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最強の定義づけをしてみる

Discordで最強キャラ議論が出たので

わりと論者によって最強の意味が分かれるこの話題、俺なりの定義をして最強とは何かを考えてみる事にする
基本的にMMInf世界準拠
対象は機械オンリーとする
※結構長文です 小論文に近いノリで書いてます
適当に書いてるから論点ズレてるとかあるかもしれんが気にするな その辺は俺もあんま考えてない

そもそも最強とは?

 MMInf世界における最強とは戦闘力以外に総合的な性能を見て最強と言う分類もある。基本的に世界観の中心に「企業」が存在するため、企業が扱う物としての最強が本記事の中心となる。
 また、最強の意味が用途によって大きく異なるといった事も言える。例えば洗濯用ロボットに戦闘能力が必要なのかといった感じだ。そのため、ここで定義する「最強」とは、「特定の用途に特化したうえでその用途で最も優れた性能を持つ」と定義する。
 この場合、家庭用と業務用と軍事用で全く意味が異なってくるため、今回は軍事用に論点を絞る。

最強に必要な物

 私自身の中で、機械は「あらゆる事が満遍なく出来る」必要性は無く、むしろ「特定の分野に特化」した機能のほうが重要と考えている。例え機能的に苦手な分野が存在したとしても、その苦手分野に特化した機械を併用すれば解決するといった度合いだ。
 例を1つ挙げるとすると、軍用の場合狙撃に特化した機械があったとして、弱点として懐に潜り込まれると無力になるとする。これを補うには散弾銃のような近接戦闘に特化した兵装を装備した機械を併用すれば問題を解決する事が出来る。この場合、遠距離専門と近距離専門を併用する事で苦手な間合いを潰すといった度合いだ。

工業製品としての最強

 本記事は機械に絞ると冒頭で書いたが、機械とはすなわち工業製品となる。つまり工場で量産出来る存在だ。
 ここで重要となってくるのが、工場で量産出来るがその分相応のコストが必要になるという事である。例えば鋼を加工して刃物を量産する必要があるが、原材料の鋼と加工に必要な機械及びリソース*1が必要といった度合いだ。
 この考えで重要となのが「いかに性能を上げつつ量産コストを抑えるか」という物になる。例え全てを破壊する暴力があったとしてもそれを生産するには国家予算並の資金が掛かるとなったらそれはあまり強いとは言えない。軍用で重要となってくる考えの1つで「大量に配備出来るか」という物がある。これは現状最大火力の武器である核兵器にも似た事が言える。仮に核兵器が1つしか無いとした場合、敵はそれを無力化した時点で相手の切り札を潰す事が出来る。しかしそれで終わらないのが戦争であり、兵器は冗長化されなければならない。
 ここで冗長化という単語が出てきたが、軽く解説しておくと「1つがダメになっても他でカバー出来る」といった概念である。例えば目的の場所に行くために複数のルートがあり、そのうちの1つが使えなくなっても他のルートを使えばたどり着けるといった感じだ。
 話を戻して「兵器は冗長化されなければならない」といった考えは、現実の軍事においても同じ事が言える。そのため、いかに安く数を揃えられるかといった考えが非常に意味を持つ事になってくる。そもそも出せるリソースは必ず有限であるといった大前提があり、いかにリソースを節約して強い物の数を揃えるかといった事が重要になってくる。この考えに基づくと、少ない資源で、安くて強い兵器が最強といった事になる。

私の創作における最強について

 さて、ここまでで機械としての最強と工業製品についての最強を書いた訳だが、これを自キャラに当てはめて最強とは何かを考えてみる。
 まずロックマン Infinityの主人公であるインフィニティを挙げる。インフィニティはワンオフの機体で、最初から戦闘目的で設計されていた。この部分で見れば戦闘能力の観点から見ると強いと言えよう。
 しかし間違いなく弱いと言える部分が存在する。インフィニティはワンオフで作られており、インフィニティ専用の部品が数多く存在する。これは修理する場合、専用部品を都度生産する必要があり、コストが掛かる。また、同時に専用の設備が必要となるためコスト・リソース面で見た場合かなり弱い存在になる。一応図面等が存在するため量産する事は可能なのだが、「そもそも量産する意味が無い」といった問題が浮上する。
 照宮自体は軍事用ロボットの製造に消極的な企業であり、戦闘目的で作られたロボット自体がほとんど存在しない。あったとしたら警察に提供した治安維持用程度である。
 治安維持用に作った場合、過剰な火力は余計な損害を生み出す原因となるため意図して火力を抑えて設計している。警察が使う場合、一番重要なのが「極力犯人を傷つけずに無力化する」といった点である。これは犯人の動機を解明し、適切に裁く必要があるからである。「犯人は見つけ次第殺せ」だとそこらのテロリストと何も変わらない存在になってしまう。
 この事から、火力を追求した設計はあまり得意でないため、仮に軍用を作ったとしても然程強くならないと思われる。
 ただしこの手の機械を作るうえでも明確に強いといった分野は存在する。防御力である。
 元々個人向けアンドロイドなどを多く製造するメーカーであり、有事の際はオーナーを身を挺して守るようにプログラムした製品がほとんどを占めている。そのため、仮にロボットが壊れたとしてもオーナーが負傷するといった事例は避けるように作られている。
 この部分は照宮製のナンバーズ・インフィニティ・ネクサスにも共通しており、「耐える」といった分野では決して引けを取る性能ではない。「攻める」といった部分があまり得意ではないというだけだ。
 では「攻める」部分が強いキャラクターは誰か。その答えはリーパーになる。リーパーの強みは内蔵された武装以外に優秀なAIからかなりの数の手持ち武器が使えるといった柔軟性にある。また、メガ自体はリーパーにあまり使わないが、規格さえ合えば多種多様な武装も運用出来るといった点がある。設計上は脚をキャタピラにして両腕に巨大な大砲を装備するといった事が可能だ。ただリーパーのAI自体はそういった運用を前提に作られていない。
 ただし兵器としての柔軟性で言えば更に上がいる。それが雑魚敵として考えたユナイトである。ユナイト自体は最初から規格が合う武装を装備するといった前提で設計してあり、AI自体はエンドユーザーがカスタムする必要があるもののリーパー以上に強い数多くの武装が装着可能である。もっともゲーム中で登場する機体は消費リソースの関係からそこまで強い武器を装備して出てくる訳ではない。
 またユナイト自体にはナンバーズや主人公組、リーパーには無い明確な強みが存在する。「安い」といった点だ。
 元々ユナイト自体は量産して大量に配備するといったコンセプトで開発されているため、「そこそこの強さで安価に製造出来る」といった軍事面において必要な強みを持っている。この強みを見た米軍が雑務用に大量に導入したという設定が存在する。ロボット故に不満も言わず、死ぬ事も恐れず前線に立つため歩兵の代替先としては優秀な存在になる。
 機体自体の強さはそれほど強くないのだが、この柔軟性とコストの安さから歩兵という兵種においては「強い」存在となる。また、軍隊自体歩兵だけで構成されている訳でもなく、おなじみ戦車などの騎兵の進化系の兵種や通信兵、衛生兵といった後衛に特化した兵種も存在する。戦争で必要になるのは前線の兵士だけではないのだ。

 ここまでの話をまとめると、自分が作ったキャラクターはどれも強いのは強いのだが、「強さの方向性がそれぞれ違う」といった事に集約される。これが先述した「最強とは、特定の用途に特化したうえでその用途で最も優れた性能を持つ」といった考えに通じる。単純な戦闘能力で言う最強、量産する事を前提とした最強などと使う目的に応じて必要とする目的でどの部分を強くするのかが変わってくる。
 これが筆者の言う最強であり、一概に自キャラで誰が最強かと言えないのが答えである。
 一般的に言われる素の戦闘能力で最強と言うのであれば、リーパーが最強と言えるか。ただし、インフィニティもネクサスも最初から拡張性を高める設計がされており、作戦に応じた装備をする事でリーパーを上回る事も容易である。

個人的な結論

 軍用ロボットにおける最強とは、「(生産が)早い、(必要コストが)安い、(戦闘能力が)強い」の3点に集約されると考えており、これらをハイバランスで実現出来る兵器が最強なのではないかと考えている。
 この理論を当てはめたうえで現実世界の最強兵器は何かと聞かれた場合、私はドローンと答える。ドローンならば量産コストも戦車や爆撃機などと比べると遥かに安く迅速に配備出来、なおかつ対空砲などで撃ち落とされないといった明確な強みも存在する。また、航空機としてのドローンだけでなく、地上機としてのドローンも含めた場合、更に戦力としてのドローンが重要となってくる。地上機として使う場合、例えば対戦車地雷を装備してこっそり戦車の下に潜り込ませて起爆するといった運用をした場合、安価に戦車対策が可能となる。
 今までの内容を一言で言うならば「目的に特化した機能性が強い兵器ほど強い」と私は考えており、これが私なりの最強の定義としてここに記載する事にする。
 今後これを見たクリエイターが最強の定義を考えるならば参考になる事を願う。

*1:電力や支払える資金、燃料など