんでな。どうせお前のソレは遠隔監視機マリオネットだろ?だったら斬らせろ。」
カナチは強烈な殺気を纏って斬り掛かる。ゾーノもバスターを構えようとするが、それよりもカナチが突っ込んでくるほうが早く、バスターごと真っ二つに切断された。
「やるじゃねぇか…だがお前を追う者はまだ…」そう言いかけてゾーノは壊れた。カナチ曰くアレは遠隔操作で動いてるだけなので斬ったところで大した損害にはならないらしい。

「とりあえず自分はこっちの基地に戻るけどカナチはどうするンマ?」「ならオレも同行させてもらおうか。流石にここに居続けるのはマズい。」
そういって二人は基地に戻った。彼女らの戦いはまだ始まったばかりだ。

Stage2へ続く

Stage2 -凍結-

―「それで封印される前はどうしてたンマ?」「…確か"A.C."と名乗る奴を追っていた。ただ知らぬ間に封印されていたらしく、アンタがオレを開放するまで封印されていたのは分からなかった。」
「"A.C."…」"A.C."という名前にどこか引っかかるけんま。
「ハイ、健康診断は終わりンマ。50年も封印されてたのに問題一つ無いというのも凄いンマ。」先程していた話から、カナチが封印されたのは今から50年くらい前との事だ。
あそこは見た感じコールドスリープ施設ではなさそうだがどうやって封印したのかという事をけんまが考えていた時の事だった。
突如パソコンに大量の警告と共に通信が入る。

「どうやらウチの"お宝"をアンタらが盗んだらしいな。」通信が入ると共に部屋に緊張が走る。
「…その声は"A.C."か。」「ご名答。ウチが"A.C."や。何や、覚えとるんか。」「お前らの言う"お宝"はオレの事か。」「せや。だから"返して"ほしいんや。」
「!! カナチをお前には渡さないンマ!!」「なんや、"リス"から報告のあった"ちっこいの"もソコに居るんか。」「けんまはちっちゃくないンマ~!!」
「またえらい可愛らしい反応やな。まあ、今日中に"返さない"となればこちらも行動に出るとするわ。今日"返す"気は無くても流石に明日になればその気になるやろ。
じゃあな、"お宝"と"ちっこい女子さん"。」「けんまは雄ンマー!!」切れた通信に向かってけんまが叫ぶ。

―「とりあえずカナチ的にはどう思ってるンマ?」「オレは奴の下に戻る気は無い。例え明日から不幸が訪れようとも―」カナチがセイバーを握る。「この剣で叩き斬るまでだ。」
「分かった。それならボクも全力で応援するンマ!」「さっきの話だと今日は向こうが攻めてこないだろう。オレが明日に備えて今日は休ませてもらう。」
「分かったンマ。戦士にも休息は必要ンマね。」

その夜
(感覚は今日の鍛錬の感じだと鈍ってはなさそうだ。明日からはしばらく休めそうにないし今日は早めに寝ておくか…)風呂上がりにカナチはこんな事を考えていた。
「けんま、風呂から出たぞ。」「50年ぶりの湯船はどうだったンマ?」「何か不思議な感じだったな。冷めないうちに次入りなよ。」「今やってるのが終わったら入るンマ。もう寝るンマ?」
「ああ。どこで寝ればいい?」「2階の一番奥の部屋に布団を準備しといたンマ。」それを聞いてカナチは床に入った。
「さーて、大急ぎで仕上げるンマね…」けんまは再び目の前の仕事に向かい合った。部屋の明かりは深夜になっても付いていた。

翌朝
「ふぁー…」カナチが欠伸をしながら2階から降りてくる。「おはようンマ。今朝ご飯を用意するから待っていてほしいンマ。」けんまが急いで台所に向かう。
「けんま、その目…」「カナチのためにそこのアーマーを大急ぎで完成させたンマ!」「オレのためにそこまで…」けんまが座っていた椅子の前にはアーマーが一式置かれていた。
「カナチ、コーヒー飲むンマ?」「…じゃあカフェオレでお願いしたい。」大急ぎでけんまがコーヒーを入れる。
「これ食べて今日も頑張ってほしいンマ!」時間の割に豪華な朝食をけんまが持ってきた。食卓に付いてテレビを付けると衝撃の光景映されていた。
なんと街一帯から人影が消えており、それどころか要塞まで築かれている。それも1箇所だけでなく、全国に4箇所も。
「"A.C."が言っていた事はコレの事か…」「そうみたいンマね。」「奴の事だ、まずはオレら以外を潰すとこを見せしめにして牽制してくるのだろう。」「ンマッ!?直接ボクらを叩くんじゃないンマか!?」
「奴の性格から考えると恐らく最初からこっちを攻めてこないだろう。」「てっきり最初からこっちを攻めてくるものって思って迎撃装置のメンテナンスまでしたのに無駄になったンマ…」
「一晩のうちに無茶し過ぎだぞ、体壊すぞ?」「でもカナチの事を想ったら居ても立っても居られなかったンマ…」「もういい、一旦休め。俺はまず札幌にある要塞から叩きに行く。」
「分かったンマ。ご飯を食べたら転送装置を準備するからそれを使うンマ!」心配そうに見るカナチとそれを気にせず張り切るけんま。けんまは食事中も常に何かを調べているらしく、パソコンの画面から目を離さなかった。

「よし、まずは札幌の要塞から叩くか…」カナチがアーマーを着込みながら呟く。「カナチ、これも持っていったほうがいいンマ!」「何だソレは?」カナチに小さな物を手渡す。
「小型の酸素ボンベンマ。調べたらどうも要塞内で水没してるところがあるらしいンマ。」「そうか、それなら遠慮なく使わせてもらう。」カナチが転送装置の上に乗る。
「座標入力完了ンマ!いつでも準備出来てるンマよ!」「了解、こちらもいつでも出れる。」「カナチは強いから絶対負けないンマ!」「そう言われると何か照れるな…」
「それじゃ行くンマよ!転送!」けんまが勢いよく転送装置のスイッチを押す。「…I'll be back.」転送される瞬間にけんまに一言かける。
カナチが転送されるのを見届けて倒れ込むけんま。「昨日は十分頑張ったから少し休むンマか…」けんまは側にあったクッションを枕にして眠りだした。

(ここがその要塞か。けんまはあの様子だし多分もう寝てるだろうな。一人でも頑張らないといけないぞ…)現場に到着し意気込むカナチ。
さっそく屋上から中に入る。場所は札幌市にあるショピングモールだ。多くの人が集うこの場所を要塞化したのには"A.C."の思惑が垣間見える。
中に入ってみると、いたる所に巨大な氷が生えていた。行く手を阻むように床から、天井から、壁から。
エアコンが止められているのか、外よりも気温が低い。早いとこ主を倒して帰りたいところだ。
しかしカナチが歩みを進めると、思わぬ敵と遭遇した。
(あのアーマーの下に見えるのは生身の人間… という事は一般人か!?)カナチは驚愕した。"A.C."は現地で捉えた市民を手駒にしているのだ。
「一般人相手にセイバーでぶった斬る訳にはいかないな…」カナチは通信機でけんまに相談しようとした。しかし幾ら待てども出ない。
(やはり寝てしまったか… 少々かわいそうだが起こすしかないな…)カナチは通信機に叫ぶ。「おい、けんま!起きろ!!」
管制室では、けんまがカナチの呼びかけに驚いて起き上がる。「ンマッ!? カ、カナチ、どうしたンマ!?」急いでモニターに向かう。
「寝ていたところ悪いな。ちょっとアレを見てくれ。」モニターに敵兵の姿が映る。「あのアーマーの下は生身の人間のようなんだ、こっちはどうすればいい?」
「えーっと確かあれは…」急いでまとめた資料を読み漁る。「あれは一種の洗脳装置ンマね。」「洗脳装置… また物騒な物だな。」
「胸部にコアがあるンマよね。」「ああ。」「あの装置はコアを破壊すれば機能停止するンマ。そして左太腿のホルスターの中に入ってるマーカーを付けてほしいンマ。」
「コアを破壊してマーカーを付ければいいんだな。」「そうしたら後はこっちが全部回収するンマ。」「分かった。なるべく多くの人を助けるように心がける。寝てるとこ起こして悪かったな。」
「大丈夫ンマ。こっちも受け入れ体制を準備しておくからよろしくンマ。」
洗脳兵は無力化すれば救出出来る事は分かった。後はただひたすら突き進むのみだ。
道中は吐く息が白くなるほど寒い。だがカナチはそんな事も気にせず来る敵のコアを破壊する。中には武器を持った洗脳兵も居た。
しかしカナチはここである事に気づく。(妙だな… 敵に男性が混じってる気配がしないぞ…) "男性型"のロボットは混じっていても、"男性"が居なかった。
氷だらけの売り場を命ある者は救い、命なきロボットは斬り払いながら進む。ロボを斬った際に飛散るオイルが余りの寒さに凍りつく。

1階まで降りると一際大きな敵が待ち構えていた。「さしずめルームガーターと言ったところか…」敵が湯気を上げて動き出す。
「フロストアーマー キドウ… テキ サッチ ハイジョスル…」フロストアーマーの持っていた物が凍りついて剣と化した。
カナチがセイバーを構える。相手も剣を構える。その場に緊張が走ったが、破られるのも早かった。
次の瞬間、フロストアーマーが一気に距離を詰める。(あの巨体であの速度だと!?)とっさにカナチは後ろに飛び退く。
(クソッ!こんな程度で撤退する訳には…)双方の距離は徐々に縮まっていく。気づけばカナチは壁際にまで追いやられている。
(流石にコイツを飛び越せそうにないな… せめてあのヒーローのような力があれば壁キックで飛び越えられるのだが…)だがカナチはまだ気づいていなかった。既にアーマーの力を使っている事に。
「無駄だと思うが、やってみる価値はあるか…」カナチは後ろに飛び退き、壁を蹴った。その時だった。
脚部のアーマーがカナチを上跳ばせた。「!!」アーマーの力をカナチは理解した。これはただのアーマーでなく、強化装置でもある事を。
カナチはフロストアーマーの頭上を飛び越え、後ろに着地した。(そうか!オレは"上"も使えるのか!なら!)
フロストアーマーとの距離を一気に詰める。氷の鎧を斬り裂く。フロストアーマーがよろける。だが負けじと剣を振り下ろしてくる。
カナチは再び壁に向かって跳んだ。壁を使い、相手の裏を取る。鎧の一番弱そうな所を斬る。切っ先が吹いた湯気ごと斬り裂く。
フロストアーマーは最後の抵抗と言わんばかりに大きく剣を振り回した。が、余りにも振りが大きく、下をくぐられてしまう。カナチは股下から脚部関節を斬り裂いた。
敵はその場に倒れ込み、ついには動かなくなった。「このアーマーを一晩で作り出すとは… けんまも只者ではないな。」そう言ってカナチはまた進みだした。

地下に降りるとフロアが丸ごと水没していた。電気配線なんかお構いなしの状態だったので所々で漏電している。カナチはけんまから貰った酸素ボンベを装着して水の中に潜った。
この凍えるような寒さで水中はさぞかし寒いかと思いきや、水中はかなり温かかった。水中にはかつて売り物だった物が散乱しており、混沌としていた。
服屋のテナントからはジーンズが漂っていたり、車屋のテナントからはオプションで売られていたハンドルが漂っていたりした。
一刻も早く主を倒さねば、と決心したカナチは暗い水中を進んでいく。しかし道中も敵は居ない訳ではなく、魚型のロボットや酸素ボンベを背負った洗脳兵が居た。
敵を倒せば倒す程水中は混沌としていった。飛び散るコアの欠片、ロボットのオイルや部品、更に敵が動かした売り物までが散乱していた。

カナチは奥へ奥へと進んでいき、ついに最深部に辿り着いた。そこには一人の少女が待っていた。
「ようこそ、私の要塞へ。あの守りを破るとは相当ですね。」「アンタの兵士、片っ端から無力化したぞ。」「それはまた気性が荒い事。そんな人は私の力で押し流してあげましょう。」
少女がどこからともなく一本の槍を取り出した。「"L"の加護を得し私の力、お見せしましょう。」「…戦う前に1つ聞いておきたい。アンタの名は何だ?」
「あら、失礼な事を聞きますのね?こういう事は自分から先に名乗るのは礼儀では?」「そうか… オレはカナチだ。で、アンタの名前は?」「私は座間子。"L"の加護を得し水の遣い。」
(どうやら中身は生身の人間のようだな… コイツもコアを潰せば!)カナチが泳いで距離を詰める。しかし相手は優雅に離れる。
「あら、喧嘩っ早いこと。残念だけど水中は私のもの。あなたには追いつけないわ。ここで散りなさい。」座間子が槍を構える。同時に槍の周りに巨大な氷が生成される。
「スピリット・オブ・ジ・オーシャン!」先程までただの氷塊と思っていた物が意思を持ったかのように動き出す。
カナチは避けようとする。しかし氷塊はなんと軌道を曲げてカナチを追ってくる。「ふふっ、この氷の竜から逃げれるかしら?」「クソっ!」カナチは必死に逃げ回る。座間子はそれを優雅に見つめる。
「砕けろッ!」カナチがバスターを氷竜に撃ち込む。氷竜は砕けた。「お上手なこと。でもこれで終わりじゃないわよ?」座間子が上に泳ぎだす。
「次、行くわよ!マリンスノー!」座間子が通った跡に鋭い氷が次々と生成される。それらは全てカナチ目掛けて降ってくる。「喰らうかッ!」カナチが落ちてくる氷を次々と斬り裂く。
「これでどうだッ!」カナチが氷をかいくぐり、セイバーのリーチまで近づいた。コアに向かってセイバーを振り抜いたその時、「やるじゃない。でもこれで終わらないわよ?」
なんと手元に氷でできた盾を作り、斬撃を防いだ。「動けるからって無茶してるのは分かってるのよ?この水中でいつまでそんな強気で居られるかは見ものね。」
座間子が素早くカナチの裏に回る。「でも貴方、少しは私を楽しませてくれそうね。」座間子が槍を大きく構える。「水月斬!」
持ち前の反射神経で間一髪直撃を避けるもアーマーを斬られてしまった。「凄い反応ね。流石あの守りを破っただけあるわ。でも今度こそ終わりよ。」
座間子が一旦距離を取る。「アイスジャベリン!」槍によって作られた氷が巨大な氷槍となって飛んでくる。しかしカナチも一筋縄ではいかない。
相手もある程度高さを取って撃ってるので下を潜ろうと思えば通れるほどの隙間はある。カナチはその隙間に向かって一気に動き出す。
「やるじゃない。でもこれは―」座間子が構えた瞬間、カナチのセイバーが唸る。

水月斬!!」

切っ先がコアを斬り裂く。コアが砕けた衝撃で座間子は気絶した。
「大体の要領は掴めた。これだけ出来れば問題無いだろう。」カナチは戦闘中に敵の技を学習ラーニングしていた。
「こちらカナチ、城主を無力化した。これより帰還する。」通信機でけんまにミッションの終了を伝えた。
カナチは座間子を抱えて転送された。

拠点では洗脳を解かれた一般市民で溢れていた。しかし洗脳の後遺症は多少なりとはあるらしく、座り込んでる人も居れば、立ち上がれないほど重症な人も居た。
後遺症のほとんど無い人には誘導と搬送を分担していたが、それでも常に誰か走り回ってる状況だった。
聞けば重症な人は脳に問題があるかもしれないらしく救急車の手配が必要で、軽症な人は帰宅支援をしないといけないと大忙しの現場だった。
カナチも手伝おうとしたが、けんまはそれを引き止める。「カナチには休んでほしいンマ!!」「…そうか。ならシャワーだけ浴びて今日はもう寝させてもらうか。」
「カナチは十分頑張ったからもうこれ以上今日は手伝う必要は無いンマ!疲れを取るためにも今日はもう寝てもいいンマ!」「…2徹だけはするなよ。」
そう言ってカナチはシャワーを浴びに行った。その日は日付が変わるまで明かりがずっと付いていた。

Stage3へ続く

Stage3 -陽炎-

札幌の要塞を制した翌日、カナチは誰よりも早く起きた。
(昨日のゴタゴタは片付いたのか。彼女らは大丈夫だったのだろうか…)昨日カナチが無力化した人の事を考えてると、けんまが起きてきた。
「カナチ、もう起きてたンマか。」「さっき起きたばかりだ。昨日の彼女らはどうなった?」「症状の大小はあれど誰一人死んでないンマ。ただ後遺症が心配な人も居たンマが…」
「ひとまず誰も死んでないなら安心した。座間子の様態はどうだ?」「彼女は多少の肉体損傷はあれど、精神汚染は無さそうンマ。とりあえず朝ご飯用意するンマ。」
けんまが台所に向かう。カナチがテレビを点けるとやはり昨日のニュースが引き続き流れていたが、札幌の物だけは内容が変わっていた。今日から復旧工事らしい。
カナチがテレビを眺めていると、座間子が起きてきた。「おはようございます、カナチさん。」「あぁ、おはよう。身体は大丈夫か?」「えぇ、この通りもう大丈夫よ。」
「そうか、変なとこを斬ってなくて良かった。」

三人は朝食を食べながら"A.C."の事について話していた。「こんな事聞くのもアレンマが、捕まった時の事を教えてくれないンマか?」「ごめんなさい…その時は何が何だか分からなかったの。
確か、帰りに自転車に乗っていたら後ろから何か刺されたような…」「麻酔か?」「多分違うンマ。麻酔は血管探さないといけないから多分スタンガンンマ。」
「年頃の女を拉致した挙げ句、洗脳して自分の手駒にするとは卑劣な奴だな…」「襲った奴は男ンマ?女ンマ?」「分からないわ。死角から音も無くやられたから…」
「一昨日の通信じゃ変成機使ってたから分からないンマね…」空前の畜生にカナチは怒りを募らせる。「50年前より酷いな…」

カナチが最初に食べ終わる。「今日は福岡を叩く。出撃準備頼む。」「ちょ…ちょっと待ってほしいンマ…」けんまが頬張りながらカナチを止める。
「…ふぅ。座間子のアーマーを解析してたらバスターの強化に使えそうなパーツがあったンマ。だからバスターに組み込ませてほしいンマ。」
そう言ってけんまは急いで朝食を食べ、カナチのバスターを改造した。「…よし、出来たンマ。これで"アイスジャベリン"が撃てるようになったンマ。」
けんまが試し打ちをすると、弾丸が氷を纏い、氷の槍として飛んでいった。「通常の弾を撃ちたい時はこのパーツを外せばいいンマよ。あと酸素ボンベに防塵機能を付けたンマ。」
カナチに酸素ボンベとバスターを手渡す。「悪いな、それじゃあ行ってくる。」「ファイトンマ!」「…日が暮れるまでに戻る。」カナチは福岡に転送された。

「くっ… なんて熱さだ…」ニュースで見たとおり火災現場なのは分かっていたが、現場は想像を超えた熱さだった。
「出来ればLサイズの水筒を飲み干す前に帰りたいところだな…」生きているが故の悩みを抱えながらもカナチは燃え盛る工場へと入っていった。
流石にこの熱さの中洗脳兵を投入する訳にはいかないのか、敵は機械兵ばかりだった。「コイツは斬りがいがありそうだな。」
カナチが目の前に居た機械兵を斬ろうとした瞬間、機械兵は口から青白い炎を吐いてきた。カナチは直撃を逃れたが、その温度で水筒の塗料が溶けていた。
近付こうにも近づけなかったカナチだが、けんまから通信が入る。「カナチ!大丈夫ンマか!?」「あぁ、大丈夫だ。どうした?」「よかったンマ… カナチが出た後に座間子から説明があったンマが、
どうもアイスジャベリンの氷は熱を寄せ付けない特殊な氷らしいンマ。その程度の炎なら消火出来るらしいンマ。」「なるほど… コイツを使えってか。」
カナチがバスターにエレメント・アクアをセットする。「喰らえッ!!」カナチが機械兵に向けてアイスジャベリンを放つ。
機械兵は再び炎を放ったが、氷の槍は物ともせず、放った燃料ごと凍らせた。周囲の熱ですぐに氷が溶けたが、足止めには十分だ。
「サンキューけんま。これで炎も怖くねぇな。」「ンマ!頑張るンマ!」敵の効率的な倒し方を知ったカナチは次々と敵を倒していった。

無双していたカナチだが、ここでこんな事に気づく。(待てよ…?氷が効くって事は"アレ"も効くって事か?)敵との相性を考えながら、炎に塞がれてない一室に入る。
何事も無く通り抜けようとした時、部屋のシャッターが下りる。「クソッ!罠か!」突破口を見つけようとするカナチだが、どこからか声が聞こえた。
「フフフ… この先に進みたければこの部屋の守りを破ってみなさい。もし全員倒せたならば私はこの部屋のシャッターを上げましょう。
但しもし勝てないようであればここで炎に飲まれてもらいます。札幌の要塞を落とした貴方ならこの位は余裕ですよね?」「どこだ!どこに居る!出てこい!」
「私はこの先に居ますよ。逃げも隠れもしませんが、会いたければこの守りを破ってください。」何者かがそう言った時、天井を突き破って多数の機械兵が出てきた。
「…どうやら"アイツ"はオレが戦うとこを見たいようだな。ならば望み通り見せてやろう。 全員まとめてかかって来い。スクラップにしてやる。」
双方が構えて睨み合った次の瞬間、敵兵の一体が姿勢を低くして突っ込んでくる。「試合開始だ!」カナチは敵の裏に周り、放ったアイスジャベリンを壁にして突っ込む。
「まずは一体!」氷の破片とオイルが飛び散る。息つく暇もなく次の敵が背面から飛び込んでくる。「無駄ァ!」カナチは敵の懐に飛び込み関節部を斬り裂き無力化する。
着地隙を狙って別の機体がバーナーを吹き付ける。カナチは着地硬直を打ち消すかのように後ろの台に飛び退く。
もう一度アイスジャベリンを盾に飛び込もうとしたその時、カナチの上下から機械兵が飛び込んでくる。何たる機械的連携か!だがカナチは屈さない。
「ならコイツだ!水月斬!」セイバーが水を纏い、三日月の如き軌道を残す。濡れた斬撃は敵が吐いた炎ごと叩き斬る。着火装置が故障したのか、斬られた敵は炎を吐かなくなった。
「"当たり"だな。オレの読み通り水月斬が通ったか。」敵の新たなる弱点を知ったカナチの眼には、最早恐れなど無かった。
「次はどいつだ!たたっ斬てやる!」機械兵5台が陣形を組んで突っ込んでくる。カナチも負けじとアイスジャベリンを盾にして突っ込む。カナチの手は水月斬の構えを取っていた。
アイスジャベリンが一体を貫く。だが機械兵は倒された一体を無視して突っ込んでくる。敵兵が残骸を飛び越えてカナチを襲いかかろうとした時、カナチは水月斬を放つ。
斬撃は残された4体を一度に斬り裂く。飛び散るクーラント液が炎を消す。消えた炎の中から別の集団が現れる。
「…まだ残っていたのか。」機械兵はカナチを取り囲むように陣形を取る。「しつこい野郎だな…」敵兵がカナチを包囲すると、一斉にバーナーを噴射した。
流石に360°全ての敵を一辺に対処する事はカナチでも無理なので一旦飛び退く。もう一度アイスジャベリンを壁に敵を斬る。一体、二体、三体…
半数を処理した時、更に上から追加で敵兵が投入される。「クソッ!まだ増えるのかよ!?」カナチが増え続ける敵に苛立ちを覚えたその時だった。

「スピリット・オブ・ジ・オーシャン!」

突如視界の外から氷竜が飛んできた。「座間子、何でここに!?」カナチが振り向いた先には座間子がアーマーを着込んで立っていた。「私も手伝いたくて。」
「お前、そのアーマーはどうしたんだ?それに身体も…」「身体のほうは朝にも言った通りもう大丈夫です。アーマーに関してはけんまさんに頼んで修復してもらいました。」
けんまから通信が入る。「カナチ、間に合ったみたいンマね!」「けんま!何で彼女を転送したんだ!」「それは… 彼女が直接行きたいって言ったンマ。」
「座間子、どうして…」「あら、仲間を助けるのに理由なんて必要かしら?それにこの数だと一人じゃ厳しいでしょ。私も手伝うわ。」「…分かった。けんま!座間子のサポート頼む!」
「了解ンマ!」二人は手分けして敵を倒す。一人は水を纏ったセイバーで、もう一人は氷の竜を従えて。けんまから引き続き通信が入る。「カナチ!敵の増援生産を止めたからあともうちょっとンマ!」
「通りで次から次へと湧いてた訳だな…」現場となった工場だが、制圧された後に機械兵を作り出す工場へと変えられていた。「今からシャッター制御を乗っ取るからもう少し頑張ってほしいンマ!」
「了解した。出来るだけ早く頼む。」二人は引き続き敵を倒し続ける。一室には壊された敵の残骸が数多く散らばっている。二人が敵を倒してるうちに、気づけばその一室の火は鎮火していた。
「カナチ!制御権取れたンマ!」行く手を阻んでいたシャッターが開く。「サンキュー、けんま!」カナチはまた燃え盛る工場の中へ進んでいく。
カナチが再び進んだのを見送った時、座間子は力を失い床に座り込んでしまった。「座間子、大丈夫ンマ!?」「…少し無茶をしすぎたようね。」「まだ体力が回復しきる前に出たンマから…」
「いいの。私を救ってくれたあの人の役に立てたなら…」座間子はカナチに完全回復したと言っていたが、それは嘘だった。彼女はカナチを安心させるためにわざと嘘をついた。
朝見た時にけんまも薄々気づいてはいたが、あえてそれを指摘しなかった。彼もカナチを最善の状態で送り出す事が第一であり、カナチに不安要素を持たせたくなかったからだ。
「とりあえず早く戻ってくるンマ!」「…分かったわ。」座間子は持っていた緊急用転送装置を使い、拠点に戻る。「…負けないでね。」座間子は燃え盛る工場を後にした。

さっきの部屋に兵力を投入して生産ラインを止めたからか、あの一室を出てからはほとんど敵は居なかった。そしてカナチは工場の最奥に辿り着く。
「罠、突破したのですね。残念なこと。」「…お前の目論見通りには物事は進まなかったようだな。」「えぇ。なのでここでこの六実が、直々に"始末"してあげましょう。」
「望むところだ。果たしてどちらが"始末"されるのだろうな。」「甘く見てると火傷するわよ?」「そうか?ここまでの道のりのほうが熱かったけどな。」
「減らず口も…」六実が手を構えると、炎で出来た弓と矢が現れる。「そこまでよ!!」先に仕掛けたのは六実。炎の矢がカナチを襲う。
「その言葉、そっくりそのまま返すぞ!」カナチは放たれた矢の合間を掻い潜り、懐へ潜る。「喰らえッ!!」カナチがセイバーを振り上げる。

「そんな物などお見通しよ!」

なんと、六実はカナチのセイバーに反応して手に宿らせていた炎の弓でそのまま斬り上げた。「グッ…!!」敵の一撃をモロに喰らうカナチ。
幸い急所は外れたが、それでもかなりのダメージを受けていた。「どう?私の必殺技の"昇炎斬"の威力は。決してさっきの言葉が過大表現じゃないって分かった?」
まだ致死量ではないものの、カナチの身体から血が滴り落散る。荒い息遣いのまま何も返せないカナチ。「どうしたの?もう終わり?さっきの威勢はどうしたの?」
カナチは急いで拾った治療キットで応急処置をする。「その様子だと相当きてるようね。いいわ、待ってあげましょう。"獲物"は"新鮮"なほうがいいですし。」
余裕を見せる六実。思わぬ被弾に焦りを見せるカナチ。「そろそろ次いきますわ。唸れ!烏(からす)座の力よ!ペインヘルフレイム!!」
六実の両手から禍々しい色をした炎が次々と飛び出る。「これで終わりよ!灰となりなさい!!」
「そうは…いくかァ!!」カナチがアイスジャベリンを盾にして突っ込む。「何度やっても同じこと。その手は私には通用しないわよ。喰らえ!昇炎…」
アイスジャベリンごと斬り裂こうとした六実だが、構えた炎ごと槍に振り払われる。「…!!」すかさずカナチも追撃体制に入る。
水月斬!!」コアにこそかすらなかったが、斬撃は敵のアーマーを引き裂いた。アーマーの下から生身の身体が姿を見せる。
「…どうやらこちらも一筋縄ではいかないようね。いいわ。楽しもうじゃないの!ヘル・ノクターン!!」六実のアーマーのマントと思われていた物が突如伸び、壁や床に突き刺さる。
引き抜くと同時に刺した穴から爆炎が吹き出す。「もっと…もっと私を楽しませて頂戴!!」爆炎の波がカナチに押し寄せる。カナチは奥へ奥へと逃げていく。
壁際に追い詰められたカナチだが、壁を蹴って敵の頭上を飛び越える。「そう、それでいいの。貴方がそうする事で私はより楽しくなれるの。だからね…」
六実が再び禍々しい炎を放つ。「もっと逃げ回って頂戴!グレイヴクロー!!」炎が壁となって押し寄せる。カナチはセイバーを構える。
「何故…!何故こんな事をする!」カナチが水月斬を放つ。斬撃が炎を斬り裂く。「それはね… "あの御方"が私に最高の"遊び"を教えてくれたからよ!」
六実がマントでカナチを引き裂こうとする。「何言ってるんだ!正気を取り戻せ!!」カナチは飛び退きつつ相手の攻撃をかわす。
「いいえ、最初から正気よ!」六実は禍々しい炎を展開する。「ならば力尽くでも…」カナチがバスターを構える。「取り戻すだけだ!」カナチがコア目掛けてアイスジャベリンを放つ。
「そんな攻撃、当たる訳が―」六実は動こうとしたが、動けなかった。先程の斬撃のガタが来たのだろう。
氷の槍はコアを砕く。六実はそのまま倒れ込んだ。「…死んではないか。」倒れた六実の脈を取りながらカナチが呟く。
「こちらカナチ、対象を無力化した。これより帰還する。」
激闘の福岡での戦いは幕を下ろした。

Stage4に続く

Stage4 -常磐-

―「どうしても麻酔を入れなきゃいけないのか。」「…ンマ。」けんまが縦に首を振る。「流石のカナチでも麻酔無しは耐えられないンマ。
常人が麻酔無しでやったらショック死するンマ。」「…そうか。」カナチが吸引麻酔用のマスクを付ける。
「多分カナチなら1日もあれば回復すると思うンマ。だからそれまで…」「分かった。長い説教はゴメンだ。」カナチがけんまの話を遮る。「分かったンマ。」けんまがスイッチを入れる。
「…それじゃ、おやすみンマ。」カナチにこの声が聞こえてるのか、そんな事を考えてけんまはその場を去った。

翌朝、けんまが起きてくると先に座間子が起きていた。「カナチさんの具合はどう?」「今のとこは問題無いンマ。多分カナチの体力なら高速再生機の出力を上げても大丈夫ンマ。」
「そう… 六実さんは?」「彼女はカナチみたいに体力が無いから高速再生機を使っても一週間は掛かるンマ。急所に攻撃が当たってないから回復は早いと思ってるンマが…」
二人は高速再生機の画面を見ながらカナチと六実の様態を話していた。

「…ねぇ、けんまさん。大阪の要塞、私が行っていいかしら?」「なっ、何言ってるンマ!?今出たら昨日みたいになるンマよ!?」
「大丈夫よ。昨日はゆっくり休んだし。 …それに私以外に出れる人は居ないでしょ?」「確かにそうンマが… 別に座間子が無理をして行く必要も無いンマ!」
「あら、私が無理してるとでも?心配性さんね。ちゃんと自分の体調くらいは分かってるわよ。」「…そこまで言うなら行ってくるンマ。」
けんまは半分根負けして朝食の用意をしに台所へ向かった。

座間子が朝食を待っている間に見ていたテレビによれば、あの工場地帯に立ち込めていた火は今朝早くにようやく鎮火したらしい。
夜を徹しての消火活動を強いられたあの炎は工場7棟を全焼させたらしい。現在は警察が捜査に入ってるとの事で、テレビには焼け焦げた外観しか映っていなかった。

二人は朝食を食べると出撃準備に移った。
―「左腕のケースにマーカーが入ってるから、コアを壊してマーカーを付けてほしいンマ。」「分かったわ。」けんまが座間子にミッションの説明をする。
「それじゃあ、行ってくるね。」「くれぐれも無理はしないでほしいンマ!」「大丈夫よ。」座間子はけんまに微笑みながら大阪に転送された。

大阪城公園に転送された座間子だが、眼前には元が分からないような光景が広がっていた。複雑に入り組む木の枝、アスファルトを割り線路まで伸びる根、
ダンジョンを構築するかのように絡まった蔦、そびえ立つ複数の大木― まるで森が人間に牙を剥いたかのようだった。
「自然を暴走させる能力ンマか…?」けんまが通信機越しにその惨状を見て驚く。「ニュースだと逆側しか映ってなかったからこんな事になってるとは思わなかったンマ…」
「人工的に作られた自然の要塞ってとこかな…」「ややこしいンマ。人造なのか天然なのかはっきりしてほしいンマ。」「でも行かなきゃね。」
座間子は槍を握り、鬱蒼とした森の中に入る。
森の中はまるで迷路のようになっており、何度も同じような光景が続いていた。「この道で合ってるのかしら…」「一応エネルギー反応には近付いてるみたいンマ。」

薄暗い森を進んでいくが、不思議な事に敵の気配はあまりしなかった。洗脳兵は所々に居たが、機械兵をあまり見なかった。それどころか機械兵を見かけたとしても、一切動かない物がほとんどだった。
「…なんでこんなに故障した機械兵が居るンマかね?」「さぁ…」「一応何らかのデータが手に入るかもしれないンマ。マーカーを使って転送してくれないンマか?」「分かったわ。」
座間子が故障した機械兵を転送する。(もしかしてあの人が? …まさかね。) 座間子にはこの事について思い当たる人が居たが、気のせいだと思う事にした。

しばらく進んでいくと、日が差す広い空間に出た。足元には複雑に蔦が絡まり合っており、下層の様子が見えた。しかし座間子がその広間に入った時、待ち構えていたかのように何かが乱入してきた。
「嫌…」その姿を見て座間子は生理的に嫌悪を覚えた。所々でもぞもぞと動くパーツ、黒く光沢を持った甲殻、大型の複眼、毛の生えた脚部、座間子の3倍はあろう巨大な体格―
まるで蟲のおぞましい部分だけを集めた風貌をしていた。頭では機械と分かっていても、身体が逃げようとする。引こうにも本物と見間違うムカデ型ロボが入り口の周りで多数徘徊している。
「やめて… 来ないで…」恐怖心に縛られた座間子の目には涙が浮かんでいた。けんまが必死に座間子に呼びかける。「座間子!アレは機械ンマ!虫なんかじゃないンマ!!」
そんな事は重々承知している。しかし本能がここから逃げ出そうとしている。座間子はどんどん追い詰められる。次第に逃げ場が無くなっていく。
遂に壁際まで追い詰められた。恐怖心で逃げられなくなった座間子を蟲型機械兵が襲おうとした時だった。

座間子に送信主不明のメッセージが入る。通信機は淡々と機械音声で読み上げる。
「なんとか権限掌握出来た 相手とのせめぎ合いでハックが相当困難になっている だが多少の時間稼ぎは出来る 完全に閉め出される前に倒してくれ」
そのメッセージには、署名代わりにこんな英文が綴られていた。
"There's no way back,the time is now for me."と。
通信が入ったと同時に敵はビープ音を出して動作を停止した。メッセージ通りならエラーでも吐かせて無理やり止めたのだろう。
座間子は落とした槍を拾い、再び動き出す。「"帰り道は無い、この時間は私の物なんだ" ね…」その言葉が座間子を励ましたのか、もはや恐怖心など無かった。
「…そうね、自分の意志でここに来てるからにはやらなきゃね。」座間子が再び槍を構える。脇を抜けて横に出た時、機械兵も再び動き出す。
機械兵は蜂型のドローンを卵を産むように放出する。「やっぱり怖い…」座間子は怯えるが、それでも果敢に立ち向かう。
彼女の決意が影響を与えたのかは分からないが、怯えを振り払うと同時に座間子を狙っていたドローンの挙動も不安定になる。急に姿勢を崩したり墜落して再起不能になったりした。
(そうね… 私は決して一人でないんだわ。)彼女は意を決して槍の力を放つ。「スピリット・オブ・ジ・オーシャン!」氷の双竜は残ったドローンに向かって飛んでいく。
氷竜はドローンを喰らう。喰われた残骸からは機械である証のように火花が飛び散る。
機械兵は一気に距離を詰めようと、脚を全て設置させるために倒れ込む。突進しようとしたその時、一瞬動きが止まる。座間子はその隙を見逃さず、死角に潜り込む。
ガラ空きになった空間に機械兵は構わず突っ込む。裏を取れた座間子には致命傷を与える絶好のチャンスが来ていた。
槍を構えた座間子だが、彼女の意思と関係無く槍が力を纏う。槍に纏った力は意志を持ったかのように自分から竜の姿を取る。
それも今まで使ってきたものと比べ物にならないくらい大きな竜の姿を。氷竜は形成されると同時に唸り声を上げる。―まるで生命が宿ったかの如く。
だが座間子はその氷竜を通じて何か感じ取っていた。1つはとても頼もしいオーラを。もう一つは座間子にはとても理解出来ない物だったが安らぎに近い物を感じた。
座間子が槍を構えて突進すると、氷竜もそれに呼応するかのように機械兵に喰らいつく。それも一度だけでなく何度も。
いくら硬い装甲を持つ大型機械兵とはいえど、氷竜の連撃は着実に装甲を削っていった。そして装甲が剥がれ、座間子は止めの一撃を放つ。
「落烈斬!!」槍は氷を纏い、騎馬槍の如し刀身を形成する。貫通力を増した槍は敵に空いた穴から内部機構を破壊し、遂にはもう一度装甲を貫通し機械兵を串刺しにする。
機械兵はその場に崩れ落ちる。座間子は恐怖に打ち勝ったのだ。「…やっと倒せたみたいね。」「一時はどうなるかと思ったンマ。座間子!頑張ったンマね!」
座間子が恐怖に打ち勝ったのを見届けるかのように、巨大な氷竜も音を立てて崩れる。「…ありがとうね。」座間子は氷竜の欠片に感謝を言う。
座間子が広間から出ようとした時、けんまが氷竜の残骸から何かを見つける。「座間子、ちょっと待ってほしいンマ!」「どうしたの?」「あの残骸からまだ電波が出てるみたいンマ。」
「どういう事?」「あの氷竜、多分中に何かあったと思うンマ。ちょっと調べてくれないンマか?」座間子が氷竜の残骸を調べると、1枚の基盤が落ちていた。
「なんだろ、これ。分かる?」「何かの部品だと思うンマが…?それちょっと持って帰ってきてほしいンマ。」「分かったわ。」座間子は基盤を拾って広間を後にした。

広間を抜けると、複雑だった道もほとんど無くなった。恐らく侵入対策してあるのはあの広間までだったのであろう。
しばらく行くと、玉座と思われる大部屋に着いた。「ここがゴール…なのかな?」「エネルギー反応見てる限りではそうっぽいンマが…」
しかしその大部屋は妙に小ざっぱりしていて誰も居なかった。―その時までは。
「よく来たわね、いらっしゃい。」天井から一人の少女が降りてきた。「あの蟲、あなたが壊したのね。見かけによらず大した度胸だわ。」
「座間子、気をつけるンマ。この反応、城主の反応ンマ。」けんまが座間子に警告する。
「えぇ、あのロボットは少し苦労したわ。」「あらそう。ならば少しは退屈しのぎになりそうね。まさかここまで来れる人が居るとは思わなかったもの。」
「何の偶然かは知らないけど、ここまで迷わず来れたわ。」(迷ってたンマよね…)「ならその"偶然"とやらをここで私にも見せて頂戴!」
敵はいきなり爆弾を放つ。「フォレストボム!」木の実のような爆弾は炸裂すると同時に大量の枝葉をそこら中に撒き散らす。
一瞬にして障害物を発生させると、敵は更に追撃体制に入る。「まだまだよ!」もう一度フォレストボムを放つ。
「くっ…!」座間子は飛んでくるフォレストボムを斬り落とすのがやっとだった。「あら、さっきまでの威勢はどうしたの?もうおしまい?ならこの十七実が直々に手を下す必要は無さそうね。」
「何ですって…!」座間子は再び槍を構える。「アイスジャベリン!」十七実目掛けて氷の槍を飛ばす。しかし一七実は余裕の表情を見せている。
「ホーネットチェイサー!」なんとバスターから蜂型のドローンを複数召喚し、槍を強引に相殺した。
「その程度の攻撃なら私が喰らうまでもありませんわ。行きなさい!」十七実は再びホーネットチェイサーを放つ。
蜂型ドローンが座間子に襲いかかろうとする。

しかしその時、襲いかかってきたドローンが急に全て動作を急に停止した。
「上手くいったンマ!座間子!」「けんまさん!どういう事なの?」「実はついさっき差出人不明のプログラムが送られてきたンマけど…」
(差出人不明… あの時の人?)「そのファイルがどうも敵の機械兵にピンポイントで感染するウィルスだったみたいンマ。感染するとシステムの制御権を乗っ取るバックドアを作るんだけど―」
「けんまさん、私にそういう話されても…」「すまないンマ。要約すると、あのドローンはこっちで制御出来るンマ!それじゃ早速…」
けんまがドローンを再起動する。「貴様…!一体何をした!!」「…これがあなたの言うところの"偶然"ってやつかな。」今や先程召喚されたドローンは座間子のオプションとして動いている。
「ならばもう一度召喚するまでだ!!」十七実はホーネットチェイサーを放つ。しかしそれに反応するように座間子のホーネットチェイサーも激しく動き出す。
なんとそれに呼応するかのように放たれたドローンが再びこちらに寝返る。「もうウィルスに感染したンマ!?なんて感染力ンマ…」通信機越しに見ていたけんまが驚く。
「…そんなにすごい事なの?」「凄いってレベルじゃないンマ!!これは…大戦でも通用する軍事兵器レベルンマ!!」けんまが興奮気味に話す。

「一度ならぬ二度までも!!もういい!ならばこちらから行ってやろうじゃないの!」十七実が勢いよく後ろに飛び退く。
「喰らいなさい!フライングインパクト!!」十七実が勢いよくこちらに突っ込んでくる。
座間子はアーマーによって強化された身体能力で回避したが、それでも座間子の反応速度では到底避けきれない速度だった。
「あぁっ…!!」左脚が敵の攻撃に喰らってしまう。「そう、それでいいの。大人しく私の退屈を紛らわせてくれればいいの。」攻撃を喰らった座間子の左脚からは血が垂れる。
「座間子!大丈夫ンマ!?」「平気よ… これくらい…。」「平気じゃないンマ!!座間子は人に余計な心配させたくないのは分かってるンマ!!」
「ありがとう、けんまさん。でも…」座間子が槍を使って再び立ち上がる。「でも、私が行きたいって言ったから最後までやり遂げないとね。」
座間子は覚悟を決める。(神様… どうか私を護って…!)「いでよ氷竜!スピリット・オブ・ジ・オーシャン!」「そのザマでまだやるとはねぇ… 私も見直したよ。」
座間子はドローン、氷竜と共に突っ込む。左脚から垂れる血が軌跡を描く。「一刀両断!」座間子が槍を振り上げる。
「よろしい!ならばその意気に迎え撃ってあげましょう!!」十七実も両腕を合わせ、斧のようになった腕部を振り上げる。
その時だった。座間子の高ぶる精神と覚悟に同調したのか槍が輝き出す。「OVERCLOCK ACTIVE」槍が電子音声を発する。
座間子は興奮して聞こえなかったのか、そのまま振り下ろす。「水月斬!!」同時に十七実も腕を振り下ろす。「割木斬!!」

相打ちかのように思われたが、結果は一目瞭然だった。なんと、槍は十七実の腕に付いていた刃を切り落とした。
しかし座間子も今の一撃で力を使い果たしたのか、槍の光が消えると共に倒れ込む。十七実は今の一撃で唖然としていた。
無防備になった十七実に蜂と氷竜が喰らいつく。蜂はアーマーを破壊し、氷竜はコアを喰らう。
コアを破壊され、力を維持出来なくなった十七実は気を失い倒れ込む。

しばらくしてから座間子が再び立ち上がった。「やっと… やっと終わったのね…」座間子の頬には涙が伝っていた。
「こちら座間子、回収をお願いするわ。」座間子は十七実と共に拠点に帰還した。

Stage5に続く

Stage5 -閃光-

座間子が十七実を倒したその夜、拠点はいつもより静まり返っていた。
処置室でただ静かに光る高速再生機のモニター、誰も居ない食卓、研究室からカタカタと聞こえるキーボードの音…

座間子は満月に照らされた屋上で、夜景を見ながらただ一人考えていた。
何故"A.C."が私を狙ったのか、何故男性の洗脳兵が居なかったのか、そもそも何故私が隊長格だったのか。
降り積もった雪がよるの静寂を作り出していた。

研究室では、けんまが故障した機械兵の解析をずっとしていた。
「ンママ… コレを送ってきた人はどんなバケモノンマか…」けんまがディスプレイを見て驚愕する。
「2日で暗号解析してその上ウィルスにまで感染させるとか人外ンマ…」故障した機械兵はウィルスによりシステムを破壊されていた。
けんまに送られたファイルには、機械兵の解析に必要な事が一通り書かれており、けんまはそれを見ながら解析していた。
「こんなアーキテクチャ初めて見たンマけど、どうやって解読したンマか…」けんまは一心不乱にキーボードを叩く。
機械兵が破壊された時には自身のデータを消去するという挙動が書かれていたのだが、感染したウィルスがその挙動ごと強引にねじ伏せていた。
「どういう考え方してたらこんな綺麗にシステムだけぶっ壊せるンマか…」

解析を続けていると、ある特徴的なデータを見つけた。「ンマ…?このデータ、もしかして…?」
けんまは見つけたデータにアクセスしてみるが、エラーでアクセスを拒否されてしまう。
しかしけんまはエラーコードで何かを察したようで、「最後の鍵は東京にあるンマか…」と呟いた。

翌朝、麻酔が切れて眼が覚めたカナチが食卓に来ると、既にけんまと座間子が起きていた。
「カナチ、おはようンマ!身体の調子はどうンマ?」「若干痛みは残ってるが何ら問題は無い。それより座間子、その脚どうしたんだ?」
座間子の左脚には血が染みた包帯が巻かれていた。「ううん、大丈夫よ。」座間子がカナチに笑顔で返す。
カナチは大丈夫じゃないだろと言おうとしたが、けんまがこれ以上聞くなという気迫でこちらを見てきたので、それ以上聞かない事にした。
「カナチ、朝ご飯の用意は出来てるから出すンマ。それと、ご飯食べてる間にバスターを改造させてほしいンマ。」
そう言ってけんまはバスターを受け取り、朝食を取りに行った。

カナチがテレビを点けると、新宿で機動隊と"A.C,"の部隊が衝突する映像が流れていた。
機動隊は"A.C."の部隊に向かって発砲するも、何ら動じる事無くただ歩み寄り、それどころか謎の閃光と共に何人かが敵に寝返っていた。
その後、"A.C."の部隊が撮影されている事に気づいたのか、カメラに銃口を向けた後、映像が崩壊して終了した。
流石にカナチもこれは捏造だろうと思ったが、別のカメラもその事を捉えており、その映像には敵の指揮官らしき人物も映し出されていた。
―そこには、10代前半であろう少女が、大型武装を身に付け飛び回っていたのだ。
こちらのカメラは先程の謎の閃光を捉えた後に身の危険を察したのか、その後急いで撤退する様子が映されていた。
「次の相手はアイツか…」「あの女の子… けんまさんと同じくらいの歳?」「恐らくそうだ。顔はよく見えなかったが、背丈からするとそうだろう。」
けんまが朝食を用意してくれたのでカナチは朝食を食べた。その間テレビでは、大阪城公園に生えた巨木に対する議論の様子が映されていた。

カナチが朝食を食べ終わり、けんまの下へ行くと、バスターの最終調整をしていた。
「カナチ、ちょうどいいとこに来たンマ。後ちょっとで調整が終わるンマ。」けんまがバスターを弄る。
「…よし、出来たンマ。」「今回はどんなのだ?」「えっと… まずこの"エレメント・ヒート"が―」けんまが試し打ちをする。
「こんな感じで炎の矢を扇状に飛ばせるンマ。で、こっちの"エレメント・ウッド"が―」再び試し打ちをする。
「こんな感じで衝撃で起爆する爆弾を飛ばすンマ。」「分かった。」カナチはけんまからバスターを受け取る。

「今回は渋谷に行けばいいんだな。」「ンマ。」「相手が相手だから少々やりにくいが…」カナチが転送機に乗る。
「それでもオレがやるしか無いな。けんま、転送を頼む。」「ンマ!ここまで来たカナチだから今回もきっと大丈夫ンマ!」
「カナチさん… 必ず帰ってきてね。」「あぁ、負ける訳にはいかないな。」カナチは二人に見送れられて渋谷に転送された。

カナチが転送された先では、空調から"A.C."の部隊と機動隊が衝突した時の火薬の臭いがしていた。
「…渋谷駅を要塞化したか。アイツの所まで辿り着くのに時間が掛からなければいいのだが…」
カナチは要塞化された渋谷駅を進む。普段なら一般人でごった返している渋谷駅なのだが、今日は違った。
歩いているのは自動哨戒用の機械兵、重装備を身に纏った洗脳兵、軽めの装備とローラーブレードを身に着けた機動歩兵…
更に道中には鉄道用電源や商用電源を使ったであろう電撃トラップが仕掛けられていた。
カナチはセイバーとバスターを手に転送された渋谷ヒカリエから飛び出した。

元々"魔境"と称される渋谷駅なだけあり、敵将の所まで辿り着くのも一苦労だ。
レーダーを使って探し出そうにも、電撃トラップが放つエネルギーがそれを邪魔する。
「クソッ…!自分で探すしか無いのか!」
カナチは改札前に居座っていた洗脳兵を倒し、改札を飛び越える。
普段なら駅員が居て止められるが、今日は駅員は誰一人居ない。仮に居たとしても洗脳兵に取り込まれてるだろう。
カナチは改札を越え、階段を駆け下りた。

地下4階は待っていたと言わんばかりに大量の敵兵が配置されていた。
敵兵はカナチに気づくと、電撃などを飛ばして攻撃する。
カナチは迫りくる電撃を潜り、飛んできた銃弾を飛び越え、敵を無力化していく。
けんまも応戦の為に、早速昨日入手したウィルスを実戦投入する。
カナチは洗脳兵を、けんまは機械兵を相手取り、ひたすら敵を迎え撃つ。

道中のトイレには、偶然戦火から逃れた一般人が隠れていた。
一般人は敵兵と思い込んで怯えていたが、カナチがあやす。
「ヒッ… も…もう終わりだ…!!」「おい、落ち着け。オレはお前を偶然見かけたから助けに来ただけだ。ほら、コレを使え。」
カナチは転送用マーカーを手渡す。「コレを貼ればお前を仲間が回収してくれる。オレの拠点は奴らには見つかってないから安心しろ。」
「あなたは一体…?」「オレの名はカナチだ。奴の存在を追う者と言っておこう。」「カナチさん!!あなたは私にとっての英雄です!!この恩は一生忘れません!!」
「英雄か… オレは正義の味方でもなければ、自分を英雄と名乗った覚えも無い… ただ自分の信念に従って戦っているだけだ。」
カナチはそう言って、転送されるのを見送ってその場を去った。

敵将がどこに居るのか分からない中、カナチは直感で田園都市線のホームに向かう。
カナチが地下3階に上った時、大型の敵がカナチを待ち伏せていた。
声こそ発してはいないが、生身の腕が垣間見えてる辺り、洗脳兵が乗り込んで使うパワードアーマーのようだ。
「クソッ…!こんな狭いところで!!」カナチは電車4両分の幅で戦う事を強いられる。
柱や壁を盾に使ってもいいが、下手に使うと天井崩落の危険もある、匙加減の難しい地形だ。
双方睨み合いが続いたが、先に動いたのは敵のほうだ。
敵は周りの地形を気にせずいきなりガトリング銃を放つ。
放たれた弾丸は時刻表、ゴミ箱、安全柵などといった物を破壊していく。
カナチも敵の掃射に合わせて動くが、天井が低く思うように避けられない。
カナチの皮膚を数発の弾丸が切り裂く。傷口からは弾丸を追うように血が飛び出る。
距離を詰めようにも、機銃掃射のせいでまともに近づけない。
「けんま!どうにかしてくれ!!」カナチはけんまに助けを求める。
「カナチ、そんな事いきなり言われても…」けんまも必死でキーボードを叩く。
敵の機銃掃射は止む事なく無慈悲にカナチを狙い続ける。

その時だった。辺り一面が一瞬で暗くなる。
「停電か!?」「ち、ちょっと調べてみるンマ!」
しかし空間が闇に覆われると同時に敵の機銃の音も止まった。
しばらくすると再び明かりが点いたが、敵兵は動き出せなかった。
「どうやら電力超過オーバーキャパシティだったみたいンマね。」「電子制御であるが故の弱点か…」
敵のパワードアーマーには駅の商用電源を使っていたようで、余りの消費電力にブレーカーが落ちたのだ。
再起動にも相当な電力が必要なのか、カナチが動き出してもまだ動かない。
動かないパワードアーマーなど最早ただの鉄塊に過ぎない。カナチは一気に駆け寄りガトリングを斬り落とす。
充電が終わったのか、ようやく再起動したパワードアーマーだが、時既に遅し。
武装の剥がされたパワードアーマーは手際良く解体され、操縦者のコアを破壊する。
パワードアーマーは再び膝を付く。その鉄塊は二度と動き出す事は無かった。
カナチは破壊されたパワードアーマーを横目にハチ公改札の方へ走っていった。

地下2階に上がったカナチだが、未だに相手が居る位置を把握してない。
「どこだ…!」カナチが再び動き出そうとしたその時、上のほうで何かが崩れる音がした。
カナチが急いで階段を上がると、巡回兵が東急百貨店を荒らして回っていた部隊と衝突した。
敵はいきなり発砲してきたが、低い姿勢で弾丸を掻い潜り、敵の懐に潜る。手慣れた手付きで敵のコアを破壊していく。
巡回部隊を無力化した後東急のほうに向かうと、大胆に破壊された壁と飛散した瓦礫で変わり果てたしぶちかの姿があった。
進むか戻るか悩んでいたカナチだが、レーダーが一瞬強力なエネルギーを捉える。
「この反応… 山手線のほうか!」カナチは瓦礫で埋まったしぶちかを駆け抜ける。
途中、地上で交戦中の自衛隊員を見かけたが、構っている余裕など今は無い。
今はただ、敵将を探し出す事に集中しなければならない。

再びJRの駅構内に入ると、最後の守りと言わんばかりに敵兵が固まっていた。
敵兵は一斉に襲いかかってくるが、カナチは果敢に立ち向かう。
一見カナチが不利なように見えるが、カナチはこの状況を利用する。
先陣を切って突っ込んでくる機械兵の脚を斬り落とすと、後続がそれに躓くように次々と倒れていく。
銃弾を放ってくる敵に対しては高速で飛び回り、相手を翻弄する。
すると銃撃の精度があまり良くないのか、撃ち損じが別の敵兵に当たる。
カナチは次々と同士討ちで敵を無力化する。しばらくすれば、辺りは斬られた機械兵の残骸ばかりになっていた。
カナチは散らかった残骸を後に、奥に進む。南改札を抜けホームに降りる。

ホームに降りたカナチは衝撃を受けた。
テレビで見たあの少女が、鉄道用電源で充電をしていたのだ。
「アイツ…アンドロイドか!?」カナチは自分の目を疑う。しかしセンサーが感知した信号にはきっちりと"人間"と出ていた。
「どういう事ンマ…!? 20kVの電源ンマよね!?」けんまも通信機越しに驚く。
向こうもこちらに気づいたのか、充電を終え、こちらに近づいてくる。
「ちょうどいいタイミングで来たのです。」「…アンタがこの部隊の指揮官か。」
「そうなのです。あんな奴らに電(いなづま)が自ら出向く必要は無いのです。」
「やけに自信たっぷりだな。それが20kV電源からくる自信か。」
「電の本気を見るのです!雷鳴に慄くがいいのです!!」電は蓄えた電力をオーラのように纏う。
「ならばその意気に答えさせてもらおう!!」双方が突っ込む。
お互い手にした武器には刃が形成されていた。
「落砕牙!」「昇炎斬!」お互いの斬撃が交差する。
しかしお互いに傷一つ付けなかった。初撃はお互いに様子見で放っただけだ。
「電の攻撃に怯まないのは流石なのです。」「あの程度でビビるようじゃ、ここまで来れないんでな。」
お互いの武器には斬った時の炎と電撃が残る。
電は再び武器を構える。「次は本気なのです!!」
銃口から電撃弾が放たれる。ゆっくりとした動きなのだが、かなりのエネルギーが圧縮されているのがカナチでも分かる。
「さぁ!私から逃げ惑うといいのです!」電撃弾は時折大きく放電しながらこちらに迫ってくる。
逃げ惑うカナチに電は追い打ちをかける。「こっちからも逃げてみるのです!スクランブルサンダー!!」
銃口から地を這う電撃が放たれる。電撃弾は双方からカナチを追い詰める。
「ならば…!」カナチもバスターを構える。「アイスジャベリン!!」
氷槍は電撃弾に向かって飛んでいく。氷槍は2つの電撃弾を貫き、ショートさせて強引に相殺した。
その隙にカナチも突っ込む。しかし突っ込まれるのを相手も想定していたのか、即座に反撃される。
「読み通りなのです!雷光閃!!」電は電気をオーラのように纏い、目にも留まらぬ速さで突き抜けた。
「ぐぅっ!!」カナチはセイバーで弾いたが、それでも電撃から逃れる事は出来ず、感電してしまう。
アーマーの効果により、致命傷にはなっていないものの、依然として痺れは残る。
「まだまだなのです!!スクランブル―」「させるか!!」電が構えたところにすかさずカナチがバスターを連射する。
カナチは息を切らせつつも再び立ち上がる。「この程度の攻撃で… くたばるかッ!!」
再びセイバーを握り懐に潜り込もうとするカナチ。「何度やっても同じなのです!!雷光―」

「見切った!!」カナチは背中回り込み、コイル状のパーツを斬り落とす。
電の背中で急激に解放された電気が爆発を起こす。「ぐうっ!!」電はその衝撃でダメージを受ける。
斬り落とされたパーツからは、依然として火花が散る。
「よくも… よくもやってくれたのです!!もう怒ったのです!!」電は残った電力を全て解き放とうとする。
「ライトニング…」電の武器の間に巨大な電撃球が作られる。
カナチはバスターを放つも、強力なエネルギーに遮られる。
「これで終わりなのです!!ライトニングボルト!!」

電が電撃球を放とうとした途端、背中のパーツが負荷超過オーバーロードを起こしたのか、一斉に爆発してしまう。
「がはっ…!!」電は爆発の衝撃で大きく吹き飛ばされてしまい、線路に頭をぶつけて気絶してしまった。
「大丈夫か!?」カナチが近寄ったが、反応は無い。カナチは焦ったが、まだ脈はあるので生きてる事は確認した。
そしてカナチは静かに電のアーマーのコアを破壊した。
「けんま、聞こえるか?対象を無力化した、回収を頼む。」そう言ってカナチは幼き兵士と共に拠点に戻った。

Stage6に続く

Stage6 -変幻-

カナチが電を抱えて帰ってから5日、けんまはずっと謎のデータの解析を続けていた。
札幌、渋谷、大阪、福岡の4箇所にあった"A.C."の部隊活動拠点を制圧して鍵は全て揃ったはずなのだが、解析は難航していた。
それぞれの街は賑わいを徐々に取り戻しており、人々が惨状を過去の物にしようとしていた頃だった。
ニュースでは当てにならない情報が流され、挙句の果てには陰謀論まで出回りだしていた。

拠点の中でも"A.C."の正体は分からず終いかと思われていたが、その日の夜、けんまが大慌てで全員を呼び出す。
「たっ、大変ンマーーー!!!」「けんま、どうしたんだ?いきなりそんな大声出して。」
「とりあえずコレを見てほしいンマ!!」けんまはテレビに解析した情報を出す。「何だよ…コレ…」
そこには通信の発信元と思われる海上要塞の座標及び"A.C."の活動部隊のリストが表示されていた。
「多分ここに"A.C."が居るンマ。割ったデータが正しければ、あの要塞はだんだんこっちに近づいてきてるンマ。」
「…戦いはまだ終わってないって事か。」「それじゃあ… 私達は囮だったって事!?」
「…多分そうンマ。要塞の兵装情報を見てる限りではアレが本命っぽいンマ。」
「けんま、アレに乗り込めそうか?」「カナチお姉ちゃん!?」
「セキュリティ解読さえすれば一応行けるンマが… でもカナチ、本気ンマ!?まだセイバーの修理は終わってないンマよ!?」
「バスターだけで何とかする。どうせ余裕は無いんだろ?」
「確かに計算が合ってれば2日程度しか無いンマが… それでもセイバー無しで行くのは無茶ンマ!!」
「じゃあ何だ?一日で直せるのか?」「それは…」けんまがうつむく。
カナチのセイバーはけんまの理解力を超えた設計で、けんまでさえ少なくとも一ヶ月は掛かる物だった。
「だったらオレがセイバー無しで行ったほうが―」

「待って。」座間子がカナチの話を遮る。「多分あの人なら… あの人なら1日で直してくれるはず…」
「ンマっ!?そ、その人はどこに居るンマ!?」
「それは言えないの… あの人ちょっと変わってるから。でも私が持っていけばやってくれると思うわ。」
「1日か… 賭ける価値はありそうだな。分かった、お前を信じる事にするよ。」
「カナチさん… 分かったわ。けんまさん、後で私が言った所に送ってくれない?」「わ、分かったンマ。」
そう言って座間子は別の部屋に行った。どうも電話してるようだが、相手が誰かは分からなかった。
しばらくして座間子が出てきて、けんまからセイバーを受け取ってどこかへ転送された。
彼女がどこに行ったのか気になったけんまは追跡しようとしたが、向こうから通信が切断されたらしく、追跡出来なかった。
「本当にアレを1日で直せるンマかね…」「今はアイツを信じるしかない。」

翌日になっても座間子との通信は途絶えたままだった。
泊まりになると言っていたので帰ってこないのはわかっていたが、通信も出来ないとなると不安だった、
「まさか座間子ちゃん、変な事に巻き込まれてないよね?」「座間子お姉ちゃんはきっと大丈夫なのです!」
電が拠点に漂う不安を和らげようとする。「果たして間に合うかどうか…」
その日いっぱいは座間子からの応答は無かった。

翌日、朝早くに座間子から連絡が入り、けんまは寝ぼけ眼で応答する。
「けんまさん、セイバーの修理、終わりました。」「ふぁー… 分かったンマ、今回収するンマ。」
けんまが座間子を回収する。「カナチさんは?」
「まだ起きてないンマ。けんまはまだ眠いからもう少し寝かせてほしいンマ…」
けんまはソファーで眠りについたが、しばらくして非常事態が起こる事はこの時誰も予想してなかった。

あれから2時間程度たった時、突如として防災スピーカーから鳴り響く"武力攻撃"を意味するアラート。
拠点中が騒然とし、出勤時間になりつつある街は一瞬で静まり返る。その瞬間、日本中がパニックに包まれた。
―一部の人物を除いては。

「…遂に奴が来たか。」アラートでカナチも眼が覚めたが、けんまと対照的に冷静沈着だった。
「あっ、カナチさん!セイバーの修理終わりましたよ!!」座間子がカナチにセイバーを手渡す。
「間に合ったのか。」「えぇ、あの人の技術力を甘く見てはいけませんわ。」
受け取ったカナチは早速セイバーを起動してみる。
「!! 何だこの出力…!!」出力がさらに上げられていたのか、カナチでも両手で持たないとセイバーに振り回されそうだった。
「座間子、コイツに何をした?」「あの人、"修理したついでに自分が出来る限界までチューニングした"って言ってたけどまさかここまで…」
「まさかコイツがここまでの性能を秘めていたとはな。面白い、使いこなしてやろうじゃねぇか。」
「凄いンマ… けんまでも悩んだあの構造を一日で修理した上にあそこまで改造するって一体何者ンマ…?」
「本人は"イリーガルな機械馬鹿"って言ってたけどね。そんな事より朝ごはん、用意しなくていいの?」
「忘れてたンマ!!」「けんまちゃん、まだ朝ご飯用意してなかったの!?なら私も手伝うから早く用意するよ!!」
けんまは六実に急かされながら、台所に朝食を用意しに向かった。

朝食を待っている間にテレビを点けると、どこの局も例の海上要塞と米軍及び海上自衛隊が交戦する様子が映されていた。
事態が事態なだけに当然と言えば当然なのだが、危機感と同時に違和感も伝わってきた。
今まで国内でここまで大規模な軍事テロが無かったので、この映像には複雑な感情を感じた。
しかし感心している場合でも無く、事態は深刻だった。
急遽招集された軍艦が海上要塞に攻撃するも、謎のエネルギーによって防がれ、反撃される様子が放映されていた。
あの要塞は緊急招集された艦とは言えど、軍艦の攻撃を物ともしない程に堅牢な物だった。
早く撃退しなければこのままでは"A.C."の部隊に制圧されてしまう、未曾有の国家存続危機でもあった。
放送は国内どころか世界中に恐怖と衝撃を与えた。一体あんな化物をどうやって倒すのか。

「カナチお姉ちゃん、電も行ったほうがいい?」「お前は来ないほうが身のためだろう。恐らくオレでやっとの所だ。」
「カナチさん、無理だと思ったら帰ってきてもいいのよ。」「分かってる。だがここまで来た以上、退く訳にはいかない。」
「お待たせンマ!朝ご飯出来たンマよ!」「…やけに今日は豪華だな。」
「カナチちゃんを私達も全力でサポートしたいから本気だしたわ!」「六実…」
「さて、けんまは先にセキュリティの解読の続きをしないといけないンマね…」けんまは飯を食べずに先に研究室に向かう。
が、すぐに出てきた。「何か分からないけどセキュリティが無効化されてたンマ… 誰かやったンマ?」
「あの人がやったんじゃないの?軍事通信解読したって自慢するくらいだし。」「恐ろしいンマ… その人って人間ンマよね?」
「一応人間よ。」(何だよ"一応"って…)

全員が食事を終え、出陣用意をする。
「…遂に決戦の時が来たか。」「えぇ。私だけでなく、皆がカナチさんの事を応援してるから… 絶対に帰ってきてね。」
「けんまも頑張るンマからカナチも負けないンマよ!!」「電も応援してるのです!!」
「無理そうなら私達も呼び出していいのよ?」「お前ら… よし、行ってくる。」
「カナチは絶対負けないンマ!」「…オレを信じろ。」
カナチは海上要塞に転送された。

海上要塞の小さな一室に降り立ったカナチ。外からはまだ砲音が聞こえる。
(妙な胸騒ぎがするな… 国家存続危機だからか?) カナチは何かを感じ取っていたが、それが何か分からなかった。
だがここで悩んでる時間は無い。カナチは小部屋から飛び出す。

カナチ小部屋から出て、真っ先に見た光景は不思議な物だった。
ぶら下げられてる訳でも無いのに宙に浮かぶ足場、宇宙でもないのに落ちていない水、所々で飛びかう謎のエネルギー球…
「何だこの空間… まさか別次元とかじゃないよな?」「一応GPSで捕捉出来てるンマが…」
カナチは浮いた足場に乗っても落ちないどころか、逆に上昇する。
「この空間一帯がトラップっていう訳か。」カナチは浮遊足場を次々に渡っていく。
浮遊足場を渡り抜けると、次は氷塊の間に出た。
しかし、この部屋も奇妙で、氷塊と燃え盛る炎が同じ空間に存在していた。
炎の側にある氷は何故か溶けず、炎も消えずに弾けながら燃えていた。
敵の構成も同じように、氷を吐き出す機械兵と火炎放射機を携えた洗脳兵が居た。
「…ここにも洗脳兵が居たのか。」カナチが敵を斬ろうとしたその瞬間、カナチの眼の前に電撃が落ちる。
「!!」カナチが上を見ると、放電装置を背負った機械兵が居た。
「流石に本命なだけあって守りは硬いか。」機械兵相手にウィルスを感染させてある程度減らせてるとは言えど、ここは敵の本丸。
並大抵の敵の量では無かった。「ならば!」カナチはバスターを構える。
「フォレストボム!」大地の力を固めた爆弾は機械兵に向けて飛んでいく。
炸裂した時に放たれた蔦は放電装置の僅かな隙間に入り込み、複雑に絡まり合う。
もう一度放電装置を起動した時、基盤がショートを起こし、内部から破壊する。
そのままカナチは残った2体も流れ作業の如く対応する。
「次だ!」カナチは更に奥に居る敵にも奇襲をかける。
機械兵に背後から斬りかかり、背中から両断する。そのまま側に居た洗脳兵にはバスターを連射する。
奥に居た機械兵もバスターで撃ち抜く。

そうしていくつかの部屋を切り抜けていったカナチだが、広く開けた部屋に出た時、カナチは目を疑った。
「そこに居るのは… 山岡!?何故こんな所に!」「よう、久しぶりだな。アンタも奴を追って来たのか。」
「あぁそうだ。分かっているなら先に進ませてくれ。」「おっと、そうはいかねぇ。"彼"にここを守れとの指令があった。」
「…そうか。」「だから俺はココでお前を倒す。」
「カナチ!知ってるンマか!?」けんまが通信機越しに驚く。「あぁ。アイツは… アイツはかつての仲間だ。」
拠点が騒然とする。「ど…どういう事ンマ!?」
「記憶が曖昧になってるが、これだけははっきりと覚えている。封印される前、オレはアイツと共に行動していた。
オレらは"A.C."を追っていた。ただ…」「ただ?」「それ以外の事が思い出せない。今覚えている事はこれだけだ。」
「何を一人で話している。お前の相手は俺だろ。さぁ、かかってこいよ。」「やるしか無いのか…!」
「いざ尋常に!」「「参る!!!」」
双方が剣を構え、お互いの隙を探る。歴戦の強者同士、いきなり突っ込むと反撃を喰らうのは分かっている。
カナチは必死に山岡の癖を思い出そうとする。山岡は鋭い目線でカナチの弱点を探る。
「どうした、以前のように突っ込んで来ないのか?」山岡がカナチを挑発する。
「あいにく以前どうしてたか思い出せないんでな。その挑発には乗らんぞ。」
「そうか、それは好都合。ならばこっちから!!」山岡が姿勢を低くし、弾丸のように突っ込んでくる。
山岡が手にした剣で斬りかかろうとするも、咄嗟にセイバーで防ぐ。
「そうだ!それでこそお前だ!」防がれたのを確認してから追撃しようとする。
「何故お前はオレに斬りかかる必要がある!」カナチも反撃の構えを取る。
「それはだな!"彼"が選ばれたからさ!」双方の斬撃が衝突する。
「"彼"とは誰の事だ!」鍔迫り合いしながら山岡に問う。
「教えてやろう!」山岡はカナチの斬撃を跳ね飛ばし、一旦距離を置く。
「"彼"とは私の同期… いや、我らが"尊師"だ!喰らえ!スクリーンディバイド!!」
山岡の剣から一瞬刀身が消えたかと思えば、何と離れた場所に居るはずのカナチを斬撃が襲う。
「ならばその"尊師"とやらに何を望む!」カナチも負けじと剣を携え一気に突っ込む。
「喰らえ!雷光閃!!」「遅い!!」何と山岡はカナチの斬撃を見てから回避した。
「その程度では"尊師"が望む"優しい世界"には適応出来ないぞ!」山岡がカナチの背後に回り込む。
「前より強くなってるが、まだ俺に追いついてないぞ!」山岡がカナチを羽織っていたマントで包む。
「奥義!アスパイアブレイク―」「させるか!昇炎斬!!」カナチはマントごと山岡を斬る。
山岡は寸前で回避したが、切っ先は山岡の髭を焦がす。「ほう… 少しはやるな。」
「当たり前だ。でなければここまで来れてないからな。」カナチは焼けたマントを払う。
「だが俺にはその斬撃に迷いが見える。だから俺に攻撃が当たらない。先に進めないのだ。」
「悩みだと?」「悩みを捨てきれてないからいつまでも俺の格下止まりなんだぞ!フミコミザン!!」
山岡が弾丸の如しスピードでカナチに斬りかかる。
「クソっ…!」カナチは反応したが、完全に防御する事は出来なかった。
「これが俺とお前の実力差だ!分かったか!」山岡は再び追撃の構えを取る。
「させるかっ…!!」カナチはバスターで咄嗟に山岡の腕を撃つ。
山岡の構えが解ける。「ほう、そんな物に頼るのか。お前らしくないな。」
「言ったはずだ、以前のやり方を思い出せないと。」カナチは再び立ち上がる。
「だが、思い出せないからこそ出来る事もある!フレイムアロー!!」
放たれた炎の矢は山岡の逃げ場を封じる。
「これでどうだ!水月斬!!」カナチは大きく振りかぶり山岡に斬りかかる。
「何だと!?」山岡はカナチの斬撃を防ぎきれなかった。
「…面白い、ここからが本番と行こうじゃないか。」
山岡は体制を立て直しながら笑うように呟く。
「我が力!"尊師"に認められ、"Colonel大佐"として認められた力を見せてやろう!!」
山岡の発した言葉と精神の昂りに同調するかの如く、山岡のセイバーが唸り、刀身が紅く染まる。
「今までの力は抑えていた物だという事を教えてやろう!クロスディバイド!!」
紅に染まった刀身は唸り、揺らめき、煙の如く形を失う。
同時にカナチを貫くように2つの斬撃が同時に発生する。
「ぐはっ…!!」
X字にカナチを貫こうとする斬撃は、強化されたセイバーの出力でもいなしきれないくらいの力だった。
完全に相手のペースになっている。このまま戦い続けたらカナチが負けるのは確実だ。
「おっと、今のはただのウォームアップだぞ。こんなのでくたばってたらこの先には進めないぞ。」
山岡が再びカナチを挑発する。カナチのセイバーを握る手にも力がこもる。
「ならば!!」カナチは飛び石を渡るかの如く、低い姿勢で一気に突っ込む。
「この!オレが!お前に!負けるなど!誰が!決めた!昇炎斬!!」カナチが怒涛の連続攻撃を叩き込むも、全てかわされてしまう。
―最後の一発を除いて。
揺らぐ炎は山岡のアーマーを焦がす。ようやくまともな一撃が入ったのだ。
「ようやくか。よく当てれたな。それだけは褒めてやる。だが… それだけでは足りん!!」
再び剣を構える山岡。その構えはフミコミザンの物だった。
「喰らえ!フミコミ―」「させるか!!」カナチは振り抜く寸前で山岡の剣を弾く。
「何!?」剣を弾かれた事に動揺する山岡。
「一度喰らってアンタの癖は何となく分かった。こっちも成長してない訳ではないんでな。」
「…そうだ。それでこそお前だ。お前は以前から"喰らって覚える"タイプだった。」
「…昔のオレの事か。」「俺は以前からお前のその能力が羨ましいと思っていたくらいさ。」
「他人の強烈な技くらい一度見たら誰だって覚えるだろう。」
「いや違う。俺が見た中でそんな事が出来たのはお前くらいだ。」
「…何が言いたい。」「つまりだな… お前は最初から戦うべくして生まれた存在なのだ。」
「戦うべくして生まれた存在…」「隙あり!!」山岡は動揺したカナチに斬りかかる。
「覚えてないだろうが言ったはずだ。"戦いは一瞬たりとも気を抜くな"と。」
咄嗟に反応して無理やり鍔迫り合いに持っていくカナチ。
「その反応速度、見事だ。ここまで来れただけあるな。」
カナチの剣を払い、再び距離を取る山岡。
「そしてお前は今この戦いの中でも洗練されている感じがするな。流石は天才だ。」
「そうか。だが―」カナチも山岡の如く高速で突っ込む。
「出来れば剣は振るいたくないがな!水月斬!!」
山岡も剣で防ぐ。「いつまでそんな世迷い言を言っている!!」
追撃体制に入るカナチ。「世迷い言だと?」カナチの剣に電撃が走る。
「山岡ァ!何故オレがこうしてお前と戦う事になったのか考えろ!雷光閃!!」
セイバーは山岡の頬を掠める。
「…今のオレは誰も殺したくない。昔はどうだったか知らないが、少なくとも今はそうだ。」
「フッ…」山岡はカナチの言葉を鼻で笑う。「何がおかしい?」
「争いの為に生まれた者が争いを拒むとはな… それがどれだけ無駄な事か分かってるのか?」
「…どういう事だ。」カナチは剣を突き出したまま山岡に問う。
「お前はだな… お前の信念を真っ向から否定する事が最も重要なのだよ!!分かるか!?」
「山岡… 貴様ァ!!」カナチがキレる。山岡と同じように、精神の昂りに応じるが如く、刀身が蒼く輝く。
「そうだ!その感覚だ!!」カナチの剣を即座に弾き、カナチを飛び越え距離を取る。
「お前の力は怒りによって解放されるのだ!!」山岡はクロスディバイドの構えを取る。
「怒りの力、どれ程の物か見せてもらおう!!クロスディバイド!!」2つの斬撃がカナチを襲う。
「見切った!!」カナチはいなす事すらせず避ける。そのままの勢いで山岡に突っ込む。
「覚悟しろ山岡ァ!!」怒涛の連撃で山岡に斬りかかる。
剣は荒々しくも力強い軌跡を残すが、全てかわされてしまう。
「どうした!それがお前の本気か!」山岡は剣で受けるどころか身体を軽く反らすだけで全てかわしてしまう。
しばらく挑み続けるも、一発も当たらない。息を切らすカナチと余裕の表情すら見せる山岡。
「何故当たらない…!」「さぁな。お前がそんな事も分からないとは俺は思わないぜ?」
剣を持つカナチの手には焦りの色が見え始める。当然ながらこの戦闘には他の仲間はついて行けてない。
カナチの中では怒りが焦りに変わり始めていた。怒りが強かった分、また焦りも強い物となる。
山岡が何もせずともカナチは窮地に追い詰められる。一体何が悪かったのか、今のカナチには見当も付かない。
焦りで周囲の音が聞こえなくなっていく。砲音も、山岡の声も、仲間の声も、自分の声さえも―
自分でも何を言っているのか分からず、知る手段も無かった。
山岡がカナチに止めを刺そうと一気に距離を詰めた時、カナチの脳裏に聞き覚えのある声がした。

「激流に逆らおうとする者は自らの身を滅ぼす。だが激流に同調する者はどうか?答えは自分で見つけよ―」

ふと意識が戻るカナチ。眼前には迫る山岡。
いつか聞いた師の言葉を思い出したカナチは最小限の動きで山岡の斬撃をいなす。
同時に忘れていた一つの技を思い出す。その技は未完成だったが、山岡の勢いを利用すれば完成しそうな予感がしていた。
(師匠、貴方の言っていたことの意味がようやく分かった気がした。言いたかった事はこういう事なんだな!)
自分の感覚に確信を持つカナチ。
「今の防御、見事だ。だがコイツはどうかな!!」再び猛牛の如し気迫で迫る山岡。
「甘い!!」山岡の斬撃の勢いを利用し、宙を舞うカナチ。(この感覚… 出来る!)
「何だと!?」斬撃を利用され、驚く山岡。空中で回転しながらセイバーを構えるカナチ。

「一刀両断!幻夢零!!」

強化されたセイバーの刀身がそのまま衝撃波となって地を割りながら飛んでいく。
しかしこの威力ではアーマーを粉砕するどころか山岡すら真っ二つにしてしまう。
「山岡ァ!よけろ!!」カナチは山岡に叫ぶ。
山岡もクロスディバイドで相殺しようとしたが、威力が高すぎて斬撃すら"斬り裂いて"しまった。
山岡は間一髪のところで避けたが、衝撃で壁にぶつけられる。山岡が着ていたアーマーの下には砕けたコア部分が見えていた。
彼も他と同じく、"A.C."の被害者だった。

「あれ… 俺はどうして…?それになんだ?この格好。」しばらくして山岡が目を覚ます。
「山岡、大丈夫か?」「えーっと、あなたは…」「オレはカナチだ。」
「カナチ…」山岡はカナチの名前を聞いてしばらく黙り込む。
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」山岡が突如大声を上げる。
「ど、どうしたんだ!?いきなりそんな大声出して!?」不意の自体に驚くカナチ。
「カナチさん、早く奴を止めてください!!このままだと…!!」どうやら山岡は記憶が残っていたようだ。
「分かってる、鍵出してくれないか?」カナチに言われ、着ていたアーマー中を急いで探す山岡。
「あったコレです!早く止めてください!!」「確かに受け取ったぞ。お前は一旦拠点に帰ってろ。」カナチは転送マーカーを渡す。
「それ、付けたらオレの拠点に帰れるぞ。今動くのは危険だから一旦安め。」「お、おう。じゃあ気をつけてな。」
山岡は落ち着かぬ様子で拠点に戻った。拠点はざわめいたが無理も無い。今まで男性が居なかっただけに山岡の存在は異質だった。
「けんま、山岡はさっきと違って素は紳士だからそんな騒ぐ必要無いぞ。」
カナチは山岡を見送って再び歩みだした。

ここまで来れば玉座までもう一息、しかし奇妙な空間は奥へ奥へと広がっていた。
まるで現実世界と仮想空間の境目が分からなくなっているようだった。
しかし奥から何か強烈な物を感じるのでこの先に何かがあるのは確実だ。
カナチはひたすら奥へ進む。進むごとに仮想空間に近づいているような気もする。
敵も様変わりしており、いつの間にか洗脳兵はおらず、機械兵ばかりになっていた。
「…別世界に迷い込んでないよな?」「多分時空は乱れてないと思うンマが…」
カナチが更に進むと、シャッターを発見した。「ようやく玉座か。早いとこここから去りたいところだな。」

カナチが中に入ると、これまた奇妙な空間の中に奇妙な"何か"が居た。
「…お前ナリね、ひろあきを倒したのは。」「あぁそうだ。お前の名は何だ?」
「当職はカラコロス、この要塞の主ナリよ。」カラコロスはこちらを向き、首元から炎を吹き上げる。
「ここまで誰も来なかったナリが、ようやく誰か来たナリね。でも当職は忙しいナリ。」
「外の事か。」「●はい。でもお前には当職の邪魔させないナリよ!」
「カナチ、来るンマよ!」「分かった!」
「バトルオペレーション、セット!」「イン!」
「すぐに灰にするナリよ!」
カラコロスが戦闘意思を示した瞬間、空間が一瞬歪む。今まで絨毯だと思っていた物が突如パネル状に変化する。
カナチが困惑してる間に先に仕掛けたのはカラコロス。目の間から居なくなったと思えば突如上から降ってくる。
カナチは間一髪のところで避けるも、再びテレポートする。
「コイツ…!超能力者か!?」カナチが目で追うも、テレポートされて見失う。
ノイズとともにけんまから通信が入る。「―ようやく繋がったンマ。」「けんま、どうした?」
「どうやらカナチはカラコロスの力で一種の電脳世界に入り込んでしまったみたいンマ。」
「電脳世界… というと?」けんまと通信してる間にもカラコロスは休む間も無く猛攻を続ける。
「お互い見てる限りデータ化されてるっぽいンマ。だからその空間では―」
再びノイズが強くなって聞こえなくなる。同時にカラコロスの眼も光る。
カナチの眼前に謎の光が発生する。本能的に危険を察知したカナチはすぐさま離れる。
光が大爆発を起こす。爆発が空間を揺らす。不思議なことに衝撃波と鼓膜を破るくらいの爆音は発生しなかった。
爆発が落ち着くとともに通信も再度安定する。「―カナチ!何があったンマ!?」
「分からない。ただアイツがいきなり爆発を起こしただけだ。」
「通信妨害ンマか…?まあいい、さっきの話の続きンマ。カナチの居る電脳世界では、全てがデータ化されてるみたいンマ。」
「…何となく察した。」「話が早いンマね。多分カナチの予想通り、データさえ書ければどうにでも出来る世界になってるンマ。」
「奴の動きは全部その影響か。」「カラコロスが有利になるコードなのは間違いないっぽいンマね。」
「書き換え次第で強化も弱体化もするって事か。」「そうンマ。だからけんまも―」再びノイズが強くなる。
再びカラコロスも動き出す。どうやらカラコロスの行動が止まると通信が安定化するようだ。
カラコロスはちゃぶ台返しの要領で床を剥がそうとする。
「させるか!」カナチもバスターを連射しながら突っ込む。
カラコロスが床を弾き飛ばす。パネル状の床は破片となってカナチのほうに飛んでくる。
「当たるか!」カナチは軽やかに飛んできた破片を飛び越え、カラコロスの懐に潜り込む。
「喰らえ!!」カナチは怒涛の猛攻をカラコロスに叩き込む。
しかしカラコロスからは血が飛び出る事もなく、それどころか傷一つすら付かなかった。
カラコロスは再びテレポートでカナチの元を去る。同時にけんまとの通信も安定する。
「―カナチ!」「どうもアイツが動くと切れるみたいだな。援護出来そうか?」
「分からないンマ。今やってみてるけど…」通信機越しにひたすらキーボードを叩く音が聞こえる。
カラコロスがようやくじっとしたかと思いきや、いきなり体が光りだす。
光が落ち着いたかと思ったら、カラコロスが放っていた光の色も変わった。
先程まで赤い炎のような光を放っていたが、今度は硫黄のような黄色い光を放っていた。
「光無きところに光を。」カラコロスがそう言い放つと、カナチの足元のパネルが突如電気を纏いだす。
そして次の瞬間、その電気に引き寄せられるかのように雷が落ちる。カナチは雷が落ちる瞬間にカラコロスのほうに突っ込んで回避する。
再びカラコロスを斬りつけるも、やはり傷は付かなかった。「けんま!応答しろ!」「カナチ!どうしたンマ?」
「カラコロスを斬っても傷一つ付かないがちゃんと攻撃は通ってるのか?」「ちょっと待ってほしいンマ…」
再びけんまはキーボードを叩く。「…あったンマ!どうやらちゃんとダメージは通ってるみたいンマね。」
「一応斬った感覚はあったから通る事には通ってたんだな。」「一応このくらいのデータなら…」けんまの打鍵音が加速する。
「よし、出来たンマ!これでカナチにもカラコロスの体力が見えるようになったと思うンマが…」
そう言われ逃げ回るカラコロスをカナチが見ると、確かに足元に数字が表示されていた。どうやらこれが体力らしい。
「攻撃が通ってる事が分かっただけでもありがたい。サンキューけんま。」「容易い御用ンマ!」
「当職の秘密を探るとはいい度胸ナリね。」そう言うとカラコロスは再び強く光りだした。
今度は体から翠玉(エメラルド)のような光を放ち出した。
カラコロスが「身が震える。」と言うと、いきなり部屋自体が大きく揺れだした。
「カナチ!足元から何か来るンマ!」けんまがノイズまみれの通信でカナチに伝える。
カナチはそれを聞いて壁伝いに上へ上へと逃げる。
部屋の揺れが一段と大きくなった時、カラコロスが居るパネル以外を突き破るように巨大な木の杭のような物が飛び出してきた。
「あんなのに貫かれちゃお陀仏だな…」カナチは高所で杭が引っ込むのを待った。
不思議なことに、杭が引っ込むのと同時に割れて無くなったと思っていたパネルがどこからともなく出現する。
どうやらこの空間では自分達だけでなく、部屋自体がデータ化されてるようだ。
再びカラコロスは逃げ回る。カナチは動かずして上から落ちてくるのを待ち構える。
カラコロス視界から消える。もしやと思って上を見ると、やはり上から落ちてきた。
「来たな!」カナチは読み通りカラコロスを迎撃する。3段斬りに加え、昇炎斬も当てる。
カラコロスの足元に出ていた数字が大きく減る。「…どうやら弱点のようだな。」
「今のは痛かったナリよ。でもこれはどうナリか?」そう言うとまたカラコロスの体が光りだす。
カラコロスは瑠璃色の光を纏い、「始まりはいつも雨でした。」と呟くと、謎のエネルギーが上空で氷塊を形成する。
「裁きを。」カラコロスがそう言うと、空中で固定されていた氷塊が落ちてきた。
氷塊はカナチを追跡するように落ち、逃げ場を奪うように追い詰める。
カラコロスは次の攻撃の体制を整えている。「クソっ…!ならば!」カナチはセイバーを構える。
「雷光閃!」電撃を纏い、一気に突き抜ける。切っ先はカラコロスの腹を刺す。
「ナリッ!?」カラコロスは不意に攻撃されたからなのか、全身が麻痺して動かなくなる。
「今のうちに!!」カナチは畳み掛けるように連撃を決める。カラコロスの体力が残り300を切る。
カラコロスは再び翠玉色の光を纏い、カナチに「もうやめにしませんか。」と言う。先に仕掛けてきたのはそっちだろうが。
奴が翠玉色の光を纏ったという事はもう一度あの攻撃を出そうとしている。さっき分かったが、ギリギリ一発くらいなら入れる隙はある。
「身が震える。」そう言い放ち、再び部屋ごと揺らす。
「今だ!」カナチは壁を蹴り、回転しながら宙に舞う。
「一刀両断!幻夢零!!」放たれた斬撃はパネルを斬り裂きながらカラコロスを襲う。
カラコロスは逃げようとしたが、時既に遅し。強烈な斬撃はカラコロスを真っ二つに斬り裂く。
「自分の無力感… なぜ…こんなに…」カラコロスは最後に何か言っていたようだが、カナチには聞き取れなかった。
斬られた衝撃でカラコロスの体から何かのチップが飛び出てくる。カナチはそれを拾おうとしたが、その瞬間に山岡から通信が入る。

「カナチ!早く逃げろ!!崩壊するぞ!!!」山岡がそう言った瞬間、カナチの居た空間が再び歪む。
どうやらあの電脳空間はカラコロスの力で維持されていたらしく、息絶えると同時に元の空間に戻った。
そして同時に海上要塞自体も大きく揺れだす。明かりが消え、壁も崩れだす。
どうやらカラコロス自体が動力源になっていたようだ。要塞はゆっくりと落ち出す。
息絶えたカラコロスの体からは青白い光が発生している。カナチは急いでチップを拾い帰還する。

カナチが拠点に戻り、アーマーを脱ごうとした瞬間、拠点が大きく揺れだす。
地震か!?」揺れはしばらく続いた。
揺れが収まって、カナチはけんまに拾ったチップを手渡す。
「山岡は大丈夫なのか?」「見た感じ、大きな怪我は無いンマ。」「俺を誰だと思ってるんだよ。」
「…その様子だと全然問題は無さそうだな。」「あの程度の怪我、回復を待つまでも無いぞ。」
「で、さっきの揺れは何だったんだ?」「…アレは奴が爆発したんだ。」
爆発と聞いて一同が騒然とする。「爆発…ンマ?」「あぁそうだ。奴の体で発生していた核エネルギーが抑えられなくなったんだろう。」
「という事はオレが見たあの光とも関係がある訳か。」「…チェレンコフ放射ンマね。」
「何だそれ?」「詳しい説明は省くけど、簡単に言えば物質中の原子が速すぎる時に出る光ンマ。大抵の場合、核施設関連で発生するやつンマ。」

不安になった電がテレビを点けると、海底でカラコロスが爆発する瞬間の映像が流れていた。
マイクをぶち壊す程の爆音や異様な揺れと同時に巨大な水柱が立つ瞬間が収められていた。
側に居た複数の軍艦は押し流され、海面が大きくうねる様子が映されていた。
その爆発で津波が発生したらしく、画面には津波警報の表示がずっと出ていた。

カナチは報道内容に衝撃を受け、一人部屋に戻る。心配した山岡はカナチの部屋に入った。
「お前が辛いのも分かる。"A.C."が何を考えていたのかは知らないが、お前は救世主なんだ。」
「…オレはアイツを倒して良かったんだろうか?」カナチは暗い声で山岡に問う。
「俺は倒すべきだと思ってたぞ。あのままだと国自体が滅んでいたかもしれん。それに―」
「分かった、しばらく一人で居させてくれ…」カナチはそう言って山岡を部屋から追い出した。
(カナチがあそこまで辛いのは分かるが、奴を倒し損ねてたらもっと辛かっただろうな。)
山岡は言いたかった事を心に秘めつつ部屋を出ていった。

今回の事件でカナチはしばらく部屋から出てくる事は無かった。

Stage7に続く

Stage7 -流星-

カラコロスを倒して数日、カナチは部屋を出れないで居た。皆が元気付けようとしたのだが、カナチは聞く耳を持たなかった。
強靭な精神力を持つカナチと言えど、所詮は人間。完全無欠でないが故に何らかの理由で再起不能になる事もある。
カナチは人間であるが故の苦しみに蝕まれていた。
けんまがカナチに昼食を持っていき、戻ろうとした瞬間、突如入電通知が鳴り響く。けんまは嫌な予感がするも、通信機に向かう。
そのただならぬ様子を察した山岡もけんまの後を追う。

けんまが通信に応答すると、そこには逆光に浮かび上がる謎の人物が映し出されていた。
「…ようやく出たようだな。遅かったぞ。」加工されて誰だか分からない声で喋りだす。
「お前は…!!」見覚えがあるのか、山岡が反応する。
「…その声は山岡か。ウチの下から逃げ出してどこに行ったんかと思ったらそんなとこに居るんか。つべこべ言わんとはよ帰ってこい。」
どうやら通信相手は"A.C."のようだ。「生憎お前の下に戻る気なんぞ初めからないぞ、"A.C."さんよ。」
「そうか、ならそれはそれでいい。この機会や、裏切り者も纏めて全員"処理"したるわ。」「"処理"だと?何を言ってやがる。」
「アンタらが"協力"してくれたおかげでこっちの事は注目されずに済んだわ。」
「まさかあの海上要塞は最初から…!!」「ようやく気づいたようやな、その通りや。"アレ"は最初からウチが時間稼ぎのためにに用意したんや。」
「完全に騙されたンマ…」衝撃の事実に呆然とするけんま。「今更後悔しても遅いわ。こっちの計画は最終局面まで来たんや、ここまで来たら誰にも邪魔させんで。」
「最終局面だ?何を言っている。」「最後にこれだけ言っておくわ。3日後にはアンタらは全員こっちの物になる。残された自由を楽しむんやな。」
"A.C."はそう言い残して通信を切った。

「3日か…」「時間がありそうで無いンマね…」「おい、通信元割れるか?」「割れると思うが… どうするンマ?」
「どうするも何も決まってんだろ、俺がブッ壊しに行くんだよ。」「まだ傷が回復しきってないから…」
「うるせぇ!つべこべ言わずにやれ!」「分かったンマ…」けんまは通信の解析を始める。
少し時間は掛かったが、すぐに発信元は特定された。
「オーストラリアの荒野地帯… 何でそんな所ンマ?ちょっと調べてみるンマ。」けんまは衛星写真を調べ始める。
しばらくして、同じく衛星写真を眺めていた山岡が何かに気づく。「おい、左下のアレ、何だ?」
画面の端には何かの建築物が見切れていた。「ちょっと待つンマ。」けんまは別の衛星写真を取得した。
「「これは…!!」」二人は驚愕した。そこには大量のパラボラアンテナと小さな建物が写っていた。
「これ、見る限りつい最近建てられた物みたいンマね。」「電波望遠鏡人工衛星用の通信設備じゃないよな、これ…」
「まだ分からないから一旦調べてみるンマ。」けんまは海外のデータベースを参照する。
しかし幾ら探せども一向にこのアンテナの情報が見つからない。「なぁけんま、もしかして…」
「…多分間違いないンマ。NASA国立天文台機構のデータベースに無いのも見ると、これが"A.C."の物である可能性はかなり高いンマ。つまり…」
「―奴が宇宙に居るって事か。」「カナチ!もう大丈夫ンマ?」「さっきの通信を聞く限りはもう地上に居ないと思うぞ。それに…」
カナチが解析途中のカラコロスのチップを拾い上げる。
「コイツの件をいつまでも引きずってるようじゃ、こっちが負ける事は間違いないからな。」
「ようやくいつものお前に戻ったか、俺も心配したぞ。」「…なぁ、この事を皆に伝えたほうがいいか?」
「僕は伝えたほうがいいと思うンマ。宇宙に行くとなると距離的に簡単に戻ってこれないから、どうすべきかを皆と相談したほうがいいと思うンマ。」
「俺も同じく。もしかしたら何か分かるヤツがいるかもしれないからな。」「…そうか、なら夕食の時にでも言うか。」
カナチはそう言い残し、その場を去った。

その夜、カナチは久々に食卓に顔を出した。
「カナチさん、もう大丈夫なんですか?」「あぁ、もう落ち込んでいられない状況になったからな。」「落ち込んでいられない状況…?」
「そうだ。今からその件について伝えようと思っていた。」「何ですか?」
「実は今日の昼間、"A.C."から通信が入った。そこでは3日後にこちらに対して何らかの行動を起こすと言っていた。」
何も知らない4人は驚く。「どういう事…?」「それについてはこっちも分からないンマ。ただ…」「ただ?」
「この間の海上要塞よりも規模が大きくなると思うンマ。更にあれから分析を続けてみたら、どうも宇宙に居るのは確定っぽいンマ。」
「…あまり信じたくないけど、私の直感だと衛星軌道上から何かしてきそうね。」「サテライトキャノンでも使うのですか!?」
「まだそこまでは分からないンマ。どの衛星か特定出来てないからどういう事をしてくるか分からないンマ。」
「でも攻撃用なら探しやすいんじゃないですか?」「…恐らく"A.C."は旧式の軍事技術を流用してる可能性があるンマ。」
「現行の軍事衛星との区別が付きにくいって事か。だが前に国際条約で攻撃衛星は禁止されたはずじゃ?」
「あの条約はまだ中東の一部の国がまだサインしてないから散々批判されてるだろ。」
「となると、事はかなり厄介ね…」「今日含めあと3日でどうにか出来るのか?」
「多分特定は出来ると思うンマが… 問題はそこからンマ。場所を特定しようにもセキュリティを突破出来るかが問題になってくるンマ。」
「でもまずは衛星の特定する事が重要でしょ。私達はけんまちゃんを信じてるんだからね!」
「そうンマね。ならご飯を食べたらまた挑戦するンマ!」「…また徹夜だけはするなよ?」
7人は初めて全員揃って夕食を食べた。7人も居るとなるとかなり狭かったが、そんな事は彼女達にとっては大きな問題でなかった。

翌日、けんまは衛星の特定には成功したものの、セキュリティ突破に難儀していた。
(やはり軍事技術を流用してるだけあって相当なセキュリティンマ…)3時間悩んでも一向に緒が見つからない。
「けんまさん、調子はどうですか?」座間子が差し入れに来る。「駄目ンマ… 復号化鍵が未だに分からないンマ…」
けんまが座間子に資料を見せる。「一応特定は出来たンマが、ここから先に進めそうにないンマ…」けんまは机にへばり付く。
「それは大変ね… ところでこの資料、ちょっと借りてもいい?」「別にいいンマが… 何に使うつもりンマ?」
「ちょっとこっちも調べてみたい事があってね。」そう言って座間子は資料を持って出ていった。
「どうしてこう上手く行かないンマかね…」けんまは不満をボヤきながら再びパソコンの画面に向き合った。

世間はまだ恐怖が迫っている事を知らず、テレビではいつもどおり下らないバラエティ番組が流れていた。
「…このまま何も無く終わったらいいのにね。」「電は… 電はどうしたらいいのですか?」
迫りくる恐怖に怯える電。六実は怯える電を優しく抱きしめる。
「きっと大丈夫よ。この間の海上要塞の時だってどうにかなったでしょ。」
落ち着けようとする六実だが、電の目には涙が浮かぶ。「それでも… 怖い物は怖いのです…」
(今回ばかしは私も不安だけど… それでも…!)

その日の晩、けんまは情緒不安定になっていた。「ンマ…!!どうして…!どうして!!」
ソファーに倒れ込み動かなくなるけんま。「もう考えるのが嫌なくらい頭痛いンマ…」
「あの衛星、NASAのデータベースに載ってないのが腹立つな。どうやって他の衛星回避してんだ?」
山岡はけんまの出した資料を見ながらコーラを飲む。
NASAのデータベースから他の衛星の位置抜いて使ってるっぽいンマ。軍事衛星に関しても位置だけは載ってるンマよ。」
寄生虫か何かかよ、タチが悪いな。」「全くンマ… もう今日は晩ご飯食べたら寝ていいンマか?」
「その様子だとそれ以上やったら流石に体調崩すから今日はさっさと寝たほうがいいと思うぞ。」
「分かったンマ… 今日はこれ以上考えたくないンマ…」
けんまはさっさとご飯を食べると、そのまま風呂も入らずに寝た。
けんまが寝て2時間くらい経った頃だろうか、作業途中のまま放置されていたパソコンに一通のメールが届いた。

翌朝、9時を過ぎてもけんまは起きてこなかった。痺れを切らした六実はけんまを起こしに行く。
「けんまちゃん、もう9時ですよ、いい加減起きてください!」「…ンマっ?」けんまは六実に布団を剥がされようやく目覚める。
「昨日頑張ったみたいですけど、まだ終わってないんでしょ。」「そ、そうだったンマ!早くやらないと―」
けんまは慌ててパソコンに向かうが、一通のメールが届いている事に気づく。
(何か来てるンマ… 誰からンマ?)けんまが届いたメールを開くと、けんまは驚愕した。
そこにはけんまが散々悩んだ暗号化の復号化方法と暗号生成鍵及び通信の暗号化アルゴリズムが一通り書かれていた。
「!? ど、どういう事ンマ!?あれだけ悩んだ方式が…」メールの内容に驚愕するけんまを影から見つめる座間子。
「これ、偽情報じゃないンマよね…?」けんまは恐る恐るメールに書かれていた通りの手順で復号化に挑む。
コマンドを実行した時、けんまは恐怖すら覚えた。何とあれ程悩んでいた衛星の情報があっという間に筒抜けになったのだ。
「何がともあれ、衛星にアクセス出来たみたいね。どう?そこからどうにかなりそう?」側で見ていた六実がけんまに問う。
けんまは驚きで声が出ないまま、ひたすらキーボードを叩く。画面には様々な情報が映し出される。
「これは…!!」けんまは慌てて資料を出して食卓に走った。

「ようやく起きてきたのです!寝坊助さん!」「あら、やっと起きたのね。」十七実と電がけんまを待っていた。
「あれ… カナチはどこに居るンマ?」「カナチさんなら先程山岡さんと一緒に出ていきましたよ。」
「電話持ってるンマか…」けんまは急いで電話を鳴らし、カナチを呼び出す。
「どうした、けんま―」「カナチ!!早く帰ってくるンマ!!アクセス出来たンマ!!」
そのままけんまは興奮気味に何かを話していたが、カナチには理解出来なかった。

けんまに呼び出され、足早に帰ってきたカナチと山岡はけんまに押されて食卓に向かう。
「まずはこの資料から先に読んでほしいンマ!」けんまが出した資料には衛星の事が書かれていた。
資料には衛星の名前も記されており、名前から今までの規模を容易に上回る事が想像出来た。
その衛星の名は"The Ragnarok終焉の日"と記されていた。
ラグナロク… この設計はそれほど威力が高い物なのか?」
「計算が間違ってなければ、最大出力だと北海道を丸ごと焼けるくらいンマ。」
「北海道全域が炸裂範囲!?」けんまの言葉を聞いて、一同愕然とする。
「見てる限りは核兵器を軽く上回る衛星兵器ンマ。もしこれが起動すると…」
「文字通り"終焉の日"と化す訳か。」「ンマ。しかも厄介な事に、今まさに充電されてるンマ。」
「…どのくらい余裕があるのですか?」電が涙声で聞く。「…多分あと15時間程度ンマ。」
「ハッキングは試したの?」「こっちからの命令は何も送れなかったンマ。多分、中から直接制御してるンマ。」
「この大きさだと確かに中に相当量なクルーが居てもおかしくはないな。」
ISSより大きいって相当ね… どうやって打ち上げたのかしら?」
「そこまでは分からないンマ… でも見た限り中に制御装置があるのは確定してるからそこに直接アクセスすれば…!」
「…そこにアクセスするのがオレの仕事って訳か。」「多分見る限りではこれを挿したらこっちから制御出来るンマ。」
けんまはカナチにドングルを渡す。「この作戦、失敗出来ないンマよ。」
「あぁ、分かってる。 …全てはオレに託されたと。」「カナチならきっと出来るンマ。」
「…そうと決まればやるしか無いな。」「俺も一緒に行きたいが行けるか?」
「残念だけど… 衛星軌道上までかなり距離があるから一回で転送出来るのは一人だけンマ。それに充電にも時間が掛かるンマ。」
「そうか。なら俺はここで待っていたほうがいいのか。」「でも出撃用意はしといてほしいンマ。何があるか分からないンマ。」
「分かった。いつでも出れるようにしておこう。」「それじゃあ、今回のルートを説明するンマ。」
けんまは内部構造図を卓上に出す。
「調べた結果、ここの転送装置から送れそうな場所はここになるンマ。で、コンパネと思われる物がここにあるンマ。」
けんまが説明したルートは下層にある倉庫に転送した後、内部を伝って上層を目指すルートだった。
「多分扉には電子ロックがされてると思うけど、そのドングルをかざせば解錠出来ると思うンマ。」
しばらくけんまは作戦の説明を続けた。

「―これが今回の作戦である、"The Punisher断罪者"の概要ンマ。」
(いつの間にそんな名前付けたんだ…)山岡は声にはしなかったものの、作戦名にツッコミを入れた。
作戦の概要を聞いたカナチは最後の出撃用意をする。「…これが本当に最後だよな。」
「映像分析した結果、"A.C."があの中に居るのはほぼ間違いないンマ。だからアレを停止させれば…!」
「分かった。ならば行って倒すまでだな。」けんまの説明を受け、カナチは出撃準備をする。
カナチの出撃準備が終わるまでの間、その場には海上要塞の時とは違う空気が流れていた。
恐怖、困惑、不安、そして希望―
「よし、これだけ持っていけば大体対処出来るだろう。それじゃあ、行ってくるぞ。」
カナチは皆に見守られ、ラグナロクへと向かった。
「必ず帰ってこいよ…」山岡は一人カナチに向けて呟いた。

(…ここ衛星軌道上だよな?)ラグナロクに到着したカナチだが、少し違和感を覚える。
本来衛星軌道上まで来ると、上下の概念が無くなるのだが、ラグナロクには存在した。
恐らくラグナロクのどこかに重力を発生させる装置があるのだろう。
吸い込まれるかのような静寂の中、カナチは上層に向かって進みだした。
周囲の構造を把握するために静かに物陰に隠れるカナチ。遠くから響いてくる足音に妙な緊張を覚える。
顔を出して確認したいところだが、障害物も無く、覗き込もうにも覗けない。
やがて足音はカナチが隠れていた柱の手前で止む。静かに鳴るモーターの音。カナチは息を潜める。

しかしその静寂はすぐに破られた。
「異常な生体反応確認!異常な生体反応確認!警備班は直ちに出撃せよ!繰り替えす、異常な生体反応確認―」
鳴り響く警報音とアナウンス。招集されて続々とカナチを囲うように集まる機械兵。
機械兵の銃口が一斉にこちらを向いたが、カナチは微動だにせず、冷静沈着だった。
やがて敵兵のうち一体が引き金を引く。同じくして機械兵の間にも閃光が走る。
「雷光閃!!」まるで撃ったのは残像だと言わんばかりに勢いよく銃を斬り裂く。
そしてカナチはまるでレーザー光の如く駆け回り、囲んでいた敵兵をあっという間に破壊した。
(増援が来る前に一気に奥に行きたいところだな…)カナチはまた静かに上層を目指して走り出した。

一方司令室では、"A.C."がモニターを見つめて作戦を練っていた。
「親方、第3層に侵入者が出たようですが、如何しましょうか?」
「ネズミが一匹入り込んだか… まぁいい、"コピーの部屋"に誘導しろ。」
「了解しました、シャッターを閉めて誘導させます。」そう言って機械兵が端末をいじると、シャッターが次々と閉まっていった。
「誰が破ったんか分からんが、ようアレを突破したな。とりあえずは消耗させるのが優先やな。」
そう言って"A.C."は司令室から去った。

カナチは次々と閉まるシャッターに本来のルートを阻まれていた。しかし道は残されているので奥へ奥へと進む。
道中、敵の妨害もあったが、カナチにとっては大した事でなく、ただ突き進んで行った。
しばらく進むと大きく開けた部屋に出た。部屋には転送装置と思われし物が4つ置かれていた。
カナチが入ると部屋のシャッターがロックされた。「閉じ込められたか!?」
部屋にはもう1つシャッターがあったが、こちらもロックされていた。
電子ロックのようなのでドングルを使ってみたが、開きはしなかった。
「多分転送装置の先にこの部屋の鍵があるンマね。」「攻略しろと言わんばかりに置いてるから逆に怪しいが…」
カナチが転送装置に乗る。「他に手段は無さそうだな。」そう言って転送装置のスイッチを入れた。

カナチが転送された先は広めの部屋だった。扉も無く、他にあるのは帰りに使うであろう転送装置と生気を感じられない人影だけだった。
しかしその人影はどこかで見たような物だった。やがて逆光が収まり、その正体を表すと皆が驚愕した。
「あれは… 私!?」通信機の向こうで一七実が反応する。
「私はドッペルゲンガーを見てるのかしら…?」「多分アレは精密に作られたアンドロイドだと思うンマ。」
七実のコピーは静かに顔を上げ、こちらを認識する。その眼は紅く輝いていた。
「そうか、ロボットなら遠慮なく斬らせてもらう。」カナチが剣を構えると、相手も瞬時にアーマーを展開した。
「Enemy Encountering…」十七実のコピーは抑揚の無い機械音声を発する。
次の瞬間、相手はいきなりフライングインパクトで突っ込んでくる。
軌道が単純なので簡単に避ける事が出来たが、不意打ちにカナチは驚いた。
そのまま十七実のコピーは間髪入れずに銃口をこちらに向ける。
「"Reset Bomb" Ready…」機械音声が不気味さを一層引き立てる。銃口に何かが装填される様が見える。
「Launch!!」十七実のコピーがそう発すると、巨大なフォレストボムが放たれた。
しかしカナチもそう簡単にやられる訳にはいかない。
「ならば!」カナチは手際よくバスターにエレメント・ヒートをセットする。「フレイムアロー!!」
放たれた炎の矢は植物塊である敵弾を焼き尽くす。矢は弾を貫通し、十七実のコピーのアーマーを焼く。
焼かれたと共に、強烈なノイズ音を出す十七実のコピー。「どうやら弱点と言ったところか。」
しかし相手もこれで引くような相手でなく、すぐさま体制を立て直し、攻撃態勢に戻す。
両腕の翼のような刃を展開し、斧のように振り回す。カナチは咄嗟にセイバーで受ける。
鉛のように重たい一撃はカナチでもいなすのが精一杯だった。状況はカナチが不利になってきている。
だが、カナチもただ押されているわけでもなく、相手の癖を探っていた。
どうやら相手は隙を無くそうとして両手を別々のタイミングで振り下ろしているようだが、両手を振り下ろした後、振り上げるのに僅かに隙が存在する。
カナチはその隙を見逃さなかった。相手の連撃の僅かな隙に一気に攻め込む。
斬撃は相手のアーマーを斬り裂く。アーマーの下からは基盤が垣間見えた。
カナチは敵が機械である事を確信し、再び攻めの構えを取る。
相手も高く飛び上がり、割木斬でカナチを斬り落とそうとする。
カナチも昇炎斬を放ち、迎撃する。
セイバーから炎が消えた時、空間は静寂に包まれた。双方が微動だにしなかった。
七実のコピーは膝から崩れ落ちる。コア部からカードが浮き出る。
「…これが鍵のようだな。」カナチはカードを手にし、その場を去った。

再び転送されて元の場所に戻されたカナチは早速扉を開けようと試みる。
しかし扉は開かなかった。だが、扉に付いていた発光体の色が1つ変わった。
発光体の数は全部で4つ。つまり4つの鍵を全て手に入れなければ先へ進めない仕掛けだ。
「どうやらこれはただの飾りじゃなさそうだな。」「まるでカナチを試しているかのようンマね…」
そして再びカナチは転送機に乗り、スイッチを入れた。

転送された先はどこか見覚えのある場所だった。屋根の無い開けた空間にそびえ立つビルの数々…
カナチは宇宙に居る事を忘れたかのようだった。そこに一筋の閃光と共に何かが現れた。
「…どうやら次の相手はお前のようだな。」そこには電によく似せられたアンドロイドが立っていた。
「Battle mode Active…」抑揚の無い機械音声で起動メッセージを発言する。
相手がアーマーを展開すると同時に電気を纏い、青白い光を帯びる。
Lightning Bolt,Charging…」不気味な音声と共に両腕の武器に電力が蓄えられていく。
カナチは斬りかかろうとしたが、先に充電が終わってしまった。
相手が武器を天に向けると、強烈な閃光を放ち、放電する。
「クソッ…!!」閃光に目をやられるカナチ。
「Fire!!」カナチの目がようやく見えるようになったと思えば、カナチに向けて雷が落ちる。
カナチがアーマーの機能で無理やり避けたかと思えば、次から次へとまた雷を落としてくる。
数発ほど落としてようやく止んだかと思えば、次は雷光閃で一気に距離を詰めてきた。
カナチは無理やり弾いたが、オーラのように纏っていた電気で感電してしまう。
アーマーのおかげで立っている事は出来たが、思うように身体が動かない。
電は振り返って両腕の武器を再び構える。「Buster Mode,Active…」機械音声は不気味に呟く。
両腕の武器から刃が消え去り、銃口部に電気が蓄えられ、青白く輝く。
カナチも痺れた身体を無理やり動かし、バスターを構える。
「やられっぱなしで… いられるか!!」すかさずバスターを連射する。
しかし電のコピーは微動だにせず、弾丸を放つ。青白く輝く電気の弾丸は正確にカナチを狙って飛んでくる。
カナチはアーマーの機能に物を言わせて無理やり回避する。ようやく痺れが落ち着いてきたが、まだ満足に動ける状態でない。
再びバスターを構えるカナチ。「ならば…!」バスターにエレメント・ウッドをセットする。
電のコピーは再び弾丸を放つ。それに合わせてカナチもフォレストボムを放つ。「貫けぇ!!」
放たれたフォレストボムは炸裂し、相手の弾丸を喰らうように広がり、お互いの弾丸は相殺して消えた。
電のコピーは再びライトニングボルトを放とうと、電気を再び溜めだす。所々から漏れる電気がカナチの肌を刺激する。
ならばと、カナチは壁を蹴り、宙に浮く。カナチはセイバーに大地の力を込め、一気に突き出す。
「喰らえ!割木斬!!」全体重をかけた下突きは、電のコピーに大ダメージを与える。
破損した銃身からは所々電気が弾ける音がした。しかし電のコピーは一向に引こうとせず、次の攻撃準備に移る。
「Blade Mode,Active…」再び両腕の武器に刃が出現し、カナチを貫かんとする。
ようやく痺れが収まったカナチは、相手を翻弄するかのように裏を取る。
「コイツを叩き斬れば…!!」カナチは裏にあるコイルを狙ってセイバーを振り下ろす。
しかし相手もそれを防ぐかのように、カナチの左腕を狙って突き刺そうとしてくる。
カナチは咄嗟にセイバーの軌道を反らし、敵の攻撃を弾いた。状況は再びイーブンに戻った。
お互い睨み合いが続く中、先に動いたのはカナチ。今度は武器を斬ろうと先に突っ込む。
「ならば先にコイツを!!」セイバーの軌跡は相手の武器目掛けて描かれる。
しかし電のコピーもそれを見切っていたのか、跳んで回避する。
「…想定通り!」なんとカナチは相手が回避する前提で斬りかかっていた。
カナチは後隙を打ち消すかのように、そのまま勢いを殺さずに、セイバーに炎を纏わせる。
「昇炎斬!!」燃え盛る炎の剣は相手の右腕の武器を斬り落とす。切り口からは剥き出しの電線から火花が漏れる。
大量の電気が漏電したからか、相手の動きも鈍くなる。
(今ならいける!)そう確信したカナチは再び裏を取る。電のコピーも反応したが、漏電の影響か、途中で止まってしまった。
相手の背中のコイルをぶった斬るカナチ。大量の電気が蓄えられていたからか、爆発を起こして機能停止した。
カナチが電のコピーに近づくと、コア部からまた1枚のカードが浮き出た。
カードを手にしたカナチは火花散る残骸を残してその場を去った。

また元の場所に転送されたカナチは再びドアにカードをかざす。予想通り、発光体のうちの1つの色が変わった。
「あと2つか…」「ここが折り返し地点ンマ!あともうちょっとンマよ!」けんまはカナチを励ます。
カナチは敵が居ないのをいい事に、少し休憩してからまた転送された。

―所変わって綜司令室では機械兵たちが慌てていた。「親方さま、例の人物は我々の罠を突破しているようですが…」
「そうか、なら"アレ"の準備をしてほしいんや。」「了承しました。それではここに持ってきます。」
(破られるのは想定してたといえ、あのペースで突破されるんは想定外やな… 間に合うか?)
"A.C."モニターを見つめながら、静かに次の一手を探る。

カナチが転送された先には巨大な水槽が設置されていた。眼前の水槽は深く、潜るのが申し訳ないくらい澄んだ水で満たされていた。
マスクを付け、いざ水中に潜ると、予想通り1体のアンドロイドが待ち構えていた。
人の姿をしているが、呼吸で生じる泡が一切出ていなかった。相手は何も発さず槍を構える。
お互い無言の空間に緊張が張り詰める。AIがどう認識しているのかは不明だが、カナチは無言の圧力を感じていた。
しかしその緊張も長くは続かない。先に動き出したのはカナチ。水の抵抗で動き辛い中、素早く相手に近寄る。
だがここは相手が本領発揮する水中。座間子のコピーはあの時と同じく、優雅に回避する。
そして宙を舞うように氷を残しながら泳いでいく。氷は不規則に揺れながらゆっくりと落ちてくる。
カナチはセイバーで叩き割るも、水の抵抗に力を奪われ座間子のコピーまで辿り着く事が出来ない。
相手の表情は一切変わってないのだが、カナチには不敵に微笑むように見えた。
水はカナチの身体に纏わりつくように力を奪い、カナチを苦しめる。
座間子のコピーは苦しんでいるカナチの前に降り立ち、手にした槍に強烈な冷気を纏わせる。
カナチは絶体絶命の危機に立たされるも、一か八か、バスターにエレメント・エレキをセットする。
水中で電撃弾を放つとどうなるか分からないが、それでも賭けるしか無かった。
カナチは感電覚悟でバスターを構える。銃口は電撃を放つ用意をする。
相手の持っている槍から氷竜が放たれる。カナチはそれを撃ち抜くようにバスターを放つ。
感電すると思っていたカナチだが、不思議な事に放たれた電撃弾は漏電する事なく相手の方へ向かった。
放たれた弾丸は氷竜を撃ち抜き、座間子のコピーに当たる。強烈なノイズがヘルム越しに聞こえる。
何とも言い表せないその音は、機械ながらも苦しんでいるようにも聞こえた。
しかしここで同情する訳にもいかず、カナチはさらなる追撃のためにも動き出す。
倒さねば先に進めないのは分かっている。カナチの中で一瞬葛藤が生じたが、相手は機械なのだと改めて認識させて打ち消した。
セイバーを握る手に力が籠もる。剣は座間子のコピーを貫くかのように軌跡を残す。
しかし相手はこれでもまだ動けるらしく、再び槍に冷気を纏わせる。
先程よりも早く冷気を装填する為に、周囲の水が凍りつくほどの冷気を槍が放つ。
カナチもこれに対抗すべく、再び剣を構える。セイバーは放電準備をし、その刀身に電撃を灯そうとしていた。
相手はカナチ目掛けて氷竜を放つ。カナチもそれを打ち破るように雷光閃を放つ。
お互いが動かなくなり、しばらく静寂の空間が訪れた。双方が止まっている中、座間子のコピーは凄まじいノイズ音を放つ。
数秒程経って、ノイズが止んだ。座間子のコピーは力を失い、ゆっくりと崩れ落ちる。
胸のコアからゆっくりとまた1枚のカードが出てくる。カナチはそれを手にして早々と部屋から出ていった。

戻ってきたカナチだが、その息遣いは荒かった。「カナチ… 大丈夫ンマ?少し休んだほうが…」
「休みたいのはやまやまだが、ここで立ち止まる訳には…」カナチは扉に向かおうとしたが、身体が言うことを聞かない。
常人だと生存の危機に瀕するほどの疲労を負いながらも、扉に向かって歩こうとするカナチ。
扉に向かう途中でついに倒れ込んでしまうカナチ。「クソッ…!!」声を出す余力も無いのか、誰にも聞こえないような声だった。
「カナチ、効くか分かんないけどコレ使ってみるンマ?」けんまは転送機を使い、カナチに1本のドリンクを送る。
ラベルの無い褐色瓶には無色透明の液体が入っていた。「それ、本来医者が数字見ながら使う物ンマが…」
瓶の蓋を開けると独特の臭いがしていた。カナチは覚悟を決めて一気に飲み干す。
「そ、そんな一気に飲んじゃ…!!」「…何も無いよりマシだろ。」
しかし数分ほどしてカナチの身体に異変が起こる。「何だコレ… 身体中が痛い…!」
「副作用も聞かずに飲むから… 大丈夫ンマ?」しばらくカナチは苦痛に耐えていた。
しかし30分もすると、自然と痛みが収まってきた。痛みが引くと、カナチは再び動けるようになっていた。
「あの副作用に耐えたンマ…!? 本来劇薬のはずンマよ!?」「でも結構効いたみたいだな。さっきまでの疲れが嘘みたいだ。」
「カナチの身体、どうなってるンマ…」カナチは扉にカードを通す。残るところあと1つの鍵を通せば開くはずだ。
そしてカナチは再び転送された。

転送された先は火の粉が舞う空間だった。どこかから焦げた臭いもし、六実と戦ったあの場所を思い出した。
「…やはりお前が相手か。」炎を掻い潜るように現れたのは六実の姿をしたアンドロイドだった。
六実のコピーは何も言わずに両手に炎を纏わせ、弓を形作る。
「Ready…」六実のコピーは静かに呟くと、高速で炎の矢を乱射してきた。
飛び交う弾幕の中、カナチは一つ一つ着実に避け、懐に飛び込む。
斬りかかろうとしたカナチだが、相手もこの行動は想定内であり、直ぐ様両手の弓で斬り上げて反撃する。
カナチは構えを見切り、飛び退いたが、相手の後隙に喰らいつくように再び飛び込む。
六実のコピーも飛び退きながら矢を連発し、お互い読み合いが続く。
ならばと、カナチは素早くバスターにエレメント・アクアをセットし、アイスジャベリンを放つ。
放たれた氷槍は六実のコピーが放った炎の矢をかき消しながら突き進む。カナチは氷槍に続くように懐に潜り込む。
氷槍は六実のコピーに宿る両手の炎を消し飛ばし、凍てつかせる。カナチもそれに続くように追撃をする。
水月斬!」セイバーは三日月の如き水の軌跡を残し、敵を斬り裂く。
斬られると同時に強烈な電磁波を放ったのか、通信機から異常なノイズが鳴る。
しかし相手もまだやれると言わんばかりに再び両手に炎を灯す。灯された炎は勢いを増し、身体を包むかのように燃え上がる。
六実のコピーは片手に荒れ狂う炎の弓を、もう片手には一筋の光と化した炎の矢を構える。
カナチは水月斬で炎の弓を叩き斬ろうとしたが、相手が矢を放つほうが早かった。
放たれた矢は空中で炎の柱となり、カナチ目掛けて降り注ぐ。「間に合うか!?」カナチは全速力でその場から逃げ出す。
炎の柱は一面を焦土にせんとばかりに燃え上がる。
燃え上がる炎を静かに見つめる六実のコピー。その目には意思という物を感じさせなかった。
しかしその炎の柱を大穴を穿つとともに貫いてきた物があった。アイスジャベリンだ。
カナチは大穴をくぐるように再び懐に飛び込む。カナチの持つセイバーには水の刃が形成されていた。
相手も炎の剣と化した弓で防ごうとするも、水の刃の前では無力だった。炎は音を立てて消える。
斬撃の軌道はコアを逸れるも、相手に大きな痛手を与える。飛び散った水が一気に蒸発して辺りは一瞬蒸し暑くなる。
カナチは更に追撃しようとしたが、相手は火花を散らせながらも無理やり回避する。
しかし相手も相当無茶をしているのか、動きが鈍くなる。関節部にダメージが相当入ってるのか、時折姿勢を崩す。
カナチはその隙を見逃さず、姿勢を崩した瞬間にセイバーをコアに突き刺す。
六実のコピーはノイズすら立てずに静かに崩れ落ちる。そして再び立ち上がる事は無かった。
そして貫かれたコア部分からは、オイルで汚れたカードが出てきた。カナチはカードを手にし、その場から去った。

4枚のカードを手にし、戻ってきたカナチは再びあの扉の前に立つ。
「いよいよこの扉が開く時だな。」「何があるか分からないンマ、何かあったらすぐに逃げるンマよ。」
カナチは4枚目のカードを通す。すると4つの光の色が全て変わり、ゆっくりと扉が開いていく。
静寂の中、カナチは先に進む。行く手にはトラップこそあれど、敵が一切居ないのが逆に不思議だった。

所変わって綜司令室では、総員が戦闘用意をしていた。「親方様、ついに突破されたようですが、如何しましょうか?」
「せやな… アンタらは全員奇襲の用意はしといて。1箇所にはくれぐれも固まらんようにな。」
「了解しました、親方様。」そう言って戦闘準備の出来た機械兵達はその場を去っていった。
(ウチも出なアカンようやな…)"A.C."は自分用のアーマーを展開し、感覚を確かめていた。

奥に進むにつれ、仕掛けが過激になっていった。だがそんな物など横目にカナチは次々と進む。
電撃トラップが仕掛けられた空間を次々とリフトを乗り継いで行き、棘だらけの空間を一気に登っていく。
そして長い通路を通り抜け、ようやく大扉が見えた。
「…ようやく最後の扉のようだな。」「覚悟を決めたら入るンマよ。」扉からは得体の知れない威圧感が漂っていた。
カナチが大扉を開け、中に入ると誰かが玉座に座っていた。「やっと来たな、待ちくたびれたで。」声の主は一人の少女だった。
「お前が"A.C."か。」「ご明答。ウチが"A.C."や。」通信機越しに皆が騒然とする。相手は男性だと思ってただけに余計騒然とした。
「ソッチから来てくれるとは、ウチも探す手間が省けたんや。どうや、ウチの部下にならんか?」
「…散々問題起こしてる集団に入るのは御免だ。」「そうか、ならば力尽くでもやるしか無さそうやな…」
"A.C."は玉座から降りる。「ウチを舐めたら… アカンで!!」
"A.C."は刺さっていた杖のような物を抜いたかと思えば、一瞬でアーマーを展開した。
"A.C."は静かに浮き上がり、持っていた杖のような物にエネルギーを纏わせる。
「ウチのハンマー、喰らうと痛いで?」そう言うと"A.C."は姿勢を変え、一気に突っ込んできた。
カナチは飛び退いて避けたが、ハンマーに叩かれた場所は焦げ付いていた。
「コレで終わりやと思わんといてな!」"A.C."がハンマーを振り上げると、炎の柱が発生した。
炎の柱は絨毯を焼きながらこちらへと迫る。しかしカナチは六実のコピーとの戦いを冷静に振り返る。
「そんな物通用するか!!」放たれたアイスジャベリンは炎の柱に風穴を開ける。カナチは開いた穴を通り抜ける。
放たれた氷槍は手にしたハンマーで弾かれたが、貫いた炎の柱は跡形もなく消えた。
「アンタの判断力も中々やな。ますます欲しくなったわ。」「言っただろ、お前の下に行く気は無いと。」
「そうか、ならこれはどないや?」"A.C."はハンマーを振り上げる。すると隠れていた機械兵が一斉にカナチを襲おうと飛び出す。
あっという間にカナチを取り囲むように陣形を組み、一斉に武器を構える。
「この軍勢を前にしてまだ抵抗するか?」"A.C."はすぐにでも攻撃命令を下せるように構える。
「クソっ…」流石のカナチでも、この量には対抗出来ない。

"A.C."がハンマーを振り下ろした瞬間、見覚えのある影が横切った。ふと後ろを向くと、機械兵が纏めて斬られていた。
「お前は…!!」「間に合ったようだな。」カナチの前には山岡が立っていた。
「脱走者のお出ましか。」「俺はお前に囚われたつもりなど最初から無いぞ。」山岡は剣を鞘に収め、カナチの方へ振り向く。
「この勝負、俺とお前、どっちが"A.C."の相手してもいい。お前はどうする?」
「それならオレが"A.C."の相手をする。山岡は引き続き雑魚の処理を頼んだ。」「了解!」
山岡は再び剣を抜き、機械兵の群れへと突っ込んで行った。

「これでお互いに"邪魔者"は居なくなったな。」「アイツが乱入してくるとは想定外だったがまぁええやろ。」
双方武器を構え睨み合いが続く。お互いの硬直を破り、先に動いたのは"A.C."だった。
「ほなこっちから先に生かせてもらうで!」手にしたハンマーをひょいと振ると、次々に電撃が走る。
天井から床に向けて走る電撃は、じわじわとカナチのほうに向かう。
だがカナチは動ずる事もなく、電撃の合間を縫って"A.C."の懐に潜り込む。
カナチはセイバーで斬りかかろうとしたが、"A.C."もハンマーを使って抵抗する。
「見えたで!」ハンマーで弾き飛ばされるも、受け身を取り体制を持ち直すカナチ。
"A.C."がハンマーを地面に突き刺すと、カナチを取り囲むように大木のような物が急に生えてきた。
ハンマーを振り上げ、追撃を加えようとしたが、突如として大木に炎が周り、包囲が解かれる。
カナチが手にしていたセイバーには炎がまだ微かに残っていた。「この程度でオレを止められると思うな。」
「流石やな、でもコレは避けられないやろ!」"A.C."はハンマーをロケットランチャーの如く担ぐ。
ハンマーが纏ったエネルギーは青白く輝いたかと思えば、細かい氷塊が次々と撃ち出される。
氷塊は弧を描きながらカナチの方へ迫る。後ろへ下がるも、氷塊は弾道を変えて再び迫る。
しかしカナチもただ避けてる訳ではなく、次の一手の準備を整えていた。氷塊がおおよそ一直線上に並んだ時、カナチは一気に攻める。
青白い閃光の通った場所にあった氷塊は粉々に粉砕され、"A.C."に肉薄するようにセイバーの刃が突き立てられていた。
「そう来たか。」「まさかそうやって雷光閃を防ぐとは思わなかったな。」電撃を纏ったセイバーはハンマーの柄で防がれていた。
お互いがお互いの武器を弾き、戦局は再び振り出しに戻る。"A.C."は再び攻撃しようと、ハンマーに橙色のエネルギーを纏わせる。
ここでカナチはある事を思い出す。纏う光の色で攻撃が分かる相手がふと脳裏をよぎった。カラコロスだ。
"A.C."がハンマーに纏わせたエネルギーの色は橙色、これがカラコロスの時と同じならば次は炎属性の攻撃が来る。
纏わせたエネルギーが炎に変わり、カナチに襲いかかる。カナチは読み通りの攻撃が来たので、即座に水月斬の構えを取る。
形成された水の刃は炎を火の粉すら残さず斬り裂く。だが相手は炎を放つと同時にまた別の攻撃準備を済ませていた。
灯された光の色は翠玉色、カラコロスの時の記憶が正しければ、木属性の攻撃の予告だ。
"A.C."はハンマーを再びランチャーのように構え、そのままエネルギー弾として放つ。
放たれた弾丸は見る見る間に実体を持ち、まるで硬化した蔦のように変化していく。
そしてカナチの眼前で炸裂し、カナチを取り囲むように蔦が広がる。だがカナチも屈さず、直ぐ様フレイムアローを放つ。
カナチを取り囲むように展開された蔦は、穴を徐々に広げていくように燃える。貫いた炎の矢は"A.C."の頬を掠めるように飛んでいく。
「…流石ここまで来れるだけあるな。褒めたるわ。」「お前と戦っていたらカラコロスを思い出してな。」
「あぁ、あの無能変態ドルオタ短小産廃野郎か。」(酷い言われようンマ…)カラコロスの酷い言われようにけんまは突っ込まざるを得なかった。
「アイツは適当に偽の報酬見せたらまんまと引っかかったから扱いが楽やったな。」「お前にとってはアイツも捨て駒と。」
「せや。ただアイツの能力は本物やったな。」「真似してるなら道理で似てる訳か。」「ただ…」"A.C."はハンマーを大きく振りかぶる。
「あの無能と同じだと思わんといてな!!」"A.C."はハンマーに纏わせたエネルギーを推力に変換させ、高速で迫ってくる。
カナチは咄嗟にセイバーを構えるも、重い一撃の軌道を逸らす事しか出来なかった。
「中々の反応速度やな。」"A.C."は再びハンマーにエネルギーを集中させる。「だが次はそうもいかんで!!」
ハンマーに蓄えられた紫色の光球が打ち上げられたかと思えば、空中で分裂し、カナチに襲いかかる。
分裂した光球は速度を増して飛んでくる。カナチはバスターで相殺しようとしたが、数が多すぎて数発しか相殺出来なかった。
残ったうちの数発はセイバーで弾けたが、残った分がカナチに当たってしまう。「ガァっ…!!」
どの属性も帯びてない光球は純粋なダメージをカナチに与えた。「所詮はそんなモンやろ、おとなしくすればこれ以上はやらんで?」
「この程度で… 退く訳ないだろ…!」ふらつきながらも再び立ち上がるカナチ。「まだ立ち上がる根性があるんか。」
"A.C."は再びハンマーを掲げる。その先端ある光球は琥珀色を放っていた。「もうこれは避けられんやろ!!」
ハンマーを地面に突き刺すと、再び無数の雷がカナチを襲う。落雷は徐々にカナチの方へと迫り、被弾を覚悟した次の瞬間だった。
何者かがカナチを横へ突き飛ばした。「ぐぁっ…!!」カナチは目を疑った。山岡がカナチの代わりとなり落雷を受けていた。
「カナチ…! 早く立て!」「山岡…!」カナチは再びセイバーを手にし立ち上がる。「ここに来てお仲間ごっこか?」
「…その手の挑発には乗らんぞ。」「ほう…」「だが…」カナチはセイバーを強く握り、大きく飛び上がる。
「一発斬らせろ!幻夢零!!」放たれた斬撃は床を割りながら進む。「そんな物… 通用せんわ!!」"A.C."は再び紫色の光球を放つ。
双方の攻撃がお互いの中央でぶつかる。衝撃波が発生する程の威力でぶつかり合う。「お前の攻撃なんぞ…」
"A.C."が余裕を見せようとした時、光球が斬撃で真っ二つに斬られた。その様子を見た"A.C."は青ざめ、急いで回避体制を取る。
斬撃はそのまま真っすぐ進み、玉座を切り裂いたところでエネルギーを使い果たしたのか、そこで消滅した。
「何や今の…」「オレがお前より劣っているとは思わないでほしいな。」カナチは再びセイバーを構える。
「オレの信念としてある物を言おう。」"A.C."も体制を戻し、再びハンマーを構える。
「この剣において、私は負けない。」そうカナチが言うと、再び"A.C."の胸元に飛び込むように斬りかかる。
"A.C."は飛び上がって回避したが、カナチもそれに喰らいつくように追いかける。"A.C."は氷塊を再び放とうとする。
「させるか!!」カナチは大きく振りかぶり、渾身の一撃を放つ。

遂に斬撃は"A.C."のコア部に届いた。"A.C."は意識を失ったのか、ゆっくりと下に落ちていった。
「終わったンマか…?」地に落ちた"A.C."のアーマーはコアが破壊され維持出来なくなったのか、粒子になるように消滅した。
「山岡、お前大丈夫か?」「へっ… あの程度でくたばるかよ。」「立てるか?」「あぁ。」山岡はカナチの助けを得て再び立ち上がる。
「さて、どうやって帰ろうか…」カナチが"A.C."を抱えたその時、崩れ落ちた玉座の陰から何者かが出てくる。
「ジムッwwwwジムッwwwwよくもやってくれたジムねぇ…」そこには褌一丁のおおよそ人間とは思えない男が立っていた。
突如現れた乱入者に驚く二人。「うへぇ。なにあの人。…ヘンタイさん?」通信機越しに見ていた拠点も騒然とする。
「お前は何者だ!!」力強く問う山岡。「そんなの今答える必要無いジムよ。」
そう言うと、彼は眉毛を怪しく光らせ始めた。「お返しジムよ!!」「頭が…!!!」「クソっ…!!」
二人は謎の頭痛に襲われ、しゃがみ込んでしまう。「お前らも俺の手下になるジムよ!!」二人は表現出来ないような声で苦しむ。
彼が謎の力を最大限に強めようとしたその時、後ろから何かが飛んできた。

「サウザンドエッジ!!」無数のナイフが彼に向かって飛んでいった。彼はカナチらに掛けていた力を一度解放し、バリアを張る。
「俺の力を受け付けないとは… 何者ジムか!!」奥から走ってきたのはアーマーすら着込んでいない一人の少女だった。
「あら、私の事? そうね… "千刃剣魔"とでも名乗っておきましょうか?」「許せないジム!即座に―」
「うるせぇぞ… さっきはよくも!!行くぞ山岡!」「おう!!」そう言って二人は大技の用意をする。
「何をしようとこっちには通用しないジム!」そう言って再びバリアを展開したが、それも束の間。
「ぶった斬れ!幻夢零!!」迫る斬撃は容易にバリアを斬り裂く。「今だ山岡!」山岡は着ていたマントを彼に被せる。
「喰らえ!一撃必殺・アスパイアブレイク!!」山岡の剣はマントごと彼を真っ二つにした。
直後、マントは血まみれになったが、山岡はそれをめくろうとしなかった。
「…もう終わりか、根性無しめ。」山岡はぶった斬られた彼にそう言うと、彼の残骸を蹴飛ばした。

「さて、これからどうしようか…」カナチがけんまに相談しようとした瞬間、衛星が大きく揺れだす。
突如鳴り響く警報音。「たっ…大変ンマ!!衛星がこのままだと墜落するンマ!!」「どういう事だ!?」
「恐らく奴が死ぬ間際に墜落させる軌道に載せるようにしたんだろう。」「私の計算が正しければ5分くらいがタイムリミットかしら…」
「5分!?全員帰れるのかよ!?」「ここの転送装置だと多分二人が限界ンマ…」「カナチ、どうするか…」
「山岡、お前は"A.C."を連れて先に帰れ。」「先に帰れって、お前はどうするんだよ!!」
「オレは… こっちで何とかする。」「何とかって…お前!!」「けんま、先にこの二人を転送してくれ。」
「…本当にいいンマか?」「…あぁ。」「分かったンマ。」そう言ってけんまは山岡ら二人を転送した。
「困ったな… で、どうするんだ?お前は帰る方法を知ってるのか?」「一応あるにはあるみたいよ。」
「そうか… あるのか!?」「えぇ、この衛星の最下層に転送装置があるみたいなの。それなら多分行けるかと…」
「そうか、ならそれに賭けるしかないな。」そう言って二人は崩壊し始めた玉座の間から出ていった。
衛星は逃げたカナチの後を追うように崩壊していく。「早く逃げろ!このままだと飲まれるぞ!!」
ひたすら来た道を逆走する二人。どこまで走っても鳴り響く警報音は消えない。
罠が大量に仕掛けられた通路を通り抜け、閉じ込められたあの部屋を通り過ぎる。
ふと窓の外を見ると、衛生が炎を帯び始めていた。「間に合うか…!?」だがここで足を止めている場合ではない。
二人は無我夢中に最下層を目指し走り続ける。足を止めたら宇宙空間に放り出されるのだ。
後ろの方では玉座が崩壊し、宇宙空間に残骸が散らばりだしていた。その一つ一つが炎を帯び、流星群に変わろうとしていた。
しばらく走り続け、ようやく転送された場所まで辿り着いた。「ここでいいのか!?」「いえ、もっと奥にあるわ!」
「畜生、まだ先か…!!」二人は崩れ落ちる衛星の奥へ奥へと進む。

そして辿り着いた最下層、二人は巨大な転送装置を目の当たりにした。
「恐らくこれの出力だと地上まで帰れるわ!」「でもこれロックされてるんじゃ…」「そんなのはどうにでもなるわ!」
千刃剣魔はひたすらキーボードを叩き続ける。再び大きく揺れる衛星。「カナチさん、早く乗って!もう少しでどうにかなるわ!」
「でもお前は…」「大丈夫、私も戻るから。」千刃剣魔はカナチを強引に転送装置に乗せると即座に転送装置を起動した。
カナチは千刃剣魔に何か言いかけたようだが、崩落音で聞き取れなかった。
「任務完了しました、後は最終処理をお願いします、マスター。」千刃剣魔がそう言うと、彼女は崩落した瓦礫に巻き込まれていった。

気がつくとカナチは拠点に戻っていた。「おかえりンマ!」「ちゃんと帰ってきてくれたの、嬉しいのです!」「今夜はお祝いだね!」
皆がカナチの帰還を祝福した。だがカナチには一つ心残りがあった。あの後千刃剣魔は戻れたのだろうか、カナチはずっと気になっていた。
彼女との通信はロストしたままとなっており、生死が未だに分からなかった。少なくとも生き延びていればいいのだがという思いがずっと巡っていた。
そうしてカナチはしばらく複雑な思いを抱えていた。数日経っても千刃剣魔との通信は確立せず、死亡説すら出始めた。
だがそんなある時、拠点に訪問者が現れた。

「あの時以来ですね、カナチさん。」「千刃剣魔…?」「その反応は死んだと思ってたでしょ?」
「当然だろ、あの後通信ロストしたからな。でもどうしてここに…?」「座間子ちゃんの端末情報から調べたのよ。」
二人が軒先で話していると、座間子がやって来た。「千刃剣魔さん、その"身体"は…」
「いいでしょ。マスターに"創って"もらったのよ。」「え…?今"創って"もらったって…」
「あら、気づかなかったの?私は"ヒューマノイド人型ロボット"なのよ。」千刃剣魔の真実を聞いて驚くカナチ。
「それじゃあ、あの時の"身体"は…?」「あの"身体"は衛星と共に焼けたわ。今の"身体"は2代目よ。」
「なら中身はあの時と別物か?」「ううん、違うわ。中身は崩壊する直前の物と一緒よ。」
「何かこんがらがってくるな… そういや前の"身体"への未練は無いのか?」
「ロボットにそんな事訊くって野暮ね。そんな物なんて無いわ。それに今の"身体"のほうが高性能だし。」
「あの人の事だから前の"身体"は間に合わせでしょ?」「まぁそんなところね。ところで中に入れてくれるかしら?」「あ、あぁ…」
そうして皆は思い思いに話をしていて気づくと夜になっていた。
「もうこんな時間ンマ… ちょっと話し過ぎたンマね。」「いいんじゃない?こうやって平和が訪れるのも久々だし。」
「そうだな。俺もようやく本業に戻れそうだな。」「そういや山岡さんの本業って?」「一応弁護士だぞ。」
そう言って山岡は以前着ていたスーツを鞄から出した。その胸部には弁護士バッジが輝いていた。
「俺はこの騒動が一段落したら本業に戻る予定だ。お前らはどうするんだ?」「私は元居たところに帰ります。」
「電もそうしたいのです。カナチお姉ちゃんはどうするのですか?」「オレは… 以前何をしてたか思い出せてないからそこからだな。」
「記憶障害ってのも問題だな。あの先生が生きてたら紹介したいが何せあれから50年経ってるからな…」
「何か知ってるンマ?」「いや、前に脳外科医から仕事来たんだけどな。」「そういう事ンマね。」
「以前どこに住んでたか覚えてないけど流石にこのままけんまの世話になり続けるのも…」「その辺は大丈夫ンマよ。」
「けんまちゃんは凄いのです!」「本当にいいのか…?」「けんまもカナチが前に何やってたか気になるンマ。」
「それで問題無いならいいけど…」「ではそろそろ私達は帰らせてもらいますね。」「おう、分かった。」
「日曜日にまた来るのです!」そうしてカナチとけんま以外はそれぞれ帰路についた。
残された二人は再び拠点に戻り、眠りについた。

そうして翌日からは再び平和な日々が取り戻された。
ニュースでは未だに今回の事を報道しているが、誰もカナチらが被害を防いだ事を知らない。
あの衛星は幸いにも海上に墜落したために被害は無かったものの、学者達は挙ってあの衛星に喰らいついていた。
他の皆も再び元の生活に戻っていった。だが今回の一連の騒動は死ぬまで忘れる事は無いだろう。

The Sealed Swordman "K" 終わり

EX Stage 1 -安堵-

内容が内容なのでrentryで見て

EX Stage 2 -砲弾-

(Stage7山岡乱入より分岐)
「これでお互い邪魔者は居なくなった …と言いたいところやけども所詮アイツらは余興や。」「…何だと?」
「こちらとしては最後の準備を余興の間に済ませたかったところやが、予想外の妨害が入ったもんでな。」
「…山岡の事か。」「せや。だから――」"A.C."が指を鳴らすと、天井から大岩のような塊が落ちてきた。
「ぶっつけ本番でやったるわ!目覚めよ、"アルファ"!!」"A.C."の声に反応し、突如として塊は砕け散る。
砂埃が晴れると、カナチらは愕然とした。

――そこには紅い眼をしたカナチのコピーが立っていた。
「驚いたやろ、これを地道に作っとったんや。性能は他の機体とは段違いやで。アルファ、やっちまいな!」
"A.C."がそう言うと、アルファは眼を煌々と輝かせた。「我は救世主メシアなり!フッハッハッハッハ!」
「カナチ、来るンマ!」アルファが高笑いしたかと思えば、いきなりこっちを斬りかかってきた。
最初は何がメシアだと思っていたカナチだったが、すぐにその意味を理解した。(何だコイツ…!)
アルファの重い一撃はいなすのが精一杯だったが、アルファは次々と繰り出してくる。
いきなりアルファのペースに持っていかれるカナチ。壁際に近づかないように攻撃をいなすのがカナチにできる限界だった。
「どうや!ウチの最高傑作は!」"A.C."はカナチに言うものの、カナチには返事をする余裕が無い。アルファの強さにただ圧倒されるカナチ。
「けんま!例のウィルスは使えないのか!?」「無理ンマ!アーキテクチャが違うみたいンマ!」
「お、ウィルスを使おうとは賢いな。だが無駄やで、コイツはオンリーワンの独自設計や。そんなモン如きに屈する機体とちゃうで。」
「クソッ…!!」アルファの斬撃は着実にカナチの体力を削っていく。
カナチはアルファの斬撃の勢いを使って無理やり退くも、このままでは勝てない事を感じていた。
「けんま!どうにかならないのか!!」「…こうなった以上、"あの"手段を使うしかないンマね。」
けんまはキーボードを叩くと、カナチのアーマーから合成音声が出る。「――Physis Form Ready……」
「何だよコレ!」カナチはアルファの攻撃を避けながらけんまに問う。
「調整が済んでないから上手く行くかわからないンマが、アーマーの性能を限界まで引き出せるンマ。
ただ、カナチの身体でもフルパワーに耐えきれるか分からないンマ。だから一回しか使えないと思うンマ。
それでもよければ"アクティブ!"と言うだけで起動するンマ。」
一瞬使うのを躊躇ったカナチだが、背に腹は変えられない。カナチは意を決して発する。「アクティブ!!」
同時にアーマーも変化しだす。「Physis Form Active……」
そしてカナチが一瞬眩い光に包まれたかと思えば、そこには伝説の紅きレプリロイドを模したかのようなアーマーを纏ったカナチの姿がそこにあった。
「コレがピュシスフォームか……」カナチはアーマーの隠された機能に感心するが、アルファはそんな隙を与えまいと再び突っ込んでくる。
「滅びよ!」アルファはカナチを叩き割らんばかりにセイバーを振り下ろす。
負けじとカナチもセイバーを振り上げた時、なんとアルファのセイバーを軽々と弾いた。
カナチは目を疑ったが、そこには今までと明らかに違う能力があった。
「ほう、アンタが報告に無かった新しい力を使うとはな。」予想外の自体に直面した"A.C."だったが、顔色一つ変える事は無かった。
「まさかアンタ相手にアルファのフルパワーを見せなアカンとは思ってなかったわ。アルファ、リミッター解除や!」
"A.C."がそう言うと、アルファの動きが一層機敏になる。今までのカナチだと目で追う事しか出来なかった速さだが、カナチもその速度に合わせて動き出す。
アルファの斬撃とカナチの斬撃がぶつかり合う度に小さな衝撃波が発生していた。
お互いが反動で離れたかと思えば、アルファはバスターの弾と斬撃弾を同時に飛ばしてくる。
カナチは目にも留まらぬ速さで攻撃を避ける。弾丸の如くアルファに向かって突っ込むカナチとカナチの軌道を瞬時に計算し迎撃するアルファ。
斬撃が弾かれ、距離を取った双方は再びセイバーを構える。カナチはアルファの一瞬の隙を見逃さず、一気に距離を詰める。「雷光閃!」
対してアルファが取った行動はセイバーを大きく振り下ろし、水月斬を放った。
カナチの斬撃はアルファの張った水の壁を粉砕する。「貰った!」カナチがセイバーで突き刺そうとするが、アルファは上に跳んで避ける。
アルファは真下に居るカナチを突き刺そうとする。カナチもこれに素早く反応し、炎を纏ったセイバーを振り上げる。
昇炎斬と割木斬がかち合うも、アルファのセイバーはカナチの炎の刀身に呑まれる。
これを見たアルファはエアダッシュで後ろに退避する。カナチは直様着地してアルファを追いかけるも、不敵に笑うアルファ。
直後、アルファが視界から消えたかと思えば、身体に電撃が走る。後ろに居たアルファのセイバーは電撃を纏っていた。
一瞬体勢を崩すも、アーマーの機能で再び持ち直すカナチ。(今のは雷光閃か、アイツには構えすら不要というのか……)
アルファの戦闘スタイルに惑わされるカナチ。だが、アルファは矢継早に攻撃をしてくる。
アーマーの補助もあり、アルファの速度に追いついているカナチだったが、徐々にカナチが不利になっていた。
ただ、その速度から拠点で見ていたけんま達は戦況を理解する事が出来なかった。戦況を理解しているのは当の二人だけだった。
(アカン、速くし過ぎたな…… 目が追いつかんわ。)
アルファはカナチがアイスジャベリンを盾にして突っ込むのと同じように、バスターの弾を盾に勢いよく突っ込んできた。
すかさずカナチも体勢を低くして避ける。お互いが交差した時、再び斬撃がぶつかり合う。
衝撃波を利用して再び距離をとるアルファとカナチ。アルファは壁を蹴り、再びカナチの元へ接近する。
カナチも同じように、壁を蹴り高速で接近する。アルファはカナチの下に潜るような軌道を取っていた。
お互い上下に並んだ時、再び斬撃が交差する。カナチは割木斬を、アルファは昇炎斬を放つ。
動きを見て確信したカナチだったが、直後、カナチのセイバーは炎に呑まれた。「なっ!?」
カナチの身体は一瞬炎に包まれる。難燃性のアーマーだから助かったものの、一歩間違えば大ダメージだった。
(何故だ!読みは完璧だったはずだぞ!)冷や汗をかくカナチに対し、表情一つ変えないアルファ。
アルファは再びバスターを構え、アイスジャベリンを放ち、それを盾にするかのように突っ込んでくる。
次の一手をじっくり考えたいカナチだったが、アルファはそれを許さず攻撃の手を緩めない。
カナチが選んだ手は再び弾丸を飛び越え、上から迎撃する事だった。
アルファの昇炎斬を喰らわないように、すくい上げるようにセイバーを振るカナチ。
だがアルファは予測済と言わんばかりにセイバーを振り下ろす。お互いの勢いは殺され、反発力へと変わる。
双方は弾き飛ばされ、着地と同時に再びバスターを構える。アルファはフレイムアローを放つ。
カナチはそれを見て急いでアイスジャベリンを放つ。炎の矢は氷の槍に呑まれ、消える。
そしてそのまま勢いよく突っ込むカナチ。アルファは微動だにしない。これを好機と見たカナチは一気に攻めようとする。
その時だった。アルファはカナチをギリギリまで引き付けてから、僅かに横に反れる形でカナチの攻撃を避ける。
そして手薄となった背後から斬りつける。それも一度だけでなく、複数も。
最初の一撃こそモロに喰らったものの、素早く反転してアルファのセイバーを弾く。カナチはアルファの斬り方に妙な既視感を覚えていた。
そしてアルファが最後に放った昇炎斬を見てカナチは確信した。(コイツ、"あの時"の動きまで真似てるのかよ!!)
アルファの動きは山岡との戦いで、カナチが山岡にした連撃そのものであった。
ピュシスフォームの鎧は硬く、大事には至らなかったものの、今のカナチでは到底アルファには敵わない。
"A.C."もそれを理解しているのか、カナチをじっと見て微笑んでいる。アルファは再びセイバーを構え、目にも留まらぬ速さで突っ込んでくる。
カナチは半ば反射的に水月斬を放ったものの、電撃を纏ったアルファのセイバーは易々と水の壁を破る。
再び攻撃を喰らうカナチだったが、ここでけんまがある事に気づく。
「カナチ、こっちの憶測なんだけど、アルファとカラコロスって何か共通点がありそうな気がしてきたンマ。もしかしたら…?」
けんまに言われてカナチはふと思い出す。カラコロスが翠玉のような光を放っていた時、昇炎斬を当てると体力が一気に減った事を。
(もしや…!!)カナチの中で記憶同士がリンクする。(割木斬が昇炎斬で破られたのもこれと関係しているのか!)
体勢を立て直し、アルファの攻撃に備えるカナチ。アルファはバスターを構え、フォレストボムを放つ。
(フォレストボムという事は…… 炎か!)カナチは勢いよく弾丸に突っ込み、炎を纏ったセイバーを振り上げた。
アルファの弾丸は炎に呑まれ、跡形も無く燃え尽きた。アルファは続け様にフレイムアローを放つ。
「消えろ!!」カナチはそれを見て水月斬を放つ。アルファの攻撃の対処の方法が分かった今、戦局はカナチの方へ動き始めた。
"A.C."も何かに気づいたのか、興味深い目つきでじっとカナチを見つめる。カナチは勢いよくアルファに向かって突進する。
「喰らえ!!」感情を露わにするカナチに対し、無表情のまま斬撃を受け止めるアルファ。
先程とは打って変わってカナチが攻勢に出る。正確に弾こうとするアルファだが、たまに攻撃パターンを変える事でアルファに攻撃を通す。
カナチには先程と違って手応えがあった。だが"A.C."はそれを見越していたのか、アルファに指示を出す。
「アルファ、パターンBをそろそろ加えてくれや。」カナチらはパターンBが何か分からなかったが、すぐにそれを知る事になる。
アルファは燃え盛るようなオーラを身に纏う。カナチはオーラを纏っただけで何も変わらないと判断し、再び猛攻を加えんばかりに接近する。
飛び込んできたカナチを見たアルファは唐突に昇炎斬を放つ。カナチは急停止したものの、完全に避け切る事は出来ず、髪を少し焦がす。
そして距離を取ったかと思えば、手には炎の弓が携えられていた。

――それも六実が使っていたのと同じ物を。
「!!」拠点で見ていた六実だが、二度驚く事になる。
「燃え尽きろ!!」アルファが炎の矢を放ったかと思えば、直後、炎の柱が形成された。それも1つだけでなく4つも。
カナチは機動力に物言わせて強引に回避するものの、柱が出来た跡は可燃物が一瞬にして灰と化していた。
「今のは…?」これにはけんまも愕然とする。「あの弓…… 私しか使えないはず…… それに"あの技"……」「六実、あの技の事知ってるのか?」
「知ってるも何も、あの技を生み出したのは私なの。だから私以外が天焦烈覇てんしょうれっぱを使えるはずが無いのに…」
「天焦烈覇……」カナチはアルファの攻撃をいなしつつも攻撃の起点を探る。
「その様子やとさっきのアレに驚いてるようやな。そらそうやろな、さっき起動するギリギリまでデータを流し込んでいたからこんな芸当も出来るんや。」
実は六実らのデータは訓練時から収集されており、そのデータがアルファのAIの学習に使われていた。
そのため、本人しか使えないはずの技もアルファのAIにインプットされており、専用基板の補助もあって、アルファがあのような技を易々と出す事が出来たのだ。
アルファは再びカナチに考える余地を与えぬ猛攻を繰り出す。カナチも強引に距離を取り、アルファがしてきたようにバスターの弾を盾にして高速で突っ込む。
アルファには跳んで避けられたが、これは読み通り。カナチは跳んだアルファを焦がさんとばかりに昇炎斬を放つ。
だがアルファも一筋縄ではいかず、カナチのセイバーを弾いて対抗する。双方が斬撃の衝撃で弾き飛ばされ、地面を滑るように着地する。
刹那、アルファはカナチに斬りかかる。カナチは一瞬判断が遅れ斬撃を喰らうも、直様攻撃をいなし被害を最小限に抑える。
アルファの猛攻は止まず、壁際に追い詰められるカナチ。だがカナチは屈さず、果敢にもアルファの懐へ潜り込む。
そしてそのままアルファをなで斬るように背後に回り込む。アルファはカナチのセイバーをいなしたものの、アーマーにダメージが入る。
(よし!この調子なら!)カナチは再び距離を詰めようとするが、アルファは距離を離すと同時に痺れるようなオーラを身に纏う。
先程の天焦烈覇を見て警戒するカナチ。纏ったオーラから天焦烈覇以外の何かを放とうとしているのは感覚的に分かっていた。
アルファはカナチを近づけまいとバスターで弾幕を展開する。カナチはその弾幕の間を縫うようにアルファに近づく。
カナチは勢いよくセイバーを振り下ろすも、アルファはいなした反動で再び距離を取る。
アルファを追うように進むカナチと壁際に追い詰められないよう逃げるアルファ。アルファは壁際に追い詰められるも、雷光閃でカナチの背後に回る。
カナチもいなした反動を使い、急いで後ろに振り向く。カナチがアルファを部屋の中央に追い込んだ時、アルファは見覚えのある大型の武器腕を装備した。
「「あれは…!!」」カナチと電が同時に反応する。アルファは両腕に電撃を張り巡らせ、大きく頭上で交差させる。
「痺れろ!!」直後、アルファが眩い光を放ったかと思えば、耳を劈かんばかりの轟音が響き、カナチの身体に電撃が走る。「ぐああっっ!!」
カナチはこの攻撃に見覚えがあった。(確か今の技はライトニングボルト…!!)痺れる身体を無理やり動かして立ち上がるカナチ。
アルファはチャンスと言わんばかりに一気に攻め込む。カナチは次々と来るアルファの攻撃をアーマーの補助でなんとか捌く。
一連の光景を見ていた座間子は固唾を呑んで見守っていた。山岡はカナチを助けたかったが、彼にはそんな余裕は無かった。
「だいぶ苦戦してるようやな。」アルファの攻撃を捌き続けるカナチに"A.C."が話しかける。カナチには返答する余裕が無かった。
「本当ならウチも混ざりたいとこやが、アルファの邪魔になりかねんからな。そういう意味では手加減してるんやで。」
"A.C."の言葉をよそにアルファの攻撃を捌き続けるカナチ。彼女には他の事を考える事が出来なかった。
アルファは時折バスターでカナチを牽制する。カナチはこれを避けるも、弾は山岡のほうへと飛んでいく。
「…またか!」山岡は咄嗟に目の前に居た機械兵を掴み、飛んできた弾に向かって投げる。
投げられた機械兵はノイズを発し、すぐに動かなくなった。山岡が通った跡には動かなくなった機械兵がたくさん転がっていた。
(コイツら、斬っても斬っても次から次へと出てきやがる…… 一体どれくらい居るんだ?)
山岡は機械兵の数に疑問を抱きながらも、表情一つ変えぬまま機械兵を斬り倒していった。
山岡が機械兵を処理しているのをカナチは見る隙も無く、ただ目の前の敵と戦うので精一杯だった。
アルファはカナチとは対照的に余裕すら感じられた。カナチ大きくセイバーを薙ぎ払うも、アルファは悠々と斬撃を避ける。
そしてアルファは左腕にエネルギーを溜める仕草をする。(何だ…?何をするつもりだ?)カナチはアルファの仕草に警戒する。
アルファはカナチめがけて全力でセイバーを振り下ろす。アルファに増幅されたセイバーのエネルギーは衝撃波となり飛び退いたカナチを襲う。
「くそっ…!!」アーマーのおかげでそれほど痛くはなかったが、アーマーに傷が入る。
カナチはアーマーに傷が入ったのは認識してるものの、どの程度の傷が入ったのか確認する余地は無かった。
アルファは飛び退いたカナチに急接近し、炎を纏ったセイバーを振り上げる。カナチは姿勢を低くし、アルファの足元を抜ける。
だがアルファのAIにはそんな事は予測済だった。カナチの後方で声が聞こえる。「滅びよ!!」
アルファがエネルギーを纏った左腕で地面を殴ると、アルファの左腕を中心に複数のエネルギー弾が扇状に展開される。
カナチはバスターでエネルギー弾を相殺しようとするが、アルファのほうが強力なエネルギーだった。
バスターの弾がかき消されるのを見たカナチは慌てて横に飛び込む。カナチは受け身を取って立ち上がるも、眼前には既に攻撃体勢に入ったアルファの姿があった。
その顔は涼しげな笑みを浮かべていた。慌ててセイバーで防御体勢を取るも、アウファのパワーの前では一発一発を弾くのが限界だった。
カナチはアルファの怒涛の6連撃をなんとか凌ぎ、最後の斬り上げを弾いた反動で再び距離を取る。
「あの距離で滅閃光を避けて、なおかつ乱舞まで防ぎきるとはな。大した反応や。」"A.C."がカナチを称賛する。
「そりゃどうも!!」カナチにようやく話す隙が出来たかと思えば、再びアルファがバスターの弾を盾にして突撃してくる。
アルファは凍えるようなオーラを纏い、更にアイスジャベリンを放ち、弾丸の如く突っ込む。
カナチは大きく跳んで避けるも、先程の経験から昇炎斬で迎撃されるとカナチは読んでいた。
徐々にアルファが近づく。考えられる時間はそう長くない。アルファのセイバーが炎を帯び始める。読みは当たりだ。
だが、ここで割木斬を出せばまたあの時のように当たり負けしてしまう。ならば――
一瞬のうちに色々考えたカナチは力強くセイバーを振り下ろす。再び双方の斬撃がぶつかりあい、反発力に変わる。
弾き飛ばされた二人は受け身を取り、衝撃を緩和し、再び立ち上がる。
僅かに立ち上がるのが早かったカナチはアルファの一瞬の隙を突いて雷光閃で距離を詰める。
だがカナチにはセイバーを突き刺した感覚が無かった。カナチのセイバーの切先はアルファのセイバーの刀身で防がれていた。
「なっ…!!」カナチは一瞬動揺するものの、即座にアルファと距離を取る。
だがカナチが着地する前にアルファは動き出し、再び距離を詰める。カナチはアルファを近づけまいとバスターを乱射するも、ことごとく避けられる。
そしてカナチが着地すると同時にアルファはセイバーを構えていた。斬り上げ、振り下ろし、踏み込み斬り。
単純な動きだったが、カナチの斬り方とは違いかなりの力が込められていた。アルファの斬撃をいなす度に後退するカナチは次の一手を考えていた。
(このまま力比べになるとどう考えても負けるな…… 一体どうすれば?)
カナチは一旦距離を取るが、アルファは待ってましたと言わんばかりにどこからか取り出した槍を手にすると、そのまま足元に突きつけた。
これに対し、最初に反応したのは座間子だった。「あの構え…… カナチさん!上です!」そう言われて上を見たカナチだったが、カナチは驚愕した。
その目には大きな氷塊が映っており、それをカナチに向かって落とそうとしているのはすぐに分かった。
「凍れ!!」宙に浮いていた氷塊はアルファの声に合わせて落ちてくる。カナチは頭上を見ながら落ちてくる氷塊を避ける。
一発目はカナチの目の前に、二発目は頬を掠めて左側に落ちる。そして最後の一発を避けようとしたカナチだったが、後ろに動く事が出来なかった。
カナチは知らぬ間に壁際に追い詰められていた。カナチは被弾を覚悟し、防御体勢を取ったが、直後に降ってきたのは粉々になった氷の欠片だった。
「カナチ!気を抜くな!」氷塊を壊したのは山岡だった。山岡は機械兵に囲まれながらもカナチに声をかける。
「余計な真似をしおって……」思わず愚痴をこぼす"A.C."。カナチの無事を確認した山岡は再び機械兵の処理を始める。
「座間子、今の技も天焦烈覇みたいにお前が編み出した技なのか?」「えぇ、アイスメテオは私の技よ。でも……」座間子は少しの間沈黙する。
「アイスメテオは実践で使った事が無いのにあそこまで再現するなんて……」「技を編み出しただけの状態でコレか……」
カナチはアルファに向かって突撃しながら呟く。
先程アルファがしたように、カナチも斬り上げ、振り下ろし、踏み込み斬りをするも、力が足りないのか、アルファに軽い傷を負わせる事しか出来なかった。
アルファは不敵な笑みを浮かべ、目の前に居たカナチをセイバーで弾き飛ばした。
再びアルファは燃えるようなオーラを身に纏い、バスターから炎の矢を放つ。次々と向かってくる炎の矢は水月斬で対処するのが精一杯だった。
炎の矢が一段落したかと思えば、アルファはセイバーを構えながらこちらへと向かってくる。
カナチはアルファを跳んで避けようとしたものの、アルファのセイバーは水を纏い、そのまま大きく振り下ろされ、水が軌跡を残す。
カナチは跳躍距離が足りず、アルファの斬撃を左脚に受ける。斬られた衝撃でカナチは体勢を崩すも、すぐに持ち直す。
カナチはそのまま着地するが、左脚部のアーマーが損傷しており、少しふらついた。
だがカナチはアルファの方へ向かって走り出した。しかしアルファは大きく後ろに飛び退き、そのまま両手に炎の弓を形成する。
カナチはそれを見て急停止する。「燃え尽きろ!!」アルファが声を出すと同時に上に向かって炎の矢を放つと、再び炎の柱が形成される。
だがカナチはその迫力に屈さず、果敢にも炎の柱の間を縫うようにアルファに近づく。
アルファが放つ炎の柱をカナチは全て紙一重で避けていた。そして避けた時の勢いを利用して横に一回転し、その勢いのままアルファを斬りつける。
斬られた跡から火花が出る。ようやくアルファに大きな有効打を与えたカナチ。
アルファもそれに負けじと斬られた反動を使いカナチを斬りつけるも、カナチはこれを回避する。
そしてアルファは清々しいオーラを纏うと同時にフォレストボムを放ちカナチを牽制する。
カナチは飛んできた弾を昇炎斬で焼き払うも、アルファは再び左腕にエネルギーを溜め、今度はスパークバレットを放った。
(今までの経験からあの電撃弾はこうすれば…!)カナチはバスターに素早くエレメント・ウッドを装着する。
「貫け!!」銃口から放たれたフォレストボムはアルファが放った電撃弾に一直線に飛んでいき、互いの弾が当たり、炸裂し、相殺する。
弾が消え、再びアルファが見えるようになった時、アルファは左腕にエネルギーを溜めていた。
(また滅閃光を出すつもりか…!!)カナチは滅閃光を警戒して距離を取るも、アルファは二発チャージバスターを撃ち、それに続くように斬撃弾も飛ばす。
カナチは横に逸れて回避するが、アルファは弾に追従してカナチに近づく。そしてそのままの勢いで地面を殴る。
「滅びよ!!」カナチの至近距離で放たれた滅閃光は完全に回避する事が出来なかった。「くそっ…!!」右脚に被弾するカナチ。
(両脚とも被弾したが、この調子だと最後まで持つか?)カナチが体勢を立て直して数秒、双方微動だにしない時間が流れる。
お互い相手の動きを探っており、迎撃をいつでも出来る構えを取っていた。少しの間静寂に包まれた後、先に動いたのはカナチだった。
地を這うように姿勢を低くし高速で突っ込みつつ、構えたセイバーはまるで摩擦で火が点いたかのように炎を纏う。
アルファはセイバーに水を纏わせ、大きく振り下ろして迎撃する。それを見たカナチは急停止し、直様バスターを連射する。
「読み通り!」放たれた弾は水の壁を容易にすり抜け、微弱ながらもアルファにダメージを与える。
しかしアルファは受けた衝撃を強引に打ち消し、両腕を斧に変形させ、そのまま地面に向かって振り下ろす。
最初はただ誘導に失敗しただけかと思ったカナチだったが、すぐにそれが大きな間違いだったと気づく事になる。
下から何かが突き上げてくるのに気づいたカナチは急いでその場から離れようとするも、時既に遅し。
地面を穿つように生えた巨大な木の杭に突き上げられ、宙を舞うカナチ。
拠点で見ていたけんま達だけならぬ、側で見ていた山岡も宙を舞うカナチの事を見ていた。
山岡を囲んでいた機械兵は、隙を晒した山岡に一斉に襲いかかる。機械兵は質では劣っていても、数は圧倒的だった。
機械兵は山のように覆い被さり、山岡は機械兵の中に埋まる。
身体中に激痛が走るカナチ。拠点で必死に呼びかけているけんま達だったが、カナチの耳には届かなかった。
傷だらけのアーマーと共に落ちていくカナチ。それを静かに見る"A.C."カナチは一度地面に叩きつけられるも、根性でどうにか着地姿勢を取る。
カナチが落ちた場所と滑って着地した跡にはカナチの血痕が残されていた。アルファが追撃しようとするが、"A.C."はそれを止め、カナチに話しかける。
「ウッディタワーが直撃してよう死なんかったな。流石にやり過ぎかと思ったが生きているとはえらい根性やな。」
カナチは腕から流れ落ちる血を必死に抑えている。「だが死んでしまったら面白くないし、それに――」
"A.C."はどこからか取り出した包帯をカナチに向かって投げつける。「敵を殺すのは自分としては都合が悪いんでな。」
目の前にある包帯を前に、少し困惑するカナチ。「安心しな、包帯を巻き終わるまでは攻撃せんで。ウチもそこまで鬼畜やないんでな。」
戸惑いながらも包帯に手をのばすカナチ。アルファがいつ動き出すのかを警戒せねばならなかったため、頻繁にアルファの方を見ていた。
そして極力隙を晒さぬよう、手早く包帯を巻く。(とりあえず止血はしたが、いつまで耐えられるか?)
カナチは余った包帯をセイバーで切り、外れないよう固く結んだ途端、再びアルファが動き出す。
アルファは斬撃弾と共に距離を詰める。カナチはバスターを連射して対抗するも、まるで流水のように華麗に避けるアルファ。
これ以上近づけないように水月斬で水の壁を作るカナチだったが、アルファはそんな事はお構いなしにスパークバレットを放ち、壁と強引に破る。
カナチは電撃弾を避けようと踏ん張ったが、先程の被弾もあり、右脚に痛みが走る。そして痛みでよろけ、そのまま倒れてしまう。
先程の弾は結果として避けられたものの、大きな隙を晒すカナチ。アルファは追撃しようとセイバーを振り上げたが、一瞬動きが止まる。
カナチはその隙を見逃さず、瞬時に起き上がる。このアルファの異変に気づいたのはカナチとけんまと"A.C."の3人だけだった。
(何や今の挙動…… エラーでも吐いたのか?デバッグはしっかりさせたはずだが……)
アルファが誰も居ない場所にセイバーを振り下ろした時、カナチは既にアルファの背後に回り込んでいた。
そして背後から斜めに大きく、力強くセイバーを振り下ろす。斬られた衝撃で前へ吹っ飛ぶアルファ。
背中に残された大きな傷跡からはアルファの内部機構が少し露出しており、アルファがロボットである事を再度認識させられた。
「…流石にここまでやるとはウチも想像せんかったわ。アルファ!パターンCも解放や!」
(パターンC…… まだ隠し球が残っているというのか!)"A.C."の指示を聞いてアルファの動きを警戒するカナチ。
アルファは純粋な覇気で構成されたようなオーラを身に纏い、バスターからフォレストボムを放つ。
カナチは近づくのは危険と判断し、フレイムアローで焼き払う。
アルファは左腕にエネルギーを纏わせながらも、斬撃弾を飛ばし、それを盾にするようにカナチに突進する。
そしてカナチがそれを避けたのを見計らって地面を殴る。「消え去れ!!」直後、アルファを包むように一筋の柱が出現する。
あまりの眩しさにカナチはアルファを直視出来なかった。やがてその光が収まり、アルファの姿を見るとカナチは驚愕する事になった。
なんと、先程アルファに与えたダメージが修復されていた。カナチが驚愕した顔を見て"A.C."が話しかける。
「驚いたやろ、アルファは自己修復機能が搭載されてるんや。まさかここで使うとは想定してなかったがな。」
"A.C."の言葉を聞き絶望するカナチ。「今までの努力は一体……」思わず言葉をこぼすカナチ。
それを聞いたけんまはすかさずフォローに入る。「カナチ!多分アレは一度使うとしばらく使えないはずンマ!だから――」
確かにそうだ。自己修復はそれ相応のエネルギーが必要になるだろう。
だが、そのリチャージ時間がこちらがダメージを与えるペースを上回ったら?カナチは呆然と立ち尽くす。
アルファは立ち上がり、カナチを挑発する。カナチに対する応援の声は耳に入れど頭が受け付けなかった。
アルファは再び痺れるようなオーラを身に纏い、カナチに斬りかかる。カナチは反射的に攻撃を弾くも、その腕には力があまりこもってなかった。
そしてアルファは両腕に大型の武器腕を装着する。そのまま両腕に電撃を纏わせた時、カナチは雑音の中から一つの単語を聞き取る。
「カラコロス」と。誰が言ったのかは分からなかったが、再び記憶同士が繋がり合い、アルファの行動パターンを理解しだす。
(まさか…… ここにまたカラコロスが絡んでくるって事か? なら纏っていたオーラは…!そうか、そういう事か!)
アルファの謎が解け、再びカナチは集中力を取り戻し、アルファのライトニングボルトを避ける。
何度か受けるうちに電撃の落ち方も何となく分かってきたのだ。
まず一発目は自分が居た位置に、二発目は自分のやや後方、三発目は自分の鼻先に、そして最後の一発は再び最初に居た位置に落ちる。
今までパターンが分からなかったが、遂にパターンを認知し、自力で避ける事が出来たカナチ。
カナチがライトニングボルトを避けたのを認識したアルファはバスターの弾を放ち後退する。
カナチは飛んできた弾を飛び越え、アルファに接近する。近づかれたアルファはセイバーを力強く振り下ろし牽制する。
だがカナチは屈さず、アルファの懐に潜り込み、至近距離でバスターを放つ。しかしアルファの弾を受け流すかのように姿勢を変え、極力ダメージを抑える。
流れるように着地したアルファは再び燃え盛るオーラを身に纏い、カナチに向かってアイスジャベリンを放つ。
カナチは飛んできた氷の槍と地面の間の僅かな空間を這うようにくぐり抜ける。
そして勢いを殺さぬよう、アルファの放った弾丸を踊るように躱し、水を纏ったセイバーでそのまま斬りつける。
セイバーが通った跡に出た水の壁はアルファが纏ったオーラをかき消した。しかしアルファはまるで気にしないかのように再びセイバーを振り下ろす。
カナチはこれをステップで回避する。避けたのを認識したアルファはカナチを逃さまいとそのまま昇炎斬で追撃する。
これをカナチはセイバーで弾き、反動で距離を取る。アルファは左腕にエネルギ-を溜め、カナチはバスターを構え着地する。
カナチがバスターの弾を放つと同時にアルファもカナチの方へと向かってくる。そして次々と放たれたバスターの弾を、先程のカナチのように流水の如く避ける。
「滅びよ!!」ついにカナチの眼前まで来たアルファは至近距離で滅閃光を放つ。再び被弾するかと思われたが、なんとカナチはセイバーでこれを弾いて防御した。
(一度喰らった手だ、同じ手に引っかかるものか!)これを"A.C."はこれを興味深く見ていた。(ほう、アレを弾くのか。大した技術やな。)
弾かれた滅閃光のエネルギー弾はカナチの頬を掠めるように飛んでいく。次の一手を探るためにアルファを見張っていたカナチの眼はどこか凛々しかった。
カナチが攻撃しないと判断したアルファは距離を詰め、一気に畳み掛けるように怒涛の連撃を叩き込む。
カナチは予想していたと言わんばかりにアルファの斬撃を次々と避ける。カナチには過去に自分がやった事なのでパターンは分かっていた。
一発、また一発と矢継ぎ早に繰り出される斬撃の軌道はカナチには分かっていた。アルファはこれ以上の攻撃は無駄と判断したのか、バスターの弾をバラ撒いて距離を取る。
カナチも逃げるアルファを追うようにバスターを放つ。双方の弾はちょうど中間で相殺し、静かに消える。
弾が消えたのを確認した二人はまた勢いよく互いの距離を詰める。直後、双方のセイバーが互いを撫で斬るように交差する。
二人は斬られた衝撃をいなすために回転して勢いを殺す。二人の腕部アーマーには斬られた跡が残っていた。
(…そういやアイツの大技が飛んでこないな。あのオーラなら天焦裂覇のはずなんだが……)
先程纏ったオーラから天焦裂覇を警戒していたカナチだったが、いつまで経ってもアルファは天焦裂覇を出さなかった。(待てよ…?もしかしたらそういう事か!!)
カナチの中で何かが確信に変わる。アルファは再び痺れるようなオーラを纏い、カナチに向けてバスターを連射する。
カナチは再び弾幕をくぐり抜け、アルファの頭上に近づく。そして迎撃覚悟で割木斬を放つ。アルファもそれに反応し、昇炎斬でカナチを迎え撃つ。
カナチにはこれは想定済の行動だった。カナチのセイバーは炎に呑まれたものの、オーラには到達し、アルファが纏っていたオーラが消えた。
(オーラが消えたが……)カナチはすぐに回避行動を取り、炎のダメージを最小限に抑える。
オーラを剥がされたアルファは一瞬よろけるも、すぐに体勢を立て直し、カナチに向かって斬りかかる。
カナチもすぐに起き上がり、バスターを放ちつつ後ろへ逃げる。
アルファは計算の結果、カナチが動かないと判断したのか、誰も居ない空間に向けて力強くセイバーを振り下ろした。
その硬直に先程放ったバスターの弾が数発当たる。アルファも反撃としてフレイムアローを放つも、それを見たカナチはアイスジャベリンを盾にして突っ込んだ。
突き進む氷の槍は炎の矢を飲み込む。アルファもこれを認識するとセイバーを再び強く握り、カナチに向かって突進する。
双方の距離はどんどん縮まり、互いに斬りつけるとまた距離が離れていく。ここでカナチが勘付く。(やはりそういう事か!)
アルファの大技とオーラが連動していた事に気づいたカナチ。アルファは負けじと凍えるオーラを纏い対抗しようとするが、オーラの謎を見破ったカナチの前では無意味だった。
カナチはスパークバレットを放ち、直様アルファのオーラを消しに行く。
アルファはこれを紙一重で避けたが、カナチはそれを想定済と言わんばかりにセイバーに電撃を纏わせ、アルファに向かって突進する。
アルファがセイバーの間合いに入った時、カナチは急加速し、アルファのオーラに高速でセイバーを突き立てる。
セイバーの刀身が刺さった所から弾けるようにオーラが消える。アルファもまた突き刺そうとするも、カナチはセイバーを引き抜き、アルファのセイバーを弾く。
そのままバスターを連射しながらカナチは距離を取る。アルファが放った斬撃弾は逃げるカナチを追うように進み、同時に覇気で形成されたようなオーラを身に纏う。
(また回復するつもりか!ならば…!!)カナチは勢いよく壁を蹴り、高く跳び上がり、そのまま横になり、縦に一回転する。
「一刀両断!!」振り下ろす瞬間、セイバーの刀身は激しさを増し、そのまま分離するように巨大な斬撃波は空間を斬り裂きながらアルファの方へ向かって飛んでいく。
しかしアルファが取った行動はカナチらの想像を遥かに上回っていた。なんと、そのまま大きく跳び上がり、横になり、縦に一回転する。
この動きを見たカナチは恐怖を感じた。アルファのセイバーは大きくうねり、刀身からカナチの物と同じ衝撃波が発生する。
アルファはカナチの幻夢零を模倣したのだ。放たれた斬撃波はカナチの物と同じく空間を斬り裂きながら進む。
そして双方の斬撃波が衝突した時、一際大きな衝撃波が発生する。その衝撃は凄まじく、カナチらの足元に転がっていた瓦礫が吹き飛ぶ程だった。
しかしそれを見ていた"A.C."は不敵な笑みを浮かべる。(この状況でまだ秘策があるというのか!?)カナチは"A.C."の顔を見て警戒した。
次の瞬間、"A.C."の口から驚愕の言葉が出る。「さらにもう一発!」その言葉を聞いたアルファは再び跳び上がる。

――先程と同じように。そのまま回転し、アルファのセイバーからもう一発幻夢零が放たれる。
カナチには先程と同じく幻夢零を放って相殺する選択肢は無かった。カナチは幻夢零を連続で放つ事はアーマーの補助があっても出来ず、クールタイムが必要だった。
向かってくる斬撃波を前に、どうする事も出来ないカナチは死を覚悟する。
自分があの斬撃波に斬られると思った矢先、カナチの目の前に黒い影が横切る。カナチが目を開けると、そこには山岡が立っていた。
山岡のアーマーは真っ二つに斬り裂かれていたが、気合でなんとか立っていた。「カナチ…ボーッとしてんじゃねぇよ…!!」
山岡の肩から腰にかけては真っ直ぐ斜めに斬られており、血が流れる程の傷を負っていた。「山岡、お前……」
先程まで山岡が居た方向を見ると、大量の機械兵の残骸が山のようになっていた。「これ以上…俺を待た…せ…る…」
山岡は言いかけの状態で膝をつき、それを見たけんまが直様山岡を拠点に転送する。
涼しい顔をしてカナチを見るアルファと、どこか怒りに満ちた表情でアルファを見つめるカナチ。
「よくも山岡を…!!」怒りを顕わにしたカナチは勢いよくアルファの懐に飛び込もうとする。
しかし、アルファは限界までカナチを引きつけた後、ほんの少しの動きでカナチの攻撃を避ける。
勢いよく床に突っ込んだカナチであったが、すぐに受け身を取り、立ち上がる。
再び怒りに突き動かされるようにアルファに突っ込むカナチ。だが先程と同じように避けられる。
カナチは怒りに身を委ね、何度も攻撃するも、全て避けられる。通信機越しにけんまが何度も呼びかけていたが、それらはカナチの耳には入らなかった。
次第に息を切らすカナチ。何度突撃しても全て避けられる事に強いストレスを感じていた。
この隙を見逃すまいとアルファはカナチに斬りかかる。カナチはこれを避ける事が出来ず、セイバーで受け止めるしか手は無かった。
衝撃で壁際まで追い詰められるカナチ。「――ナチ… カナチ!落ち着くンマ!!」けんまの声がようやく耳に入り、ふと我に返るカナチ。
眼前には追撃をするために急接近してくるアルファの姿があった。アルファの動きは怒りに身を任せたカナチの動きに最適化されていたのか、直線的な動きをしていた。
カナチはアルファの脇に飛び込むように攻撃を避ける。
カナチが正気を取り戻したのを確認したアルファは、再び清々しいオーラを纏い、チャージバスターを2発放ち、それに続くように斬撃弾を飛ばした。
カナチは壁を蹴って登ることでこれを避け、ぞのままアルファの頭上を飛び越えた。
真下に居るアルファに向けてフレイムアローを放つも、アルファはバックステップで避け、そのまま水月斬で水の壁を作って炎の矢をかき消した。
カナチはすぐに着地し、再びアルファを追いかける。まるで摩擦で火を点けるかのようにセイバーに炎を纏わせ、アルファの眼前まで行って斬り上げる。
だがアルファは炎の斬撃が当たらぬよう紙一重で避け、そのまま両腕を斧に変形させる。(しまった…!!)
カナチが攻撃を外したと認識した時には既にアルファの両腕は振り下ろされていた。
カナチは急いで壁を登るも、巨大な木の杭は先程止血した傷跡を舐めるように生える。カナチは空中で受け身を取り、ダメージを最小限に抑えるも、傷跡が痛む。
回転したまま宙を舞い、そのまま地面に向かって落ちていく。そのまま転がるように着地するカナチ。
受け身で強引に立ち上がるも、アルファは左腕にエネルギーを溜め、セイバーを構えながらカナチに接近する。
目の前まで迫ったアルファはカナチに向けてセイバーを振り下ろす。セイバーで防御の構えを取ったカナチだったが、弾いた時に妙な違和感を感じていた。
(何だ…?さっきより力が弱くなっているような… 気のせいか?)次の攻撃に移ろうとしたアルファだったが、再び一瞬動きが止まる。
カナチはその一瞬の隙を見て、後方に飛び退く。「滅びよ!!」アルファは自身が静止した事も分からず、地面を殴り、滅閃光を放つ。
カナチはアルファと距離を取っていたため、避ける事は苦でなかった。
(何や、また動きが止まったぞ… やはりバグが残っていたのか?)"A.C."はアルファ挙動を不審に思った。
また、これを見ていたけんまも今の挙動を不審に思っていた。(この挙動… 外部からの介入があったンマ…?)
カナチも一瞬止まった事が気になったが、そんな事を考えている余裕など無かった。
アルファは純粋な覇気のようなオーラを身に纏う。(まさかまた…!!)
回復か幻夢零のどちらを出そうとしているのか分からなかったが、どちらも出させる訳にはいかない厄介な技であるのは間違いない。
オーラを消さなければ自分が不利になる。だが、他のオーラと違い、このオーラはどうしたら良いのかカナチには分からなかった。
いずれにせよ、攻撃せねばアルファのオーラは剥がせない。
とにかくアルファに攻撃しないといけないので、カナチはアイスジャベリンを盾にしてアルファとの距離を詰める。
アルファには盾にしていたアイスジャベリンを避けられるが、これはカナチの想定内だった。
カナチは一瞬立ち止まり、跳んで避けたアルファめがけて雷光閃を放つ。電撃を纏ったセイバーはアルファのオーラを越え、本体に達する。
(…? 何かがおかしいような……)先程までのアルファならば、今の攻撃はセイバーで防ぐはずだった。
しかし防ぐ事をしなかったのは何か理由があるはずだ。カナチの中で一つの疑問が巡る。
この異変は"A.C."もけんまも感じ取っていた。攻撃を受けたアルファはセイバーで眼前を払い、カナチを遠ざける。
カナチはセイバーにエネルギーを溜め、アルファに突撃する。アルファも近づいてきたカナチをセイバーで斬ろうとする。
一発、二発、三発と斬るも、カナチと同じく三発目を放った後には少し隙が発生していた。
カナチはその隙を見逃さず、頭上からチャージセイバーを当てる。しかしアルファは屈さず、そのままエネルギーを溜めた左腕で地面を殴る。

その時だった。地面を殴ると同時に、アルファが纏っていたオーラが霧散する。この異変には見ていた全員が気づいた。
「なっ…!!」"A.C."はこれには慌てて管理用のログを見る。しかし"A.C."にはログの意味など分からなかった。
(何やこのエラー…!教えてもらった物と全然違うぞ!)想定外の事に慌てる"A.C."。
けんまもカナチのアーマーに内蔵されたアンテナを使い、外部からの介入があったのかを探ろうとしていた。
その時けんまは何かを発見する。(…ん?これはもしかして……)けんまは記憶を頼りにキーボードを叩く。
「多分これなら…!!」けんまが勢いよくエンターキーを押す。「当たりンマ!!」
なんと、そこにはアルファの高度計算処理用コンピュータの管理画面が映っていた。
「やっぱりアルファも今の高性能ロボットンマね!」「今のって… 昔と違うのか?」カナチがけんまの発言に疑問を抱いた。
「ここ数年の間に処理能力の向上を目的にネットワーク経由で計算資源を増やす設計が流行になってるンマ。」
そしてけんまはどうにかしてアルファの制御権を強奪出来ないかと手段を探していたところ、一つのプログラムを見つける。
(これは……)つい気になって起動するけんま。プログラム自体はすぐに終了したものの、コマンドライン上で動かした時、けんまは驚いた。
「何でバックドアが残ってるンマ…?」そのプログラムはアルファの高度計算処理用コンピュータのバックドアだった。
コマンドラインに残されたログを見ると、どうも開発時に使っていたバックドアのようであった。
本来開発時に使ったバックドアはリリースの際消すのだが、アルファには何故かそれが残っていた。
管理用のアクセスログを見た限り、どうやら先程のアルファのオーラを霧散させた犯人はこの脆弱性を使って攻撃したであろう痕跡が残っていた。
しかも誰が介入したのか分からないようにするためか、アクセスログにはT orの物ばかりが残されていた。
ただ、けんまが管理画面に入れた以上、バックドアを使う理由など無かった。けんまは管理画面を探し回り、アルファに対する命令が無いかを探る。
カナチも通信機越しにアルファに何らかの方法で攻撃する手法が分かったと認識していた。
カナチはバスターを連射しながらアルファに接近する。(今ならいける!!)急接近するカナチに対し、跳んで回避しようとするアルファ。
だが、高度計算処理用コンピュータの計算資源の一部を攻撃により奪われていたためか、一瞬判断が遅れる。
それを見逃さなかったカナチは、アルファの左脚を掴んで強引に地面に叩きつける。「落ちろ!!」
叩きつけられた反動で倒れたまま跳ね返るアルファ。そこにカナチは怒涛の6連撃を叩き込む。
そして最後の一撃として大きく掬い上げるように昇炎斬を放つ。ノイズ音を発しながら地面に転がり落ちるアルファ。
(やったか!?)カナチがとどめを刺すためにセイバーを構え、アルファに近づくも、アルファは再び立ち上がる。
「…軍用ベースの耐久、あまりナメないでほしいわ。」「戦闘用の名は伊達じゃないってか。」
しかしアルファが受けたダメージは大きく、傷跡から冷却水が漏れる。
(渡された仕様書が正しければ、あの漏れ方だと5分くらいが活動限界な気がするな…… 早急に決着をつけてもらわんとな。)
冷却水が漏れようとお構いなしに動き続けるアルファ。本来なら追撃してとどめを刺したいところだが、徐々にカナチにも疲労の影響が出始める。
見ていた人には分からなかったが、カナチにはアルファの行動に対する反応速度が落ちている実感があった。
しかしアルファも反応速度が落ちており、互いに長時間戦闘をした影響が現れていた。
(この調子だとあと5分耐えられるか?体力的にキツいから早いとこ倒したいが……)
双方は一旦動きが止まったが、再びセイバーを握りなおして同時に動き出す。
カナチが斬りつけるとアルファが避け、アルファが斬りつけるとカナチが避ける。互いに有効打を与えられず、ただ時間のみが過ぎる。

しかしカナチが疲れで倒れそうになった時、事態は急変する。「カナチ!今ならアルファの制御権を掌握出来そうンマ!」
けんまは勢いよくキーボードを叩く。「多分これで…!!」
けんまの打鍵音が止まると、なんとアルファの動きが止まり、そのまま膝から崩れるように倒れていった。
「成功ンマ!!」「なっ…!!」アルファの制御権掌握に驚きを隠せない"A.C."。
「やっと…終わりか!!」最後の力を振り絞り、大きく飛び上がる。
そのまま大きく振り下ろされたセイバーからは、刀身が分離するように巨大な斬撃弾が放たれる。
(当たれ…!!)幻夢零を放ったカナチには、これ以上戦闘を継続させるだけの体力が無かった。
高速でアルファに迫る斬撃弾。そして遂にアルファの身体(フレーム)が真っ二つに斬り裂かれる。
「遂に…遂に倒したのか……」アルファを倒したのを見届けたかのように、カナチのアーマーは白い光を放ち、元のアーマーに戻った。

(後はアイツだけだが…… 身体中が痛い……)カナチは息を切らしながら"A.C."を睨む。その眼差しはまるでまだ戦えると訴えているようだった。
「何や、その身体でまだやろうってのか?」足元がふらつきながらもセイバーを握り、気力で立ち続けるカナチ。
「…その調子だと死ぬまで抗うつもりやな。まぁええわ、少し気が変わった。」"A.C."はどこからか取り出した小瓶をカナチに向かって投げる。
「本来はアンタをアルファに処理させるつもりだったが、まさかアルファを倒すとは思ってなかったわ。」投げられた小瓶を披露カナチ。
「それは一種の回復薬や。30分もあったら効くやろ。そこまで消耗した相手をボコボコにするほどウチは鬼畜ではないんでな。」
(渡されたこの薬はもしかして毒か?)小瓶の中身を警戒するカナチ。「安心しろ、中身は毒物じゃ…… いや、見方によっては毒になるかもな。」
そう言われて小瓶の蓋を開けるのを躊躇するカナチ。
「なに、多少の副作用が出るくらいで後遺症が出るような物でもない。中身はアンタがさっき飲んでいたのと同じや。」
カナチは恐る恐る小瓶の蓋を開けると、瓶の中からは先程飲んだ薬と同じ臭いがしていた。
「中身は教えたで。それを飲むかは自由や。今から30分は待ったるから、飲むか飲まんかはアンタが決めてくれや。」
そう言われて葛藤が生じるカナチ。これを飲んだところで動けない隙に攻撃される可能性も否定出来なくはない。
それにこの薬はけんまが言うからには劇薬――もしかしたら中毒症状で死んでしまう可能性だってあるのだ。
しかし疲労で動けないカナチにとって、この薬は魅力的であった。けんまもこの件に関しては何も言えなかった。
副作用と戦うべきか、それとも極度の疲労を抱えて戦うべきか。考えているだけであってもただ時は流れていく。
30分待つと言われたがこれを信じていいのか。5分くらい悩み続けたが、カナチも遂に決断する。
瓶の蓋を開け、中の薬を一気に飲む。見ていたけんま達も思わず息を呑む。
やはり飲んですぐには何も無かったが、時間が経つにつれ痛みが増し、先程と違い今度は強烈な吐き気もカナチを襲う。
思わず何度も吐き出しそうになったが、必死にそれを堪える。(さっきと同じなら30分くらい耐えれば…!!)
"A.C."が絶好の攻撃チャンスであったが、手にした武器を振るおうとしなかった。薬の副作用に苦しむカナチとそれを静かに見守る"A.C."。
そして薬の副作用もだんだん収まり、カナチはようやく立ち上がれるようになった。「…そろそろ回復したようやな。」
「まだ副作用は抜けきってないがな。」「望むのならもう少し待とうか?」「…アンタもフェアな戦いが好きなんだな。」

そして互いに睨み合いならが5分くらいが経つ。「ウチの計算やとそろそろ副作用が抜けるはずや。調子はどうや?」
「…まぁ、完全には回復したとまでは言えないが、全力で戦える程度には回復したな。」
「律儀に待ったんや、面白い事を期待してるで!!」最初に動いたのは"A.C."。
手にした武器はエネルギーを纏い、ハンマーのように集約する。"A.C."は勢いをつけ、カナチの眼前で振り下ろす。
カナチは後方に飛び退きこれを回避する。そしてそのまま勢いをつけ、セイバーを振り下ろすカナチ。
"A.C."も咄嗟に武器に纏わせたエネルギーを細く伸ばし、セイバーのようにしてカナチの攻撃を受け止める。
「反応速度はまずまずってとこか。」「アイツらを束ねるのに弱いリーダーだと示しがつかないんでな!」
"A.C."は再びエネルギーを球状にし、ハンマーのように振り上げる。
跳び上がって回避したカナチだったが、"A.C."は明後日の方向に武器を構え、纏わせたエネルギーをレーザー光線に変えて発射する。
最初はどこを狙っているのか分からないカナチだったが、すぐにその考えは間違いだった事に気付く。
後方の壁に当たったレーザーは跳ね返り、カナチの方へと向かって飛んできたのである。「!!」
カナチは急いでバスターを構え、相殺しようと弾を放つ。しかしレーザーはカナチの放った弾をいとも容易くすり抜け、遂にはカナチに命中する。
「くそっ…!!」カナチは体勢を変え、受けたダメージを最小限に抑えるも、反動で少し吹き飛ばされる。
「ウチかて絶対に当たらんような攻撃をする程アホじゃないんでな。」
カナチはそのまま着地し、反転するように向きを変え、セイバーを構えて"A.C."に向かって突進する。
"A.C."も再び武器をセイバー状にし、カナチに向かって突進する。双方は地面との摩擦で火を点けるかのようにセイバーに炎を纏わせる。
そして双方が眼前まで迫った時、両者は炎を纏ったセイバーを振り上げる。互いのアーマーを舐めるように炎が軌跡を残す。
セイバー同士が放った炎の間から互いの目が現れ、双方を睨みつける。そして力強く振り下ろしたセイバー同士が弾かれた反動で再び距離を取る。
カナチはバスターを、"A.C."は纏わせたエネルギ-を吸収させ、武器を杖のように持つ。相手の動きを読むために一瞬二人の動きが止まる。
先に動き出したのは"A.C."。放たれたエネルギーはまるで鋭い木の葉のように姿を変え、高速で飛んでいく。
カナチは咄嗟の判断でフレイムアローを放つ。放たれた炎の矢は"A.C."の攻撃を貫き、"A.C."に向かって真っ直ぐ飛んでいく。
"A.C."はこれを横向きのステップで躱し、再び武器に細長いエネルギーを纏わせ、そのまま床に突き刺した。
すると、突き刺した剣先から水柱が波のようにカナチの方へ向かって迫りくる。
カナチはこれを横に移動して避けようとするも、水柱の波はまるで意思を持っているかのようにカナチを追尾する。
"A.C."も水柱を追うようにカナチに近づく。水柱がカナチを襲おうとした瞬間、カナチは急加速し、一閃の光を残して"A.C."の背後へと回り込む。
「ほう、雷光閃とはいい判断やな。だが、今の攻撃はウチでも予測出来た。」そう言われてカナチが振り返ると、"A.C."のアーマーには傷一つ無かった。
「だが、お前を相手するのに"この機能"を封印したままだとつまらん事になりそうや。」
"A.C."がそう言うと、今までマントのように畳まれていたパーツが羽のように展開された。そして"A.C."は静かに浮き上がる。
「ウチはアイツらと違って飛べるんや。これが何を意味するか分かるよな?」「…攻めるも逃げるも有利ってか。」「御名答!!」
"A.C."は急加速し、カナチに向かって飛んでくる。
そしてそのまま手にした武器のエネルギーの纏わせ方を変え、電撃を纏った鎚のようにし、そのまま大きく横に回転を始める。
迫る"A.C."を跳んで避けるも、飛び石の如く飛び上がり、カナチを追撃しようとする。
電撃を纏ったエネルギーはそのまま棒状になり、地面を蹴った勢いでA.C."は再び回転を始める。
カナチは攻撃を防いだものの、反動で地面に叩きつけられるように着地する。"A.C."は真下に居るカナチを見下ろす。
「今のはウチにとっては準備運動みたいなモンや。この程度でくたばるはずが無いよな。」
カナチはバスターを構えながら立ち上がる。「まぁな!」構えたバスターからフォレストボムが放たれる。
「そんなモノは――」"A.C."は再び武器を杖のように持ったかと思えば、そのまま火炎放射を放つ。「焼き尽くしてくれるわ!!」
フォレストボムは炎に包まれ、跡形もなく燃え尽きた。が、それで終わっておらず、"A.C."の火炎放射は水月斬によって斬り裂かれる。
「!!」"A.C."は咄嗟に防御姿勢をとるも、腕で斬撃を防ぐ事で精一杯だった。「今のはアーマーが無ければ致命傷になってたな。だが――」
"A.C."は眼前に居るカナチに武器を向ける。「コイツはどうかな!!」直後、カナチの左脚に強烈な痛みを感じた後、膝を曲げる事が出来なくなる。
「なっ…!!」慌ててカナチが視線を左脚に向けると、なんと左脚は太腿から下が凍りついていた。
そのまま地面に向かって落ちていくカナチ。(右脚だけで着地するのは無理があるが…… それでも…!)
カナチは凍ってない右脚だけでの着地を試みる。あと1m、50cm、15cmと地面が近づくにつれ不安が増すが、その不安は的中する事になる。
着地の衝撃はアーマーの補助があっても緩和しきる事が出来ずそのままバランスを崩し、倒れてしまう。
背中から叩きつけられるも、アーマーに仕込まれた緩衝機能により大事には至らなかった。
しかし立ち上がろうにも凍った左脚のせいで中々立ち上がれない。「さて、いつまでこれから逃げられるかな!」
"A.C."が構えた武器の先端から電気を帯びたエネルギー弾が放たれる。その動きは大して速くないものの、着実にカナチの方へ向かって飛んでくる。
当然カナチはこれを避けようとするものの、凍りついた左脚が足枷となり、思うように動けない。
(どうにかしてこれを…… ちょっと待てよ、これはもしかしたら…?)カナチは凍った左脚にバスターの銃口を向ける。
(頼む…… 溶けてくれ!)起死回生の思いを込めてフレイムアローを至近距離で放つ。
5本の炎の矢は凍った脚の冷気に負ける事なく氷を溶かしていく。(溶けた…!!)
再び自由になった左脚を使い、放たれたエネルギー弾の側をすり抜けるように躱し、"A.C."に向かって突撃する。
しかし"A.C."はこれを迎撃せず、カナチの裏に向かって飛んでいく。
カナチもこれを追うために壁を蹴って反転するも、先程放たれたエネルギー弾は未だカナチの方へ向かって飛んできていた。
「驚いたやろ。プラズマボールはしつこく追尾するからな。そして――」"A.C."は再びプラズマボールを放つ。
「もう一つ追加して逃げ切れるかどうかを見させてもらうで!」弾速こそ速くないものの、じわじわとカナチを追い詰める2つのプラズマボール。
カナチはその間を抜けようとするも、追いかけてきた弾がカナチの行く手を阻む。
だがカナチもこの程度では屈さず、舞うようにプラズマボールの間を抜ける。
そして斬撃が衝突し、鍔迫り合いとなる。「やはりアルファを倒すだけの実力はあるな!」
"A.C."はカナチを弾き飛ばし木の葉状のエネルギー弾を連射し追撃する。(確かコレは追尾しないから……)
カナチは飛んできたエネルギー弾を左右のステップのみで避ける。
そしてセイバーに水を纏わせ、水月斬を放とうとしたところ、"A.C."は武器に鎚のようにエネルギーを集中させ、そのまま大きく振りかぶるとカナチの眼前に木の葉状のエネルギーを巻き上げた小さな竜巻が発生する。
急に発生した竜巻は勢いのついたカナチでは回避する事が出来ず、そのまま巻き込まれてしまう(くそっ…!!)
巻き上げられたエネルギー弾に全身を斬り裂かれるカナチ。アーマーを装備していたとはいえ小さくはないダメージを負う。
装甲の無い指先からは血が流れていた。指先に力を込めると痛みが走る。(傷は軽微とは言えど長時間戦うとなるとこの傷はキツいな……)
カナチは少々迷ったが、けんまに通信を入れる。「けんま、絆創膏を用意出来るか?」「絆創膏ンマね、すぐ持ってくるンマ!」
「何や、傷口のケアでもしようってのか?そんな事などさせへんで!」"A.C."は隙を与えようとせず、直様カナチに追撃する。
「くっ…!!」カナチは血を流しながらも"A.C."の斬撃を受け止める。「カナチ、絆創膏を持ってきたンマ!左のホルダーに転送するンマよ!」
転送されたはいいが、どのようにして絆創膏を貼るタイミングを作るかを悩むカナチ。
自分の事に集中しないといけなくなるため、どうしても無防備な隙が出来る。傷口が1つなら何とかなるが、今は傷口が複数ある。
幸いけんまは大量に絆創膏を転送してくれたため、絆創膏の数は足りる。しかし傷口は全て指先にあるため片手で貼らなければならない。
(どうにかして隙を作らねば…!)"A.C."の攻撃を避けながら逃げ惑うカナチ。「どうした?攻撃の手を緩めてほしいってか?」
"A.C."の問いに肯定で返したいが出来ないカナチ。ここで仮に攻撃の手を緩めたとしても追撃されないという保証は無い。
セイバーを握る手からは静かに血が滴る。(隙を作ろうにも相手は人間だからアルファのような妨害で止める事は出来ないな…… ならばさっきのやり方なら?)
何かを思いつくカナチ。左手にはバスターを、右手にはセイバーを構え、"A.C."の懐へ突進する。
当然"A.C."は向かってきたカナチを迎撃しようとする。武器を鎚のようにし、カナチに向かって大きく振り下ろす。
この攻撃に対し、カナチはセイバーを斜めに構え、攻撃を弾き飛ばして防御するのではなく、横に受け流して攻撃を捌く。
今までカナチは小劇を弾いていただけに、今回も弾き飛ばすと確信していた"A.C."は受け流された事により大きく体勢を崩す。
(よし、今だ!)ガラ空きになった"A.C."の脚を目掛けて水月斬とアイスジャベリンを同時に放つ。
"A.C."の脚に纏わりついた水はアイスジャベリンの冷気によってすぐに凍結する。「なっ…!」"A.C."の脚は氷で地面に縛り付けられていた。
(コイツ…さっきのウチみたいに…!)まだ攻撃手段が残っているとはいえ"A.C."の動きを封じる事が出来たカナチ。
(今のうちに!)カナチは手際よく絆創膏を取り出し、急いで血が滴る傷口を塞いでいく。
"A.C."もレーザーを放ちカナチを妨害するも、動けない損害により次々と避けられてしまう。
(やはりこの氷を先に溶かさなアカンか……)"A.C."も先程のカナチと同じように火炎放射を使って氷を溶かす。
しかしその隙にカナチはすべての傷口を絆創膏で塞いでいた。(よし、何とか間に合った!)
「まさかアンタもこんな事をしてくるとは思わんかったな。」「さっきしてきた事をそのまましただけだ。」
"A.C."は両脚に纏わりついていた氷の欠片を払いながら立ち上がる。「お互い仕切り直しってとこか。」
"A.C."は再び武器を構え、カナチの様子を伺う。互いが互いの動きに注目し、じっと構えたまま相手の次の一手を読み合っていた。
(ここで先に動いたら不利か…?)カナチは次の一手が有効打になる方法を模索していた。
"A.C."もカナチが何をしてくるのかを考えていた。(データを信じるなら雷光閃辺りをしてくると思うがあんまり信用ならへんな……)
カナチはセイバーを握っていた片方の手を離す。(ならこれなら…?)セイバーを片手で振るうように見せかけてバスターでチャージショットを放つ。
速い弾速の弾はすぐに"A.C."の眼前まで飛んでいくも、上に飛び上がってこれを回避する。
「なるほどな!」"A.C."は再び氷の弾を放つ。(アレを喰らえばまた…!)カナチは大きく跳び上がり、背後の壁を蹴って"A.C."に接近する。
"A.C."もカナチに向かって突進し、空中でそれぞれの斬撃が交差する。
アーマーの機能でそのまま宙に浮いたままの"A.C."と地面に向かって落下していくカナチ。
だがどちらの斬撃もアーマーに傷をつけただけだった。直様お互いは武器を構え、カナチは再びチャージショットを、"A.C."はレーザーを放つ。
そして二人の中間点で2つのエネルギー弾は相殺される。二人はお互いの弾が相殺される事を予め知っていたかのように次の行動に移る。
"A.C."は武器に炎を纏わせ、燃え盛る鎚のような風貌にし、それを構えたままカナチの方へ迫る。
カナチもそれを迎撃するためにセイバーを構える。そして双方の攻撃が交差する。片方は炎の軌跡を、もう片方は水の軌跡を残して。

互いが武器を振り抜いた時、"A.C."の武器はエネルギーを纏う事が出来なくなっていた。この争いに勝ったのはカナチであった。
(機械杖ネツァクが負けただと…!?)突如武器が起動しなくなった事に戸惑いを隠せない"A.C."。
「どうやら勝負あったみたいだな。」カナチがセイバーの電源を切り、"A.C."の方へと向かう。
「大人しく負けを認めな。オレもこれ以上やる気は今は無いんでな。」
カナチの降伏勧告に対し、"A.C."が返答しようとした瞬間、何者かの声で遮られる。

「失態は許されないジムよ。」突如部屋の奥にあった扉から誰か出てくる。「俺が見ている前で失敗する雑魚には――」
姿を現した褌一丁の男は眉毛をうねうねと動かし、妖しい光を放つ。「ぐああっっ!!」"A.C."は頭を抱え、もがき苦しむ。
「こうするジムよ!!」男から一瞬殺意とも受け取れるようなオーラを発すると、"A.C."は大人しくなったが、すぐに先程とは違う敵意をカナチに向ける。
「殺ス…… 殺シテヤル!!」"A.C."の言葉に合わせ、纏っていたアーマーから赤黒いノイズが吹き出す。
「そして無惨に引き裂くジム!その爪の名は――」"A.C."の手首から出ているノイズが固まり、赤黒いエネルギーの爪を形成する。
「"滅双刃ディアブロ"ジムよ!」"A.C."は猛々しく雄叫びを上げる。「そしてお前もこうするジムよ!」
再び男が眉毛を動かすと、カナチに強烈な頭痛が襲いかかる。カナチは気合で立っている事が出来たが、足元がおぼつかない。
「流石は英雄と呼ばれてるだけあるジムね。でもいつまで耐えれるジムか?」男がそう言うと、"A.C."はカナチに向かって斬りかかろうとする。
拠点で見ていた全員がカナチの死を覚悟した時、背後から誰かの声が聞こえる。
直後、セーラー服を着、剣と盾を持った謎の女性が暴走した"A.C."の攻撃を盾で受け止める。
「…邪魔者が現れたジムねぇ。まぁいい、やっちまうジム!!」「グルァァァァッッッッ!!!」
「そうはさせない!」彼女は盾を振り払い、"A.C."を飛ばして距離を取る。
(立ち上がらなければ…… ここで立たねば誰がアイツを倒すっていうんだ……)カナチは頭痛の苦しみに耐えつつも、何とか立ち上がろうとしていた。
しかし男はこれを見逃さなかった。「よくこの状況で動けるジムねぇ…… でも最大出力には耐えられるジムか?」
男の言葉に合わせ、妖しい光は一層強くなる。(頭が…… 頭が爆発しそうだ…!!)カナチは再び倒れ込む。
「カナチ!しっかりするンマ!」拠点からカナチに向けて応援するものの、カナチの耳に入る事はなかった。
次第にカナチの意識は遠のき、いつしかカナチは気絶してしまう。
「…耐えられなくて気絶したジムか。まぁいい、好都合ジム。この間に洗脳を完遂させて我が軍団に引き入れるジムよ!」
「カナチ!」「カナチさん!」カナチが気絶した事にざわめく拠点。しかし"A.C."は執拗にカナチを狙っている。
"A.C."を食い止める謎の女はただひたすらカナチを守ろうと動く。

(…ん?何だここは……)カナチは気がつくと辺り一面が真っ白な開けた場所に居た。(オレはさっきまで"A.C."と戦ってたはずだが……)
カナチがふと下を向くと、アーマーを纏っていない事に気づく。(アーマーが無い…… それにセイバーも呼び出せなくなってるな…… これは一体…?)
先程まで戦っていたのに戦闘を継続出来ない事に戸惑う。上を見ても天井や空という物が無く、ただ白い空間が広がる。
(…もしかしてここは死後の世界か?だとしたら……)カナチは未だ自分が負けたという事を理解出来てないような立ち振舞をする。
「あら、何負けたと思い込んでるの?」ふと声がして振り返ると、先程の謎の女が立っていた。「…誰だ?」
「いきなりここに現れたら驚くのも無理はないわね。私は千刃剣魔。マスターからあなたを護るようにって指示を受けてここに来たの。」
「でもここって…… オレは負けたのか?」「いいえ、あたなはまだ負けてないわ。それにここはあなたの精神世界よ。まだ死んでなんかはいないわ。」
「精神世界って…… お前さんはどうやってここに?」「詳しい事は言えないけどアーマーの機能を使っているのよ。」
「ならさっきの眉毛野郎は……」「まだ倒せていないけど、彼の力はここまで及ばないと思うわ。」
「でもこのままだと……」「ここで、諦めるの?拠点の皆の想いを背負って戦ってくれてるんじゃないの?」
「お前……」「立ち上がるのよ、あなたの帰りを待っている仲間が居るのよ。信じるのよ、自分の力を。奇跡の1つや2つは強く願っていれば起きるものよ。」
「…へっ、そうだよな。このままここでくたばったら会わせる顔が無いな。…オレ、まだ、やれるぜ。やれるはずさ、お前さんよ…… この生命、まだ燃やし尽くしていない…!戦い抜けるだけ戦ってない…!くたばるには早すぎるんだ!!」
ふと上を見上げると、黒紫の暗雲が辺りを覆い始めていた。(早く目覚めなければ…!)そして視線を戻すとそこに千刃剣魔の姿は無かった。
(まだ諦めてはいけない…!)

カナチが目覚めると同時に、千刃剣魔が吹き飛ばされるのが見えた。「ジムッ!?アレに耐えたジムか!?」
まだ頭痛は収まらないが、根性で立ち上がるカナチ。「もう…… もうお前の言いなりにはならない!」
眉毛の男を睨みつけるカナチの眼には覚悟が現れていた。(力がどこかから溢れてくる…… 今なら…… 今なら…!)
「うおおおおおおおお!!!!」「くそっ、もう一度やってみるジム!」眉毛の男は再び洗脳を試みるも、何度やっても通用する気配が無い。
そして"A.C."のアーマーから溢れるノイズが徐々にカナチの方へと引き寄せられる。(千刃剣魔の代わりにオレが奇跡を!)
"A.C."はノイズの流れに引き寄せられるかのようにカナチに近づいていくのを必死に耐え、動かなくなった千刃剣魔に追撃する余裕は無かった。
吸い寄せられたノイズはカナチの全身を覆っていき、次第にノイズの球を形成していく。
そしてノイズの球が完成したかと思えば、弾けるように纏っていたノイズが吹き飛ばされる。
Προσέξτε,刮目せよ、」「ジムッ!?」「Το όνομα της φιγούρας είναιその姿の名は――」「カナチさん!」

"Μύθος"."ミュトス"である。

「ガァァァッッッッ!!!」ノイズが全て吹き飛ばされると、そこには再びピュシスフォームのアーマーを纏ったカナチが居た。
「奇跡です…… 奇跡なのです!」「…さぁ、決着をつけるぞ!」吸引力から解放された"A.C."は雄叫びを上げる。
先に動いたのは"A.C."。爪を長く伸ばし、カナチに斬りかかる。一撃が重いはずだが、カナチは全てセイバーで弾き返す。
カナチは反撃として、地面にセイバーを叩きつけるように振り下ろす。"A.C."は暴走した影響で防御するといった発想が出ないのか、アーマーで受け止めた。
しかし"A.C."はこれを気にする事なく再び腕を振り上げ、眼前をX字状に斬り裂く。(見える!)
カナチは振り下ろされる直前に後ろに飛び退き、寸前で回避する。そしてそのまま地面を蹴って急加速し、勢いを加えてセイバーを振り下ろす。
"A.C."はこれを見てカナチと同じように後ろに飛び退く。着地した"A.C."は腕を突き出したかと思えば、爪を飛ばしてきた。
急いでチャージショットを放ち、エネルギー弾を相殺しようとするカナチ。
しかし双方の弾は相殺される事なく、そのまま貫通して飛んでいく。双方は回避のために上に跳び上がる。
二人は背後の壁を蹴り、勢いよく互いに向かって突進する。"A.C."赤黒く光る爪を伸ばし、雄叫びを上げながらカナチを引き裂こうとする。
(流石にアレを弾くとなるとピュシスフォームでもキツいな…… ならこうすれば!)カナチはセイバーを斜めに構え、そのまま"A.C."の突進を受ける。
そして構えたセイバーは"A.C."の攻撃を下へと受け流し、その反動でカナチを上へと押しやる。
そのままカナチは先程とは反対の壁を蹴り、反転して"A.C."の頭上に向かう。(これでどうだ!)カナチは"A.C."目掛けて割木斬を放つ。
しかし"A.C."はこれを回避し、爪を振るい、カナチを弾き飛ばす。「クソっ…!」速度では勝っても力では劣るカナチ。
滑るように着地し、アイスジャベリンを放ち、それを盾にして"A.C."に向かって突進する。
"A.C."はアイスジャベリンをアーマーで受け止めるも、爪を大きく振り下ろしてカナチの突進の勢いを殺し、そのまま爪を連続で振るい、カナチにダメージを与える。
(何という出力だ…!)極力致命傷にならないように体勢を変えてアーマーで受けるも、あまりの出力に斬られた衝撃がアーマーで減衰されずにそのまま伝わる。
だがこの程度の攻撃で屈する訳にもいかず、"A.C."のアーマーのコアに向かってバスターを連射する。
しかし"A.C."はこれを遮るかのように大量のノイズをその身に纏い、斬りかかろうとしたカナチを吹き飛ばすかのように炸裂させる。
突然飛ばされたカナチは受け身を取る事が出来ず、背中から地面に叩きつけられる。"A.C."は地面に転がったカナチの喉元目掛けて爪を突き立てようとする。
「おっと!?」カナチは横に転がり、間一髪のところで回避する。急いで立ち上がり、"A.C."の次の攻撃を弾き返した。
「ガルル……」"A.C."は唸り声を出し、カナチを威嚇する。そしてすぐに"A.C."はカナチに向かって突進する。
(落ち着け、ここはスピードで勝負すれば!)カナチは鋭く跳び上がり、"A.C."の頭上を掠めるように裏に回る。
"A.C."も後ろに振り返るも、既に攻撃体勢に入ったカナチの姿があった。「これでどうだ!」
大きく振り下ろされたセイバーからは、水の軌跡が残されていた。"A.C."は水の軌跡を引き裂こうとするも、ただ爪を振り回すだけで何も起こらなかった。
水の軌跡は"A.C."のアーマーの一部を削る。だが"A.C."は全く気にする事なくカナチの懐に潜り込もうとする。
カナチは弾き飛ばして距離を離すも、"A.C."は屈さない。それどころか、纏ったアーマーの節々から、先程までとは違う量のノイズが溢れ出す。
カナチはこれを警戒してバスターを連射するも、お構いなしに突っ込んでくる。(駄目だ、上に逃げないと!)
カナチが上に大きく跳び上がった瞬間、"A.C."の爪は大きく伸び、振り上げられた爪にカナチは巻き込まれる。
「ぐはっ…!」打ち上げられたカナチを追うように、"A.C."も飛び上がる。「ガァァァァッッッ!!!」
カナチは"A.C."の攻撃を止める術を探すも、時既に遅し。空中で受け身の取れないカナチを"A.C."は巨大化させた爪で次々に引き裂く。
幸い"A.C."には暴走した影響で急所を狙うといった発想が出なかったからか、ただひたすらアーマーを引き裂こうとするだけだった。
一発一発の威力はアーマーの防御力もありそれほど強く感じないものの、爪は同じ場所目掛けて振られていたため、アーマーに深い傷跡が残る。
そして"A.C."はとどめと言わんばかりにカナチを真下に突き落とすように爪を振り下ろす。
カナチは咄嗟の判断でセイバーで防ぐも、真下に突き落とされる事は回避出来なかった。
だがカナチは空中で何とか受け身を取り、ダメージを軽減する。しかしカナチが立ち上がるとダメージを受けるより恐ろしい事態が待ち受けていた。
「なっ…!!」何度スイッチを入れても刃が展開されなくなったセイバー。「ジムッwwwジムッwww俺に逆らった罰ジムよwwwその潰れたセイバー片手に逃げ惑うジムよwww」
眉毛の男がカナチを煽るも、カナチは動じない。(このままだとアイツを倒す事すらままならない…… 一体どうすれば?)
カナチはセイバーを何度も起動しようとしながら"A.C."の攻撃を避け続ける。一向に起動しないセイバーを片手に逃げていたカナチだが、ここである物が目に入る。
(そういえばアイツもセイバーを使ってたな…… もしかしたら?)カナチは反転し、"A.C."の脇をすり抜け、アルファの残骸に向かう。
「…ジムッ?」眉毛の男はカナチが何をしようとしているのか理解出来なかった。(確かこの辺に…!)
カナチがアルファの残骸に手を入れると、そこにあったのはアルファのセイバーだった。「あった!」「ジムッ!?」
カナチがセイバーのスイッチを入れるとマゼンダの刃が形成される。(使い勝手は大して変わらないはず!)
"A.C."は再びカナチを引き裂こうと近づくものの、爪の斬撃は全てセイバーで弾き返される。
(オレのセイバーより出力が大きい感じがするな…… これなら…!)アルファが使っていたセイバーの出力に感心するカナチ。
反撃として、カナチは力強くセイバーを地面に叩きつけ、その衝撃波で"A.C."を攻撃する。
"A.C."のアーマーの傷口からは、エネルギー源として使っているからか、ノイズが漏れていた。
「ガァァァッ…!!」"A.C."は一瞬苦しんだかのような素振りを見せるも、すぐさま構えを取り、カナチを引き裂こうと爪を振り下ろす。
カナチはこれを全て紙一重で避ける。(さっきより動きが鈍くなっているような…… 気のせいか?)
カナチは"A.C."の変化に違和感を感じていたが、"A.C."が疲れただけだろうと思っていた。
しかし実際は"A.C."が若干だが自我を取り戻した事による変化だった。(ウチは…… ウチは一体……)
だが"A.C."の身体はお構いなしに暴走を続ける。迫り来るカナチに対し、再び全身にノイズを纏わせる。
(邪悪な言葉よ、頼むからウチの中から……)そして逃げようとするカナチに向かってノイズを炸裂させる。

(ウチの中から出ていってくれ!!)

ノイズを放った後の"A.C."は次の攻撃に移らず、荒い息をしながらただじっと立っていた。「ジムッ?」「ウチは…… ウチは…!」
"A.C."は眉毛の男に向けてエネルギー弾を一発飛ばす。眉毛の男はすぐさまバリアを展開するが、同時に"A.C."は膝から崩れ落ちる。
「よくも逆らったジムね!こういう輩には――」「うるせぇ!」カナチは眉毛の男を一刀両断に断ち切る。
眉毛の男は断面から大量の血を流し、無事死亡した。

"A.C."は立ち上がろうとするも、ノイズが発散されると同時に纏っていたアーマーが消失し、その場に倒れ込む。
そして倒れていた千刃剣魔は再び起き上がる。「大丈夫か?さっきは派手に吹っ飛ばされていたが……」
「えぇ、大丈夫よ。でもアレは私の想定外だったわね……」「カナチ、話してるとこ悪いンマが拠点の転送装置は――」
けんまが何か言いかけた時、突如アラームが鳴り響く。「最終防衛ライン突破、これより自壊フェーズに入ります。」「「なっ…!!」」
アラームが鳴り出すと同時にラグナロク自体が大きく揺れだす。「落下まであと15分、落下まであと15分――」
無機質な合成音声が落下までの時間をアナウンスする。「あと15分って…… けんま、転送装置は使えるのか!?」
「それが……」けんまは言い渋りそうになるも、意を決して事実を話す。「実はまだ電力のリチャージが済んでないから誰も転送出来ないンマ……」
「クソっ、一体どうすれば…!」「…一つだけ方法はあるわ。」「ンマっ?」
ラグナロクの最下層には機械兵の転送なんかに使っていた転送装置があるの。それを使えば帰れるはずよ。」
「どうやらそれに賭けるしか無さそうだな。」「そのようね。なら私は"A.C."を背負って先に行っておくわ。」「分かった。」
千刃剣魔は"A.C."を担いだ後、最下層に向かって走っていった。「ならオレも――」

カナチも最下層へ向かおうと踏み出した時、脚に力が入る感覚が無かった。「!!」カナチは為す術なくそのまま倒れ込む。
それと同時に今までカナチを護っていたピュシスフォームのアーマーも元に戻っていた。「カナチ!大丈夫ンマ!?」
けんまが呼びかけるも、カナチは声を発する事が出来なかった。カナチの身体は限界を超えていたのだ。
千刃剣魔に助けてもらおうにも、彼女は既に去った後だった。(身体が動かない…… 全身に力が入らない…… でも立ち上がらないと……)
何とかして立ち上がろうとするも、アーマーの補助機能も働かなかった。刻一刻と時が過ぎる中、ラグナロク崩壊の時は迫ってくる。
(どうにかしてカナチを支援出来ないンマか…?)拠点で見ていたけんまも慌てふためく。
(これ以上あの薬を飲むと流石のカナチでも死んでしまうンマ…… 他に何か方法はあるンマか?)けんまは色々探すも最善の手段が見つからなかった。
「どうすればいいンマ…」「せめて電力さえあればアーマーを動かせると思うのですが……」
(ンマ?電力と言えばアレがあったンマね……)何か思いついたけんまは端末の前を離れ、倉庫へと向かう。
しばらくするとけんまは発電機とロボットアームを持ってきた。(綜重量は80kg…… 距離の事を考えると今残っている電力でギリギリンマね……)
発電機とロボットアームを接続し、そのまま転送機の上に載せる。(これなら何とかなるはずンマ!)
けんまが転送装置のスイッチを押すと発電機とロボットアームはカナチの側に転送された。「カナチ、すぐ動けるようにするンマ!」
けんまはコントローラーを握り、ロボットアームを遠隔操作する。発電機に取り付けられたロボットアームは、発電機とアーマーの充電用ポートをケーブルで繋ぐ。
(いくら高出力モデルとはいえど崩壊までに間に合うンマか…?)発電機を最大出力で動かしても、すぐにカナチが動けるようにならないのは分かっていた。
「カナチ、計算が正しければ10分充電したら脱出するくらいの余裕はあるはずンマ!」
けんまが励ます声以外は発電機の音とラグナロクが振動して鳴る音と自分の心音しか聞こえなかった。少し気が狂いそうになるも、けんまの応援で正気を保っていた。
しかし次第にラグナロクの揺れは大きくなり、窓から見える風景には大気圏突入時に発生する炎が見え始めていた。
そして充電開始から10分経ち、カナチのアーマーからケーブルが抜かれる。「多分これで転送装置の所まで行けると思うンマ。だから――」
カナチはアーマーの動力だけで立ち上がる。「必ず帰ってきてほしいンマ!」足取りは覚束ないながらも最下層に向かって歩き出すカナチ。
(急がないと崩壊してしまう……)頭では分かっていても、身体が言う事を聞かない。(今ここで敵が現れたらどう対処すべきか……)
カナチがそんな事を考えながら歩いていると、カナチを止めようと機械兵がどこかから出てきた。
(セイバーを…… セイバーを握らなければ……)機械兵はプログラムされた通りにカナチを攻撃しようとするも、すぐに動きが止まった。
(…何が起こった?)急に動きが止まった事にカナチは驚くが、通信機から聞こえてきた音が答えを物語っていた。
ただひたすら響くキーボードの打鍵音。拠点ではけんまが無言で完全に目の前の事だけに集中し、機械兵のハッキングを試みていた。
(前に貰ったウィルスを改造したこのプログラムを併用すれば制御権掌握するのはかなり楽になるンマね。これなら何とかなりそうンマ!)
何も出来ずにその場で崩れ落ちる機械兵を横目にゆっくりと進んでいくカナチ。
カナチのアーマーに取り付けられたレーダーにはいくつもの反応があったが、いずれもカナチに接近する前に反応が消失していった。
先程のコピーロボットと戦闘する事になった部屋を通り抜け、階段から下に降りていく。

ラグナロクの揺れは次第に大きくなっていき、ラグナロク内部の温度も上がっていく。
アーマーに放熱機能があるためこの程度の温度なら大した事はないが、顔や指先などの肌が露出している部分は熱さを感じはじめていた。
「落下まであと2分、落下まであと2分――」無機質な合成音声は一同を焦らせる。
そして目の間の扉に入り、階段を降りれば転送装置という所まで来たが、ここでカナチの足取りが止まる。
(どうした!?動け!動いてくれ!)しかし非情にもアーマーはエラー音を発し、その場で停止する。動こうにも動けないカナチ。
「落下まであと1分、落下まであと1分――」誰もがカナチの死を覚悟した。カナチもこの場所で灰になるのだと思った。
そこに現れたのは千刃剣魔。彼女はカナチを見つけると無言で抱え上げ、そのまま階段を降りる。
そして転送装置の上にカナチを載せると、転送装置のスイッチを触りだす。(お前…… 犠牲になるつもりかよ!?)
千刃剣魔の行動に驚くカナチ。「大丈夫よ、私は必ず戻るから。」彼女はカナチの心の内を読んだかのように答え、そのまま転送装置を起動する。
彼女の優しい微笑みを横目にカナチと"A.C."は拠点に転送される。「マスター、任務完了よ。」
千刃剣魔がそう言うと、誰も見ていない中、彼女はラグナロクの崩壊に巻き込まれた。

拠点に帰ったカナチだったが、想像以上の状態だったため、入院する事になった。聞いた話だとこの状態で意識がある事自体が異常な程だったらしい。
何故か意識があったためICU行きは避けられたが、声を発する事が出来ない程のダメージを負っていたため、一週間程点滴が付けられる事になった。
幸い面会制限は特に無かったので毎日誰かがお見舞いに来てくれた。カナチはしばらく寝たきりで過ごす事になったが、不思議と嫌な思いはあまりしなかった。
カナチの入院から3日後、ようやく声を発する事が出来るようになるまで回復した。
「これでようやくあの変なヘッドギアが外せるようになったな。アレ付けてると妙な敗北感がするんだよな。」
「そんな事言わないンマ。アレ借りるだけでも結構な値段したンマよ。」
「…まぁ無かったら大変だったのは認める。頭で思うだけである程度意思疎通出来るとは凄い時代になったな。」
「アレの仕組みは完全に理解してる訳ではないンマが、結構面白い作りになってたンマよ。詳しく聞くンマ?」
「それをオレが聞いて理解出来ると思うか?」「まぁ分からないンマね。」
「その手の話題を理解出来る人はかなり限られると思うが…… それよりずっと気になっていたけど千刃剣魔はどうしたんだ?」
「それが……」けんまは持ってきた鞄からノートパソコンを取り出し、カナチに拠点で取ったログをカナチに見せつける。
「実はカナチを転送した後どこかに通信をして、それが確認出来たすぐ後に信号が消失したンマ。」
「その通信はどこと通信したのか分からないのか?」「プロトコル自体が暗号化されてたみたいで解析出来なかったンマ。」「そうか……」
カナチは何とか動くようになった右腕でテレビのリモコンを掴み、テレビの電源を入れる。
ちょうどニュース番組で今回のニュースが流れていた。
「――TBSの取材によりますと、CEOの山本祥平氏は『社員全員が洗脳されていて、抗う事が出来なかった。』と供述しており、容疑を否認しています。」
「あの眉毛の野郎、一企業の社員まで洗脳してたのか……」「肝心の証拠はラグナロクと共に消えたから無罪を勝ち取れるかは怪しいンマね。」
「そういや"A.C."はどうしたんだ?」「彼女も今は入院してるンマ。」「まぁあれだけの事をやっておいて無傷なはずが無いか。」
「肉体のほうはそこまでダメージを追ってなかったけど精神面に悪影響が見られたンマ。」
「アイツに洗脳されてたからな。最後は自分で抗ったとはいえ自我を失う程の洗脳はダメージがかなり大きいと思うな。」
二人が話していると看護師が病室に入ってきた。「白井さん、点滴の交換の時間ですよ。」入ってきた看護師はけんまを横目に点滴を交換する。
「あとラグナロクの残骸はどうなった?」「一部の大きいやつは海上に落下したンマが9割方は燃え尽きたンマ。」
「…燃え残りが今後どう影響するのかが気になるな。」「とりあえずはFBIが回収すると思うンマよ。今回の調査にも関わってるみたいンマ。」
カナチはけんまと今回の事を話しているうちに面会の時間が終わりを告げた。「じゃあそろそろ帰るンマ。また明日も来るンマよ!」
「あぁ、じゃあな。」けんまが病室から出ると、カナチは再び視線をテレビの方へと戻した。
(結局アイツは何者だったんだろうか…… そもそもあの超常的な能力は人間には到底出来るような事でないからそもそも人の形をした別の生物か?)
カナチはテレビに映っている証言から作られた眉毛の男の似顔絵を見ながらそんな事と考えていた。

そしてそれから一週間が経ち、カナチは退院出来るまで回復していた。
「やっと点滴が外せた……」「まぁ痛くない針とはいえど長い期間つけるとなるとしんどいンマね。」「そういや"A.C."は退院しないのか?」
「彼女はまだもうちょっと長引きそうンマ。この手のやつは症例が無いから治療が難航してるって話らしいンマ。でも来月までには退院出来ると思うンマよ。」
「そうか。で、話はもう出来るのか?」「まだ頻繁に悪夢にうなされてまともに寝れないみたいだけど話自体はもう出来るンマ。」
カナチ達二人は荷物をトランクに入れ、車に乗り込む。二人を乗せた車は拠点に向かって走り出した。
「今ふと思い出したけど前にセイバーを潰したよな。アレってどうなった?」「アレはまだ修理中ンマ。一度改造されててよく分からない設計でコンデンサーなんかも――」
「分かった分かった、そんな専門的な話題されてもオレにはよく分からんからそれ以上の話はいいよ。」カナチはけんまの話を遮る。
「あと山岡の様体はどうなんだ?ICUに入ったのは前に聞いたが……」「まだ当面の間は出られそうにないンマ。意識が回復するのにも時間は掛かりそうンマ。」
「あれだけ派手に斬られてたら普通は死んでてもおかしくないから無理もないか。」二人を乗せた車は拠点の前で止まる。
カナチとけんまを最初に歓迎したのは座間子だった。「おかえりなさい、カナチさん。」「ようやく帰ってこれたな。」
「とりあえず外は寒いから中に入りましょう。」「そうだな。」3人は車に積んだ荷物を取り出し、拠点に持ち込む。
「カナチ、荷物を置いたらリビングに来てほしいンマ。」「? まぁいいが……」カナチは荷物を持ち、自分の部屋に向かう。
部屋で荷解きをした後、カナチは言われた通りにリビングへ向かった。扉を開けると、そこではお祝いの用意がされていた。
「…どういう事だ?」「祝勝会って事で用意したンマ。」「そんな事…… オレ一人の手柄じゃないのにオレが主役になっていいのか?」
「何言ってるンマ、カナチが居なかったらアイツを倒せてないンマ。それに――」けんまが何か言いかけた時にインターホンが鳴る。
「こんな時に誰ンマ?」「私が見に行ってくるわ。」座間子は玄関へ向かう。「はい、どちら様……」「一週間ぶりね。」
「千刃剣魔さん…?」「詳しい話は後で。中に入っても大丈夫かしら?」「あなたなら大丈夫だけど……」
リビングに戻るとカナチは十七実や電と話していた。「座間子、誰だった……」「帰ってきたわ。」「「千刃剣魔!?」」
「お前…… 死んだんじゃなかったのかよ!」「信号はきっちりロストしてたのに…… どういう事ンマ?」
「…まぁ驚くのも無理はないわね。」「一体どういうトリックで……」けんまが聞こうとした瞬間、端末の通知音が鳴る。
「トリックは見たら分かるわ。」そう言われたけんまが画面を見ると、そこには千刃剣魔のシステム情報が書かれていた。
「まさか……」「そう、そのまさかよ。私はこう見えてアンドロイドなの。」「という事は……」
「今のフレームは2代目よ。前のフレームはラグナロクと一緒に燃え尽きたわ。」
「なるほどな。あの時少し気になっていたが、アーマー無しで来たのも、オレを軽々と担ぎ上げたのもアンドロイドだからか。」
「そういう事。前のフレームは急造で作られたフレームだから設計より出力が弱かったけど今のフレームになってからは想定通りの出力になっているわ。試してみる?」
「流石にまた入院になりそうだから遠慮しておく。」「前のフレームは急造って言ってたけど、どういう所が違うンマ?」
けんまは千刃剣魔がアンドロイドであると分かると興味津々な眼差しで彼女を見る。
「そうね、基盤に関して言うと前のフレームは旧式の基盤だったから戦闘中は相手の動きの予測にリソースをほぼ全て使っていたけど新型は――」
あまりにも専門的な話題だったので、けんま以外は誰も理解出来なかった。「あの二人は一旦置いといてケーキでも食べませんか?」
「いいですね!」電が賛同すると、六実は台所からホールケーキを持ってきた。「ちょっと失敗したけど味は大丈夫だと思うわ。」
六実は持ってきたケーキを6等分する。「これをお前が作ったのか……」「皆で協力して作ったの。」カナチは取り分けられたケーキを食べる。
「…美味しいなこれ!」「そう言ってもらえると幸いよ。」「ところでカナチさんって今後どうするのですか?」
「入院中ずっとこの後どうするかを考えてたけど未だに決まってないな…… 本当にどうしよう……」
「何すればいいのか分からないならしばらくアルバイトでもしながら考えたらいいんじゃない?」
「まぁそれも一つだな。でもラグナロクの崩壊から逃げ延びた後にやる事がアルバイトとな……」カナチは自分の境遇を自虐的に言う。
「英雄の輝かしい一面を最初から知っている人ばかりではないからね。特に今回の件はカナチさんに関する報道は無かった訳だし。FBIもまだカナチさんが関わっている事は知らないはずよ。」
「その点は幸か不幸か分からんが、FBIがその事実を知ったら面倒な事になるもんな……」「まぁ知られない方が楽な時もあるからね。」
「で、お前らはどうするんだ?」「私はそろそろ大学受験に向けて勉強しないとね。」六実は鞄から赤本を取り出す。
国士舘大学か。どこの学科を狙ってるんだ?」「法学部のビジネス法学科よ。」
「法学部か… スポーツ系の学科なら分かるかもしれないが法律の事は分からないな。座間子はどうするんだ?」
「私は内定が決まったから来年度からは仕事ね。」「就職か…… 封印前は就活がどうとかやってたような気がするが何をしていたのか思い出せないな。」
「記憶を思い出すのに色々やってもいいんじゃない?あなたもまだ若いから出来る事は多いはずよ。」「まぁそうだな。」
そうこうしているうちにけんまが目を輝かせながら戻ってきた。「で、どうだった?」「製作者の人と話がしたくなったンマ!」
「それはなによりで。誰が作ったのか分かったのか?」「教えてもらったンマ。来週の日曜日にどめ行ってみようと思ってるンマ。」
「千刃剣魔は何か言いたい事でもあるのか?」「座間子さんにちょっとね。」「え?私?」
「そうよ。マスターから預かった伝言としては、"本来は誕生日に渡すつもりだったけど、今回の事があったからこのタイミングでプレゼントする事にした"ってとこね。」
「プレゼントでこんなに高性能なアンドロイドを選ぶって一体どんな人ンマ……」「まぁかなり変わった人ね。でも根は良い人よ。」
「世の中にはこんな変わり者も居るんだな。」「正直変わり者ってレベルじゃないような気もするンマ……」
「あと高性能って言ったけどどのくらい高性能なんだ?」「千刃剣魔の話を聞いた感じだとアルファに匹敵する程の技術だと思うンマ。」
「アレとほぼ同等の技術か……」「で、話を少し戻すわ。」千刃剣魔が視線をカナチの方へと向ける。
「あなた、機械の事は分かる?」「えっ…? まぁパソコンの基本操作くらいなら分かるが……」
「基本操作が出来るくらいね…… 分かったわ、マスターが何とかしてくれると思うわ。私の所に来ない?もしかしたら過去の情報が見つかるかもしれないわ。」
「いいのか…?」「えぇ。来週の日曜日なら都合がいいわ。」「分かった、来週だな。」二人は口頭で会う約束をした。
「皆さん、パイが焼き上がりましたよ。」十七実は台所からオーブン皿に乗せたパイを持ってきた。
こうしてカナチ達はカナチの退院祝いを兼ねた祝勝会を楽しみ、再び訪れた平和の中でそれぞれが暮らしていく事になった。
今回の件はFBIですらカナチが関わっていたという事実をこの時はまだ知らなかったが、彼女達だけが真実を知っていた。
この事は海上に落下したラグナロクの残骸から知られる事は無いだろう。だが彼女達はこの事を忘れない。この危機に携わり、そして立ち向かった者として――

The Sealed Swordman "K" Ex Stage 2 -砲弾- 完

EX Stage 3 -偽り-

内容が内容なのでrentryで見て

EX Stage 4 -誘惑-

内容が内容なのでrentryで見て

EX Stage 5 -電脳-

「――今日も買いすぎたわね。」「誕生日パーティをするにはこれくらい必要じゃない?」「そう言われればそうなんだけどね。でも悪いわね、そんなに持たせて。」
「いいのよ、私はアンドロイドだし。」座間子と千刃剣魔はけんまの誕生日パーティのために買い出しに来ていた。
「じゃあそろそろ帰りましょうか。」「そうね――」千刃剣魔が何か言いかけると、そのまま前に倒れてしまう。
「えっ!?」驚きを隠せない座間子。再起動命令をしようと携帯を取り出すも、システムが命令を受け付けない。
そこにけんまから電話がかかってくる。「もしもし――」「座間子、大変ンマ!サーバーに攻撃されて色々大変な事になってンマ!千刃剣魔の方は大丈夫ンマか!?」
「それがさっき急に動かなくなって、再起動も出来なくなってるわ。」「やっぱり……」けんまは電話越しに落ち込む。
「とりあえず千刃剣魔を回収しに行くンマ。場所はどこンマ?」座間子はけんまに今居る場所を伝えた。けんまは電話を切り、車に山岡を乗せ、動かなくなった千刃剣魔と座間子を回収しに出た。
「なぁけんま、今回の攻撃ってどんな物なんだ?」車を運転する山岡が道中にけんまに尋ねる。
「ログを見たけど複数のサーバーからDDoSをされてるみたいンマ。」「DDoS攻撃…… 分かりやすく説明してくれないか?」
DDoS攻撃を日本語に直すと"分散型サービス妨害攻撃"、つまり複数のコンピュータがサーバーを攻撃してサーバーを機能不全にする事ンマ。」
「なるほど。ところで攻撃元って分かるのか?過去の判例だと何らかの痕跡が残っていたが。」
判例にかかれている事だけが全てじゃないンマ。今回の攻撃はTorっていう匿名化技術で攻撃元が隠蔽されていたンマ。」
「…また厄介な事になりそうだな。」「一応別のサーバーで解析してみてる途中だけど結果が分かるとは思わないンマ。」

そしてけんまと山岡を乗せた車は座間子の元へと辿り着く。山岡は動かなくなった千刃剣魔を担ぎ、車に乗せる。
けんまは拠点までの帰路につく途中に座間子に今回の事態を説明した。
「――という訳で今回大規模なサイバー攻撃が仕掛けられて千刃剣魔のシステムをホストしていたサーバーが過負荷を起こして制御不能になったンマ。犯人の目的はまだ何か分かってないンマ。」
「なぁけんま。」「何ンマ?」「今の話を聞いてたら別のサーバーに移転したら動きそうな気がするんだが。」
「確かに動くかもしれないンマが、千刃剣魔自体かなり特殊なサイバーエルフになっていて他のサーバーでホスト出来るか分からないンマ。
それに仮にホストできるとなってもかなり高性能なサーバーを使う必要があるからサーバーを借りられるだけのお金をすぐに用意出来ないンマ。」
「思ったより複雑だな……」「千刃剣魔は作った人が変態ンマね。」

けんま達は拠点に着き、千刃剣魔と荷物を下ろした。「さて、これからどうするか……」
「現状の解析結果だと攻撃元のURL程度なら推測出来たンマがその程度ンマ。IPアドレスはTorの性質上意味が無いンマ。」
「で、反撃をどうするかですが……」「今回のサイバー攻撃は対処しようと思えば出来るけど一時しのぎにしかならないンマね。」
「となるとやはりどうにかして攻撃元を特定して止めるしか無いか。」「一応攻撃の詳細も分析してるンマが識別子のような物が全てバラバラだから対処するのは難しいと思うンマ。」
「普通の防衛策は大して意味が無いって事か……」「有名なDDoSプロテクトを一通り導入してもそこまで効果が無かった事と見る限りそういう事になるンマね。」
「…そういや前に変なモノがあるって聞いたな。」「ンマ?」
「何でも人間の意思を一時的とはいえアバターに乗せてネット世界で活動出来る研究している所があるとか……」
「山岡、その情報どこで知ったンマ…?」「いや、知り合いの弁護士に聞いた噂だが……」「…社長ならこういう研究してそうね。」
「確かに会社で研究してる事にはしてるンマが……」「何か問題でもあるのか?」
「まだ安全性の問題で実用化はされてないンマ。」「安全性の問題……」
「そうンマ。精神の転送に特殊な装置を使うンマが、ネット世界で致命的なダメージを受けると最悪脳の神経が"焼けて"そのまま死んでしまう可能性があるンマ。」
「神経が焼ける……」「だから僕としては使ってほしくないンマ。」「でも他に手はあるのか?」
「現状はサーバーをネットワークから切り離して攻撃が収まるのを待つか、Torを拒否するしか無いンマ……」
「だったらTorを拒否すればいいのでは?」「でもそうすると千刃剣魔の通信の一部はTorを使ってるっぽい挙動をしてるから正常起動出来るか分からないンマ。
ソースコードもプロテクトが厳重にかけられているから僕じゃ改造出来ないンマ。それにこのサイバーエルフ自体構造が特殊で、基幹部分を改造する事自体想定されてない作りをしているっぽいンマ。
仮に改造出来るとしても記憶データだけ先に分離して、改造したソースコードからコンパイルしたバイナリを記憶データともう一度マージしないといけないンマ。」
「あー…… こんな事言われても俺は専門用語は分からんぞ。」「まぁ一言で言えばあのサイバーエルフ用のパッチを作るのは手間も金も掛かるって事ンマ。」
「聞いた感じやたら面倒な作りになってそうだな……」「実際その認識は間違ってないンマ。」
「となるとその装置を使うのが現状一番現実的な選択肢ね。」「座間子まで……」
「ただ俺と座間子だけだと戦力になりそうにない気がするな。カナチらを呼べるか?」「…分かったンマ。でもその装置が全員分揃うかか分からないンマよ。」

そして数日後、"A.C."含む4人が呼び出され、けんまの拠点に大型の装置を7台が搬入された。「…まさかプロトタイプを10台も作ってあったとは思わなかったンマ。」
まぁ社長ならああいうのは作っててもおかしくはないからね……」そうして運び込まれた7台がそれぞれの部屋に運び込まれた。
「どうして部屋を分けたんだ?」「計算上あの消費電力の機械を同一の系統から電源を取るとブレーカーが落ちるンマ。だから別々の系統から電源を取るためにこういう置き方をしたンマ。」
「…それ本当に大丈夫か?火事になったりとかしたら元も子もないぞ。」「計算上は大丈夫ンマ。 …多分。」「多分って……」
「一応定格的には大丈夫ンマ。ピーク時の消費電力から計算されてるンマよ。」「何か不安だな……」
山岡は愚痴を漏らしながらも装置の中に入った。「無理だと思ったら躊躇なくログアウトするンマ。僕も見張ってるとはいえど限界があるンマ。」
けんまは皆に今回の作戦と危険についての説明をした。「それじゃあ行くンマよ!」けんまは制御用のコンピュータに起動命令を入力する。
「コードネーム:Shooting Star、ミッション開始ンマ!」けんまが命令を実行した瞬間、カナチ達の意識は装置を抜け出し、7つのリングを通り抜け電脳世界にダイブする。
今回呼び出された7人は電脳世界で再び顔を合わせる。
「今回は特別仕様のサイバーエルフを全員分用意したンマ。普通のサイバーエルフとは違うから普段と同じ感覚で戦う事が出来ると思うンマ。」
「なぁけんま、ちょっと気になるけどこの羽は何だ?」カナチは全員についているクリップのような羽について指摘する。
「それはサイバーエルフである証ンマ。物理法則が変に書き換えられないなら飛べるンマ。ここは会社のサーバーだから慣れるまで練習していいンマよ。」
急遽呼び出された"A.C."だったが、この状況に一番最初に適応したのは彼女だった。「なるほどな、アーマーで飛んでた時と大差無い感じか。」
"A.C."は意のままに浮かび上がり、曲芸飛行のように宙を舞う。次に飛べるようになったのは十七実だった。
「久々に飛んだ気がするわね。感覚も大体分かってきたわ。」十七実は空を全速力で飛ぶ。
「ずるいのです!私も飛ぶのです!」次に感覚を掴み、飛べるようになったのは電だった。
電は自由に飛び回る二人を追いかけようとしていた。「多分こういう事じゃない?」「泳ぐ時の応用でいいのかな?」
六実と座間子も飛び方が分かったのか、恐る恐るではあるものの地面から足を離す。
「少し勢いをつければ…!」カナチは助走をつける事で飛べるようになった。
最後に残されたのは山岡だった。山岡は身体に力を込めて飛ぼうとしていたが、いつまでも飛べず、"A.C."に指摘される。
「そんなに力を込めても飛べんぞ。羽に力を少し入れて、他の所の力を抜いて、後は身体全体を持ち上げるような感覚で飛べるで。」
山岡は"A.C."の指摘通り飛び方を変えてみるとあっさりと飛べた。「…サンキュー。」「この程度は慣れれば簡単やで。」
そして全員が一通り飛ぶのに慣れた時、けんまから出撃の指示が出される。
「そろそろ出撃するンマ。ただ表から出ると敵の攻撃を喰らうンマ。ここは裏口から出るンマよ。」
けんまの指示通りカナチ達は裏口から出、路地裏を通りサーバーの玄関口がある表通りに出ると、おびただしい数の何かがサーバーであるビルを攻撃していた。
「アレはウィルスンマ。プログラムの影響で可視化されてるンマよ。」ウィルスを横目に目的地に向かおうとした瞬間、強烈なレーザー光線がサーバーに向けて発射された。
着弾すると同時に爆音が鳴り響き、辺りが揺れる。「な…何だ!?」
「今のは恐らくDDoSプログラムによる攻撃ンマね。会社のサーバーは開発途中のDDoSプロテクトシステムとアンチウィルスプログラムでどうにか守ってるから大丈夫だと思うンマが……」
「ところでアレをサーバーに導入するってのは出来るのか?」「アレは開発途中でまだ未完成な上に僕のサーバーじゃスペックが足りないンマ。アレは複数台のサーバーで動かしてるやつンマ。」
「そうか…… とにかく攻撃元を潰さないとどうにもならないと。」「そういう事ンマ。」「で、目的地は分かるの?」
「推測されるURLを座標に変換したところ、数km先にTorネットワークに繋がるゲートがあるンマ。そこからしばらく行った所に目的のWebページがあると思うンマ。」
「ならそこまで一気に……」山岡は空を飛んで一気に向かおうとする。「待つンマ!こんな所で高く跳ぶのは自殺行為ンマ!」「自殺行為って……」
「ここは電脳世界ンマ、サイバーエルフになってるのは山岡達だけンマが、サイバーエルフは他にいっぱい居るンマ。」
「それがどうした?」「当然中には悪意を持ったサイバーエルフもあるンマ。高い所を飛ぶとサイバーエルフやさっきみたいなウィルスに撃ち抜いてくださいって言ってるようなものンマ。だから飛行高度は抑えるンマよ。」
「なるほどな。」「あと低高度にも数は高空より少ないとは言えどウィルスが居るから随時倒していくンマ。」
「とりあえずそのゲート目指して進みましょ。」「そうンマね。場所はこの通りを1km程進んで、そこにある大きな交差点を左に曲がった先にあるンマ。」
カナチ達は他のサイバーエルフに襲撃されぬよう、20cm程浮き上がり、滑るように飛びながらインターネットを進む。
まるで東京の中心部のような交通量があり、一つ一つがWebページやIoTシステムなどを意味する摩天楼の下、大量のデータを積んだであろう大型トレーラーや、一般市民が使っているであろうサイバーエルフが乗った車などを横目にカナチ達は突き進む。
そして次々と迫りくるウィルス。ウィルスは様々な姿をしており、例えば工事用ヘルメットを被ったものや、鳥の頭に直接羽が生えたようなもの、両腕が剣になったものなどが居た。
しかしそんなウィルスもカナチ達7人の前では無力で、長くても5秒程度で次々と処理デリートされていった。
彼女達が通った跡にはウィルスの残骸のみが残されていた。「けんま、あとどれくらいだ!」「2つ先のブロックンマ!」
カナチ達は引き続きウィルスを倒しながら進んだ。

そしてついに禍々しい風貌をしたゲートの前に立つ。「なぁけんま、Torネットワークってこの門みたいに禍々しいのか?」
「本来は全く違うンマ。でもこの先のネットワークはどうもかなりダークなWebサイトとかに繋がってるっぽいンマね……
他のTorゲートは横浜の中華街の門や鳥居みたいにそこまで変なデザインじゃないはずンマ。とりあえずこの先はTorネットワーク、これを着てほしいンマ。」
カナチ達に膝辺りまで隠れるローブが支給される。「そのローブはTorネットワークで個人を識別しにくくすると同時にTorネットワークへの接続を補助するプログラムになってるンマ。」
全員が支給されたローブを着る。「それと、目的地に着くまでに騒動を起こさないでほしいンマ。」「どういう事?」
「Torネットワークの住民は妙な一体感の下相手を信頼しているンマ。だから騒ぎを起こされると住民からの綜攻撃されるかもしれないンマ。これはここみたいに表のやつなんかよりも、もっと熾烈な攻撃になると思うンマよ。」
「ウラの世界の流儀はよく分からんな。」「世の中には知らないほうがいい事もあるンマ。」「とりあえず進みましょう。」
カナチ達がいざTorネットワークに足を踏み入れると、辺りの空気が一瞬にして変わった。
「…スラム街のような雰囲気だな。」「見た感じここはかなり異質ンマね……」「で、目的地はどこだ?」
「この通りを5km程まっすぐ進んだ先にあるンマ。」「よし、そこまで突っ切るぞ!」カナチ達は先程と同じように移動を再開する。
表世界とは違い、ビルの看板に掲げられた文字は"アイス売ります"や"草手押し可"などの麻薬販売の隠語や、簡体字キリル文字などが書かれ、表の世界とは違う事を感じる。
通りで話をするサイバーエルフも日本語よりロシア語や中国語などの外国語を多く話している印象があった。
(警察はこの無法地帯を取り締まる気はあるのか?)山岡は自身の正義感からこの無法地帯をどうにかしたいという気持ちがあったが、けんまに言われた通り厄介事を起こしたくないので今は一旦無視する事にした。
「何か出てくるウィルスが強くなってないですか?」カナチ達は先程に引き続きウィルスを処理デリートしながら進んでいたが、道中で出てくるウィルスは明らかに先程より強くなっていた。
「Torネットワークだから身元を隠せるし厄介なウィルスが増えているのも事実ンマね。この中にはランサムウェアもあるみたいだから負けちゃ駄目ンマよ!」
ランサムウェアまであるのか……」「暗号化されると僕でも復号化は難しいンマ。」「倒されないよう用心しないとね。」
禍々しい世界をカナチ達は更に進む。

しかし目的地まであと僅かという所で大型のウィルスが行く手を阻む。「後少しなのに!」「仕方ない、さっさと倒すぞ!」
7人はあっという間に散開し、ウィルスを囲む。「デリート…… デリートスル……」「ウィルスが喋ったンマ!?」
ウィルスが言葉を発した事に驚くけんま。すぐに相手を解析すると、ウィルスとは違った結果が返ってきた。
「コイツはよく見たらウィルスじゃないンマ!ウィルスっぽい挙動をするサイバーエルフンマ!」「サイバーエルフか……」
「とりあえず倒せば大丈夫なんだな?」「コイツの目的はウィルスに感染させる事ンマ!」「よし、倒すぞ!」
謎のサイバーエルフは散らばったカナチ達を排除するため、片腕をバルカン砲に変形させ、辺りを撃ちながらカナチ達を倒そうとする。
カナチ達は一斉に飛び上がり、弾丸を避ける。流れ弾は無関係なサイバーエルフや建物に当たり、他のサイバーエルフは逃げ出す。
一部のサイバーエルフは謎のサイバーエルフに攻撃するも、返り討ちに遭い、そのまま処理デリートされる。
「どうもコイツは自分以外を敵として認識しているみたいンマ!」「ならばウチが!」
"A.C."は構えた杖にエネルギーを細長く纏わせ、急降下しながら斬ろうとする。「援護します!」
六実もサイバーエルフめがけて弓を引き、炎の矢を飛ばす。「ムダダ!」謎のサイバーエルフはバリアを展開してこれを防いだ。
「一発で駄目なら……」電は両腕の武器を構える。「何発も撃つまでです!」電の武器腕からは無数もの弾が放たれる。
弾は着弾し、土煙を上げるも、土煙が晴れると謎のサイバーエルフの姿は無かった。
「上よ!」座間子はアイスジャベリンを飛ばし、真上からの急襲を防ぐ。
攻撃を阻まれた謎のサイバーエルフは手元に鎌を呼び出し、高速回転させながら投げた。
投げられた鎌は次第に空気の刃を形成しつつこちらへ飛んでくる。「こんな物!」山岡は斬撃弾を飛ばし、空気の刃ごと鎌を斬り裂いた。
これを見て謎のサイバーエルフは右腕を刀に変形させ、山岡に斬りかかろうとする。「そうはさせません!」十七実は腕の刃で斬り裂こうと回転しながら謎のサイバーエルフに突っ込む。
謎のサイバーエルフはこれをアーマーで受け止めるも、刃はしっかりとアーマーに食い込んでいた。十七実は謎のサイバーエルフを蹴飛ばして刃を抜く。
謎のサイバーエルフは姿勢を崩し、上からカナチが割木斬で喉元を貫こうとセイバーを振り下ろす。
謎のサイバーエルフは回避行動を取るも、完全に回避する事は出来なかった。セイバーの刃は左肩に突き刺さり、刺された箇所を中心にデータが少し崩壊する。
しかし謎のサイバーエルフはそれを気にせず立ち上がる。ここは電脳世界であり、例えデータが損傷しても、コンピュータが認識出来る限りは消滅しないのだ。
データが損傷した左肩の一部は消滅するも、左腕は問題機能していた。そして謎のサイバーエルフは一番近くに居たカナチに墨を吹きかける。
「何だ!?」突然の奇襲で視界が奪われるカナチ。そのままカナチに追撃しようと腕をドリルに変形させたが、六実に変形させた腕を撃ち抜かれて阻止される。
「シツコイ…… スッゾオラー!」謎のサイバーエルフは右腕にグローブを装備し、近くに居た電を殴る。「痛っ…!!」

ところが、殴られて痛かったのは電だけではなかった。全員である。「何があったンマ!?」
けんまは慌てて全員の状況を確認すると同時に相手が何をしてきたかを探る。全員が殴られた衝撃でよろけるも、何とか持ちこたえる。
「ダメージは許容範囲内…… よし、大丈夫そうンマね。」「けんま、今の攻撃は?」「今の攻撃は"シンクロフック"ンマね。」
「何だそれ?」カナチは謎のサイバーエルフの攻撃を避けつつ問う。
「今の攻撃は元々サイバーエルフ同士で戦わせるプログラムがあるンマが、それのデータのうちの1つンマ。中身は殴られた相手以外にもダメージを与えるプログラムンマね。」
「また厄介な物が出てきたわね……」「どうやら相手が隠し持っていた手段はこれだけじゃなさそうだぞ。」
謎のサイバーエルフは背中にミサイルマウントを装備し、一斉に発射する。
放たれたミサイルは他のメンバーを無視してカナチと山岡に向かって飛んでいく。二人は飛んできたミサイルを片っ端から斬っていく。
カナチと山岡の処理をミサイルに任せ、残ったメンバーを処理するために右腕を戦斧に変形させ、そのまま薙ぎ払う。
座間子達は飛び上がって回避する。「二度目は無いのです!」電は謎のサイバーエルフに向かって電撃弾を放つ。
謎のサイバーエルフは戦斧で受けようとするも、放たれた弾は電気を帯びているため、戦斧を通して感電させる。
謎のサイバーエルフの右手はこのダメージで左肩と同じように崩壊する。「多分これで大丈夫なのです!」
しかし謎のサイバーエルフは未だ抵抗を続ける。今度は左腕を大鎚に変形させ、回転しながら突っ込んでくる。
「そんな攻撃は……」十七実は謎のサイバーエルフの頭上まで飛んでいき、両腕を合わせて斧にしてそのまま脳天めがけて振り下ろす。「見切りましたよ!」
寸前の回避で脳天直撃は避けられたものの、十七実の斧は左腕を斬り落とした。謎のサイバーエルフの左腕全体が崩壊し、データを維持出来なくなる。
「今よ、とどめを!」「俺がやる!」山岡は謎のサイバーエルフに着ていたマントを被せる。
「お前ののぞみはこの剣によって打ち砕かれる!」山岡は居合斬りの要領で謎のサイバーエルフを斬り裂く。
謎のサイバーエルフは全身を維持出来なくなり、消滅する。「…エネミーデリート。」山岡は抜いた剣を鞘に収める。
「さて……」山岡は辺りを見回す。「騒動を起こすなと言われた訳だが、どうやら変な心配はしなくていい感じだな。」
ビルや屋台の影では今の戦いを見ていたサイバーエルフがそこそこ居た。彼らはカナチ達を攻撃するどころか拍手すら巻き起こっていた。
「前々から居座っていた邪魔者を倒してくれてありがとな!」隠れていたサイバーエルフが謎のサイバーエルフをデリートした事に感謝していた。
「とりあえず目的地に向かいましょ。」カナチ達は再び目的地に向かって進み出した。

そしてしばらく進んでようやく目的地にたどり着いた。「まるでスラム街のビルみたいだな……」
カナチ達目の前にあったのは、まるでホームレスやヤクザが占領してそうな怪しげな雰囲気を持つ廃ビルのような建物だった。
「本当にここなのか?」「URL的にはここンマ。」「ひとまずオレが行く。」
カナチはフードを深く被り、セイバーのスイッチを切ったうえで片手に持ち、扉を開けて中に入る。
(来るなら来い!片っ端から斬り刻んでやる!)敵を警戒して中に入ったカナチだったが、1階には誰も居なかった。
「…中も外見通りって感じか。とりあえず来ても大丈夫だぞ。」山岡達も武器がいつでも使える状態にして中に入る。
ビルの中も切れかけの蛍光灯が空間を照らし、壁にはヒビが入っており、いつ倒壊してもおかしくないような雰囲気だった。
「データを解析しているンマがどうも低階層には目立った反応は無いンマ。」「ならエレベーターで……」
「ちょっと待て。」エレベーターを使おうとするカナチを止める山岡。
「ここは敵の本拠地だ。しかも狭い閉鎖空間、おまけに電脳世界ときた。ここで仮に襲撃されたらどうなるか分かるよな?」
「言いたい事は分かった。階段を使えって事か。」「あぁ。ただここは電脳世界で、しかも飛べるから体力の問題は無いと思うぞ。」
「分かった、階段で行こう。」カナチ達はエレベーターの隣にあった階段を使い、ビルを上っていく。

そして最上階である6階に着く。「反応を見る限りではここに誰か居るンマ。」「しかし何も無いな。もしかしてここは囮なのでは――」
突如辺りがワイヤーフレームと化し、線は次々と形を変えていく。「奇襲か!?皆構えろ!」
バラバラに分解された線は再び部屋の形へと構成されていく。同時に線の一部は人の形に変化していく。
「ヤッホー!サダナッチだヨ❤ お前ら全員あの世に送る 覚悟しろ無能😆👋 ジャミンガーにいじめられたの?😯かわいそうに😩」
「何だ…!?」「けんまさん、アレは一体……」「多分サイバーエルフンマが……」「それにしては羽が生えてないわね……」
「今解析を試みてるンマ。」「ジャミンガーってさっきのサイバーエルフの事か?」「恐らくそうンマ。まさかコイツがさっきのを…?」
「サダナッチを無視するなんて許せないんだ☹殺してやるからとっとと倒されてね😊」
そしていきなりサダナッチと名乗る謎のサイバーエルフは増殖を始める。
「ヤッホー!サダナ「ヤッホー!サ「ヤッ「ヤ「ヤ「「「ヤッホー!サダナッチだヨ❤ 」「お…おい……」
サダナッチは大量に増殖し、その数70体近くだった。「何この数……」「一人で10体くらい倒せばいけるか…?」
「やるしかない、手分けして倒すぞ!」「「「「「「「逆らうなよ😠」」」」」」」
サダナッチと同時に散らばるカナチ達。「焼いてやる!」六実はサダナッチに向かって炎の矢を連射する。
「何だこの攻撃わ😆」炎の矢はサダナッチの腹を掠める。「まだよ!」六実は続けざまに3発追加で矢を射る。
「!!」サダナッチのうちの一体がノイズを発して処理デリートされる。
(私は裏に回れば…!)座間子は泳ぐように浮き上がり、相手の隙をついてサダナッチの裏に回る。
「はっ!」槍を両手で大きく振り下ろし、真っ二つにして処理デリートする。
「ちょこまかと小賢しいのです!」電は武器腕から大量の弾を扇状に展開して弾幕を張る。
流石に一発では処理デリート出来ないが、複数のサダナッチにダメージを与える。「十七実さん!」
「とどめは任せて!」十七実はフォレストボムを放ち、電が撃った敵を一掃する。
しかしサダナッチはこれらを一切気にする様子はなかった。「この攻撃は避けられないだろ😆」
サダナッチの一部は身体を青く変色させ、そのまま天井に向かって水の弾丸を放つ。
その直後、カナチ達の頭上から矢のような雨が降り注ぐ。まるで針のように硬質化した雨はそれぞれのアーマーに突き刺さる。
「ぐおっ!!」「大丈夫ンマか!?」「…一応は大丈夫だ。」「私もまだなんとかなってるわ。」
「…ダメージ許容範囲内ンマね。でも一応……」けんまはキーボードを叩く。
リカバリープログラムを走らせたンマ。これである程度ダメージは修復されたンマ。」
「そんな」真似をしても無駄だぞ😊」多くのサダナッチは身体を緑色に変色させる。「何か来ます!」
変色したサダナッチはバスターから無数の種を放つ。「ああああああっっっ!!!」「い…電!!」
電は周囲にたくさん居たサダナッチから大量の種を浴びせられる。「ダメージ許容範囲超過、すぐログアウトするンマ!」
電の精神は電脳世界から脱出し、その直後に電脳世界に残された電のサイバーエルフは崩壊した。
「悔しかったら、😰ちゃ~んと訓練をしましょうネ~ꉂꉂ😆ꉂꉂ😁✨」「あの野郎…!!」
「落ち着くんやカナチ、挑発も相手の策の一つやで。ウチかて今の発言にはカチンときたわ。だから……」
"A.C."は杖を構える。「こうしたらええんや!」杖の先からリフレクトレーザーが数発放たれる。
放たれたレーザーはサダナッチのうちの幾つかに跳弾しつつ当たる。レーザーが当たったサダナッチはコアを貫かれたように崩壊した。
「こんだけ倒してもまだ10体ちょいか……」サダナッチを着実に倒しているものの、まだ数は多い。
「途中報告ンマが、ある程度解析ンマ。…どうやらこのサイバーエルフは禁忌の手段を使ってるみたいンマ。」
「禁忌の手段って?」「解析結果によると、どうもあのサイバーエルフにはウィルスのソースコードが混ざってるンマ。」
「ウィルスだと!?」「それって……あのウィルス?」「そうンマ。だからあんなに大量に増殖出来るンマ。見た感じ事故増殖するタイプの物が混じっている可能性が高いンマ。」
「何でウィルスのソースコードなんかを……」「分からないンマ。でも普通のサイバーエルフなんかよりも厄介なのは間違い無いンマ。」
「ウィルスだというと俺らにも感染する可能性があると。」「一番厄介なのがそれンマ。ウィルスが混ざっている以上どうなるか分からないンマ。」
「どっちにしろダメージは受けれないという事になると。」
「そういう事ンマ。一応会社のサーバーで使っているアンチウィルスソフトが使えるか試してみるけどTorネットワークを越えた先だから使えるか分からないンマ。」
「何れにせよ助けにには期待しないほうがいいな。」「小細工なんて通用しないぞ🙃ハッカーをナメるな🤬」
「ハッキング能力だけで言えば僕の方が上だと思うンマ……」サダナッチは隊列を組み始める。「厄介なのが来るぞ!」
山岡はこれまでの経験から次の攻撃が厄介な物になると感じ、注意を促す。「逃さないんだ😊」サダナッチの大半は身体を紫色に戻し、バスターを構える。
直後、一斉に発砲し、大量のキャノン砲がカナチ達を襲う。
カナチと山岡は経験と観察眼で攻撃が来るタイミングが何となく分かっていたがため避ける事が出来たが、残りの4人は攻撃が直撃してしまう。
4人の中でも"A.C."が受けたダメージが特に大きく、防御に使った機械杖ネツァクが破損した。「また壊れてしもたな……」
「バックアップデータがあるンマ、少し時間は掛かるけど復旧は出来るンマよ。」
「いや、いい。この状況で復旧に時間が掛かると結構不利なんでな。代わりにアレを頼むで。」「アレって……」
「アレと言ったらアレや、ビーストフォームや。」「切り札をもう使うンマ!?」「今使わなどうにもならんやろ。」
「しょうがないンマ…… 起動準備したンマよ。」"A.C."のアーマーから「Beast Form Ready……」との合成音声が発せられる。
「アクティブ!」直後、"A.C."のアーマーからノイズが吹き出る。「Advanced Form "Beast"」
合成音声が発せられると同時にノイズが発散し、かつてカナチと戦った時の爪を携えたあの姿となった。
「その姿……」「安心しろカナチ、あの時と違って理性は残ってるで。」"A.C."はそう言うと、爪を展開し、サダナッチの集団へと突っ込んでいった。
当然サダナッチは"A.C."を対処しようとするも、鹿のように避け、虎のように爪で引き裂く"A.C."の前には無力だった。
サダナッチの内の一体は顔を歪める。「もう手加減しないぞ😡」サダナッチ達は一斉に羽を光らせ、オーラのような物を放つ。
「!!」カナチ達は地面に叩きつけられ、強烈な重力で立ち上がれなくなる。「何だ……コレ……」
「物理法則を書き換えられたンマ!急いで元に戻すンマ!」けんまは勢いよくキーボードを叩く。
「確かリファレンスに書かれていた書き方は……」けんまはコンピュータの画面上に複数のコマンドを並べていく。
「これで元に戻るはずンマ!」けんまがキーボードを叩き終えると同時にカナチが動けるようになった。
サダナッチは電撃弾でカナチ達を処理デリートしようとしていたが、寸前の所で回避する。だが、すぐにカナチ達は再び地面に叩きつけられる。
「何だ今のわ😛抵抗は無駄だぞ🤣」けんまは再び物理法則の書き換えを試みたものの、すぐにサダナッチによって書き換えられる。
「ちゃ~んと勝てる相手を選ぼうネ🤣」「何あのハック速度…… まさか考えた事をそのまま入力する装置を使ってるンマか……?」
「そ……そんな装置……ある……のか……?」カナチは強烈な重力に耐えつつ問う。
「元々ALSの患者向けに作られた装置があるンマ。でもあれ程の入力速度は出ないはずンマが……」
「飯塚軍最強🤪飯塚軍最強🤪」サダナッチは物理法則を書き換えてカナチ達を有利にしようとするけんまを煽る。
「腹立つンマ……」「出来損ないは仲間が処刑されるのを指を咥えて見てろよ😂」
サダナッチはまず山岡を処理デリートするために山岡の周囲に集まる。「じゃあ消えてね☺」
「クソっ…!仕方ない、戦線離脱する!」山岡はこのままだと処理デリートされると思い、ログアウトする。
もぬけの殻となった山岡のサイバーエルフに紫色の身体となったサダナッチからキャノンの一斉砲火が浴びせられる。
撃たれた山岡のサイバーエルフは跡形もなく消滅した。「ウチは……まだ……諦めては……」
"A.C."はサダナッチに反撃しようとするも、なんとか持ち上げた右腕を踏まれる。
「ワイに逆らうだけ無駄やで😝」「ぐあっ!!」ただでさえ上げるのが辛い腕を踏まれ、身動き出来なくなる"A.C."。
「次はお前だ🤓」何とかして抗おうとするものの、一切身動きが取れない"A.C."。
サダナッチは身体を緑色に変色させ、一斉に銃口を向け、そのまま"A.C."に向かって大量の種が発射される。
一発のダメージはそこまで高くないものの、これだけ数が多いと話は別で、30体以上が一斉に攻撃するとなると一瞬でダメージが許容範囲を超えた。
「緊急離脱するンマ!」"A.C."はけんまによって強制ログアウトさせられる。ログアウトと同時に"A.C."のサイバーエルフは崩壊した。
けんまは引き続き必死に物理法則を書き換えようとするものの、サダナッチの妨害によって尽く失敗する。
バックドアでも無い限り負けそうンマ……」けんまは諦めかけるも、次こそはと抵抗をやめなかった。
「私も……諦めては……」床に叩きつけられて動けない六実だったが、なんとか炎の弓をサダアンッチの方へと向ける。
放たれた炎の矢はサダナッチに向かって飛んでいくも、物理法則を自裁に操るサダナッチの前では無意味だった。
炎の矢の周囲の物理法則を書き換え、急速冷却する事で炎の矢を無力化する。「ついでだ🤩」
サダナッチは六実の周囲の温度を急激に下げ、まるで瞬間冷凍するかのように冷やす。
一瞬の出来事に対処出来なかった六実だが、凍る寸前にログアウトした事で一命を取り留めた。
残されたメンバーはカナチと座間子と十七実の3人。「せっかくだ、ちょっと遊んでやる😀」
サダナッチは突如3人の重力を書き換え、まるで重力が上向きになったかのように3人が抵抗していた力を使って吹き飛ばす。
「ワイをナメるなよ😤」サダナッチは再び隊列を組み、一斉に身体を赤く変色させ、火炎放射で炎の壁を作る。
カナチは動体視力でこれを捉えて急降下し、座間子は水の壁を張って対処するものの、十七実は回避手段が無く、そのまま被弾してしまう。
七実は焼かれる苦痛を味わうも、処理デリートされる寸前にログアウトする。
「残されたのはオレと座間子だけ…… 一体どうすれば?」「久留米大学の医学部を甘く見ないほうがいいぞ😁」

その時どこかから手紙がミサイルのように飛んできてサダナッチの足元に刺さる。
サダナッチが拾い上げて読んでみると、内容はサダナッチのアイデンティティをボロクソにする内容が書かれていた。
「久留米大ごときが調子に乗るな 阪大院卒をナメるなよ」書かれていたのはたったこれだけなのだが、自分が天才だと思っているサダナッチには十分効く内容だった。
「ワイは天才じゃぁぁぁ!!!」どこの誰から送られてきたか分からなかったが、サダナッチは腹いせにカナチ達に当たろうとする。
サダナッチは30体程度の集団で焼こうとしていたのだが、引き金を引いた途端、どこからともなく極太のビームが発射され、群れていたサダナッチを一掃した。
「アレは……」「会社のセキュリティソフトが上手く機能したンマか…?」
カナチとけんまがビームに釘付けになっていたが、座間子は足元に落ちていた別の手紙に気付く。
「これ…… けんまさん宛みたいよ。」「ンマ?」けんまが手紙を読むと、次のような事が書かれていた。
「GB No.3 余裕アリ サイバーエルフホスト可能」たったこれだけの内容だったが、けんまは会社のサーバーで千刃剣魔がホスト可能だと知り、会社のサーバーにデータを転送するコマンドを書いた。
サダナッチは再びカナチ達を重力で縛り付ける。けんまはこれを戻そうとしたところ、妙な物を見つける。「…ンマ?これはもしかして……」
けんまは気になった妙な点を調査する。「これ……エクスプロイトを作れるンマか…?」
けんまは攻撃のためのコードを即興で書いていく。「このタイプの脆弱性は……前に公開されていたこの手法を用いて……書けば……」
ひたすらキーボードを叩き続けるけんま。「これで完成ンマ。多分これで……」けんはは作ったコードを実行させる。
電脳世界ではまるでソニックブームが通り過ぎたかのようにオーラのような物が空間を横切った。
直後、カナチ達を縛り付けていた重力が解放され、カナチ達は再び動く事が出来た。
「物理法則を書き換えたところで無駄だぞ😆」サダナッチはまた物理法則を書き換えようとするも、先程までとは違い、けんまに阻止されていた。
「もう許さないぞ😡」サダナッチは全員が身体を紫色に戻し、カナチに向かってキャノンを発砲する。
退路を全て塞がれたカナチは強引にセイバーでいなしつつ回避する。集まったサダナッチを何とかしようと座間子は必死に槍を振るう。
そうしてなんとか退路を切り開き、カナチはサダナッチの包囲網から抜け出す。
「ありがとうな、とりあえずオレも――」カナチはセイバーのスイッチを入れようとした瞬間、セイバーが崩壊した。
「なっ…!!」「嘘でしょ…?」セイバーのデータは先程の防御に使った際にウィルスに蝕まれており、それがきっかけで崩壊した。
「一体どうすれば……」「けんまさん、データのバックアップはあるの?」「あるけど"A.C."の時と同じく時間が掛かるンマ……」
「クソっ!ならオレはどうすれば……」武器を失った事を好機と見たのか、サダナッチは次々とカナチを処理デリートしようと攻撃する。
次々に襲いかかるサダナッチを座間子は槍一本で対処するものの、数が多くて対処しきれなくなっていく。
そしてついに対処出来なくなり、攻撃を防ぐ事が出来ないと思った時、どこかから聞き覚えのある声がする。

「邪魔するなぁぁぁぁぁ!!!!!!」

カナチ達の目の前に居るサダナッチの間を高速で横切り、その直後に進路に居たサダナッチは崩壊する。
「…お待たせ。」「千刃剣魔!」「会社のサーバーでホストしたンマ!これでDDoS関係なく作戦に参加出来るンマ!」
「間に合ったのね。」「えぇ。」千刃剣魔はカナチの方を見る。「…あら、セイバーはどうしたの?」
千刃剣魔はカナチのセイバーが無い事に気付く。「実は……」カナチの先程の事を伝える。
「そういう事ね。分かった、私に任せて。」千刃剣魔がそう言うとコンソールを開いた。
"load battledata no 72794137"コンソールにそう入力し、実行すると千刃剣魔の手元にエネルギー剣が出現した。
「バトルデータの1つよ。Zセイバーって言うの。」カナチは千刃剣魔からセイバーを受け取り、さっそく起動する。
展開された楔形のセイバーはカナチの物と同じ感覚で扱えそうな物だった。「これでどうにかなりそうね。」
「さっきの一発でかなり数が減ってるはずよ。それに――」千刃剣魔はサダナッチの内の一体を指差す。
「あの"親玉"さえ潰せば他の個体も全て倒せるわ。」「どういう事ンマ?」
「技術的な事を話すと、本体が親プロセスで他の個体は子プロセスのプロセスツリーの構造になってるの。
で、子プロセスは親プロセスの稼働を前提にしている作りで、親プロセスが死んだら強制終了される設計になってるから、本体を潰せばプロセスツリーごと潰せるわ。」
「何言ってるか全く分からんな……」「でもどれが本体か分かるの?」「任せて。」
千刃剣魔は再びコンソールを開き、何かのプログラムを実行する。するとサダナッチの内の一体の頭上に矢印が浮かびでる。
「これで問題ないでしょ?さっき作った脆弱性を使えばこれくらい出来るわ。」「さっき作った…?」
「さっき手紙をサダナッチが読んだでしょ?アレにウィルスを仕込んでおいたの。」「随分と古典的な手法ンマね……」
「一切警戒しないで読んでくれたから助かったわ。ウィルスチェックをされたらほぼ確実に引っかかる中身だったからね。」
「アイツがアホで助かった……」「誰がアホだ🤬」「カナチさん、取り巻きは私と千刃剣魔が対処します、あなたは親玉を!」
「分かった、やられるなよ!」三人はそれぞれサダナッチを処理デリートするために攻撃を再開する。
「数が減ったかと思ったか🙃残念、まだまだですよ😆」サダナッチは減った戦力を補充しようと再び増殖する。
しかしサダナッチの秘密を知った今、カナチはどうすればいいか分かっていた。
(まだアイツはマーキングされている事に気付いていない…… よし!)
カナチは邪魔しに来るサダナッチの間を通り抜け、親玉の下へと向かう。当然サダナッチも抵抗し、火炎放射や電撃弾などで妨害する。
しかしカナチはけんまのハッキングの補助もあり、先程の数倍の速度でこれらを避ける。「なっ…!」
急加速したカナチを前に驚きを隠せないサダナッチ。そして気付かぬうちに幻夢零の斬撃が身体を通過していた。
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」サダナッチは耳を劈くような絶叫と共に、全ての分身ごと処理デリートされた。
崩壊したサダナッチの残骸から何かが落ち、カナチはそれを拾い上げる。「何だコレ…」「多分何かのデータだと思うンマ。解析してみるから送ってほしいンマ。」
カナチは謎のデータをけんまに転送する。「とりあえず私達もログアウトしましょう。」カナチ達は無人となったサーバーから脱出する。

カナチ達が戻ると、そこでは山岡以外がダウンしていた。
「全員精神的にダメージを負ってる。俺は致命傷を受ける前に離脱したからそこまで酷くないが他の皆はども今日一日は動けそうにないぞ。」
「まぁ頑張ったからな。サダナッチは無事デリートしたぞ。」「よくやった、想像以上に難しいミッションだったな。」
「多分この程度なら一日熟睡したら治ると思うンマよ。それとさっきのデータだけど……」けんまはノートPCを持って山岡の下に行く。
「どうもこのデータは詐欺に関わるデータみたいンマ。規模はよく分からないンマが、このデータはかなりヤバいのは僕でも分かるンマ。」
「…そのデータ、俺よりも警察に見せるべきなのでは?」「一応この後データを送るつもりンマ。」
けんまはパソコンを置きに部屋へ戻る。「さてと……」「ん?」「また買い出しに行くとするか。」「何でだ?」
「ほら…… 今回の件でけんまの誕生日パーティが流れただろ、だからそれの準備さ。」
「忘れてたけど一昨日がけんまさんの誕生日だったわね。」「……ンマ?」話を何も聞いていないけんまが戻ってくる。
「じゃあオレはここに残って皆の事を見ておくから行ってきな。」「けんまさん、千刃剣魔の再起動は出来た?」
「それなら今起動プロセスの最中ンマ。じきに起動するンマよ。」「そういや今回の攻撃元ってアレで合ってたのか?」
「サダナッチをデリートした途端攻撃が止んだから正解っぽいンマ。」「という事はアイツが犯人か。詐欺の件と合わせて罪は重い事になるだろうな。」
起動した千刃剣魔が部屋に入ってくる。「起動プロセス完了よ。」「エラー等は出てないンマ?」「コード0、正常よ。」
「問題ないンマね。」「じゃあ千刃剣魔さん、この間の買い物の続きに行きましょう。」「続きって前に買ったのは?」
「卵とかがダメになってたから買い直さないと。」「そういや千刃剣魔が落ちた後の記憶ってあるのか?」山岡は千刃剣魔異常終了したのを見たためけんまに尋ねた。
「コンソールを見た限りでは無いンマ。強制終了に近い事をされたから残っているほうが珍しいと思うンマ。」
「とりあえず行きましょう。」「分かった。」座間子達は再び買い出しに出かけた。

そして翌日、復活した皆と共にけんまの誕生日パーティを開く事にした。
休みの日という事もあり、けんまはゆっくりと寝ていたため、準備はサプライズ的に進められた。
「――そろそろ10時だな。」「けんまさんって休みの日はこんなに起きるのが遅いのですか?」
「そんな感じだな。遅い時は更に1時間近く遅く起きる時もあるが。」そう言ってるとけんまが起きてきた。
「おはようンマ……」けんまは寝ぼけていたが、クラッカーの音で目が覚める。

「「「「「「「お誕生日おめでとう!!」」」」」」」

「ンマっ!?」突然のサプライズに驚くけんま。「本当は一昨日やるつもりだったんだけどね。」
「まぁいいじゃないか、こうして出来た事だし。」「ケーキの準備は出来てるのです!」電が机に蝋燭を立てたケーキを置く。
そしてけんまは祝われながら蝋燭を消した。

「そういえば今思い出したけどサダナッチの件って誰か知ってるンマ?昨日例のデータを警察に提供したンマが。」
「さぁ…」サダナッチがあの後どうなったのかは誰も知らなかった。そしていつもの癖でテレビをつけるけんま。
するとそこで気になるニュースが流れていた。
「今朝、友人ら5人から合わせて150万円を騙し取ったとの疑いで、福岡県久留米市に住む大学生の定永紘幸容疑者が逮捕されました。
定永容疑者は、自宅で謎の装置に入った状態で発見され、意識が無かったため市内の病院に搬送されましたが、命に別条はないとの事です。
警察は定永容疑者の様態が回復し次第取り調べをするとの事です。」「あの装置……」カナチがテレビに映っていた装置に反応する。
「この間データが抜かれたって騒ぎになってたけどまさかアイツが抜いたンマか…?」「どういう事?」
「先月末くらいに会社にサイバー攻撃があって、その時に会社の開発途中の製品の設計図とソースコードが流出したって話になってたンマ。」
「どこから漏れたのか……」「今分かってる事としては開発担当のPCにウィルスか何かが仕掛けられてそれ経由で漏れた可能性が高いって事になってるンマ。
アクセスログを解析したところあの装置の情報も抜かれてたンマ。他に開発中のアンドロイドの情報も抜かれたって言ってたンマが……」
「今回偶然そのハッキングしてきた相手がアイツだったと。」「まだコイツが攻撃してきた犯人かは分からないけどその可能性は十分有り得るンマ。」
「でもどうして私達のところなんかに?」「私怨か何かだと思うンマ。ただ僕のサーバーは情報を公開している訳ではないンマが……」
「私怨?」「多分入社試験に落ちた怨み辺りだと思うンマ。大学生って事は内定が貰えなかったって可能性も推測出来るンマ。」
「だからってサイバー攻撃を仕掛ける必要は無いだろ……」「人間の怨みって時には恐ろしい事をするきっかけにもなるンマ。」
「なぁ、俺らのサーバーが攻撃されたって事はIPが漏れたって事になるよな。ならどこから漏れたのか見当つくか?」
「漏れたとしたら会社のバックアップサーバーのリストが一番怪しいンマね。僕のサーバーは性能が高いからある程度バックアップ用途でも使う事が出来るンマ。」
「なら他に攻撃されたサーバーってあるのか?」「ちょっと見てみるンマ。」けんまは携帯を触り、会社のデータを探した。
「あー…… どうも東京のバックアップサーバー群も攻撃されてたみたいンマ。」「ならそこから漏れた可能性が高いな。」
「でも本社のサーバーは無事だったんだろ?」「あの規模の攻撃をされる想定でセキュリティを組んでなかったから今回は僕のミスンマ。」
「まぁ人間誰しも想定外はあるからけんまさんは悪くないよ。」「結果として解決したから今回の事を教訓にセキュリティを組んだらいいしな。」
「そうンマね。」「とりあえずケーキを切り分けたから食べるのです!」そしてけんま達はケーキを食べ、誕生日パーティを楽しんだ。

定永だが、この後詐欺に加えて不正アクセスの罪も明らかになり、最終的に有罪判決が下されたという。

あとがき

Stage1

前に話してたムツゲーの制作に取り掛かる時間が未だに出来ないのでネタを忘れないためにも小説の形として一旦投稿
ネタもストレスも溜め過ぎはよくない(確信)
タイトルが強制変換されたのひで
カナチ出現後のBGMは見当付くと思う ロクゼロ版ゼロのテーマ

世界観解説
けんまの使っていた銃だが、実弾ではなく本家同様エネルギー弾
警備ロボの見た目は呪いの人形のソレがベース
けんまのZセイバーの件はどこからどう見ても岩本ロックマンXのソレ
https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/0/04/X3HornetZSaber.png
この世界でのカナチはオレ少女で服の下は原作と違って男女共に魅了する引き締まったアスリートのような筋肉で身長170cm強、体重70kg強のかなり健康的な身体
けんまは原作で言うところのシエルポジション ただしコピーエックス相当のキャラを作ってないなどシエルとは大きく違う点もある
大物ロボットは原作で言うところのゴーレムポジション デザインはまだ人形という事以外は考えてない
"立入禁止区域"の元ネタは忘却の研究所 カナチをどう封印してたかはまだ考えてない
タイトルのSealedは封印されたで英和引いたら出てきた*1

Stage2

前回に比べて3倍以上の文章量を持つ続編、カナチメインの話ですを
4ボス1体分の話を書くだけでこの量、一体完成する頃にはどのくらいの容量になってるのか…

あとがきというか世界観解説というか(Stage2)
「例え明日から不幸が訪れようとも、この剣で叩き斬るまでだ。」の元ネタはやはりロックマンゼロ4の「・・オレは、なやまない 目の前に テキが 現れたなら・・ たたききる・・までだ!」(バイル戦のやつ)が元
ステージのイメージはこんな感じのショッピングモール
http://ksn-consulting.com/wp/wp-content/uploads/2017/08/DubaiMall.jpg
BGMは流星のロックマン3の特設ステージのイメージで書いてる
ボス戦は流星2のボス戦のイメージ
座間子の言っていた"L"は"Leviathan"、つまりゼロシリーズの妖将レヴィアタンの事
スピリット・オブ・ジ・オーシャンとマリンスノーはレヴィアタンの技 アイスジャベリンはゼロ4のテック・クラーケン水月斬は流星1のバトルカードから
なお開幕EX技ぶっぱのもよう
洗脳装置の設定はアーマー(デザインラフ参照)との兼ね合いもあったから絶対に入れたかった

三次制作向けの余談
けんまはちょうど思春期真っ盛りの世代でカナチに対して何とも言えない感情を持っているもよう
けんま的にはカナチの"腹"が魅力的に思えるらしい。ただしそれ以上は作り手に全て委ねる
けんまが抱えてる感情が純粋な恋心なのか、もしくは憧れなのか、それとも―

Stage3

あとがきというか世界感解説というか
カナチ初直撃回
今回は全体的にロックマンZX感ある気がする
ステージBGMはロックマンエグゼ トランスミッションの火事のインターネット(だっけ?ファイアマンの曲)
後半は眠かったのかかなり雑な気がする
道中で座間子が乱入するのはプレイアブル化しようとしてるので
六実の烏座の力及びアーマーデザインの元ネタは流星のロックマンコーヴァス
コーヴァス以外にもロックマンZXのプロメテの要素もあったり
www.pixiv.net
知らない人向けに言うとこの絵のメイン二人の左がプロメテ、右がジャック・コーヴァス アーマーのデザインは分かりやすいくらいコーヴァスベース
座間子のセリフの「仲間を助けるのに理由なんて必要かしら?」はZXの「ヒトの命をすくうのに リユウなんて いるのかい?」が元ネタ
六実の技でペインヘルフレイム、グレイヴクローはコーヴァスのやつ、ヘル・ノクターンはプロメテのやつ 「楽しもうじゃないかぁ!!」もしっかり入れる
昇炎斬はゼロシリーズでお馴染みデイヤーから、フレイムアロー周りはオリジナル*2
六実が戦闘狂になったのは洗脳の影響とコーヴァスの力の影響が半々くらい
本作でE缶相当のアイテムを携帯治療キットにしようか携帯食料にしようか未だに悩んでる 一応今は前者のつもりで書いてる
アイスジャベリンを盾にして突っ込むって表現、元ネタ的に言えばこんな感じ
https://i.imgur.com/7ODHt4z.png
座間子のレヴィの力は本来炎属性が弱点なんだけどエグゼ仕様にして逆転させるという

何となく考えてるやつ

  • ZXのO.I.S.っぽいの*3
  • 専用技*4
  • O.I.S.専用の広範囲攻撃*5

六実ちゃんの場合は「天焦連波てんしょうれっぱ」とか考えてたけど没になりそう
名前の元ネタと違ってX8の天照覇の炎属性版を前方に連発していくイメージ("照"でなくて"焦"なのはそこから)
名前の元ネタは伝衝裂波だけど読みは若干違う
余談
今回座間子に好きなように性癖詰め込んでみる 個人的な座間子のイメージがギッシリ詰まってます
読み返したら「その時」の使用頻度高すぎやしないか…?

Stage4

2週間溜め込んでようやく書き上げた、主人公が一時的に座間子になったカナチの話ですを
疲れからか、何か雑な作りになってしまう…
遅くなった大半の要因は十七実の設定が決まりきってなかったからという
今回は座間子への偏見と愛情の塊で書いてます 自分の中では座間子は純粋
BGMはメモがてらに書いてたやつがなんかNG回避してたからもう書いてるけど流星3の環境システムの電脳

恒例の世界観解説(?)
ゲームの方ではプレイヤーキャラの被ダメで使用不可になる事は無いです
ゲーム内世界ではカナチら以外にも"A.C."と戦ってる人は居る
"A.C."が率いる軍団はポリホーモや自衛隊等の"数で圧倒する"タイプの敵に非常に強い編成になっており、国防兵はあまり役に立ってないという
その反面カナチらのように"少数精鋭"タイプに非常に弱く、比較的簡単に内部への侵入を許してしまう編成になっている
座間子を助けたのもカナチら以外に"A.C."と戦ってる人の一人
ちなみに座間子の読み(故障した機械兵の件)は実は当たっていて、設定的には機械兵潰した奴=座間子助けた奴=けんまにウィルス渡した奴
自分の中では自分のキャラ当ててるつもりで書いてたりしますが恒心でそれはご法度なのは分かってるので読み手が各自解釈してください
一応設定としては変態ハッカーという設定だけはある事を言っておきます 他の設定はわざと作ってないです
正直座間子好き過ぎて恒心関係無いキャラ何度も出しそうになってる()
座間子は素は普通の女の子って感じなので虫嫌いという設定を組んでみる (個人的には)泣き顔も可愛い
オーバークロックについてはZXで言うO.I.S.に相当するシステムになる予定 詳細はまだ決まりきってない*6
There's no way back,the time is now for me.の一文は好きな曲の歌詞から取ってる
分かる人はGT5Pのあの曲から取ってると言えば…?
ホーネットチェイサーが木属性なのはエグゼ6のリスキーハニーのイメージ フライングインパクトは原作同様木属性

以下フレーバーテキストみたいな物
この世界は本家~ゼロ(DASHは何か違う気がする)、エグゼ・流星の世界とは違い、現実の延長線上世界観になっており、ロボットはネットワークに強依存している
そのため世界金融とかもウィルス1つで壊滅させれたりする
完全に自分専用の設定ですが、時代設定は2180年台のイメージ 多分自分の他作品との兼ね合いで前後する
"A.C."が率いる機械兵はIA-64をベースにしたアーキテクチャを使っており、150年以上前に廃盤になった設計なので作中世界ではその辺の知識を持つ人はごく一部
ちなみに普遍的に使われているのはAMD64ARMをルーツに持つ設計(現代のソレとは設計が大幅に違う為命令互換は無いという設定)
作中で出てきたウィルスのモデルはIoTウィルスの顔と言われているMiraiがモデル
作中で用いられたウィルスは廃盤になってから見つかった脆弱性を利用したウィルスであり、敵の機械兵が使うIA-64ベースの設計にピンポイントで刺さる設計
敵がIA-64ベースを使う理由は廃盤になって資料がほとんど消失されている事がセキュリティ的に好都合だったから
ちなみにけんまはその辺の知識無いですが、ウィルスに同梱されたメモにその辺の事を書いてある

Stage5

システムと愛情が合わさった結果、座間子がレギュラーメンバー化してるカナチの話
今回の文量は6278文字、167行(BGMメモ・改行込)と、かなり長い
何回か変わった結果、ロックマン11のヒューズマンの曲に決定

毎度恒例のクッソ長いあとがきゾーン
ステージ出てから座間子はどうしてるって感じだけど、救護担当として転送されてきた怪我人を担当してる設定
今回は過去作からセリフやら技やら引っ張ってきてるので全部解説

  • カナチの「オレは正義の味方でもなければ、自分を英雄と名乗った覚えも無い…」ってセリフ
    ゼロの数ある名言のゼロ4のバイル第2形態開始時のセリフ 名言だらけだからゼロコレを買え(ゼロスレ感)
  • 電の技各種
    雷光閃はX8、スクランブルサンダーは無印11、落砕牙はゼロ3、ライトニングボルトはロクフォルより 全部同じ感じの技として書いてる
  • 電の「雷鳴に慄くがいい」ってセリフ
    ヒューズマンのセリフからそのまま持ってきた 公式サイトで聞ける(3番のボイス)やで

今回は前に書いてた世界観の描写をしてみた(ポリホーモとか少数精鋭に弱いとか)
男性洗脳兵に関する設定を使うかどうかは悩んだ 一応対ポリホーモとかに駆り出される捨て駒って感じで考えてる
電が最初に出してた電撃弾はエグゼ・流星のサンダーボールのイメージで書いてます
今回は弱点不使用で倒させたかったからああいう感じにしてある 理由は特に無いけどレギュラー化出来るか?って感じ

電の言動ってあんな感じでいいの…? 艦これページ開いた事無いどころかDMM垢すら作ってないから分からん
二次創作から来てる知識を独自解釈して構成してるから多少ズレてそうな節はある

軽い世界観解説
この世界のカナチは英雄となるべく生まれた存在ではなく、元々ただのやたら強い一般人
自分の信念に従って"A.C."を追っていたらこうなっただけ
他にも不殺の信念を持っており、機械兵しか完全に破壊しないのと「無力化」って表現にこだわってるのもそこから来てる
倒された洗脳兵は傷の程度はあれど裏では全員生きてる設定(3話参照)
弱点使わずに倒したらプレイアブル化するのもカナチが傷つけないように手加減してるって設定

何となく全員にEX技(コマンドは両方チャージして地上上or下入れ同時解放)実装したいが木属性枠どうしよう
六実:天焦烈覇
座間子:アイスメテオ
電:ライトニングボルト
は確定してるけど十七実はどうしよう
プリズムフォレスト?(MMBN2感)

Stage6

6話、異様なまでに長いんですよ。その長さ、なんと13746文字・362行(改行・BGMメモ込)ですよ!
これがどれくらい長いかと言うと5話(6278文字・167行)の倍以上あるんですよ。

毎回恒例のやたら長いあとがきゾーン
BGMはこのステージだけ特殊で全部エグゼ仕様
道中が"Two of Braves"
ボス戦前の掛け合いが"Distortion!"
山岡戦が"決戦、電脳獣!"
カラコロス戦が"Surge of Power!"
ステージクリアが"Enemy Deleted!"

山岡が強すぎる件 執筆ペースが遅かったのも大体コイツのせい
山岡の居る部屋に入ってから出るまでに5008文字・134行も使ってるから話の半分が山岡戦という

元祖帯刀キャラの山岡*7ですが本作ではカナチの元仲間という立ち位置で登場
実力は本編描写通り大体カナチと対等なくらい強い 多分名実共にラスボスより強いと思う
本作の山岡は"A.C."率いる軍隊の陸軍大佐って設定 なんで山岡はスーツ姿ではなく軍服姿です
BGMがエグゼで階級が大佐って言われると分かる人はこの時点でもう分かると思いますがデザインベースはカーネル.EXEになります
もちろん技もカーネル譲りで"スクリーンディバイド""クロスディバイド""アスパイアブレイク"はまんまカーネルのやつ
フミコミザンはバトルチップより なお5ではフミコミザン自体が無いもよう(ブルース固有のみ)
ラスボスより強いって言いましたけど現状作中最強の技がコイツのアスパイアブレイクという
内部的な話になるけどこの技、なんと威力550というバ火力なんですよ なお原作同様の威力(重要)
この550、なんとカナチの体力を一撃で半分以上持っていく超必殺技レベルの大技
(カナチの体力内部値は1000でエグゼ・流星の改造無し最大値と同値)
ちなみに普通にピンピンしてるのでここで活躍は終わりではないです
強さとしてはゼロ4のクラフトみたいな感じか…?もっと強いか?
漫画とかでよくある"飛ぶ斬撃"はビームサーベルみたいな剣にして"刀身自体を飛ばす"って表現にしてみる エネルギー剣だから出来る事

カナチの師匠の設定は特に無いです
別に自キャラ当ててるとかそんなんじゃなくて設定の事考えてないです
ただカナチが50年封印されてたし死んでてもおかしくない

師匠とは逆に内部的に設定がある例の部外者、また登場
7話でも出す予定
ちなみに内部的にはこの後別のゲーム(非恒心)に繋がっていく …と思う
ガチ恋してるから設定は幾つかしか出さない間接的な形で自分サイドのキャラ出して座間子応援したいんや…
一応設定かなり少なめに書いてるから各自で自分のキャラ当てれるはず

カナチが今回習得した技の"幻夢零"、どこからどう見てもX5のアレです
空中で回転して出すのはMvC仕様っぽいイメージ
内部数値は威力250を予定
ちなみに山岡戦でやってた飛び石のように突っ込んで連撃っての、あれゼロ3のメシアステップからの乱舞のイメージで書いてる
https://i.imgur.com/XCxmwRi.gif 例の乱舞(ヒッフッホッフッハッホッデイヤー)

カラコロス戦はどう見てもエグゼを意識してます
https://i.imgur.com/f1Qsox7.png (画像はイメージです)
特に試合開始の例の掛け声
カラコロスが電脳世界に引きずり込んだのは超越神力か何か
尊師語録使ったら執筆が進む進む
ちなみにカラコロス、全キャラの中で唯一行動パターンまで完成してるキャラなんですよね
カラコロス設定メモ
モデルになったのはどこからどう見てもエレメントマン 属性変わるとことか4属性に対応したパターンあるとことか

ちなみに今回の"A.C."サイドの作戦、主目標は"カナチを再起不能にする"だから要塞こそ落とされたが目標は達成してたり
山岡を登板させたのもその辺の理由

カラコロス、本作の設定だと地球外生命体かもしれない謎の存在って設定
主食は水と少量のウラン鉱石 体内で核融合核分裂の両方が発生してる設定
カラコロスが最期に核爆発したの、核兵器ネタ及び尊師MMDの形式に従ってとりあえず爆破した
ちなみに放射能の問題はどうなのかって話だけど、一応建物の残骸及びカラコロスの死骸が全部吸収したって事で
体内から出てきたチップは放射能汚染されてないのでご安心を 中身は"A.C."に関するデータです
あと幻夢零習得フラグが無いと解析された情報からカナチのもう一つのEX技、"エレメンタルソニック"(エグゼ3のアレ)を習得させる予定

山岡のアスパイアブレイクの元ネタについてはこれ参照(カワリミマジックで避けてるのがソレ)
youtu.be

山岡、前に書いた通り陸軍大佐の設定を付けてカーネルベースでデザインしてみたら"山岡だった物"と化して全くの別キャラが見事出来上がるという

山岡の原型どこ…?
https://i.imgur.com/H9TbdqT.jpg

Stage7

6話が最長になると言ったな、あれは嘘だ(21847文字/507行)
ムツケーどころかデリュケー含めても完結まで最長だと思う
文量的にはカーランより短いくらいっぽい(手元のファイルだと行数はほぼ同等、文字数が1万文字少ない)

例の如くやたら長いあとがき

以前からずっと悩んでた自キャラを出したくても出せない悩み、千刃剣魔の登場で全部解決したわ
千刃剣魔を剣キャラのロボットにしたら色々設定面に融通がきいた
個人的な設定(ガン無視二次創作可)は"中身サイバーエルフ"は座間子が持ってる端末に入ってるデータを改造した物
"身体フレーム"は民間用をベースに魔改造した物で基盤は自キャラ(ロボット)の設計を流用した物になる
だから1/3くらい自キャラ(謎理論)
ワイ「ちょっと待て、千刃剣魔登場で全て解決したわ」

BGMはステージはメテオサーバー
ラスボスはアレンジ指定でワールド4のワイリー戦
脱出シーンはFalling Down

リンゴ飴先輩のアーマーについて
https://i.imgur.com/OUGGmMw.jpg
このアーマーデザイン、エグゼ6やった人ならすぐ分かるけどヘルムはどこからどう見てもグレイガビーストがベース
https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/3/30/Exe6_promo_gbeast.png
ここで話の本題に移る前にグレイガの設定を確認してみましょう

グレイガ(Gregar)
https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/0/05/Mmbn6_booklet_gregar_copy.png
ロックマンエグゼ6に登場するキャラクター。作中世界で発生した「プロトの反乱」という事件の後にバグが集合する形で誕生した。

ここまで書いたら勘の良い人はグレイガビーストのデザインを使ったかすぐ分かるはず
そうです、裏にバグ集合体(23)が居る事を仄めかしてました
デザインに関しては先にバグ集合体(23)が出落ちの黒幕で出る事から決定したのでバグ集合体(23)が後ろに居るなら同じバグ集合体をデザイン元にしてもいいんじゃないの?って形で決定した
バグ集合体(23)は他人を洗脳してこき使う事"しか"出来ないので最初から散々絡んできたけど実は彼女も被害者という

はよデリートされんか、バグ集合体(23)

座間子、地味に準主人公枠になってるような 愛故に例の第三者と絡めたからこそなんだろう
多分ここまで愛情が分かりやすいのは当職だけだと思う
参考程度にワイ版座間子の大まかな設定は純粋無垢で包容力のあるお姉さんキャラ

しかし他作品のオマージュ多すぎないか?
ロックマンやら悪魔城ドラキュラやらガンヴォルトやらボクらの太陽やら… やってないゲームのネタ入れるとかこの作者どうかしてるわ
ちなみに「うなヘ」は電に言わせてるイメージ 純粋なのに言われたら余計痛いやろなあ

黒幕、4話書いてる辺りから出落ちキャラにするのは決まってた 現実でもそんな感じでしょアイツ
なお名前は出してないのでセーフという理論

さて、この話の裏設定みたいなのを書こう
この話、元々ほぼオリジナルの作品*8に繋げれるように意識して書いてたりする
この話の続きの1つが自作の別の話に繋がる
更にシステム面に関しても流用が出来るように考えてて内部的には5属性以外に4属性追加する予定(うち1つはパキーンの判別用に使用)
度々出てくる例の第三者も実は言ってる作品のキーパーソンになってきたりする

EX Stage 1

長いあとがき程度の短めの話
4話書いてた辺りからこの話書きたかった
今まで妊娠オチがムツケーであったのかは知らないけどカナチの妊娠オチは多分初めてやろ
内容に関しては頭唐澤貴洋なんでよく練られてないの許して

さて、あとがきで書く事も無いから次のおまけの話をしよう
7話でボツになったカナチ対コピーカナチ戦の執筆を始めた
おまけの話という事で強さが山岡の比じゃないくらいインフレさせる予定
どのくらい強いかというとZXオメガよりさらに強い 仮に実装するなら倒させる気あるのかコレってくらい
具体的には幻夢零・エレメンタルソニック含めた全EX技・ラーニング技を使ってくる
1本ほぼ丸ごと戦闘描写にするつもりだからガッツリ強敵にしたる

本編終了後分

カナチの強化フォーム"Physis Form"(ピュシスフォーム)について
デザインはミュトスゼロベース
アビリティとしてスーパーアーマー及び連鎖値無視を付加
他にヒッフッハ(三段斬り)がヒッフッホッフッハッホ(六段斬り)に強化され、全技を全技でキャンセル出来るぶっ壊れのオリコンモードも搭載
そのためヒッフッホッフッハッホデイヤーから割木斬挟んでもう一度ヒッフッホッフッハッホデイヤーに繋げれる
但し時間制限が存在し、途中解除不可、1ステにつき1回のみ使用可
解除フラグは4ボスのうち1ステを攻略辺りを想定
設定はアーマーのリミッターを解除し一時的にカナチの潜在能力を解放するモード 但し体力消耗も激しいのでリミッターがある
SAが付いているので強引に殴りにいけるが過信すると死ぬって感じ

六実が使う弓について
名は炎弓えんきゅうゲンブレム
実体を持たないその弓は新パルの神弓に近い性質を持ち、分離・合体を自在に出来る他、弦を引く事なく矢を放てる
また、矢の質量は無いに等しいので、矢は重力に従わず真っ直ぐ飛んでいく
矢はエネルギーの塊であり、アーマーから供給されるので無尽蔵に放つ事が可能

ダーキニーちゃんの武装について
原作無視もいいとこのあの武装
作中で呼ばれる事の無い正式名称は「電磁重砲【火雷】でんじじゅうほう ほのいかづち
イデアとしてはロクゼロの闘将ファーブニルのソドムとゴモラ、ZXのモデルFXのナックルバスター、新パルの爆筒ダイナモ豪腕デンショッカー辺りがルーツ
攻撃モーションはリコイルロッドっぽい物を予定
エネルギーの刃が出るのは新パルの撃剣辺りがルーツ
アーマーの背中に付いてるエレキマン.EXEを思わせる巨大なコイルは強力な発電機兼蓄電池
アーマーの分も含め大量に要求される電力を賄う為にかなりの出力がある
初期の設定案だとレールガンの一種だったが今は電撃弾が出る設定

座間子の槍について
名は氷槍ひょうそうレヴィアタン
デザインは妖将レヴィアタンが使ってるのと似てるようで似てない
槍の先端が二又に分かれており、中央部からフロストジャベリン等が出せる
刃先のイメージとしてはモンハンのザボア棍みたいなの
本家との相違点として他にも刃を氷で形成する事が出来るので斬撃自体にも水属性を付加可能(エグゼ・流星では氷系は水属性)

おまけ2執筆前のアルファの設定
無属性EX枠で裂光覇枠の天照覇(回復有)
通常技扱いで飯屋乱舞(セイハットウとは別枠)
アークブレード、滅閃光、ダブルチャージウェーブを入れるかは未定
各種EXはオーラを纏った後に予備動作挟んで発動
阻止は弱点属性で攻撃か一定ダメージ
オーラを纏ってる間はダメージ無効
オーラ耐久は無属性<他

本作の属性システムについての現行案
現行案だとエグゼ・流星/ゼロ・ZX・ZXAと違ってやや特殊な仕様がある
その仕様が属性貫通システム
システムとしては相手の属性攻撃に対し、有利な属性で攻撃するとその攻撃が貫通するシステム
小説版で使ってた攻撃をシールド系以外で打ち消すってのをゲームシステムに落とし込んだのがコレ
現状シールドブーメランとかチップとか実装するのかがまだ決まってないので今のところは敵の攻撃を打ち消す唯一の手段
例としてアルファの放つフレイムアローを水月斬で打ち消すシーンがある(書きかけのおまけ2を参照)のでほぼそのままの形でシステムに組み込む
カナチがラーニングする技は全て属性を持っており、それぞれ炎・水・電気・木の4つの属性を持っている
属性はエグゼ・流星と同じく炎→木→電気→水→炎が弱点となっている
https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/8/8b/Elements.jpeg/revision/latest?cb=20130808020455
先程の例だとフレイムアローは炎属性、水月斬は水属性になっているので水月斬で張った壁にフレイムアローが当たると消滅する
近接攻撃に関しては今のところ攻撃判定に弱点が当たると攻撃判定が消失する感じで考えてる
ただしこれはカナチにも適用されるので例えばカナチがアイスジャベリンを放ち、電がスパークバレットを撃つとスパークバレットがアイスジャベリンを貫通してカナチのほうへ飛んでいく
そのため本家のゼロ以上に属性が攻防において重要になってくる
一応現行案だと4ボスのAIは弱点属性の攻撃が当たりやすいように調整するつもりだから無理にタイミングを探さなくても弱点を当てやすいようにする
ただ壁殴りで考えると本家同様にヒッフッハしたほうが早くなるかも?

与ダメに関してはちょっと仕様を拡張した属性システムになる
弱点で攻撃したら本家と同様に与ダメが2倍になる
逆に抵抗を持つ属性で攻撃した場合与ダメが半分になる
例えば座間子に電気属性の攻撃をすると2倍のダメージを与えられるが炎属性の攻撃をすると与ダメが半減する
ただしアルファのオーラだけは例外で抵抗のある属性で攻撃しても与ダメは半分にならない(変更される可能性あり)

作るかどうかは分からんがスタッフロールのメモ
ゼロ2のED曲を流して砂の荒野(未確定)を背景に最初はカナチのみが左に走る
背景には機械兵・洗脳兵がちらほら居る
その後右から4ボスが一人ずつカナチのを追うように走る
4ボスが加入したら次は山岡が入る
大体山岡が乱入した辺りでカラコロスが左から右に超越神力で空をゆっくり飛んで通り抜ける(ポーズはあぐらの予定、超越神力にエフェクト付けるかは未定)
カラコロスが飛んでいってちょっとしたくらいで"A.C."が飛行しながらカナチらの後を追うように登場
そして最後に走ってる全員がバグ集合体(24)を順番に斬っていってスクロールアウト
またBGMのハッシュ値が一致してたら画面下部にCloverの歌詞が出る

ラグナロクと機械兵についての設定メモ
ラグナロクは原作と違って名目上は民間軌道上静止宇宙ステーション扱いになっている
また国際法の問題を回避するためにも一切武装は積んでない(強いて積むならEMPくらい)
ラグナロク、機械兵は共にバグ集合体(24)は製造する技術どころか簡単なロボット製造すら出来ないので米国のとあるロボットメーカー*9に作らせてる
製造にあたってメーカー側に疑問を持たせないために重役を洗脳して作らせてる
また随時反抗する人は追加で洗脳してるので基本的にはバグ集合体(24)に反抗する人は居ない

山岡攻撃パターンメモ
コンセプトはクラフトのようにハイテンポ・判定は一瞬・単純な操作で避けれる
山岡は全ての攻撃の前に0.6秒くらいの「構え」が存在する
全ての攻撃は構えを見ただけで分かるように作る
例えばディバイドソード(遠距離・チャージ無し)の場合はまず居合のような構えを取る この時セイバーの刀身は消える そして一瞬の「溜め」の後カナチの居る軸を中心に斬る
この場合、セイバーの刀身が消える=遠距離攻撃、チャージ無しという点でディバイドソードが飛んでくるのが予測出来る
山岡の攻撃は全て判定が一瞬で消失するので回避行動もほんの少しで避けれるように作る
ディバイドソードの避け方は斬撃の瞬間に少しダッシュするだけで避けれる(上下の判定はそこそこ大きいが前後の判定は狭め)
また、移動と攻撃を同時にする場合がある(カナチのダッシュセイバー相当)があるが、この場合もセイバーを構えてるかで判断出来る
AIの行動パターンとしては数回の攻撃(現行案だと上限3回まで)の後に移動をする(移動パターンは未定)のを繰り返す仕様になる

以下現行案のモーションメモ

  • 近距離攻撃はセイバーを上に構える形(モーションは振り下ろすタイプ)
  • 遠距離攻撃はセイバーを下に構える形(モーションは居合タイプ)
  • チャージする時は構えの時間が若干長くなり、チャージエフェクトが発生する
  • アスパイアブレイクは移動時にカナチと縦軸を合わせに来るのでそれで判断する(基本は横軸だけ合わせて縦の判定の長さで当てる?)

"A.C."技構築メモ(変更の可能性あり)
コンセプト:基本5択

    • 無:光幻刃 ゼロ2のアレ
    • 炎:グランドヴァイパー GGのアレ
    • 水:ウェーブシュート メタナイトの波みたいなやつ出すアレ
    • 電気:ダイナモソード 回転斬り
    • 木:葉断突 X8のアレ
    • 無:大烈鎚 X8のアレ
    • 炎:鬼殺し火炎ハンマー カービィのアレ
    • 水:アイスプレス 大きく跳び上がってそのまま振り下ろすやつ
    • 電気:ボルテックススイング カービィジャイアントスイングみたいなの
    • 木:スイングストーム クラブ・ストロングのアレ
    • 無:リフレクトレーザー ゼロ3のアレ
    • 炎:フレイムスロワー 中距離を薙ぎ払う火炎放射
    • 水:ショットガンアイス X1のアレ
    • 電気:プラズマボール 低速で追尾する電気玉
    • 木:リーフカッター 薄い判定で高速で飛んでいく弾

電の背中のやつのメモ
背中のアレはバッテリー兼発電機になってる
発電方式は燃料電池で半分が発電モジュールになってる
形式は出力を求めているため液体水素と液体酸素を直接反応させるかなり危険な事をしてる
そのため誘爆しないようにケースがかなり頑丈に作られている
かなり重いがその分発電量が大きいため攻撃以外にもパワードアーマーの稼働用電源として使ってもまだ出力に余裕があるため動きに重さを感じさせない

操作性についてのメモ
このゲームは1軸5ボタンで完結するシステムになる予定
具体的にはGBA十字キーとABLRStartがあれば全ての動作が出来る
今のところデフォルトの設定が
十字:移動
A:ジャンプ
B:セイバー(メイン武器)
L:ダッシュ
R:バスター(サブ武器)
Start:ポーズメニュー
になる予定
キーコンフィグは付ける予定だから後で変えれる
ゲームパッド対応させるつもりだからキーボード以外でもプレイ可
EX技を出すにはゲージがMaxの状態でメイン・サブ両方をフルチャージした状態で上か下入れながら両方を離すと発動する
ただしテストプレイ時に暴発が頻発するようなら6個目のボタン(GBAで言うSelect)を割り当てる

EXゲージについてのメモ
EXゲージの上限は100か200
溜まりきった時にEX技が出せる(よくある格ゲーの必殺技ゲージと同じ)
蓄積は与ダメで+2(無敵時間中に攻撃しても溜まらない)、被ダメで+5?
数値はデバッグの時に変更するかも

身長についての現行案
山岡≒カナチ>十七実>六実>リンゴ飴先輩≧座間子>けんま≒電

カラコロス戦演出メモ
カラコロス戦において戦闘開始時にロックマンエグゼっぽい感じでプログラムアドバンスを発動させる(演出のみ)
出てくるカスタム画面は6の物でカスタム8枚、他アビリティは無し
P.A.のレシピが
ファイターソード F
ファイターソード F
ソニックソード *
でP.A.名がゲンムゼロ
カスタム画面に出てくるチップが順にフルカスタム *(レギュラー)、ファイターソード F、クイックゲージ *、シラハドリ *、ファイターソード F、ソニックソード *、インビジブル *、ソード *
表示威力がファイターソードが100、ソニックソードが100、シラハドリが100、ソードが80

メモ:"A.C."暴走形態について
全体的なイメージは超獣化+ファイナライズ
新パルの射爪みたいな爪が生える(エネルギーか実体かは未定 暴走形態書く時に確定させる)エネルギー系で確定
ヘルム後部以外に翼と手首と足首辺りからノイズが出てる(イメージとしてはブライみたいな感じ)
翼はブラックエースみたいなノイズの出方になるかも?
攻撃パターンは1つ除いて全て近接攻撃
その例外の1つが射爪のCSみたいなの 構えがしっかりあるので見切るのは簡単だが弾速は早め(イメージ的にはブラウンタイガーくらい?)
羽のノイズは基本控えめだがブースト代わりに一気に噴射する
飛行ルートは基本直線だがMMX1のシグマみたいに壁蹴り突進もする(攻撃モーションはスラッシュマンのイメージ)
突進の軸合わせする突進とそうでない固定軌道の突進を乱数で使い分ける

設定メモ:滅双刃ディアブロ("A.C."第2形態で使う爪)
アーマーから発せられるノイズ(流星3のノイズみたいな物)が固まって形成されるエネルギー系武器の一つ。
技術としてはエネルギー剣の系統に入る。
ただしエネルギーとして使っている物がノイズだからか、モンハンで言う龍属性のような性質がある。
エネルギー系にしては異質な赤黒いエネルギーを纏い、機械杖ネツァク(第1形態の武器)と違い属性を纏うような事が無い。
龍属性のような物と言ってもカナチが攻撃を受けてもモンハンで言う龍属性やられ(ここでは3G以降の仕様の事を指す)は発症しない。
また、武器の性質としては新パルの射爪のような性質があるが、射爪と違い遠距離攻撃を苦手とする傾向がある(現状遠距離攻撃は1パターンのみ)。
そのため、基本的には斬撃をメインとして戦う事になる。
他の性質として、爪の形成に使うノイズの量を増やすと爪自身が伸びるというエネルギー系らしい性質もある。
"A.C."第2形態における基本的な戦闘スタイルとしては、本能に任せて接近し、攻撃の際にノイズの量を増やして爪を伸ばし、斬撃で攻撃する事になる。
爪の大まかなイメージとしては新パルの射爪ビームネイルが近い
爪の生え方は横ではなくて縦という相違点はある
また、非攻撃時は爪に回すノイズの量を減らして爪を小さくし、手首の動きに干渉しないようになっている(手首を上に動かしても爪が刺さらない設計)

カナチのセイバーについての設定メモ
製作者は不明 少なくともカナチではない
制作時期はカナチが封印されるより前
"K"の時代では量産こそ難しいが安定して製造する技術が確立されてるが製造時の時代においてはオーパーツと称されるレベルの構造してる
構造自体は初期のエネルギー剣のため最新モデルと比べるとエネルギー効率・威力共に劣るがそれでも十分な性能はある(改修時に最新モデルの機構を組み込まれている)
重量は日本刀より軽い(女性でも片手で振り回せる程)

"A.C."第2形態攻撃パターンメモ
コンセプトは攻撃自体は素早いが予備動作がしっかりと存在するのでそれを見極めれば簡単になる
設定的には暴走してるから難しい事が考えられなくなってるから本能に従って荒々しく直線的な攻撃になる

  • クロススライス:目の前をX状(判定は横に半円)の斬撃 予備動作は両手を上に広げノイズを注ぎ込んで爪を伸ばす
  • スラッシュチャージ:突進して爪で突き刺す(イメージ的にはX1のシグマ第1形態の壁蹴りとスラッシュマンの突進を足して2で割ったイメージ) 予備動作は雄叫びを上げる
  • トリプルスラッシュ:爪で前方を3回攻撃(右振り下ろし、左振り下ろし、両手振り上げの順) 予備動作は左手を前に出し、右手を後ろに引く構えを取る
  • エナジークロー:爪をそのまま飛ばす遠距離攻撃(新パルの射爪の立ち射のイメージ) 予備動作は両手を前に出してノイズを爪に注ぎ込む
  • ノイズバースト:全身からノイズを炸裂させて攻撃する 予備動作は流星のファイナライズに近いノイズの纏い方する
  • 滅龍乱舞(EX技):初段ヒット後画面中央の上空に吹き飛ばし、6発攻撃する(最終段はスマブラで言うメテオみたいな物) 予備動作はアーマーの節々からノイズが吹き出る

今のところこれで全部

千刃剣魔攻撃パターンメモ
近:ソード(2連撃可) イメージとしてはエグゼ5のサムライソードみたいな感じで判定が縦に長い物→前方に長い物に切り替わる
近C:ドリームソード 原作同様広範囲をぶった斬る
遠:エナジーナイフ ナイフの形をしたエネルギー弾を前方に飛ばす
遠C:斬光輪 原作と違って空中でも出せる 空中で出したら斜め下に向かって落ちる
EX:サウザンドエッジ 原作と違って初段が刺さらないと不発になる 初段は当たれば相手をロックする効果あり(初段が刺されば以降は全部刺さる)

EX Stage 2

毎度ながらクッソ長くて1年溜め込んだから色々書きたいあとがき

マジで待たせたなって感じする
執筆の開始から軽く1年経っても完結が見えず、先月になってようやく完結が見えたくらい延びてた
とりあえずアルファの設定から書こう
アルファは眉毛サイドによって作られた完全な戦闘用アンドロイドで眉毛サイドが掌握した企業*10のこの時代の技術を全てつぎ込んで作られた技術の結晶
実際その戦闘力はかなり高く、米軍に卸されてる軍事用アンドロイドと普通に1対10くらいでも余裕で戦えるだけの戦闘力がある
モデルになったキャラはロクゼロやってたら即分かると思う
主人公のコピーで話のベースがロクゼロだからどこからどう見ても元ネタはゼロ3のオメガ
ただしオメガと大きく違う点はカナチが人間なのに対してアルファはアンドロイドという点
あと完全な戦闘用だから服とか脱いだらロボットって分かる見た目してる
武器周りに関してはバスターとセイバーにのみ特化してるから他の武器(座間子の槍とか)はあんまり適正が無い
他の武器を出す事は出すけど各種EX技の触媒として使う程度
後は内蔵された機構でアルファ特有の技出すけど基本はオメガと同じくセイバーとバスターだけ
パターンのいくつかはオメガの物を使ってるからゼロ3やった後にこれ読んだら分かると思う

まだ言いたい事はある
次はBGMに関してだ
今回書いててこの話だけで4曲(+エピローグ用の1曲)使ってるイメージで書いてる
アルファ戦はゼロ3やったら何も言わなくても分かると思う
高度なAIを積んだアンドロイド、主人公とコピー、ワレハメシアナリ、サブタイトルが砲弾
この4つから導き出される曲は1曲
そうだね、Cannonballだね
この曲だけは特別仕様でZ3+ZXのマッシュアップ版(https://youtu.be/tAF48VFiBDQ )を使うつもり
そして続く"A.C."戦は当初考えてたやつとBGMは差し替えする事にした
当初は某アレンジャーのアレンジ使うつもりだったけど色々考えてZXAのSoul Ablaze(ラスボス第1形態の曲)を使う事にした
ラスボス戦はやはり盛り上がる曲でなければ
そして更に暴走するとBGMも変わるというラスボス故の優遇もある
第2形態はSupreme Rulerを採用する事にした
イントロ部分が洗脳→暴走の流れに合致してる感じがした
実際エルピスも(第2形態だが)ダークエルフの力で暴走してるし境遇はどことなく似てると思う
あとこれの他に裏曲も考えてるけどリスト化は後で
現段階で考えてるネタとしてタイムアタックモードってのを実装しようと思ってる
その時に全BGMを裏曲にしようと思ってる
普通にやる時に裏曲を選曲出来るようにするのには一周クリアしてコマンド入力しながらステージ選択で変えれるようにするつもり
もう既に全ステージ分の選曲はしてある

まだ書く
次は眉毛の設定について
この作品で眉毛自体は洗脳以外の何の能力も無い(戦闘力も弱い小学生レベル)が、洗脳だけはかなり優れている
普通に敵対意識を無くしてある程度従わせるだけなら100人くらい一気に出来る
裏で眉毛サイドの企業を重役から洗脳していって末端社員まで全員洗脳して全権限を掌握してる
これに抗おうと思ったら常人じゃ考えられないくらいの精神力が無いと洗脳された事に気づかないくらい難しい
ある程度精神力あったら洗脳されたって事は後で気づくけどその程度の精神力じゃ抗う事は出来ない
あと死に方に関してはトンファーまっぷたつのノリで殺してる


───────────────────────────-──────―─―────
────────‐───────────-─────トンファーまっぷたつ!──────
─‐───────────────────∩‐∧_∧ ───‐──―──‐─―─────
─────‐∧ ∧,~ ───────────| |‐(  ´Д`) ───ドゴォォォ _  / ────
──-──‐( (⌒ ̄ `ヽ.───_ ──────| |‐ /    /─―/ヽ─   ∧ ∧―= ̄ `ヽ,──
──―───‐\  \ `ー'"´, -'⌒ヽ─────| |‐| |  /     | | ─∵. ・(   〈__ >  ゛ 、_
―‐――──‐ /∠_,ノ    _/_───‐―──―| |‐| |  /─―/ | |―────   (/ , ´ ──
─────‐ /( ノ ヽ、_/´  \―────‐─| |ニ∪ ./──,イ ∪ ─────/ / / \──
────‐ 、( 'ノ(     く     `ヽ. ―───‐∪―| /-─/|| | ─────/ / ,'-───―
───‐‐/` ―\____>\___ノ ──────|/──/ || | ────/  /|  | ──‐─―‐
───/───―‐/__〉.───`、__>.‐――───‐─―| || | ────!、_/ /   〉───―─
──/──‐──────────────―-───(_)_)────    |_/───―─
─/────────-────────────‐──────────―─―─────‐
───────────────────‐─────────―──────―─────‐
https://i.imgur.com/MxB2Pxd.png

殺し方のノリはジッムレを参考にしてる
アイツにはこの程度の死に方がお似合いや
しれっと眉毛殺してるけどそもそも人かどうか怪しいって設定あるからカナチに殺人罪適用するのかって話はある
ジムスレでヒトモドキって言われてるからそこから着想を得た
一応開示対策として眉毛の男呼ばわりで統一してる
これで開示してきたら笑う

まだまだ続く
次は"A.C."の設定
度々出てる"A.C."って名前、Apple Candyから来てたりする(語彙力0感)
ただ"A.C."本人も眉毛の被害者の一人で本人が直接カナチに勝負を挑んだ訳ではない
眉毛自身がどこでカナチの情報を得たかは不明
第2形態で纏ったエネルギーはMMSF3のノイズのような物
英語分かるなら英語版Wiki読んだら早い 分からないなら是非この機会に流星のロックマン3をやろう
https://megaman.fandom.com/wiki/Noise
手にした武器の名前は実は暴走形態に入る前になってようやく決めたという裏事情が
杖の名前の没案として機械杖マキナとか機械杖エルガレイオンとか機械杖シグルズとかいうのが候補に上がってた
ネツァクって名前は渋百科のセフィロトの記事(https://dic.pixiv.net/a/%E3%82%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AD%E3%83%88 )見てたら思いついた
意味は勝利って意味らしい
で、爪の滅双刃ディアブロ自体は割とすぐに決まった
爪の名前自体は悪魔の名前から取るってのが比較的初期(第2形態書き始めるちょっと前くらい)に決まってたからスペイン語で悪魔って意味のdiabloに決まった
滅双刃って名前はモンハンの龍属性武器でありそうな名前で考えてたら決まった
決まった後にジョー双剣滅双刃ダークブリングと被ってる事に気づいた
武器のイメージとしては杖のほうは前に書いたコンセプトアートもどきの杖の先端にエネルギーを纏わせて使うタイプ(エネルギー弾も撃てる)
滅双刃ディアブロは武器としてのイメージで一番近いのが新パルの射爪ビームネイル辺り
https://cdn.wikimg.net/en/kidicaruswiki/images/3/3f/Beam_Claws.png
他に参考になりそうな資料が有賀版スラッシュマン辺り
https://pbs.twimg.com/media/EwPmQ8UVIAAE5hg.jpg
ただビームネイルと色々違うところがある
一番大きな違いとして爪の生え方がビームネイルは横なのに対してディアブロは縦に生えてる
あと爪の色もモンハンの龍属性っぽく赤黒い物になってる
また爪自体はセイバーなんかと同じエネルギー剣の技術で出来てるから爪に回すエネルギー(この場合はノイズ)の量に応じて長さも変わる
ディアブロの場合は爪の根本が手首より上にあるから手を曲げると刺さりそうになるがこの機能により爪を縮めて刺さらないようにしてる
あと射爪みたいに一応爪自体を飛ばす事が出来るが、そこまで強い訳ではないので基本的には近接攻撃がメインとなる


カナチの強化形態に関して
名前のピュシスはロクゼロのサントラより
ミュトスの1つ前がピュシスだったのでピュシスになった
前スレで書いてたから細かい仕様は前スレ見て

ここから先はあんまり描写してない世界観についてのメモのような物
眉毛サイドについてた企業に関してはイメージとしてはアメリカのロボットメーカーっていう設定は決まってる*11
企業名とかの設定は考えてる事は考えてるけどここでは書かない事にする
この辺は読み手が各自考えてもいいと思う
一応アルファの左肩にロゴが入ってるって設定はあるけど普段見えないからその辺は無視しても問題は無い
カナチサイドにも企業は存在する*12けどここではあえてその辺の設定を一切描写してない(そもそも味方サイドに企業があるって設定はこれが初出のはず)
眉毛サイドの企業のCEOはクロストリオとして尊師(カラコロス)と山岡を出してるからちょい役として山本を起用
他にも量子CPUの設定とか第三者の企業*13の設定とかあるけどここで書くような内容ではないので今回はスルーで

今回終わらせ方が強引だったけどこれ以上長引かせたら本来触れないはずの設定に触れる事になるからあそこで終わらせた
この世界観を使って二次創作するならここで描写してない設定は各自で考えてもいい
別に設定を全て守れって強要するつもりは無いから既存の設定を変えてもそこまで気にするつもりは無い(もしかしたら何か言うかもしれないが)

例の文字化けしてる部分、PasteFSの2025~2027行目に書いてある
本来はこう書いてる
https://i.imgur.com/a6g4B15.png
ミュトスじゃなくてピュシスだろってツッコミは無しで
アルファ戦書いてる最中からやりたかったネタだから許して

対"A.C."戦闘BGMについて
小説版は第1形態/第2形態(カナチ通常形態)/第2形態(ピュシスフォーム)の3段階で考えて書いてた
それぞれSoul Ablaze/Supreme Ruler/Last Battle(MMSF3)を想定してる
3曲目にLast Battleを指定した理由としては流星3のラスボス戦で一度ラスボスを倒すも暴走し、スバルがやられた後、ファイナライズして最後の戦いに挑むって流れがほぼそのまま"K"でも使えたから
流星3やったら何言ってるか分かると思う

今回の書き方に関して
今回はあえて本人に技名を言わせずに地の文や周りの解説の形で技名を出すというスタイルに挑戦してみた
過去に技名出してるしこの書き方をやってみたくなった
流石にこれをアニメ化するとなると無理があるけど小説なら出来るやり方 漫画の場合はどうするかは考えてないが

小説版限定要素について
本来ピュシスフォームは1ステージにつき1回だけど今回は2回使ってる
設定的には一度で限界に達する(戦闘終了後に声が出せないほど消耗してるのはその辺の設定)けど今回は流星のファイナライズを思わせる演出で再度ピュシスフォームになってる
これは直前の件も合わせてほぼそのままの形で流星3から持ってきた流れ
あと山岡が再起不能になってるけどゲーム版では多分その辺は変わってくる
Stage 7の時に考えてたのをそのまま持ってくるならアルファ戦以降はカナチか山岡を選択出来るようにするってのは考えた
ただ4ボスで来た場合どうするかは考えてない

アルファの仕様について
今のとこ難易度でAIを切り替えようかって考えてる
ハードかその上の難易度だと倒させる気あるのかこのAIモード(通称マジキチAIモード)を実装しようかって思ってる
このAI、距離別でそれぞれ6択とか普通にあるZXオメガを鼻で笑えるくらい吹っ飛んだAIになるつもり
最高難易度だとカラコロス除く全ボスがこのタイプのAIになるかも
カラコロスは横スクロックマンでやるエグゼ6の再現ってコンセプトがあるから変更はしないつもり(変更点は体力だけになると思う)
各種EX周りは前スレに書いた設定メモをそのまま使うつもり
あとアルファのデザインはアーマーレスのカナチでやると思う アンドロイドであるって事を意識して考えるとアーマー無しのほうがそれっぽくなるかな?

"A.C."の(邪悪な言葉よ、頼むからウチの中から……) (ウチの中から出ていってくれ!!)ってセリフ
書いてた当時シャドゲのI am...all of meにハマってたのでその影響
I see no, hear no evil(僕は聞く、邪悪な言葉を話すな)って歌詞*14に着想を得た
あと暴走形態のアーマーのノイズの出方についてはヘルム後方(イメージとしてはジャック・コーヴァスが一番近い)と手首と足首から(イメージとしてはブライが一番近い)吹き出してる感じ
出てるノイズのイメージはブラックエースの羽のやつとXXまでの怒り喰らうイビルジョーの龍属性オーラを足して2で割った感じ

カナチが気絶した時に精神空間に千刃剣魔が現れた理由
アレは某所でやっている研究の一つで脳内に直接機械が双方向でアクセスするといった技術
カナチの端末にもその機能が付いていた(けんまが買ってきたやつを改造して付けた)ので、その機能経由で精神世界に侵入した
その機能の本来の用途は一部機械の高速起動(主にセイバーとバスターを転送装置で呼び出したりする時に使ってる)がメイン
ただしセキュリティの関係でカナチの精神世界に直接侵入するのは出来なかったので千刃剣魔のオペレーター*15が強引にハッキングして千刃剣魔を侵入させた

眉毛周りのBGMについて
一応眉毛のテーマはゼロ2のDark Elfを想定して書いてた
ゼロ3版でもいいんだけど個人的な感覚でゼロ2版にした
ただ所詮噛ませ犬程度の立ち位置の眉毛にこんな曲使っていいのかって度々思ってた
戦闘能力も皆無だから一発で即死してるし
一応洗脳が出来るのと他人を狂わせるって共通点はあるしいいのか…?

選曲した理由とか没になった案とか

  • Theme of Zero (From ROCKMAN X)、ZERO(MMX1)
    ゼロがルーツにある話だしこの曲はもはや確定事項でしょ
  • Kraft
    立ち位置こそ似ているが境遇は違う だが威圧的な態度で接してるからこの曲が結構似合ってる気がする
  • Liberate Mission
    一度自作のゲームでステージ選択の曲として使いたかった 作中ではエリアをリベレート(解放)してるしやってる事も似たようなもんでしょ
  • LIVE STAGE
    これ聞いてたら某ショッピングモール(詳細を言ったらどこ住みかバレそうなので控える)を思い浮かべたのでステージをショッピングモールにする形で採用 あとダイヤ・アイスバーンはかわいいからすこ
  • 火事のインターネット
    元々炎属性ボスだから火災現場にするってアイデアがあった ステージが火災現場になってるこの曲を採用
  • ヒューズマンステージ
    この曲のサビを初めて聞いた時にゼロが疾走してるイメージが出たのでそこからイメージをちょっと派生させて地下鉄の構内を疾走する形にしたらよくねって感じで採用
  • ロケットエマージェンシー
    最初この曲を表にしようか悩んでた気がする これもスバルが電脳を駆け抜けるって感じのイメージがあった
  • Misty Rain(電ステージ没案)
    電気属性のボスだから同じ電気属性のボスのステージにしようと思って候補に上がった曲 流石に屋内でこの曲を使うのはどうかと思って没になった
  • :戦いの序曲(MMSF3)
    エグゼ・流星全作含めてボス前の曲はこれが一番好きだったので これから戦うぞって感じがよく出てる
  • Wave Battle (MMSF2)
    流星のボス戦の曲でこれが一番好きなので
  • Wave Battle(MMSF1)(4ボス戦没案)
    個人的に一番ボス戦で思い入れのある曲なんだけど流星3のやつにしようか悩んでこれを没にした
  • Two of Braves、決戦、電脳獣!、Distortion!、Surge of Power!、Enemy Deleted!(MMBN6)
    書き始める前からこのステージのBGMはエグゼ6で固めようって思って全てエグゼ6から選曲 Surge of Power!はカラコロスがエレメントマンがベースになってるから採用したかった 山岡のほうが格上の曲になってるのは気にしない
  • You Can't Go Back、ゼロのテーマ (MMBN:NT)、Powerful Enemy (MMBN5DS)、Enemy Deleted!(MMBN5DS)
    これもエグゼで固めたかったから選曲がエグゼになってる
  • 記憶の破片 ~METEOR SERVER~
    比較的初期からこの曲を使うのが決まってた 宇宙にあるラストステージ繋がりって事で選曲
  • Black Burn
    個人的にSnake Eyes(ZXのラストステージ)よりラストステージって感じ出てるからこっちを選曲 低く抑えた感じの曲がラストステージって最高やん? ちゃんと盛り上がるとこは盛り上がってるし
  • Straight Ahead(ラグナロク没案)
    裏曲の選考落ち ラグナロクって事でこの曲でもいいって思ってた ラストステージらしさも十分感じられるから正直こっちでも良かった
  • You're not alone!
    これ最初エグゼ5DS版とどっちを採用するか悩んでた カーネルがルーツにあるデザインだしこれを使うのは比較的早い段階で決まってた
  • Apocalypse Now
    元ネタとかなり似たシチュエーションだったのでこの曲を選ばない理由が無かった
  • Cannonball
    既に書いてるのでスルー
  • Soul Ablaze
    ラスボスらしい曲で選考基準(後述)を満たす曲で何がいいかを考えたらヒットした曲
  • Falling Down
    ラグナロクで崩壊と言えばこの曲以外無いでしょ
  • Awakening Will
    これを選んだ理由として確かCloverを選曲した時によく聞いてたからって理由だったと思う 比較的イメージが浮かびやすかった
  • Esperanto(十七実ステージ没案)
    この曲、森イメージで使うなら合ってるんだけど自分のイメージとしては桜散る春の森ってのがあって季節は冬を想定してる(Stage 5で雪が積もってる事を書いてる)から冬の森で使うのもなぁ…って感じで没になった 曲自体はすごく好きなんだけどね 特に春の森って感じはミュトス版聞いたら当職はそういう感覚になる で、他に木属性のボスのステージの曲が無いかを探して揺れる環境システムと庭園の電脳世界が選ばれた
  • Ending(MMX3)(エピローグ没曲)
    書いてた当初はこの曲聴きながら書いてたけど傷跡を残しながらも戦いに勝ったって意味ではI, 0 Your Fellowのほうがいいか?ってなった曲 語り入れるならI, 0 Your Fellowのほうが向いてるかも

眉毛を倒したら今まで通ってきたステージを逆走して最下層まで行くってアイデアをこれに盛り込んでる
多分今までのロックマンで(DASH以外で)無かったはず

カナチが気絶したあとのシーンはこの曲のイメージで書いてた
起用理由は流星3をやれば分かる
www.youtube.com

アルファの設定の補足
あの世界での高性能ロボットは所謂クライアント・サーバー方式で処理をしており、クライアント(フレームに内蔵してるCPU)で処理するのには量が多すぎる場合は高度計算処理用のサーバーに処理を投げる事がある
サーバー機は当然のように量子CPUを採用しているのでフレームに搭載されているCPUより断然性能が高い
また、通信の規格も新しく作られる規格は古い規格より劣っている事が無いという技術進歩の概念から現実の規格より更に高速化されている
感覚としては第5世代移動通信システム(5G)やWi-Fi 6が遅く見えるくらい高速化されている
そのためTB単位のファイルの転送もあっという間に終わるり、フレームで取得した情報から計算してその結果をフレームに戻すのにも一瞬で終わる
結果としてアルファの計算能力はかなり高く、作中世界の同世代のアンドロイドでは最高クラスの性能を持つ

BGMの選考基準について

基本的にこの3つに従って選んでる

EX Stage 3

とりあえず例の如くあとがきタイム
本来はチンフェの名前はフルネームで書いてるけどフルネームじゃなければどの長谷川か分からないのでセーフという理論を採用し姓だけにした
チンフェ逮捕オチは前からやりたかったネタだからこれを削るとオチが成立しなくなるので管理人にはちょっと悪い気もするけどとりあえず書いた
元々このネタは千刃剣魔をアンドロイドにするって事を思いついたその後にSFだしセクサロイドの設定があってもいいよねってのと千刃剣魔自体が座間子を護るために作られたって設定が混ざってこの話が生まれた
ちなみに警官が誰かってのは考えてません チチンフェ語録のちょっと不審なんだよね。が使いたかっただけで警官がチチンフェだとかは考えてないです
でりゅ!でりゅよ!はその場のノリで使う事が決められたネタ ただチンフェの代わりに出龍を使うのは俺がちょっとキツいので…
チンフェの変態扱い、本人の言動を考えればそこまで違和感無いよね…?

今のとこあと1つあるネタのストックは次は尊師(非カラコロス)が出てくる予定
オチはこれと似てる気がするから多分そこまで新鮮味は無い気がする

本編終了後分その2

電のデザインについて

時間があるから設定画書こうって事になってとりあえず第1弾としてダーキニーちゃんを書いてみる
作中では電呼ばわりしてるけど個人的にコイツは艦これじゃなくて恒心から派生してるキャラって認識だから原作の武装は使わない事になってる
腕に関しては本編では基本武器腕(最初の設定画で書いたデカいアレ)を外さないつもりだからイラストでしか見れない部分になると思う
カラーリングに関しては緑はもっと青寄りにする予定 色合いで一番近いのがジンオウガの甲殻
デザインは初期案で既にほぼ完成してる感じがしたので初期案から大きく変更したところは無い(個人的にバージョン1.1として扱ってる)
側面と背面と武器は後で書く 一応現行案のカラーリングはこんな感じ

細かいとこだけど電の髪の設定が艦これと違うという設定が
艦これみたいに片方下ろしてもいいんだろうけど俺個人としては後ろ髪全部束ねたほうが良いような気がする

EX技の口上
EX技にGVみたいな発動時の口上のせるならこうするかも
幻夢零:唸れ剣よ、その刃で全てを斬り裂け!
天焦烈覇:天をも焦がせ、そして全てを焼き尽くせ!
アイスメテオ:全てを凍らせる力よ、私に続け!
ライトニングボルト:叫べ万雷、痺れろ世界!
ウッディタワー:大地の力よ、炸裂せよ!
アスパイアブレイク:お前の望みはこの剣によって打ち砕かれる!
山岡だけ形式が違うのはアスパイアブレイクって名前を意識したから

座間子の槍、氷の刃の間から弾が出るって設定考えてたけど実はこれ、モンハンのザボア棍をちょっと触ったらビームとか出せそうって思ったやつから来てたりする
刃がザボア棍っぽいのはそういう事

アーマーのインナーについてちょっとした設定メモ
あの下地自体は新技術によって作られた合成繊維で出来ていて余程の事が無い限り切れない(かなり切れるハサミでも切るのにかなり苦労するレベル)ため、アーマーの上から斬られたとしても斬撃が皮膚にまで届くのは条件を揃えないと起こらないというレベル
対衝撃に関しては内部に緩衝材を織り込んであるため、仮に腹パンされてもある程度衝撃は分散されるため素で喰らうよりはかなりマシになる
そのため、技術的には軍用に転用出来るレベルの素材で作られているため受けるダメージは綜合的にかなり減る
斬られたり撃たれたりしても傷を負わない事の理由付けとして考えたやつ
ただ指先は出てるからそこは普通にダメージが入ったりする
この素材を作ったグローブはあるにはあるが指の可動域が狭まるのと指先の感覚が分からなくなるので基本的にグローブはしない

アルファのちょっとした設定メモ
アルファ自体は工業製品であり、一応ワンオフ機体として制作されている
開発者は洗脳した企業*16(EX Stage 2の最後参照)の社員複数人で、本編では見れないがフレームと基盤に製造メーカーのロゴがプリントされている
メーカー自体の設定は存在するが、ここでは書かない事にする
また、工業製品として開発されたため、(コストを度外視すれば)量産も視野に入る
ベースとなるフレーム自体は通常のラインで作れるため、ラインを改造してアルファ用にしてしまえば量産は可能
本編で1体しか出なかった理由は資金面の問題がほぼ全て 裏で量産しようかって話があったが融資を受けられなかったとか
あとは量産して配備するにはデータ不足しており、信頼性の確認が出来なかったため本編で出てくる1体のみとなっている

現行案の電のアーマーデザイン及び武装デザイン案
色鉛筆で望んでいる青緑をどう出すか分からんから変な色になってるけど
アーマーデザインはこれが一番完成してる気がする
背中の装置の横に空いてる穴は武器腕のケーブルを繋ぐ場所 要は直流の電源端子
背面のアレは片方省略してるけどちゃんと4本ある

洗脳兵のちょっとしたメモ
基本的に武装は3点バーストタイプのエネルギー銃
フルオートタイプもあるが難易度の観点と洗脳兵の扱いやすさの関係でほぼ使われてない(男性の洗脳兵向けの武装?)
銃が使う電力自体は洗脳装置のコア部がバッテリーの役割も担っているからそこから供給してる
アーマーに関してはインナーはカナチが使っている物と同じ素材で作られているうえにカナチが手加減してるためセイバーで攻撃しても流血もしないしパキーンもしない
アーマー本体は電や座間子が使っている物の廉価版のような物
パワードスーツの機能はあるがそこまで高性能じゃないし特殊機能も無い
冷却装置や酸素ボンベを併用する事を想定していないためそういう場所に投入はされてない

カナチのピュシスフォームのアーマーデザイン案

ミュトスゼロを意識しつつもポリゴン数を多くしないように意識してある
モデルは若干複雑になるけどテクスチャで複雑に出来るとこはある程度複雑にしてある
あとこれに書いてないけど銀髪ポニテというカナチの概念をブチ壊す改変があります
デザインに関しては元々別のキャラで考えてたライン分けのアイデアを流用してある
彩色してないけどラインを境目に色が変わるとか考えてる
色の組み合わせは今考えてる段階だと赤・黒・白を基調にアクセントとして黄色を入れる感じ

4ボスがプレイアブル化した時に一部の技が使えなくなる事についての設定メモ
カナチらプレイアブルキャラのアーマーのコアはバッテリー兼プロセッサ(ここに記憶装置を組み込むかは未定)となっており、アーマーはコアの機能を用いて稼働する物となっている
ただし4ボスと山岡のコアはここに洗脳装置と一部技を出すのに必要な機構が盛り込まれている
洗脳を解除するためには綜指揮者(この場合は眉毛)の無力化かコアの破壊が必要なため、攻略段階では眉毛の存在が秘匿されていたため事実上唯一の解除手段となるコアの破壊が必要となった
そのためカナチは4ボスと山岡のアーマーのコアを破壊する事により洗脳を解除した
また、4ボスのコアには周囲の洗脳兵をコントロールする(と言っても指揮の権限は4ボス<"A.C."<眉毛だが)機能も備えており、4ボスを倒す事で事実上周囲一帯の洗脳兵を無力化する事が出来る
洗脳兵の洗脳解除後のダメージ量は洗脳されていた時間に比例する
ただコアを破壊してしまうとアーマーの機能が使えなくなるため、けんまが代替のコアを用意して装備する事で4ボスと山岡が再び戦線に立てるようになっている
ただこのコアは洗脳装置としての機能と一部技を出すために必要な機構が省かれている(再現自体は可能だが時間とコストを要する)ため、戦線復帰のためにその部分を省いた物を装備している
アーマー自体はカナチの物と共通している部分が多いため、カナチのアーマーをリバースエンジニアリングして入手した情報を基にコアが作られている

設定メモ:アーマーと武器について
基本的にカナチらのアーマーは全て同一メーカーが作っており、製造・サポートが同じ企業で行われている
例の企業は眉毛が洗脳してた企業(EX Stage 2で山本がCEOを勤めてたアレ)
ただカナチのアーマーだけは年式の違いからか別のメーカーが作っていた(そのメーカーは山本の企業が吸収合併したが)
4ボスと山岡と"A.C."のアーマーはカナチのアーマーの発展型 コアも同じ企業が作っている(けんまが用意したやつは別メーカーだが)
ちなみに本編でも一切見えないが制御基板に該当メーカーのロゴが印刷されている
カナチらの武器も同じメーカーが作っているが、カナチのセイバーだけは別の企業*17が改造しており、電力制御周りとバッテリーが出力向上のため交換されている
元々十分な威力があったが、出力向上によりさらなる斬れ味を実現している また、電力制御用のチップに改造した企業の刻印が入っている
ただしその反面稼働時間が改造前より短くなっている と言っても1ステージを攻略する程度で電池切れは起こさないが
仮にセイバーが電池切れ起こしても専用の充電器を使って急速充電する事で1時間半もあればフル充電が出来る
他に六実と電と十七実の武器はアーマーから直接給電、座間子と山岡の武器は内蔵バッテリーからの給電となっている

さらに設定メモ:カナチの弱点について
カナチ自体は肉体的には結構鍛えているため弱点らしい弱点は見当たらない(癖とかで弱点になるかもしれない要素はあるが)
精神面に関しても結構ストレス耐性とかは高かったりするが、分かりやすい弱点として孤独を苦手とする傾向がある
これは封印される前に一人で行動しており、一人故に封印されたためである
カナチ自身は封印される前の記憶で一番残っている物がこれになるため、孤独に対しては結構なストレスを感じる
"K"においてはけんまがオペレーターとなってコンビで活動しているため孤独に対するストレスはほぼ感じていない
また、二人がそれぞれマクロとミクロの視点で見ているため戦術面でも結構相性が良かったりする

ボスのAIについてのメモ
現行案だと難易度は4段階で下からイージー、ノーマル、ハード、ナイトメアの4つとなる
この難易度設定はそのままAIの挙動にも影響する
イージーは全ての行動がパターン化されており、単一のパターンをループする この難易度だとEX技は使わない
ノーマルはパターンを5つくらいの行動で区切っており、パターン終了時に次のパターンを乱数で決める 基本4パターン+EX技用1パターン
ハードはパターンを3つくらいの行動で区切る ノーマルより更にパターンの数が増える(基本9+EX2パターンくらい?)
ナイトメアは完全に俺からの挑戦状状態 全員がオメガみたいなAI(距離で行動を決め、次の攻撃は距離に合致した物から完全に乱数)になる 多分この難易度のデバッグは無理
基本コンセプトはパターン覚えるまでは強いだろうがパターンを覚えさえすればノーダメで勝てる勝機が見えるといった物
強いAIの理想はゼロ4のクラフト テンポが早いが避け方が全ての攻撃にあり、場合によっては攻撃をキャンセル出来るようにする
ナイトメアは自分でもマジキチAIって呼んでるから調整する気はほとんど無い

EX Stage 4

毎度お馴染み妄想垂れ流しコーナーのあとがきゾーン
今回の時系列は"K"終了後でEX3の後のイメージ
山岡が退院してるんで多分"A.C."も退院してる
最初EX3で尊師を出すつもりだったけどEX3をチンフェにしてEX4を尊師にした
今考えたら手を出すのが電だからEX3はチンフェで良かったと思ってる
電の年齢の公式設定を見た事が無かった気がするから10代前半にした 運営さんサイドとしてはもっと幼くしてるかもしれんが発育とかの関係で10歳に満たないとなると少々表現に矛盾が出そうな気がしたのであの年齢にした
尊師が手慣れてる感じの描写になってるけどこの件以前に小学生に手を出したって事で デリュケーでたまに見る設定を使った
ロリコン(44)がボロクソにされるのは書いてて楽しかった(小並感)
エロばっかじゃなくてそろそろEX2みたいなバトル物書いてみたいがネタが無い
バトル物書いてると曲聞きながら考えるの楽なんだけどね
電がロリコン(44)にガチギレするシーンは個人的に気に入ってる
ある種の一転攻勢モノに入るけど自ら制裁を下す直前で止めるってのは例のシーン書く数日前くらいに思いついたネタ
強制アーマーパージも大体同じくらい ちなみにアレは声紋認識です 故にけんま以外が武装解除する事は出来ません
尊師を制裁するシーンとしては今考えたらブッ飛ばされた扉がぶつかるってシーンでもいい気はするけどEX5でそれ使おうかって思ってる
尊師を有罪判決にするシーンは前に考えてた山岡が弁護士だって設定を使った 使わないと思ってた設定がここで使えるとはな
本来この手の事をされた女性は男性を信頼できないけど電の場合山岡は信頼出来る例外に入っているって事で
原稿だとカウンセラーがカール・サイモントンになってたけど流石にサイモントン博士は男性だから電に会わせるのもアレだなって思って院長にして女性スタッフで対応するイメージで書いた
あとガンジョンジョンは裁判官じゃなくて弁護士会の会長とした 弁護士資格剥奪の制裁を下す役としては妥当な選出だと思ってる なお裁判官の設定は無い模様
尊師の罪状に関しては当初は強制わいせつにする予定だったけど他の芋に強姦致傷にしたほうがよくね?って言われて罪状を変更
調べた限り最高刑が無期懲役だったからそれにした
「当職は弁護士だ、お前らとは違う」の返答として「悪いな、生憎俺も弁護士だ。」って返しは個人的に気に入ってる
山岡の発言で「極刑に値する」ってセリフあるけどこれは尊師の「極刑に課すしかないんじゃないかな。」から影響を受けて変更
あとか弱いって言ってるけど山岡比でなおかつ非武装の状態 武装したら普通に強い

ただ書いてて思ったのが電が推しじゃないから書けたんだろうかって思ってる
これ多分座間子が被害者になってたら書いてて苦しくなると思う
ガチ恋勢って辛いね(真顔)
ムツケー関係ないとこで純愛物書いてみたいとは思ってるけど登場人物の関係でここに載せる事は出来ないだろうな
まぁ書いたところで読む人居ないだろうが

EX Stage 5

執筆時の設定メモ


EX5のボス枠の定永のアーマーデザイン案
コピーエックスを参考にしつつ変に豪華にせずにシンプルめに
武装はバスターのみでプレイアブル化する予定は無いから遠距離攻撃のみをしてくる
あとこれをゲーム化するなら大量に増える(約70体)事を考えてるので頂点数は少ないほうがいい気がする
一応サイバーエルフだからロックマン.EXEやSSロックマンみたいに右腕が変化するとかはアリだけどパターン組む気が無いので一応出来るって設定だけ
顔は例の免許証を見ながら雑に書いてる

定永攻撃パターンメモ
武装はバスターのみなので全てバスターから出る攻撃
流星のバトルカードのみで構成
なお全てバスターを構えるという予備動作をする

  • 無:ヘビーキャノン 構えからワンテンポ置いて一瞬で壁まで届くやや細めの判定の攻撃をする
  • 炎:テイルバーナー 中射程(大体キャラ3人分くらい)の火炎放射
  • 水:ネバーレイン 頭上に水の弾を打ち出し、ワンテンポ置いてから自キャラの座標(横方向だけ発動時にホーミング)に雨を降らせる(横の判定はキャラ一人分、縦の判定は天井から床まで)
  • 電気:ステルスレーザー 発生の早い弾丸を3発撃つ 弾速は遅め
  • 木:バルカンシード 短射程(キャラ1.5人分くらい)だが拡散する(判定は三角形)弾丸を放つ 持続はテイルバーナーと同じくらい

なおアーマーの色で放つ攻撃は固定のため構えから攻撃発生までの猶予は山岡より短め
また、小説版では全員で70体の相手をするが、ゲーム版では自キャラが10体の相手をする なおこの時1体だけか複数体を同時に相手するかは未定 複数体相手なら同時に2~3体程度

追加の設定メモ
定永自身はサイバーエルフを作る能力が特に高い訳でもなく(一応ベースモデルから改造出来る程度の知識はある)、実戦で耐えうる性能のサイバーエルフを作る事は出来ないためある種の禁断の手法としてウィルスのソースコードを混ぜる事でどうにか戦闘に使えるようにしてある
そのためサイバーエルフ特有の羽が無く(ウィルスのソースコードと競合した)、増殖させる事が簡単というウィルスの特徴がある
戦闘においてもその特徴を活用し、単体で弱いサイバーエルフを大量に増殖させる事でその弱さを克服する数の暴力タイプの戦闘スタイルを取る
また、組み込んだウィルスの機能として周囲の物理法則の改変を簡単にする機能があり、けんまのハッキングが追いつかないペースを可能とする
また、SDNG本人が複数のサイバーエルフを一度に動かすのが困難なため、完成度は高くないもののAIに判断させて処理する事が可能である
この時SDNGは排除対象を指定するだけである程度戦闘を任せる事が出来る

本編完結後

という事でEX5、執筆開始宣言からわずか40日で書き上げました
今回の文字数は19703字と期間に対してかなりのスピードで書き上げてる
絵文字の件に関しては普段PCから書く時はJaneStyleで書いてたがJaneStyleさんサイドが(恐らく)シフトJISで動いているため絵文字が使えないという事が分かったので今回はChromeから書き込んだ
絵文字が使えたって事は多分ギリシャ語(EX2のピュシスフォームになった時のアレ)も化けないで書けたのだろう 知らんけど

完結したという事で毎度お馴染み設定とかを垂れ流すあとがきコーナー
今回の敵役はサダナッチくん
いつの間にか降伏してたけど構想が出た時(1/18)はマヨケーを荒らしまくってた時なんで敵として決定した
ただ降伏した事に気付かず、降伏したのに気付いたのが確か先月の26日辺り(Wiki読んで初めて気付いた)で、その段階で既に接敵を済ませてあったのでそのままボスとして続投した
降伏を知ったので本来はSDNGのニューロンを焼き切って殺すつもりでいたが降伏の恩赦として気絶する程度で抑えた
あと逮捕するにしても逮捕状が出るのにタイムラグはあるので戦闘終了段階で既に逮捕状は出てたって事で

話は変わるがSDNGがマヨケーにサイバー攻撃を仕掛けた事と当職の脳内でロックマンエグゼ流星のロックマンがリンクした事で急速にどうしたいかが形作られた
サイバー攻撃という事で戦闘の舞台は電脳世界、そして本作では使う事の無さそうだった設定をいくつか持ってきた事で今回の電脳世界での戦闘が形成された
元々このゲームシステムのコンセプトとしてロックマンエグゼ トランスミッションの続編を作るという物があり、今回そのコンセプトが日の目を見る事になった
ちなみにカナチの体力が1000なのと属性が炎・水・電気・木なのもそこから来てる
あとZセイバーのID、ロックマンエグゼ4で入力すると…?

サダナッチはマヨケーを荒らしてた時に絵文字を多用してたのでそこからセリフに絵文字を使うという事で正体が分からない敵という表現をしてみた
ただリダクル語と違って文章自体はおかしくならないようにしてある
どうでもいいけど絵文字入力する時にWin10の絵文字パレットの出し方(Win+.キー)を知ってかなり使ってた
で、サダナッチは荒らしをしてた時に自分は天才であると思ってた印象があった(ちゃ~んとお勉強しましょうねとかの発言とか)からアイデンティティをボロクソにする手段として学歴の設定を起用
この手紙の送り主に関しては学歴以外の設定を使っていないのでその辺の妄想は自由にどうぞ

あとけんまが言う会社の設定はあるにはあるが自キャラを出さないという制約に基づいて詳細の描写を極力しないようにしてある
個人的に"K"版けんまくんはIT系の技術がかなりあり、その実力を見込まれて就職してあるという設定を考えてたりする
この設定、ムツケーどころかカラケー全体で見てもかなり異質なんだろうな…
なおけんまくんの学歴については一切考えてない 年齢も同じく

EX3、EX4がエロ系だったから久々のSFバトル物が書けて個人的には満足してる
やっぱこの世界観だと戦ってナンボや

千刃剣魔のロボット設定、結構使いやすいからつい使いたくなる
ちなみにこの時空でのサイバーエルフとフレームの設定はロックマンエグゼ6のコピーロイドとネットナビの関係にかなり近い
サイバーエルフ単体でネットナビに近い形で使えるから今回みたいにサイバーエルフのみで作戦も可能

今回の電脳世界の描写としてはロックマンエグゼ流星のロックマン以外にもニンジャスレイヤーのIRCコトダマ空間も結構影響を受けてる
デリートされるとキックバックニューロンが焼き切れて死ぬとかハッカーが物理法則を書き換えて自身に有利な状況を作るといった部分や電脳世界に入る時に7つのリングをくぐるって設定もニンジャスレイヤーから来てる
あとは電脳世界のイメージとしてシュガー・ラッシュ:オンラインもある程度意識してある と言っても絵が無いしそういう世界を描写出来るだけの技量が無いのも相まってそこまで繁栄してる印象は無いだろうが
電脳世界で飛び回るサイバーエルフとかはそういうイメージで書いてあるつもり

本作ではT orがウラインターネット的な扱いになってるけど本来のT orはそこまで邪悪じゃないが今回通ったT orネット―ワークはOnionちゃんねるのアングラ板をイメージして書いてある
T orネット―ワークに入る時に着たローブはT orブラウザのイメージ onionドメインにアクセスするには特殊なフラグ設定が必要という事もあり、ローブはその設定のような物

他に仕込んだネタとしては「邪魔するなぁぁぁぁぁ!!!!!!」ってセリフはサマーウォーズのカズマがラブマシーンにとどめを刺すシーンから来てる
アレもサイバー戦闘だしやりたい事は似てるやろ(適当)

あと趣味でちょくちょくPCに詳しくないと分からない単語が出てきてるけどそれは当職の趣味って事で…

敵サイドの攻撃ですが、基本的には流星のロックマンのバトルカードにある物で統一してあったりします
ジャミンガーのバルカン砲はマッドバルカン、バリアはスーパーバリア、鎌投げはデスサイズ、殴ったのは本編でも説明がある通りシンクロフック、ミサイルはレーダーミサイル、斧攻撃はジャイアントアックス、右腕を刀に変形させるのはエドギリブレードに相当
サダナッチの攻撃も>>236*18で説明があった通りキャノンがヘビーキャノン、火炎放射がテイルバーナー、雨がネバーレイン、電撃弾がステルスレーザー、種攻撃がバルカンシードに相当

サダナッチはサイバーエルフ特有の羽が無い(>>238*19参照)ため完全にサイバーエルフと言い切れる物ではない
なおジャミンガーも同じくウィルスとサイバーエルフのハーフといった物なので羽は無い
ただジャミンガー自体は千刃剣魔と同じくAI制御のためウィルスに間違えられるのも無理はない部分がある
ちなみにサダナッチは親玉(本体)以外は全てAI処理で動かしてます ただオペレーターとして定永がある程度制御しているが

BGMについては以下の通り
つべの再生リストについてはつべに投稿してた垢が大量に死んだ関係もあって作り直すのに時間が要る
今回はパルストランスミッション(仮称 正式名称未定)で意識をネット世界に転送するって事で設定が近い流星のロックマンの楽曲で統一してある
タイトルは全て流星のロックマン サウンドBOX準拠

冒頭の買い物シーン:ヤシブタウン
千刃剣魔停止:事件発生!! (Wave World)
会社のサーバーの電脳:Cyber World
インターネット:サテラポリス出動!
T orネット―ワーク:Noise Wave
対ジャミンガー:Ride On(MMSF1)
サダナッチサーバーの電脳:アジト
サダナッチ戦前:戦いの序曲(MMSF2)
対サダナッチ:Wave Battle(MMSF1)
サダナッチデリート:Winner!(MMSF3)
エピローグ:センチメンタル(MMSF2)

EX6についてですが、現状書く予定はありません
座間子のやつで作ろうと思ってたが制約の関係で仮に書いたとしても厶ツケーで掲載する事は無いでしょう
正直レイプ物は俺が書いててキツいから書かないし仮に書くとしたら純愛物になる関係上制約を破らないと書けない
なんでEX6については没にする事にしました

そういや思い出したけど道中に出てきたGBとかいうサーバー、正式名称はGreen Braveって名前
正確にはここにモデルナンバーが付くけど今回は考えてない
で、No.3が存在するって事は当たり前のようにNo.1とNo.2も存在する
ただGBは機種ごとにプログラムを変えてて得意な事も違う
No.1は会社のシステムを運用する用のマシンでGitとかが入ってる
No.2はWebシステム周りのマシン Nginxとかが入ってる
No.3はサイバーエルフの高度処理用のマシン 高度処理以外にサイバーエルフもホスト出来る 千刃剣魔復活はこの機能を使ってシステムを再起動した
なお千刃剣魔は普段はけんまが所有しているサーバーで動かしている
けんまの鯖はGB No.3に及ばないがサイバーエルフ1体をホストするのには十分な性能がある

No.4以降の設定は無い もしかしたら増えるかもしれない

電脳世界のイメージ
Torネットワークの表現に関してはソニックアドバンス3のChaos Angel Act 1の曲を参考にしつつ書いてた
俺個人の曲から得たイメージとしてはネオン輝く夜の繁華街を行き交うフード等で顔を隠した人混みの合間を風の如く駆け抜けるといった感じ
ソニックアドバンス3をやった事があるからソニックのイメージもある程度影響してある
Torネットワーク自体はエグゼのウラインターネットみたいな表現してあるけど敵を蹴散らしながら進んでるためこういうスピード感を感じられる曲のイメージとも合致してある
実際に書く時はNoise Waveだと怪しさを全面に押し出した曲でそこまで疾走感が無かったから疾走感の強いこの曲を聞きながら書いてた
流星のロックマンの楽曲縛りって条件じゃなかったらこの曲使ってたかもしれない

なおロックマン以外のゲームの曲でイメージと合致する曲を探すほうが大変な模様

本編終了後分その3

各プレイアブルキャラの攻撃方法メモ
属性で半減される事が前提なので遠距離溜め無しは全部無属性
執筆時と設定が違うのがちらほらあるけどアレはシステムを同時に考えながら作ってたけどその後改定したから
カナチ

  • 属性:無
  • 近:トリプルスラッシュ(ヒッフッハ)
  • 近C:チャージセイバー(ゼロ仕様)
  • 遠:バスターショット(仮称)
  • 遠C:チャージバスター
  • EX:幻夢零
  • 特殊アクション:各種ラーニング技

六実

  • 属性:炎
  • 近:フレイムカッター(炎の弓で直接斬る 3段コンボ)
  • 近C:ボルケーノファイア(地面を殴りつけてそこから炎の爆発を起こす パワーゲイザーみたいな技 空中でも出る)
  • 遠:アローショット(無属性の矢を一発水平に放つ)
  • 遠C:フレイムアロー(炎の矢を5発放つ)
  • EX:天焦烈覇
  • 特殊アクション:昇炎斬

座間子

  • 属性:水
  • 近:アイススラッシュ(氷の刃を持つ槍で斬りつける 単発技)
  • 近C:アイスウォール(槍を振り上げると同時に目の前に氷の柱が出る 弾を防ぐ事が可能 本家との相違点は押せない、氷の形が刺々しい、すぐ割れる、柱に耐久値が無い)
  • 遠:エナジースピア(弾道がブレないヤマトスピアみたいなの)
  • 遠C:アイスジャベリン(氷の槍を飛ばす ゼロ4とほぼ同じ)
  • EX:アイスメテオ
  • 特殊アクション:水月

  • 属性:電気
  • 近:サンダーナックル(ゼロ2の溜め無しリコイルロッドみたいなの)
  • 近C:リコイルナックル(ゼロ2のチャージリコイルみたいなの)
  • 遠:ナックルバスター(モデルFXのバスターとほぼ同じ 上に撃てるかは未定)
  • 遠C:スパークバレット(壁に当たっても分裂するサンダーストライクみたいなの)
  • EX:ライトニングボルト
  • 特殊アクション:雷光閃

七実

  • 属性:木
  • 近:ウィングアックス(両腕の斧で前方を斬る 2連撃)
  • 近C:ジャイアントアックス(両腕を合わせて最大まで伸ばした斧を前方に振り下ろす)
  • 遠:デュアルバレット(両腕の銃口から無属性の弾を交互に発射する)
  • 遠C:フォレストボム(木属性版バーストショットみたいなの)
  • EX:ウッディタワー
  • 特殊アクション:割木斬

千刃剣魔

  • 属性:無
  • 近:サムライソード(エグゼ5のバトルチップのアレみたいなの)
  • 近C:ドリームソード(広範囲を一撃でぶった切る)
  • 遠:エナジーナイフ(ナイフ型のエネルギー弾を飛ばす)
  • 遠C:斬光輪(地面を転がるエネルギー弾を放つ 原作と違って空中でも出せる 空中で出したら斜め下に向かって落ちる)
  • EX:サウザンドエッジ
  • 特殊アクション:無し(未定)

山岡(近と遠以外仮)

  • 属性:無
  • 近:トリプルスラッシュ(カナチと違ってX6版ヒッフッハ)
  • 近C:ブレイクソード(ガード貫通の斬撃)
  • 遠:ディバイドソード(一定距離離れたところに遠隔で斬撃を発生させる 手元にも攻撃判定あり)
  • 遠C:ソニックブーム(威力が安くなった幻夢零みたいな技)
  • EX:アスパイアブレイク
  • 特殊アクション:無し(未定)

体力・EXゲージのUI案

規格がDSサイズだからここからFHDサイズに拡大するけどまだ倍率は決めてない 整数倍になるのは確定*20
サイズ次第ではもう少し上下に伸ばすかも
右上の数字は体力の内部数値 原作と違ってカナチの体力は最初から1000だからそれに会わせる形で
ちなみに現状の案だとプレイアブルキャラで一番体力高いのが山岡の2100
ボス用HPゲージ

Tは眉毛のTのイメージ A辺りでもいいけど眉毛が黒幕って設定をHPゲージに使いたい
実際に手元の素材でそれっぽく作るとこんな感じ
画像サイズはGBA規格の240×160ではなく16:9にするのとFHDにした時に整数倍にしたかったから320×180
FHDサイズにするには6倍するといい感じになる

六実ちゃんのアーマーデザインを改めて書いた

初版でそこそこ完成してたので上半身はそこまで触ってない
下半身は腰周りの共通パーツを使いつつ足はジャック・コーヴァスを参考にしつつデザイン
黒・橙を中心としつつ銀(肩と靴)と灰色(ヘルムと腰周り)を使ったカラーリングとなります
背面と側面は後で書く
武器である炎の弓は手の甲にある装置で作る

コイツのデザイン、相変わらず原型が残ってないな…

電の規約周りについて
この辺はリソースパック方式で強引に回避する前提
本体に同梱しないでリソースパックにモデルとかを同梱する(このリソースパックはT orを用いて投下するうえに当職とは違う芋に依頼して投下する予定)ため「本体には」電のデータがほとんど無い(現状会話文すら差し替え可能にする事を想定してる)ため本体で色々言われてもセーフという理論
電の権利周りとか使う素材で色々言われる事は既に想定してある
後はカプコンに色々言われたら配布形態変えるかもしれない

ちなみに現状リソースパックで差し替え可能なファイルが

  • キャラモデル(テクスチャ、小物含む)
  • BGM
  • SE
  • テキスト
  • 会話用立ち絵
  • 一部UI
  • 一枚絵

辺りを想定してある

ラグナロクの設定メモ
元々ラグナロクは別の名前で運用されており、"K"の段階では本運用は終了していた
元々の用途は転送装置の実験用で転送装置の限界を調べるのに使われていた
ロケットを使って打ち上げるような人工衛星とは遥かに大きいのは転送装置を使って宇宙空間に直接転送して組み上げたから
実験終了後はとある企業が管理していたのだが、よりによってその企業が眉毛が洗脳していたあの会社の系列企業
そのため親企業の権限を用いて好き勝手に要塞化していた
当然逆らう社員も居たが眉毛の常套手段として洗脳して反論出来ないようにしていた
その辺りで衛星の名前等をラグナロクに変更した
元々軍事衛星みたいに攻撃装置は計画段階から無いためロクゼロのラグナロクみたいに武装はしていない
ただ防衛装置としてジャマーとEMPを搭載していたため並大抵の事では動じないように改造されていた
無誘導ミサイルで破壊するといった手段に関してはラグナロク自体が巨大なため二次損害がかなり大きいという理由で却下されている
転送装置に関してもセキュリティが掛かっていて普通は入れないようになっているがけんまとその協力者がクラッキングして強引に転送出来るようにしてある
一応人工衛星なので運用終了時には制御落下する機能は付いているが、ラグナロクの制御用コンピュータのオペレーターも洗脳しているため手が付けられない状態になっている
ただし改造により主(この場合は眉毛)の死亡により証拠隠滅のために制御落下を自動的にする機能が付けられていた(倒した後に落下させたのもその機能による)
一応制御落下させる時は太平洋に落ちるようにプログラミングされていた(眉毛が洗脳した社員だと日本に直接落とすようにプログラムを変更する事が無理だった)ため、ラグナロク墜落による被害は最小限に抑えられた
ただラグナロクの残骸も海底に沈んだため結果として証拠隠滅の効果が上がっていた
"K"終了後の時系列においてFBIですら眉毛の存在を把握出来ていなかったのは眉毛の残骸が大気圏突入によって燃え尽きたのと海底に残骸が沈んだから

没にしてたアイデアオーバークロックの仕様の再定義(仮)
元々MMZXのO.I.S.に近い物を想定していたので色々考えてた結果これ実装してもいいような気がしたので仕様を再定義した

  • 原作同様発動時に全ての威力が2倍になる
  • 属性半減を無効化する(実装出来るかは知らない)
  • 原作とは違って回復しない(1ステージごとに補充される)
  • 難易度によってゲージの最大量が変わる
  • 消費ペースは全キャラ、全難易度同一
  • キャラによってゲージの量が変わるってのは無い
  • OPステージ終了後から使える(チュートリアルか何かで補足したほうがいいかも)
  • ゲージの消費タイミングは攻撃した瞬間(ヒットしたかどうかは問わない)
  • 攻撃にブレイク系統(ガード貫通)を付ける(変更の可能性あり)

システムのコンセプトとしてはロックマン11のパワーギアとO.I.S.を混ぜて2で割って道中で回復しないって要素を加えた感じ
基本的に難易度を落とす方向で使うシステム 別に使わなかったからといって特段ペナルティは無い
使い方は個性が出る感じ 硬い雑魚に使うかボスに使うかで分かれる
ガード貫通はシステムをエグゼ・流星風に言い換えるとブレイク系統は付くがインビジ貫通は付かないって感じ

このゲーム自体難易度をマイルドにしたロックマンゼロっぽいイメージ(個人的にZ4~ZXくらいの感覚)なので下手に難易度は上げないようにする

BGMリスト

The Sealed Swordman "K" BGMメモ - YouTube
流星の曲のタイトルはサントラの物を使用

  • カナチ復活前
    Crash(Short Loop)

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  • カナチ復活直後
    Theme of ZERO (From ROCKMAN X)

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  • OPステージボス
    Crash Ⅳ

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  • "A.C."のテーマ
    Kraft

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  • ステージセレクト
    Liberate Mission

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  • ステージスタート
    Game Start(MM11)

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  • 座間子ステージ
    LIVE STAGE

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  • 六実ステージ
    火事のインターネット

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  • 七実ステージ
    揺れる環境システム

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  • 電ステージ
    ヒューズマンステージ

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  • 中ボス戦
    VS 8Boss (MMX8)

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  • ボス前
    戦いの序曲(MMSF3)

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  • ボス戦
    Wave Battle (MMSF2)

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  • ステージクリア
    Stage Clear (MM11)

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  • ラーニングデモ
    You Got a New Weapon! (MM11)

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  • カラコロスステージ
    Two of Braves

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  • 山岡戦
    決戦、電脳獣!

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  • カラコロス戦
    Surge of Power!

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  • カラコロス討伐
    Enemy Deleted!(MMBN6)

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  • ヒーローテーマ(山岡)
    You're not alone!

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  • アルファ戦前掛け合い
    Apocalypse Now

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  • ヒーローテーマ(千刃剣魔)
    Shooting Star(MMSF1)

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  • "A.C."第1形態
    Soul Ablaze

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  • 眉毛のテーマ
    Dark Elf(MMZ2)

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  • "A.C."第2形態
    Supreme Ruler

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  • エピローグ
    I, 0 Your Fellow

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  • スタッフロール
    Awakening Will

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  • ゲームオーバー
    Game Over(MMSF3)

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(以下EX5)

  • 日常シーン
    ヤシブタウン

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  • 千刃剣魔停止
    事件発生!! (Wave World)

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  • 会社のサーバーの電脳
    Cyber World

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  • インターネット
    サテラポリス出動!

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  • T orネット―ワーク
    Noise Wave

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  • 対ジャミンガー
    Ride On(MMSF1)

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  • サダナッチサーバーの電脳
    アジト

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  • サダナッチ戦前
    戦いの序曲(MMSF2)

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  • サダナッチ戦
    Wave Battle(MMSF1)

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  • サダナッチデリート
    Winner!(MMSF3)

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  • エピローグ
    センチメンタル(MMSF2)

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  • カナチ復活直後
    Zero's Theme

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  • OPステージボス
    Crash

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  • 座間子ステージ
    Ice Brain

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  • 六実ステージ
    BURNIN' NOUMANDER STAGE

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  • 七実ステージ
    庭園の電脳世界

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  • 電ステージ
    ロケットエマージェンシー!

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  • 中ボス戦
    VS ネットナビ (MMBN:NT)

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  • ボス戦
    Ride On(MMSF3)

www.youtube.com

  • ステージクリア
    Stage Clear (MM8)

www.youtube.com

  • カラコロスステージ
    You Can't Go Back

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  • 山岡戦
    ゼロのテーマ (MMBN:NT)

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  • カラコロス戦
    Powerful Enemy (MMBN5DS)

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  • カラコロス討伐
    Enemy Deleted!(MMBN5DS)

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  • アルファ戦
    X VS Zero

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  • "A.C."第1形態
    Last Battle(MMSF1)

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  • "A.C."第2形態
    Last Battle(MMSF3)

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アレンジBGM

※一応アレンジ譜面は書けますが流石に全曲書くのは無理なのでつべにあったアレンジで良さげな物を選曲しています
The Sealed Swordnan "K" アレンジトラック集 - YouTube
重要事項:仮に本作が完成してもゲームには同梱せず、ループ等の設定が書かれた設定ファイルのみの配布となります
そのため、本リストのBGMを使用する場合は各自で音源をDLした後、設定ファイルを書き換える事で使用出来るようになります*21
リソースパック方式の強みを活用したら文句言われないやろ
アレンジ版の制約は全曲ロックマンの曲、アレンジャーの被り無しという物

  • カナチ復活直後
    Megaman Zero - Zero's Theme (MMX Styled) by Blockolicious
    一言メモ:個人的にはDracula9AntiChapel版のほうが気に入ってたけど本人が動画を消した*22ため、同じコンセプトの本アレンジを起用

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  • OPステージボス
    Megaman Zero 4 - Crash IV (Megaman X1 Arrange) by Dracula9AntiChapel
    一言メモ:Dracula9AntiChapel師の別の曲のアレンジ 公式*23以外のCrashⅣのアレンジだとこれが一番好き

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  • "A.C."のテーマ
    Mega Man Zero 4 Theme of Craft (Mega Man X Style) by Mega Remixer
    一言メモ:なんだかんだ言って結構メジャーなロックマンX1音源のアレンジで選曲 ギターの重厚さが好き

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  • ステージセレクト
    Megaman Battle Network 5 Team Protoman and Colonel - Liberation Mission(Megaman 7 Remake) by PrincessZelda2020
    一言メモ:この曲のアレンジはロクフォル音源版もあったけどステージセレクトとして見るならこっちのほうが好き

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  • 六実ステージ
    MegaMan Network Transmission - Blazing Internet "FireMan Stage" (Metal Cover) by Nik Van Eeden
    一言メモ:この曲、イントロを激しくすると個人的に満足なので最初からギターを思い切りかき鳴らすこのアレンジをチョイス

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  • 七実ステージ
    Mega Man Zero 4 - Esperanto 8-bit VRC6+FDS Cover - FabulousReindeer by Fabulous Reindeer
    一言メモ:アレンジBGMは特にPSG音源がどうとかいう事は無いのでEsperantoの中でも伴奏の刻みが一番好きなこのアレンジを選曲 小気味よく刻む矩形波のフレーズ好き

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  • 電ステージMega Man III - Spark Man Theme (remix) by Stone McKnuckle
    一言メモ:本来はPHONEIX Project版スパークマンを選曲したかったが消えてたので個人的なイメージが一番近いこのアレンジを選曲 バリバリにギターかき鳴らすスパークマンの曲は好みです

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  • 中ボス戦
    Mega Man X8 - Boss Theme (Rock/Metal Cover) || Skiverthekiller by Skiverthekiller
    一言メモ:X音源アレンジもあったけど個人的にこっちのほうがいいかなってなった

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  • 山岡戦
    MMBN6 - Decisive Battle! (Battle Network 5 DS style) by FusionArmorX
    一言メモ:この曲のDS音源アレンジ、これ以外にあるの?

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  • カラコロス戦
    Mega Man Battle Network 6 SURGE OF POWER - Metal Cover || ToxicxEternity by ToxicxEternity
    一言メモ:このアレンジ好きなんだけど実際に使うとなったら冒頭を切る必要があるんだよな…

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  • "A.C."第1形態
    Soul Ablaze - Vs. Albert, Phase 1 [Mega Man ZX Advent Guitar Remix] by Lenny Lederman
    一言メモ:実はこの曲のアレンジは聞いた事無かったから選曲する時に色々聞いて選んだ

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  • "A.C."第2形態
    Supreme Ruler | Dark Elpizo Theme Remix - MEGAMAN ZERO 2 【Rearrangement】 by ARTHURIA123
    一言メモ:いくつかこの曲のアレンジを聞いたけどこれが一番ラスボスらしかった

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元ネタリスト

Stage1

Stage2

Stage3

Stage4

Stage5

  • 「オレは正義の味方でもなければ、自分を英雄と名乗った覚えも無い…」
    ロックマンゼロ4のセリフ(前述)

  • 艦これ 前述の通り艦これはほとんど知らない
  • 電の武装
    闘将ファーブニル、モデルFX、豪腕デンショッカー、爆筒ダイナモ、リコイルロッド(前述)
  • 電の武装の名
    王牙銃槍【火雷】
  • 「電の本気を見るのです!」
    艦これ原作のセリフらしい
  • 「雷鳴に慄くがいいのです!!」
    ヒューズマンのセリフ(前述)
  • 落砕牙
    ゼロ3の同名のEXスキル
    https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/1/12/SaberSmashT.png
  • スクランブルサンダー
    ロックマン11の同名の特殊武器
    https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/b/bb/ScrambleThunderTraining.jpg
  • 雷光閃
    ロックマンX8の同名の技
    https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/f/f3/Raikousen.png
  • ライトニングボルト
    ロックマン&フォルテの同名の特殊武器
    https://vignette.wikia.nocookie.net/megaman/images/3/3a/MMnB-LightningBolt-SS.png

Stage6

  • 突如として防災スピーカーから鳴り響く"武力攻撃"を意味するアラート。
    Jアラート
  • 山岡のアーマーデザイン
    カーネルカーネル.EXEとクラフト
  • 山岡の攻撃方法
    カーネル.EXE(前述)
  • フミコミザン
    同名のバトルチップ
    http://sprites-inc.co.uk/files/EXE/EXE6/Chips/schip080.png
  • 幻夢零
    ロックマンX5(前述)
  • 「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」「ど、どうしたんだ!?いきなりそんな大声出して!?」
    絶叫脱糞
  • 「バトルオペレーション、セット!」「イン!」
    ロックマンエグゼシリーズ
  • カラコロスの攻撃方法
    エレメントマン.EXE
  • クラックシュート
    同名のバトルチップ
    http://sprites-inc.co.uk/files/EXE/EXE6/Chips/schip088.png
  • カラコロスの体力表示
    ロックマンエグゼシリーズ・流星のロックマンシリーズ
  • カラコロス撃破エフェクト
    ロックマンゼロシリーズ

Stage7

EX Stage 2

EX Stage 5

他細かいやつ

  • 六実ステージは北九州工業団地 ステージイメージはMMXナウマンダーのステージ
  • OPステ+4ボス+実家+ラスボスで7ステージ
  • 七実のデザインはコンドル・ジオグラフ+コンドロック÷2くらいのイメージ
    武器は斧
  • ダーキニーステージは新宿駅
  • 七実ステージは大阪城公園
  • 実家は太平洋沖
  • ラスボスは衛星軌道上(重力発生機有)
  • 実家中ボスは山岡 設定はかつての情報網
  • 七実は鷲座(アクイラ)の能力(notキグナス)
  • 実装優先度低
    例の山岡のシーン、座間子でイベントフラグあると千刃剣魔乱入
  • 仮連鎖値メモ
連鎖値
ヒッフッハ(ヒッフッホ) 1-2-3
デイヤー 4
水月 3
割木斬 5
雷光閃 1
各種移動・空中・チャージセイバー 1
回転斬り 1-2-3-4-5-6
0
セミCS 1
フルCS 2
フレイムアロー 1
アイスジャベリン 1-2-3-4-5
スパークバレット 1-2
フォレストボム 1-2-3-4

EXは未定

  • 実装優先度メモ 20190213版
    H
    エグゼ式計算式実装
    EX実装
    連鎖値実装
    セーブ実装
    パッド対応
    4ボス+山岡プレイアブル化
    8属性実装
    強化アイテム実装
    掛け合い実装
    リザルト実装
    Win以外に移植
    連動関連実装
    Edge API実装
    L
  • ラーニング技使うにあたってカナチの色は変わらない
  • ステージスタート時に転送されてからアーマーを展開する(イメージはMMX4)
    上から転送する(無印・X系)か下から転送する(ゼロ・ZX系)かは未定
    展開スタイルは未定
  • ゲームでよくあるその武器どこにしまってたを解消する設定思いついたのでメモがてら
    この世界だと既に転送装置が(実験的とはいえ)実現されてるので人が転送出来るという事は小物も転送出来るという事になるのでセイバーやバスターは普段拠点に置いてあって必要な時に瞬時に手元に来るようにする(使い終わったらまた戻す)
    なので武器使用時は転送エフェクトを付ければそれっぽくなるか
  • ゼロ2・3みたいに属性チップを導入するためのメモ
    全部属性無し
    • デイヤー:飛距離低下
    • 水月斬:水の壁が発生しない(属性ありで5ヒットする壁が出来る)
    • 雷光閃:旋牙突仕様になる
    • 割木斬:落烈斬仕様になる(落下速度は据え置き)
  • 4ボスの体力についてのメモ
    • イージー:初戦、再戦共にV1
    • ノーマル:初戦V1、再戦V2
    • ハード:初戦V2、再戦V3
    • 他のボスはイージーがV1、ノーマルがV2、ハードがV3
      • 数字はMMBN6及びMMSF3の数字を参考にする
  • 最終ステージのメモ
    難易度で最後の戦闘が変わる
    • Easy:4ボス→"A.C."(回復無し)
    • Normal:4ボス→アルファ→"A.C."(回復アイテムあり)
    • Hard:4ボス→アルファ→"A.C"(回復無し)
  • 技の英語名称について仮案をメモ
    • 昇炎斬:Rising blaze
    • 水月斬:Tidal edge
    • 雷光閃:Lightning flash
    • 割木斬:Wood splitting
    • バスター系はそのまま英訳
  • フォレストボムは木属性版バーストショット
  • ストーリーのイメージは集団洗脳を伴う武力テロ(後付設定)
    • 六実は工業、座間子は商業、電は交通、十七実は観光にダメージを与えてるイメージ
    • 山岡以降のボスは単純に武力攻撃のイメージ

原稿

実は"K"自体はEX Stage以外は最初のほうは紙に書いてそこから入力してたりする
EX Stage 1は短いからルーズリーフ片面に収まったので全部書いてる
EX Stage 2は全部紙に書くって決めたので全部書いてる ルーズリーフ換算で9枚両面
入力する時にこの表現はダメだなってなったら書き換えてるから本編と違うとこがちらほらある
普段の字がクッソ汚いから読みにくいのは許して(これ自分が読めたらいいって思って書いてたし)
ちなみにルーズリーフ片面で大体2200字くらい

  • Stage 1

  • Stage 2

  • Stage 3

  • Stage 4

  • Stage 5

  • Stage 6

  • Stage 7

  • EX Stage 1

  • EX Stage 2


















  • EX Stage 3


  • EX Stage 4


  • EX Stage 5








ムツケーで書けないような事

  • 度々登場してる例の第三者はMMInfの世界に登場する架空の企業、照宮電子の創業者の松本龍次 EX5の社長も同じく
  • 時代軸はMMInfの前、松本が若い頃の時代を想定
  • 千刃剣魔は実質ナンバーズに入る 設定的にはサーベルマンの基盤をそのまま積んでる
  • MMInfに座間子が若干絡んでくる予定
  • この話の後、座間子とけんまは照宮に入社する(座間子は広報課、けんまは開発課)
  • カナチらのアーマーはM.W.C.系の技術で作られている(T.E.C.はこの時代だと創業してからそこまで経ってない)
  • 座間子と松本の間に出来た子の子孫が松本汐里
  • カナチの記憶データはけんまが退職する前に会社のNASに保存しており、MMInfでセーブデータ連動(仮)をすればフレームの設計図が見つかったという設定でカナチが出てくる
  • アルファのデータもM.W.C.に残っており、セーブデータ連動で隠しボスとして使える プレイアブル化するかは未定
  • 実質的にアルファの後継機がリーパー
  • Green Braveは照宮で使ってるサーバーであり、同時に販売されてるモデル 型番は特に決めてない

*1:ソースはジーニアス和英

*2:当時はオリジナルって思ってたけど元ネタとしてZXAのディアバーンのバーニングアローがあった

*3:現段階ではシステムを若干オリジナルにして検討中

*4:現段階ではラーニング技

*5:現段階ではEX技

*6:後にZXとは違う仕様で検討中

*7:当時山本と勘違いしてました

*8:MMInf.

*9:MMInfのM.W.C.

*10:MMInfのM.W.C.

*11:ムツケーではあえて設定を絞って書いてます

*12:MMInfのT.E.C.

*13:MMInfの三菱ロボティクス

*14:和訳はこのサイトを参照

*15:MMInfの松本龍

*16:MMInfのM.W.C.

*17:MMInfのT.E.C.

*18:定永の攻撃方法メモ

*19:定永のデザイン画

*20:実際に作ってみたら6倍がちょうどいい感じになった

*21:差し替えのマニュアルは作る

*22:この曲以外にも色々消してる

*23:サントラに収録されてる曲

*24:和訳:帰り道は無い、今この時間は俺の物だ

*25:正式名称ウェーブシュート

*26:正式名称不明

*27:正式名称:ボルテックススイング

*28:正式名称:ダイナモソード

*29:正式名称:スイングストーム

*30:楔型の刃なのでゼロ準拠